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はりきって片付けを始めたのに、そのうち行き詰まってずーんと停滞。結局汚部屋は全く改善しない。このまま年末の大掃除まで何もできそうにない。
こういう状態に陥る人はわりとたくさんいます。
人間は何事にも飽きるからです。そこで、初心に戻って、断捨離を再スタートする方法を実例を交えて、4つ紹介します。
今回は前半の2つです。
1.断捨離のメリットを再確認
人は基本的に、自分にメリットがある、と思わないと動かないひじょうに自己本位な動物です。
そもそも、自分はなぜ、片付けを始めようと思ったのか。根本的な理由をもう一度考えてみてください。
まあ、あまりに部屋が汚くて、耐えられず、切羽詰まって始める人が多いとは思います。私もその1人でした⇒断捨離を始めた5つのきっかけ~なぜ私はミニマリストになったのか?(2)
発作的に始めたわけですね。
一時の衝動で始めたことは長続きしないので、ここで改めて、自分が断捨離を続ける意義を考えてみるといいかもしれません。
よくよく考えてみれば、別に断捨離なんかしなくても、十分幸せに暮らせる、という結論に至るかもしれません。その場合は、「片付けなきゃ」「片付けられない」「捨てられない」「ちっとも片付かない、き~~~っ!」と悩むのはすっぱりとやめ、次の段階に移ればいいのです。
不用品を捨てるといいことがたくさんありますが、その効用が腑に落ちていなかったら、やはり続けられないでしょう。
断捨離のメリットはこれまで何度も記事にしているので、ここでは3つだけ紹介します。
1)自分が何を持っているのか確認できる
片付けをすると、自分が何をどれだけ持っていて、どこにしまっているのかわかります。
物があふれた家に住んでいる人は、どんな物をどれだけの量、持っているのか、ろくに把握できていません。自分の物なのに。
特に、ふだん目にしない和室の押入れの中や、洗面所の棚の奥のほうは、「なんとなくこんな物が入っていそうだ」とぼんやり思っていても、その実態を知っている人は少ないでしょう。
片付けを始めると、自分が持っている物を確認することになるので、「なんとなくあんなものがありそうだ」と、潜在意識の中でもやもやしていたものを白日の下にさらすことができます。
これはわりに気分のいい作業です。
自分の家なのに、自分のよく知らない物がたくさんある状態は、物に支配されている状態です。
2)持っている物をちゃんと使うことができる
物をちゃんと使うことができる、というのも断捨離の大きなメリットです。
不用品を捨てて、自分が使うものだけを残せば、どんな物もちゃんと有効活用できます。
飾り物にしても、しまいっぱなしにせず、適切な時期にひっぱりだして、眺めることができます。
消耗品ならば、きっちり使い切ることができます。持っている物をちゃんと使うのは、とても気分がいいことです。
たいていの人は、「物は大事にするべきだ」「自分のお金はムダにすべきではない」という価値観を持っています。
ちゃんと使う物だけを持ち、それぞれを大切に使い、使い切っていく、というのは人の価値観に沿った行動なので、気分がいいのです。
私は、ボールペンやノート、裏紙の使い切りプロジェクトをしていますが、1本、1冊を使い切るごとに、とても達成感を感じ、ハッピーになります。
あまりにボールペンの使い切りが楽しいので、娘が中途半端に使っているボールペンやノートまで拾って、使い切りをしているほどです。
ボールペンを使い切る方法⇒持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
ノートを使い切るには?⇒三日坊主なあなたに~ノートをきっちり使い切る方法はこれだ
3)お金が貯まる
断捨離するとお金が残ります。
ムダなものにお金を使わなくなるからです。
ムダなものとは、物理的な物だけではありません。
本来不用な物を買ったり、管理したり、物選びについて考えたりする行動に使うリソースも入っています。
物を手に入れる前、手に入れる瞬間、手に入れたあと、すべての段階で生じる、時間、メンタルエナジー、体力です。
物を所有することで生まれるコスト⇒節約ではお金はたまらない。お金持ちになりたいなら、買わない暮らしが1番いい
片付けをして、ムダなものを排除すれば、これらに費やしていた時間とお金が浮きます。これは見逃せないメリットです。
ほかにも断捨離のメリットはいろいろあります⇒徹底的に断捨離することで得られた5つのメリットとは?
2.すぐに始められる簡単なプロジェクトをやってみる
1番は断捨離で得られる世界について考える方法でしたが、考えることが苦手な人っています。また、考えすぎて、ずっと立ち止まっている人もいます。
そこで、2番では、考えるのはほどほどにして、まずは動くことをおすすめします。
ゲーム感覚で始められる、すぐにできる簡単な捨てプロジェクトをやってみて、モチベーションをあげるのです。
「あ~、なんかやる気でないわ(どんより)」と思っている時は、とりあえず動いてみると、興が乗ってだんだん捨てるのが楽しくなってきます。掃除なんかもそうですね。
以下に、すぐに始められる捨てプロジェクトを3つ紹介します。
1)5分間だけ捨てる(タイマー使用)
以前、15分で25個捨てるブギの話を書きましたが⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)、ある方とお話していたら、「15分って長いですよね」と言われました。
15分はラジオ講座の時間なので、個人的に「あっという間だけど、使いようによっては濃い時間になる」と思っていたので、15分が長いと言われて、ちょっと驚きました。
ですが、片付けが嫌いな人や、ろくに物を捨てたことがない人には、15分は長いのかもしれません。
そこで、3分の1の5分間だけ、とりあえず、捨て時間として、タイマーをかけて、何か捨ててみてください。
タイマーをかけると集中力がアップするし、やり過ぎを防ぐこともできます。
タイマーの使い方⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法とは?
5分、15分と時間を提案すると、「その時間だとうまくいかない」というメールが必ず届きます。
1ヶ月ほど前に、断捨離を心置きなく休む方法を知りたい、という質問をいただき記事で答えました⇒物がいっぱいの実家の断捨離や遺品整理で疲れています←質問の回答。
亡くなった家族の物の断捨離をえんえんとやっていて落ち込む一方だから、ちょっと休みたい、だけど早く片付けたいという気持ちもあり、板挟みになっている、という相談です。
この方にも、1日15分だけやって、その日はそれで終わりと考えてはどうか、と提案しました。
そうしたら、こんな返事が来ました。
端からゴミ袋に入れていくだけなので15分でやめられますが、実家整理のように、「ゴミにする」「まだ使う」「要検討」が入り交じっている場合、(しかもゴミにも「分別」の壁があります)物をひっぱり出しながら分類する作業が必要になります。
紙のゴミはサイズを揃えて、ある程度分量がまとまってからヒモでくくる、とか。
短時間で区切ると、分類が途中になり、作業を始める前より散らかった状態になることもあります。
住んでない家ならそれでもいいですが、住んでる家だと、そのまま翌日まで放置できないので、そのへんちょこちょこっと片付けて…という作業が毎日プラスされることになるのでは。
効率を考えると、やっぱりある程度まとまった時間にやる方がいいなあ…とも。
このようにいろいろできない理由を思いつく人は、私に言わせれば、
◯できないことにフォーカスしている
◯一度に複数のことを欲しがっている(欲張り)
◯融通がきかない
こんな状態に陥っています。結局、断捨離はほかでもない自分のために、自分が思い立ってすることです。
15分でうまくいかないと思ったら、時間を伸ばせばいいし、15分が長すぎると思ったら、短くするだけです。ごちゃごちゃ言い訳を考えるエネルギーを捨てるほうに注いでほしいと思います。
2)今年使わなかったものを捨てる
今、12月12日で年末なので、今年使わなかったもの、あまり使わなかったものを捨ててはどうでしょうか?
やり方は簡単で、食器棚や引き出し、本箱の中を見て、「これは今年使ったかな?」と考えるだけです。
もちろん、使っていなかったら断捨離候補です。
私が最近捨てたものは、マッシュポテトを作るツール、ポテトマッシャーです。
1980年代にフェリシモ(当時の名前はハイセンス)のおまけでもらったキッチンガジェットで、こんなやつです。
ポテトマッシャー(参考画像)
今年あまり使わなかったので捨てました。
私は、こういう水切りの穴が開いているレードルを持っているので、これでつぶせばいいと思ったのです。まあ、マッシュポテトなんてコップやマグの底でつぶすこともできます。フォークを使ってもOKです。
それに、我が家はそんなにひんぱんにマッシュポテトを作りません。
ところが、先日、久しぶりに、夫が自分でマッシュポテトを作り始め、「マッシャーはどこだ?」と聞かれました。
そこで、「レードルでつぶせばいい。それが嫌ならフォークを使って」と言ってみました。彼は、「マッシュポテトはマッシャーでつぶすべきだ」と思っているらしく、何と、新しいマッシャーをValue Villageで買ってきました。
このように、家族がいると、うまくいかないこともありますが、たいていの場合、今年1年使わなかったものを捨てる方法は、物減らしを加速します。
3)袋や箱を捨てる物でいっぱいにしてみる
小さめの紙袋や箱を取り出し、その中がいっぱいになるまで、捨てるものを入れ続ける、という方法もあります。
袋を小さくすれば、そんなに大々的な断捨離をしなくてすむので、作業量を調節できます。
45Lのゴミ袋、スーパーのレジ袋、ショップの袋、封筒など、好みの袋を使ってやってみてください。
子供に箱をあてがい、いらないおもちゃを入れさせてみると、喜んでやります。
この方法も制限時間をつけてみるとより楽しくやれるでしょう。
捨て方は過去記事にたくさん書いています。こちらから探せます⇒まとめのまとめ:捨てるコツをぎゅっと詰め込みました。
後編はこちら⇒片付ける気がおきないあなたに贈る、断捨離スランプからの脱出法(後編)
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今回は、捨て作業が停滞しているとき、気分を変えて、また捨てる方法を2つ紹介しました。
工夫次第で楽しくできるので、いろいろ試してください。それでは後半をお楽しみに。