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タメコミアンのご主人を持つ方から、質問をいただきました。
夫が古新聞をためこんでいるが、捨てていいか、というものです。この記事で回答します。
家族が物持ちだから、いつまでたってもシンプルライフにならない、と悩んでいる人は多いですね。
まずメールをシェアします。ピヨコさんからです。
夫の古新聞を捨てたい
件名: お礼のメールと質問です。
お礼のメールはこちらでよかったのでしょうか。
もともとは湯シャンで検索してたどりつき、片づけ方法なども本当におもしろく拝見しています。
そして筆子さんのお母さんの古い水着の話を見て、ようやく15年以上前の水着を捨てる決心がつきました。
確か黄色いワンピース水着の写真が載っていて、30年以上前の水着を筆子さんにいる?と聞いたとか。
笑って読んでいたのですが、私のタンスの中にも古い水着(20代で買ったビキニ)があることを思い出しました。
新婚旅行でビーチリゾートに行くかもしれないと考えて、独身時代に持っていた水着を持ってきていました。新婚旅行はビーチではなく、山だったため使うこともなく、かさばらないためタンスの奥底にずーっと眠っていました。
結婚当初は、お金に余裕がなくて服を買えないという生活だったので、独身時代に持っていた洋服を捨てるなんて考えられませんでした。ですので、何年も着ていなくても全て大事においていました。
それから何かスイッチがついて、白がベージュに変色して気に入っていたけど、何年も着ていない洋服など、ゴミ袋4袋分を捨てることが出来ました。
そして、何よりも夫の綿パンも捨てる許可がでたのです。
私の夫も捨てることが大嫌いで、現在は腹囲が90センチ以上あるのに、昔の75㎝サイズのズボンを6本もとっています。それも全て新品です。
今まで、履けないなら捨てればって言っても、捨てない、の一点張りだったのですが、
せっかくがんばって痩せて、10年以上前の綿パンをはかなくても、痩せた時に似合う綿パンを買えばいいんじゃないの、って言ったら、そうだね、捨てていいよって。
本当に言い方で違うんですね。
夫はペン類とビニール傘、古新聞も大量に持っています。持ち歩かずに、必要になったらその場で買うという生活をしています。
直径15㎝のあきカンをペン立てにしていますが、3つにぎっちりボールペン、蛍光ペン、鉛筆、シャーペン等が入っています。
古新聞は気になる記事があった際に、それだけをとらずに1部をまるごとおいています。そして適当なところにおいているので、さまざまなところに古新聞がある状態です。
その古新聞を整理しないなら捨てるよ、と言ってもそのうち整理する、ばかりです。
古新聞であってもやはり自分以外の持ち物ということで、捨ててはいけないのでしょうか。
勉強になる話も多くて、時間があるときはついつい過去のいろいろな記事を読んで、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
本当にありがとうございます。
これからも参考になる記事を楽しみにしています。
ピヨコさん、お便りありがとうございます。
記事が参考になったと聞いてうれしいです。
質問は2つですね?
>お礼のメールはこちらでよかったのでしょうか。
はい、どんなメールもお問い合わせフォームから送ってください。
何らかの事情でフォームを送信できない方のために、同じページに、サブのフォームへのリンクも用意しています。
お問い合わせフォーム⇒お問い合わせフォーム | 筆子ジャーナル
もう1つの質問である
>古新聞であってもやはり自分以外の持ち物ということで、捨ててはいけないのでしょうか。
この答えは、「はい、勝手に捨てないでください」
となります。
人の物を勝手に捨てるべきではない
人のものはゴミに見えがちですが、持ち主本人にとっては大事な物である可能性があります。勝手に捨てると信頼関係にヒビが入ります。
ピヨコさんだって、ご主人がピヨコさんのものを勝手に捨てたら頭にくるはずです。
たとえば、洗面所にピヨコさんのコスメのサンプルがたくさんあるとします。もし、ご主人がそのサンプルをピヨコさんに無断で捨てたら、ピヨコさんはどんな気持ちになるでしょうか?
ご主人が、「とにかく邪魔だし、どうせ使わないんだし、中身は変質してるし、完全なガラクタだから、きみの代わりに捨ててあげたよ」と言ったとしたら?
たとえ自分でもゴミだとわかっていても、自分の持ち物を他人にゴミ判定され、勝手に捨てられたら、たいていの人は傷つきます。
まあ、なかには、自分では捨てられず悩んでいたところを、夫/妻が捨ててくれた。ありがたい、と思う人もいるかもしれませんが、レアなケースでしょう。
私ではなく、ご主人に、「古新聞があちこちに散らばって掃除がしにくいんだけど、捨ててもいい?」と質問してください。
もし答えが、「いや、捨てないでくれ」であったら、そこでその件は打ち切るべきです。
しつこく、「捨てていい?」と聞いたり、「整理しないと捨てちゃうよ」と脅したり、「もういい加減に捨ててよ」と、うながすのは逆効果です。
特に、「古新聞を整理しないと捨てるよ」なんて、相手を恐れさせるのはよくありません。「古新聞と私とどっちが大事なの?」などと言うのもだめです。
物を捨てることが嫌いな人は、捨てるときに本当に強い痛みを感じています。詳しくはこちら⇒失敗しない断捨離に必要なのは、ときめきや直感より理性を信じること「不用品を捨てるとき、人は実際に痛みを感じている」のところです。
ご主人はピヨコさんに責められるたびに、ものすごいストレスを感じているかもしれません。
さて、自分はシンプルライフを目指しているのに、夫や妻、パートナーが物をたくさん持っている場合、以下のことを成立させなければなりません。
1.夫婦の間柄を円満なまま保つ
いくら家の中がきれいになっても、夫婦喧嘩して、険悪な状態になれば、両者の精神状態が悪くなり、確実に生活の質が落ちます。
断捨離は、もっと楽しい人生を送るためにすることですから、これでは本末転倒になってしまいます。
仲の良い夫婦というのは、基本的に(たとえよくケンカをしたとしても)、お互いのことを信頼しあっています。
人の物を勝手に捨てると信頼関係がくずれ、人間関係が損なわれます。
それは、ピヨコさんの目指すところではないはずです。
もちろん、ボールペンと傘と古新聞をためこむ夫にいい加減にうんざりしたから、別れて暮したい、というなら別です。
けれども、たとえ、離婚前提だったとしても、相手を傷つけるようなまねはしないほうがいいです。誰かを傷つけたり、痛めつけると、それはすべて自分に返ってくる、と私は考えています。
2.自分の理想の暮らしをめざす
ピヨコさんは、理想の暮らしや生き方、こんな生活をしたいという目標があって、そこに近づくために、洋服や水着を捨てたのだと思います。
たとえご主人が、山のようにガラクタを持っていたとしても、ご自身の夢やゴールはあきらめるべきではありません。
ご主人の古新聞の山は、ピヨコさんがゴールにたどりつく、最後の障害なのでしょうか?
はやりの言葉で言えば、ラスボスですか? ラスボスとはラストボス、最大の強敵や、最後に立ちはだかる高い、高い壁のことです。
ご主人は、ほかにも傘やボールペンを持っているから、ラスボスではない気がします。
すべての新聞紙が撤去されても、家の中にはまだガラクタがたくさんある、とか、物はないけど、自分の心の中はガラクタ的思考でいっぱいだ、ということなら、あまり新聞紙に目くじらを立てることはないでしょう。
いまは、新聞紙という問題にフォーカスしすぎている状態ではないでしょうか。
通路に新聞紙がぐしゃぐしゃに重なっていて、動きが取れないなら、きれいに重ねて脇におけばスペースを確保できます。新聞紙を通路のはしっこに置くぐらいなら、ご主人も気にしないでしょう。
部屋のあちこちに新聞紙の山があり、火事の危険性がある、と思うなら、その点はご主人に伝えてください。誰だって焼け死にたくはないので、対処してくれるでしょう。
3.自分の精神衛生を保つ
新聞紙が視覚的ノイズになり、見るたびに、イライラしたり、キーっとなって、ストレスになっているのなら、そのままにしておくべきではないです。
2番に書いたように、問題にフォーカスするのをやめるとかなり気分が楽になります。
過去記事に考え方を変えるヒントを書いています⇒意味不明な買い物をし、物を片付けない夫に対するイライラが止まらない←質問の回答
もし、自分の物の中に、まだ捨てるべきものがあったら、引き続き、ご自身の物を断捨離してください。
自分の私的スペースはきれいにしておき、イライラがつのったら、その場所に行き、心を癒やせばいいのです。
ご主人にいろいろ文句を言っても、ストレス解消にはなりません。下手するとケンカになり、言わなくてもいいことまで言って、罪悪感を感じる結果になります。
それはそれでストレスです。
以上の3つの同時に成り立たせようと思ったら、やはり、勝手に古新聞を捨てるべきではないと思うのですが、いかがでしょうか?
では、どうしたらいいのか、ですが、ここは妥協するしかないでしょう。「妥協」という言葉が嫌いなら、「歩み寄り」としてもいいです。
財産をたくさん持っていて、何でも思い通りにできるようにみえる王様やロイヤルファミリーも、日々、国民やメディアに歩み寄りながら生きています。
ごくたまに思い出したように、「新聞紙がたくさんあるけど、片付けてくれるとうれしいな」と交渉しつつ、ふだんは、ご自身の片付けにまい進してください。
そして、「物が少ないとハッピーなんだよね~」ということを、身をもって、ご主人に知らせてあげてはどうでしょうか。口であれこれ言うより、よほど説得力があります。
私の夫もかなりのタメコミアンであり、捨ててもらいたい物、この家から撤去してもらいたい物、整理してほしい物なんて山とあります。
しかし、長年の経験から、他人の物は、自分ではどうこうできないとわかりました⇒夫が断捨離を邪魔しても「他人はコントロールできない」ことを知っておく
夫は多少は私の影響を受けているようで、少しずつ物が減ってきています。少なくとも増えてはいません。
家族が断捨離の障害になる問題の対処法
家族がいてシンプルライフにならない、と感じる問題を扱った記事をいくつかリンクしておきます。時間のあるときに読んでいただければ幸いです。
家族に片付けを促す一番いい方法は、自分ができることにフォーカスすること。
人を説得する方法はあるか?断捨離を邪魔する家族との対話の進め方。
家族のガラクタが邪魔。そんな時平和的に断捨離を進める5つの方法
後片付けをしないだらしない夫とケンカせず仲良く暮らす3つの秘訣。
片付けない大学生と物を捨てない60代の父。家族のガラクタの悩みに答えます。
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今回は、家族が断捨離を邪魔している、と感じているときの解決法をお伝えしました。
夫が自分の人生の邪魔をする、と思うとき、2つの解決法があります。
1.別れる
2.愛をもって、交渉と歩み寄りを続ける
いまの状態は自分が作り出しているのですから、自分が変わることで流れも変わります。
ここでも、ギバー(与える人)になることを意識するとうまくいくんじゃないでしょうか⇒あなたは与える人、それとも奪う人?:アダム・グラント(TED)
自分の真のゴールを心にとめ、気長に、プロセスを楽しみながら、生活を改善していくのがベストだと思います。