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買い物をする前に、これは必要なもの(ニーズ)か、ただ欲しいだけのもの(ウォンツ)か考えてみる。
これは私がよくおすすめしていることです。
ですが、どちらなのかわからなくて、決めきれずに迷ってしまうというお便りをいただきます。
買う直前にしっかり決まらなくてもいいです。
買ったあとに答え合わせをしているうちに、だんだん絞り込めるようになります。
売り場では、たいていのものがニーズに見える
ニーズは、どうしても暮らしに必要なものです。
食べるもの、着るもの、住むところ、仕事で使う道具。
なければ生活が回らないので、本来なら買うか買わないかで迷う余地がありません。
ウォンツは、なくても困らないけれど、あったらうれしいものです。
3足目のスニーカー、まだ持っていない色の口紅、旅先で見かけたかわいい小皿。
ウォンツを買わなければ、お金も残るし、ものも増えません。
困るのは、店やネットショップで実際の商品を前にすると、ウォンツでもニーズに見えてくることです。
これは必要だろうかと自分に聞いてみると、たいていのものに、買うべき理由が見つかります。
雨の日用の靴も、来客用のお皿も、あれば助かる場面が思い浮かびます。
自分に嘘をついているわけではありません。
問題は、そのとき思い描いた出番が、家に持って帰ったあとも本当にやってくるかどうかです。
⇒本当に必要なものと、欲しいだけのものを区別する方法を教えて。
⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること
必要だと思って買ったのに、使わなかった
ニーズとして買ったものが、いつのまにかウォンツの側に移ることがあります。
2年前、引っ越したときにブレンダーを買いました。
前の家では毎朝グリーンスムージーを作っていました。
使っていたブレンダーは古かったので置いてきて、新しく買い直したのです。
置き場所を取りたくなかったので小さめのものを選びました。
刃が数種類ついていて、カップも大きさ違いで2つ入っています。
豆を挽くこともできます。
コーヒーを飲まない私にはいらない機能ですが、炒った大豆を挽けばきな粉が作れるじゃないか、と思いました。
ところが、引っ越してからグリーンスムージーを飲まなくなりました。
きな粉のほうも、いまだに一度も作っていません。
このブレンダーで実際にやったのは、ごまを数回挽いただけ。
大きさ違いのカップは2つとも、キッチンの棚の奥のほうに押し込まれています。
買う前にもっとよく考えればよかったのに、と思われるかもしれません。
でも、少なくともスムージーに関しては、買った時点の判断がまちがっていたわけではないんです。
あのときの私は毎朝スムージーを飲んでいたので、ブレンダーはたしかに毎日使う道具でした。
変わったのは、ものではなく私の習慣のほうです。
新しい家に移ったあと、自分が何を飲まなくなるかは、買う前にはわかりませんでした。
こういうことは、誰の家でも起きています。
子どもが独立すれば、家族分のおかずを入れる大皿は使わなくなります。
通勤がなくなれば、それ用のバッグと靴が下駄箱に置いたままになります。
編み物に飽きれば、毛糸も編み針も引き出しで眠ります。
どれも、買ったときには本当に必要だと信じていたものです。
使っていない道具を見つけたとき、無駄な買い物をしたと自分を責める必要はありません。
その道具は、役目を終えただけです。
⇒買ったけど使っていない物を探して今すぐ対処する:プチ断捨離(33)
欲しいだけで買ったのに、毎日使っている
逆のケースもあります。
私はiPadとApple Pencilを持っています。
買う前は、そんなに使わないだろうと思っていました。
パソコンもスマホもあるので、あいだにもう1台入れる意味を感じなかったからです。
どうしても要るものではないけれど、あったら便利そうだな。
その程度の気持ちで買いました。
ところが、今は毎日使っています。
手に取りやすく、狭いデスクにも置けるので、空いた時間にすぐ使えます。
語学の勉強も、毎日のスケジュールも、モーニングページ(朝いちばんに、頭に浮かんだことをそのまま書きつける日課)も、今は全部これで書いています。
パソコンを開くとなると少し手間ですが、iPadなら座ったついでに始められます。
今は必須の道具になりました。
では、欲しいと思ったものは買ってみればいいのか、といえば、そうとも言えません。
期待して買ったのに、数回使ったきりのものもあります。
便利そうに見えたものを全部買っていたら、棚がふさがるうえに、あとで手放す手間まで回ってきます。
やっかいなのは、iPadと、数回でしまいこんだものが、買う前は同じように見えたことです。
どちらも、あったら便利そうだな、と思って買いました。
買う前に、毎回当たりと外れを見分けるのは、私にもできません。
⇒ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)
半年前に買ったものを、見返してみる
買う前にニーズかウォンツか考えてみても、今日の自分から見た答えしか出てきません。
答え合わせは、買ったあとにしましょう。
半年前に買ったものを思い出して、今も使っているかどうか見るだけです。
半年としているのは、たいていのものなら、それだけあれば使う場面が一度は来ると思うからです。
ただし、季節ものは別に考えてください。
夏に買った日よけの帽子や、冬に買ったブーツは、次のシーズンが来るまで判定を延ばします。
このとき、使っていないものについては、使っていない理由も見てください。
置き場所が悪いのか、使うのにひと手間かかるのか、そもそも出番がないのか。
そこがわかると、次に似たものを買いそうになったとき、これはニーズだと思い込まずにすみます。
いつ買ったのか思い出せないなら、買い物の記録をつけておきましょう。
私は買い物専用のGoogleフォームを作ってあります。
何か買ったら、日付と品名と金額を入れるだけの、ごく簡単なものです。
入力するとスプレッドシートに1行ずつたまっていきます。
あれはいつ買ったんだったかな、いくらだったかな、と思ったときにすぐ調べられて便利です。
もっと簡単な記録でもいいです。
手帳のすみに書く、月ごとに封筒を分けてレシートを入れておく。
半年後の自分が見返せる形になっていれば、何でもいいです。
買っても使わないものには、パターンがある
振り返りを重ねると、自分が何を持てあます人間なのか見えてきます。
私の場合、手間のかかることは続かないとわかりました。
面倒くさがりなので、ひと手間増えるだけで、その道具の出番がなくなります。
さきほどのきな粉を作るはずだったブレンダーが、これでした。
大豆をオーブンで炒ってから挽く。
この最初のひと手間が、想像以上にハードルが高かったのです。
引っ越したときは、これからはもう少し料理をがんばろうと思っていました。
今にして思えば、あれは野望です。
料理は好きではないのに、新しい家での新しい暮らしを思い描いて、ちょっと無理をしていました。
あのとき私は、これから料理をがんばるつもりの自分に道具を用意したのです。
スムージーを飲まなくなるほうは、買う前には読めませんでした。
でも、きな粉を作らないほうは、わかっていたはずなんです。
暮らしが変わるのは止められません。ただ、自分がどこで面倒がるかは、もうわかっています。
あなたも、自分のパターンを探してみてください。
手間のかかるものが続かない人もいれば、しまいこむと忘れてしまう人、色や柄が派手な服は、結局着ない人もいます。
自分の外れパターンに当てはまるものは、売り場でニーズの顔をしていても、用心したほうがいいでしょう。
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気をつけて買い物をしていても、外すときは外します。
ですが、答え合わせを重ねていくと、ニーズとウォンツの判定にそこまで迷わなくなります。
買ってもすぐに使わなくなるものも予想できるようになるでしょう。
判定は、半年後の自分に任せてください。
今日のあなたより、ずっと正確です。














































