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今の時代、ストレスのため、心を病むだけでなく、頭痛や吐き気など肉体的症状に悩んでいる人が多いですね。ストレスの大元の原因は大量消費社会です。
この記事では大量消費社会の問題点と、その負のスパイラルから抜けだすヒントをお伝えします。ストレスでいっぱいなら、試す価値があります。きっと健康になります。
大量消費社会がストレスを生む
職場のストレスで疲れきったAさんが、「最近ストレスが多くて」と産業医や心理カウンセラーに相談したとします。
医者やカウンセラーは、「じゅうぶん休息をとって、バランスのいい食事をして、運動もして、仕事ばかりじゃなく家族とだんらんする時間を増やしてください。時には自分のために、時間をとってのんびり好きなことをするのもいいですよ」なんてアドバイスをするのではないでしょうか?
ですが、こんなことができる環境にいるのなら、最初からAさんはストレスなんてたまらないのです。
Aさんには、こんな生活はできません。なぜなら、本人が意識しているかどうかは別にして、「もっともっとお金を稼いで、物を買おう」という物質的豊かさを強く求めるライフスタイルを送っているからです。
現代人の多くは、仕事や遊びで忙しすぎて疲れており、ストレスがいっぱいです。
それもこれも「何でも多いほうがいいんだ」「仕事はやればやるほどいい」「忙しければ忙しいほどいい」「お金は稼げば稼ぐほどいい」「消費は多ければ多いほどいい」「情報は多ければ多いほどいい」というメンタリティのせいです。
ずっとこんな調子で、人々が拡充方向に生きると、遅かれ早かれ破綻するでしょう。その前に地球のリソースが枯渇するかもしれませんが。
「多ければ多いほどいいんだ」という考え方をしていると、いつまでたっても、「もう充分だ」とは思えないものです。
ストレスで押しつぶされそうなら、この負のスパイラルから抜け出す勇気を持つことをおすすめします。
こんなことをすると、過剰な消費生活から抜け出せるのではないでしょうか?
1.多すぎる物を持つデメリットを知る
いったん断捨離を始めてみると、いかに自分がどうでもいい「余計な物」を持っているか気がつくものです。
私たちが持っている「余計な物」は物理的な物だけにとどまりません。
多くの人は、食べ過ぎ、飲み過ぎです。生命を維持するために食べているというより、ほとんど嗜好品として食べ物を消費しています。他人に差をつけるためステータスシンボルとして豪華な食事をして寿命を縮める人もいます。
美容のために、健康的な生活をするのではなく、ダイエットしたり(それもダイエット食品という名の加工食品を食べる)、エステサロンに行ったり、たくさんの化粧品やサプリメントにお金を使っています。
やせたいからと、高いお金を出してジムに通います。
働き過ぎで疲れ、お金を使いすぎて貯金ができません。情報も多すぎるし、SNSのせいで、自己愛が過剰な人も増えています。
人が体調をくずす理由は、1つだけに特定できません。複雑な要素がからみあっているでしょう。
ですが、今の、なんでも過剰な生活から、ほどよい量の物を消費する生活にシフトすることで、かなり改善されるのではないでしょうか?
高脂肪、高タンパク、甘いものを食べ過ぎなければ、病気にならないし、気持も安定します。
化粧品を塗りたくるより、食事に気をつけ、運動をして、夜ぐっすり寝るほうがずっと美肌に効果的でお金もかかりません。
「なんでもたくさん持てばいいんだ」「できるだけ所有しよう」「できるだけ詰め込もう」「問題があったら物で解決しよう」という、プラスするライフスタイルの逆をやれば、もっと心穏やかに暮らせるのです。
2.「足りない」と思うメタリティを捨てる
みんな足りないと思っているから、不安になり、働き過ぎたり、物を買いすぎるのです。
しかし、本当に足りないのでしょうか?
「足りない」と思い込んでいるだけではないでしょうか?
たとえば、自分の洋服の数を数えてみてください。もし100着あったら、これは充分すぎる数です。
100着の構成がトップス50、ボトムス50だとしても、50日分の服を持っています。1週間は7日しかないので、50着って、どう考えても充分ですよね?衣類はしっかり足りています。
「私は、服はそんなにありません」という人も、台所へ行って、お皿や、お箸、湯のみやマグカップの数を数えてください。それを家族の頭数で割ってください。何回分の食事になるでしょうか?
食器も、洗って何度も使えます。ほとんどの人がしっかり足りているはずです。
iPhoneを取り出して、入れているアプリ、曲、ゲーム、電子書籍の数を数えてください。1人で消費するには充分な数ではないでしょうか?
テレビを持っている人は、チャンネル数を数えてみてください。
これでもまだ「足りない」と思いますか?
そもそも、毎日物を収納するのに苦労している段階で充分、足りています。
「足りない」と思ってしまうマインドを捨てる方法⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
3.よけいな物を買い過ぎていることを知る
生活がギリギリで、複数の仕事をもっている人もいますが、暮らしを小さくしたらそんなに働かなくてもよくなるかもしれません。
2番で書いた、「本当に足りないのか調べ」を家中にある物でやってみてください。家具、車、家電、おもちゃ、雑貨などです。
手持ちの物の半分以下で充分暮らせるのではないでしょうか?
極端な話、すべての物の量が半分になれば、いまの半分のスペースの家に引っ越すことができます。
さまざまな事情で心底貧乏な人もいると思いますが、多くの人は、生活を拡充しすぎて経費がかさんでいるのです。
「別に何のぜいたくもしていないのに、なぜかお金がたまらない」と感じているなら、必要じゃない物を買い過ぎているのかもしれません。
いらない物を買い過ぎている話⇒当たり前のように必要だと思っているけど本当はいらない5つの物。
4.シンプルライフに切り替える
シンプルライフやミニマルライフは、貧しくてみじめな暮らしだと思っている人がいますが、これは間違っています。
忙しすぎて、働き過ぎて、人間的な楽しみが持てず、ストレスいっぱいの暮らしのほうが、よっぽどみじめで悲惨ではないでしょうか?
シンプルライフにするためにまっさきにできることは、買い物の頻度を減らすことです。買い物に行く回数や、買うものの量を減らしてみてください。できれば、新品ではなく中古品を買うといいです。
新品が並んでいるお店は、物が豊富すぎるので買いすぎる恐れがあります。
中古品なら、選択肢が限られるので、買いすぎることがないし、社会全体の消費の量を減らすこともできます。
買わない挑戦もおすすめ⇒誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
5.物質的な物ではなく、精神的なものを優先する
人の価値を決めるものはその人が持っているものではなく、その人がどうあるかなのです。こう書くと、たいていの人は、「そのとおりだ」と思うでしょう。
ところが、実際の行動はこの原則からはずれています。
それについてはこの動画で語られています⇒なぜ人は自分が本当に求めている物を追求しないのか?(TED)
その人の価値は、履歴書に書かれる特技や資格ではなく、死んだあとに親しい人が読む追悼文の中に出てくる「人となり」のほうにある、という内容のプレゼンです。
追悼文に出てくるのは、愛があり善でありたいと願っており、内面を大事にしている謙虚な人です。
決して、「1円でも多く稼ぎたい」「成功したい」とは思っている人ではありません。
追悼文で語られる徳について、日頃から意識していると、多少なりとも物質的なものより、精神的なものを大事にすることができるのではないでしょうか?
子供におもちゃをたくさんあげる親がいます。そんな人も、子供が本当にほしいのは物ではなく、親と一緒に過ごす時間である、ということに気づくと思います。
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上に書きませんでしたが、人を過剰な消費にかりたてるものに、「他人と比較する」という行為があります。
自分の友達は、自分よりたくさん稼いでいる、物も自分よりたくさん持っている、自分より旅行もたくさんしている、友達も自分より多い、本も自分より読んでいる、フェイスブックの「いいね!」の数も多い、といった具合に。
こういう比較をやめると消費を抑えることができます。
常に自分自身でいられれれば、余計な比較はしなくなります。