ゴミでいっぱいのショッピングカート

TEDの動画

たくさん買うな、ゴミを減らせ:消費する文化(TED)

物を買っては捨てる生活をやめたい人におすすめのTEDトークを紹介します。

タイトルは、Buy Less, Bin Less: The Culture of Consuming(買うのを減らせ、ゴミを減らせ:消費文化)

ヴィジュアルアーティストの、Michael Pinsky (マイケル・ピンスキー)さんの講演です。彼は作品を通して、消費に走りすぎている文化を批判しています。



買うな、ゴミを減らせ:TEDの説明

Michael shares with us the importance of art to remind us about how as a society, our culture of consumption needs to be addressed. We journey through his ideas and projects, each revealing an important aspect of the climate crisis.

マイケルは、社会として、消費を見直す必要があると知らせるアートの重要性をシェアします。彼の考えやプロジェクトのそれぞれの作品が、気候の危機の重要な側面を明らかにします。

動画の長さは11分5秒。英語字幕あり。

☆TEDトークの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

講演の中で、ピンスキーさんは自分の作品を写真で見せているので、できれば動画を見てください。

ピンスキーさんの仕事はとても興味深いと思うのですが、ヴュー(動画の再生回数)がものすごく少ないですね。





たくさん買えば捨てることになる

際限なく物を買えば、際限なく捨てなければなりません。

この状態は、とても効率のいい廃棄物処理システムを必要とします。

事実、資本主義は、不用な商品をうまく取り除くことに依存しています。時間やスペースは、しばしば商品よりも価値があります。そのため、物を修理して使うのではなく、物を捨てて、また買う文化になっています。

何も捨てられない状態を想像してみてください。

私たちは、購入した物によって、少しずつ、家から追い出されていきます。荷物の箱が1つ1つ積み上がるにつれて。

私自身、この問題を痛感していますが、それでも、何年かたつうちに、子どもたちが所有することになったぬいぐるみがずいぶん増えたことにショックを受けました。受けています。

まあ、子どもたちは段ボール箱をうまく使ってはいますが。

私たちは正規のアーチストとして、物を作っていますから、この問題の一端をになっています。

マイケル・ランディというアーチストが、Art Binという名のインスタレーションを作りました。

彼は、他のアーチストに、もういらない作品や、嫌いな作品をその場所に捨てるように言ったのです。

空間を観賞する芸術

彫刻家である私にとって、作品の収納は、頭の痛い問題です。

20年前、すでに収納の問題に悩まされていたので、Transparent Room というインスタレーションを作りました。

コンセプトはギャラリーの撤去です。

ギャラリーの壁や天井を通して見える光景を撮影し、このインスターレーションのスペースに再現しました。

フィルムを拡大し、速度をあげて、イメージを完全に抽象化しました。

ギャラリーに物を展示するのではなく、私の作品は、見る人に周囲を見渡しながら、日々、私たちを取り囲んでいる空間を観賞してもらうものでした。

不法投棄された物を作品にした

最近になって、私は、人々がいらない物をどんなふうに不法に捨てているか、探究しています。

ヨーロッパ各地の運河に捨てられた、自転車、ショッピングカード、その他のゴミを取り出すダイバーたちと一緒に働きました。

運河から取り出した物が発する音を記録して音楽を作り、それらの物が演奏しているかのように展示しています。物たちは、照明のない水面に立っています。

捨てても物は消えない

自治体の廃棄物処理システムのように、運河に物を捨ててしまえば、捨てた物は見えなくなります。

捨てた物が、あらゆる通りの端にあるところを想像してください。たまっていく廃棄物を1ヶ月、見なければならないところを。

そうすれば、自分が買う物や捨てる物についてもう少し考えるでしょうか?

私は捨てられた物を取り出し、目に見えるようにしています。捨てたとき、物がただ消えてしまうのではないことを証明したいからです。

海水面の上昇を見せた作品

帝国主義や産業革命の時代から、西洋社会の消費は、飛躍的に伸び、壊滅的な気候変動と海水面の上昇を引き起こしています。

この現象が、自分の住む都市にどんな影響を与えるのかロンドンの人々に知ってもらうために、1000年後の海面を見せました。

はじめは、海の光景に青い線を引こうと思ったのですが、すでにある建築物に印をつけたほうが、インパクトがあると考え直しました。

公共の建築物をこのように再利用するのは、実務面で効率的なだけでなく、文化遺産に疑問を投げかけることにも役立ちます。

今写真に見えているヨーク公爵の記念碑の費用を支払うために、イギリス兵は1人残らず、1日分の賃金を供出しなければならなかったです。

言うまでもなく、どれだけ海面が上昇しても、ヨーク公は、いたって安全です。

しかし、いくつかの最貧国や、壊れやすい生態系にとっては、そうではありません。

空気に注目した

幸運にも、私はノルウエーでの新しいコミッション(委託制作)の仕事に招待されました。

私のアートが、人々の気候変動に関する考え方を変えられるのか、環境心理学者のグループが研究するものです。

ノルウエーに行き、そのきれいな空気とロンドンの汚染された空気の違いにびっくりしました。

そして考えたのです。ノルウエーのような国が、いかに、グローバルエコノミーの恩恵をしっかり受けているかということを。

ノルウエーは膨大な量の石油を輸出してきたから、今、世界中の商品を輸入できています。そうした商品を生産するグローバル経済のネガティブな結果を引き受けることなしに。

中国のような国を、「CO2を大量に排出している、産業が環境を汚染している」と批判するのは、あまりにも簡単です。私たちがほとんどの商品の製造をそういう国にアウトソーシングしているというのに。

中国の子どもたちが、体によくない空気を吸っているから、他の国の子どもたちは、ものすごく安い値段のおもちゃで遊ぶことができるんです。

空気は、どこにでもあるのに、目に見えません。そして、人の生命の維持にとってなくてはならないものです。

ポリューションポッド(作品の名前)

空気をモチーフにして作品を作りたかったので、世界中の空気を再現するポリューションポッドという作品を作りました。とても澄んでいるノルウエーの空気、汚染されたロンドン、サンパウロ、北京、そしてもっとも汚染されたニューデリーの空気を再現しました。

IFFという香水会社の協力を得て、それぞれの場所に住んでいる調香師と仕事をし、匂い、湿度、温度、視認性などを再現しました。

このプロジェクトの成功に欠かせなかったのは、それぞれの扉の中の雰囲気の違いをはっきりさせることです。

私たちは、生活環境に慣れるので、環境に対して、少しずつ鈍感になっていきます。

しかし、ポリューションポッドの中では、大陸から別の大陸へわずか数秒で移動できるので、新しい環境に慣れている時間はありません。

私のインスタレーションに対するノルウエー人は、明らかなものでした。

ニュー・デリーのように汚染された空気の中で人が住めるなんて、彼らには、信じられなかったのです。

環境にいい作品

今年私は、スカイアーからLandmarkと呼ばれる新しい公共の彫刻の作成を依頼されました。

アーチストのコンテンストみたいなものです。

私は、ずっと残る彫刻ではないものを作ることにしました。未来が危機に瀕しているのに、永遠に残ることなど考えるべきでもないでしょう。

一時的で移動可能なアートワークを作りました。

それは、環境に放出される炭素の量を減らすもので、環境にいい彫刻です(climate positive sculpture)。

炭素を閉じ込める材質を使いました。彫刻の枠組みは、イングリッシュオークの木です。

彫刻に使われた要素の多くは、モジュール化し、それぞれの要素が容易に再利用できるようにしました。

たとえば、Studio Barkがデザインした箱を座席に使い、オークの若木も使って、ショーのあとに、実際に植えました。

これらの木が大きくなると、1本あたり、年間1トンもの炭素を吸収します。

彫刻の下には、水苔の絨毯を敷き、これは、ピート(泥炭)の沼地になり、炭素を何千年もキープします。

たくさんの炭素を排出してしまう唯一の材料は、屋根に使った銅です。ただ、この銅は、彫刻が不用になったとき、リサイクルしやすいように、囲うだけにしました。

未来の天候を疑似体験

逆円錐形の屋根と、それを支えるフェンスは自然の天候の音を誇張するようにしました。

この彫刻の中は小さな天候ステーションで、サウンドファイルを再生します。

現地の天候の音を少しだけ強調します。小雨が吸っている時は、雨の音がし、雨が降っているときは、遠くで雷が鳴っているように聞こえます。

そよ風が吹いているときは、風が吹いているように聞こえます。

彫刻の中にいると、天候の体験が誇張されるので、近い将来の天気を不気味に体験できるのです。

アートは人の生活を変えられる

ここ数年、私は、自分のアートは、商品ではなくサービスだと思うようになりました。

私は、集団で共有できるものに興味があります。この理由から、個人の収集家や、商業ギャラリーのための仕事より、公共の場や公共の美術館の仕事にフォーカスしています。

私のプロジェクトは、ネオリベラル政治の風潮に逆らっているように思えます。

アートは人々の生活を変えることができるしそうするべきなのです。

アートには、「飽くことのない経済成長」というシナリオを解決する力があります。

ホリデーシーズンになり、私たちは、とても創造性豊かな人達によって、この茶番劇(買っては捨てるを繰り返す行動)に駆り立てられています。

今まで以上に、立ち止まらなければなりません。「今すぐ買う」ボタンを押す前に、本当にこれが必要なのか、問いかけなければならないのです。

//// 抄訳ここまで ////

補足説明

インスタレーション:作品を展示した空間を含めて、観客が体験できる芸術作品

モジュール化:あらかじめある製品(標準の部品)・要素・互換性のあるパーツで全体を構成すること。全体は機能的なまとまりとなります。

ネオリベラリズム(新自由主義):政府による経済への介入を減らし、市場の自由競争によっって、経済の効率と発展を目指す考え方。キーワードは、小さな政府、民営化、規制緩和など。

ポリューション・ポッドを紹介する1分のニュース

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物の行き先について考える

買い物が止まらない、買いすぎてしまうという悩みを持っている人はたくさんいます。

そんな人は、自分が買った物の行き先について考えるのはどうでしょうか? 大量に買ってしまう習慣を変えられるかもしれません。

食べ物や、容易に土に還るものでない限り、どんな物も、最後には廃棄しなければなりません。

再利用できない物も多いし、簡単に燃やせない物も、燃やすと環境をすごく汚してしまう物もあります。

ピンスキーさんは、資本主義社会は、不用品をうまく取り除くシステムに依存していると言っていますが、今、あまりに物をたくさん作りすぎて、廃棄処理が間に合っていません。

ゴミ捨て場だけでなく、海の中にもゴミがたまりつつあります。

自分の行動と気候変動は関係ない、そもそも気候は変動していないと考えている人もいるし、自分ひとりが出すゴミなんて大したことないとか、今さら手遅れだと感じている人もいるでしょう。

でも私は今からでも、ゴミはできるだけ減らしたほうがいいと考えています。

断捨離したときに、十分すぎるほどゴミを出しましたからね。

何かを買うとき、それを使うシーンだけでなく、捨てるときのことも考えてみてください。

きっと、購入の仕方が変わります。





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