洋服選び

TEDの動画

クローゼットにしまいこんでいる物をちゃんと使って人生を変える(TED)

たんすやクローゼットにしまいこまれている洋服をちゃんと着る気にさせるTEDトークを紹介します。

タイトルは、Change Your Closet, Change Your Life クローゼットを変えて、人生を変えなさい。

講演者は、救急センターで働く看護師のジリアン・ダン(Gillian Dunn)さんです。



クローゼットを変えなさい、TEDの説明

We live in abundance, but suffer from a scarcity mindset. This talk was born out of a candle melting in the closet before the chance of being lit, and sent Gillian on a journey of discovering why. This talk takes you through why we, as humans, stockpile stuff, the mindsets that drive this action, and why it is imperative that we change before it’s too late.

私たちは、物のあふれる社会で生きているのに、足りないと考えるマインドセットを持っています。

このトークは、使わないままクローゼットの中で溶けてしまったキャンドルから、生まれました。どうしてそんなことが起きたのか、ジリアンは考えたのです。

なぜ、人は、物をためこむのか、どんなマインドセットのせいでそうしてしまうのか、そして、手遅れになる前に、これを変えなければないことを、この講演は教えてくれます。

プレゼンの長さは15分37秒です。字幕はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

ジリアンさんはとてもゆっくりはっきり発音しているので聞き取りやすいと思います。





使い切れないほど物がある

毎朝シャワーをあびたあと、何を着るか決めます。クローゼットの前に立ち、「着るものがないわ」と思います。

私は看護師なので、きれいな格好で出勤する必要はありません。それでも迷います。

クローゼットは、物があふれて手に負えなくなる場所の1つです。

私たちは、80%の時間、クローゼットにある20%の服しか着ていません。

現代は、ソファに座ったまま、ネットで何かを注文すれば、戸口まで届く、過剰と消費の時代です。

物を集めるのは簡単ですが、実際に使うのに苦労します。だからこそ、きょう私はここにやってきました。

使わないまましまいこまれる物たち

皆さん、片手をあげてください。これからいくつか質問をするので、答えが「イエス」なら手を下げてください。

タグがついたままの服がありますか?

この1年着なかった服がありますか?

未使用のキャンドルがありますか?

特別な時のためにとってある、特別なお酒がありますか?

道路を走るより、ガレージに停まっているときのほうが長い、高級車を持っていますか?

特別なときや、お客さんのためにとってある食器がありますか?

手をおろした人は、これから10分、私の話を聞いてくださいね。

使わないまま溶けたキャンドル

私は休暇中、家族でメキシコに行き、装飾が美しい青いキャンドルを買いました。使うときが楽しみでした。

けれども、家に帰ると、「きょうは、使うべきじゃないわね。特別なときのためにとっておこう」と思って、キャンドルをクローゼットの中にしまいこみ、そのまま忘れてしまいました。

2年後、「あのキャンドルを使おう」と、箱を取り出して中身をみたら、キャンドルは溶けてロウのかたまりになっていました。

まあ、キャンドルを使えば溶けるものです。しかし、私の知らない間に溶けてしまったのです。

その日、「キャンドルをクローゼットの中で溶かしてはいけない」という教訓を得ました。

この話をある人にしたら、「僕と妻は、買って10年たつキャンドルがあるよ。でも、溶けたことはない。溶かしてしまったことより、置き場所について考えたほうがいいんじゃないかな」と言いました。

「私が言いたいのはそういうことじゃないのよ」と私は答えました。

特別だと思うとしまい込む

私たちがためこむ物には、1つ共通点があります。みな、「これは特別だ、と思える物です。

スエットパンツのタグをとったり、IKEAで買った食器をおろすことは抵抗がありません。

よい食器、高級洋酒、上等のスーツは、どこかにしまい込まれます。

ある日、ショッピングをしているとき、改めてそう思いました。

ある男性が連れの男性の時計をほめたら、連れの男性は、「この時計が気に入ったのなら、僕がふだん身に付けない時計を見せたいものだね」と言っているのが聞こえたのです。

「それって、なんか、変だわ」と思っていたら、もう1人の男性が、「確かにそうだね。ベストのアイテムは、箱から取り出さないものだ」と言いました。

時計は溶けたりはしませんが、持ち主が、一番いいのは特別のときのためにとっておき、2番めによい時計を使っているあいだに、一番いい時計の電池は減っていきます。

先ほどの質問を思い出してください。使わずにとってあるものを使うとき、どんな気持ちになると思いますか?

特別感、重要感、落ち着きでしょうか?

上等すぎると思うとしまい込む

私が、特定の物を使わないのは、それが「上等すぎる」と思うからです。

ちょっと前、プレゼントでネックレスをいただきました。私がふだん使う物よりいい物なので、身につけてから、妹に見せて、聞きました。

「これ、每日使うには、上等すぎないかしら?」

「確かに、素敵なネックレスね。でも、その考え方のせいで、あのキャンドルが溶けちゃったんじゃないの?」

こう妹に言われはっとしました。ふだん使いには上等すぎると思ってしまうと、私はジュエリーボックスにそれをしまいこみ、忘れてしまうのです。

「その品物を使う特別な時」が来るのを待つのです。

この現象が気になった私は少し調べてみました。そして、2つのマインドセットのせいで、人は物をためこむとわかりました。

すなわち、

1. 私は充分ではない

2. 私は充分持っていない

というマインドセットです。

私は充分持っていない、という思考

「私は充分持っていない(=足りない)」と考える話からします。

このマインドセットは、大恐慌の時代に生まれました。私たちは、たくさんの物に囲まれていると、困難な時期に、自分自身を守ることができるという嘘を信じ込まされたのです。

作家のリン・ツイストの言葉が、この状況をよく表しています。

「私やほかの多くの人が、朝起きてすぐ考えることは、睡眠を充分取れなかった、です。その後、時間が足りない、と思います。それが本当は嘘か立ち止まって考えることはせず、自動的にそう思ってしまうのです」。

「私は充分持っていない」と考えるので、50年前に比べたら3倍の大きさの家に住んでいるのに、ガレージの中は物でいっぱいで、車を停めることができないのです。

私は充分ではない、という思考

次は、「私は充分ではない」と考えるマインドセットです。

私たちは、物をためこむのが得意だとすでにお話ししました。いまは、買い物を愛する社会です。

人が買い物するとき、自分の人生に欠けているものを探しています。

時間がないから、大工仕事の時間を短縮できるツールを買う、やせたいから、10ポンド(約4.5キロ)やせたとき、すてきに見えるパンツを買う。

自分に自信がないから、素敵に見せてくれる、だけどどこにも履いていかないハイヒールを買う。

買い物するとき、自分の人生の穴を埋めてくれる物を探しているのです。

こういう物を買えば、「充分な自分」になれる、と考えて買うのですが、家に帰るとその品物をクローゼットやガレージにしまいこんで忘れます。

こうした品物は単なる物ではなく、「約束」です。いつか、こんなときに、使うという約束です。

恋人ができたら、やせたら、ピンタレストで見るような生活になったら、そのとき使う、という約束。

「私は充分ではない」というマインドセットのせいで、クローゼットに着ない服がたまり、ボトルを開けないシャンペンの気が抜けます。

もし、皆さんに、「いつか、こんなときに使う」の「いつか」は来ないと言ったらどうしますか?

人生で本当に大事なものとは?

私は救急センターで働く看護師です。

前もって計画して救急センターを訪れる人はいません。人がエマージェンシーに訪れるとき、特別なお酒を持ってきたり、素敵なスーツを着てきたりはしません。

着の身着のままでやってきて、皆同じ青いガウンを着ます。

救急センターでは、次々と変化がおこります。ときには、それはいい変化です。はずれた骨がもとの場所にもどったり、薬のせいで痛みが消えたり。

そうではない変化もあります。命がその瞬間に終わります。心臓発作、脳いっ血、交通事故で。

救急病棟で働いていると、何が大事なのかよくわかります。

キャンドルをすぐに使わない理由や、よいお酒をすぐに飲まない理由など、どうでもよくなります。

あまり運転しない車は、もう2度と運転しない車になるのです。

人生は自分で作りあげるもの

「生死の境い目の現場で働いているあなたが言いたいのは、物をちゃんと使えということなの?」と人は聞くでしょう。

違います。私が言いたいのは、人生とはあなたが作るもの、だから楽しいと思える人生を作りなさい、ということです。

自分はそれを持つのにふさわしいから、ちゃんと使うんだと考えるマインドセットを持つことです。

それは、あなた自身が自分の人生をコントロールするのだというリマインダーでもあります。価値のある人生を作るべきです。

このメッセージは、私たちの世代でよく言われる、YOLO(ヨロ、You only live once 人生は一度だけ)とは、関係ないことを強調しておきます。

お金を使い果たして、クレジットカードで旅行したり、高級車を買う言い訳にはしないでください。

きょう、買い物はせず帰って、家の中を見て、使っていない物を使ってください。

着ていない服を着るパーティ

使わないままキャンドルが溶けたとき、これは、もっと重要なことを表していると考えました。そこで、家族や友達に、キャンドルの話をしたのですが、思いのほか、ほかの人の人生にも影響がありました。

使わずに1年放置していたキャンドルを一気に使い始めた友人もいるし、ただ飾ってあったハイヒールを履き始めた友人もいます。

私は友人の家に、決して使われることのないドレスがあることに気づき、どこにも着ていけない服を着て集まるイベントを企画しました。

女性なら誰でもこういう服を持っています。着ていけそうで着ていけない服です。きつすぎる、派手すぎる、長すぎる、短すぎる、など言い訳はさまざま。

こういう服を着てくる集まりを開きました。

服装がばらばらなので、みなでレストランに行ったとき、周囲のお客さんは、「いったい、この集まりのテーマは何だろう?」と首をかしげていました。

服装がちぐはぐのウエディングパーティ? 早すぎるハロウィンパーティ?

とても楽しかったです。

言い訳をして何かを使わないとき、楽しみも奪われます。「もう言い訳しない、きょうこそ使う」と言ってクローゼットから取り出して使うと、自信や自由も生まれます。

きょうという日は人生がくれる贈り物

美しいラッピングをほどこされたプレゼントをもらったとき、包装をとかないまま飾っておくでしょうか?

そんなことはしませんよね。だって、中身のほうが素晴らしいはずですから。

人生は「きょう」という名のプレゼントを私たちにくれます。

そのプレゼントを包装したまま、言い訳をして使わないでいてもいい、と思うかもしれません。ですが、本当に大事なのは、中身です。

着ていない服を着たり、飲んでいないシャンペンを開けたり、上等の食器を取り出すことはたいしたことじゃないと思うかもしれません。

でも、こういうちょっとした行動は、大きなメッセージを送ります。「もう私は、人生の機会を逃したり、溶かしたりしない」というメッセージです。

先ほど、みなさんに質問したときに、手を下げる原因となったもの(使わずにしまい込んであるもの)を来週中に使ってください。

ふつうの食事のときに高級な食器を使ったり、よいお酒を飲んだり、乗っていない車に乗ったり、服のタグを切ったりするのです。

クローゼットの中でキャンドルを溶かさないでください。

//// 抄訳ここまで ////

言い訳や先延ばしをしないためのほかのプレゼン

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しまいこんでいた物を使ってみる

「自分はまだ充分持っていない」という気持ちのせいで、物を買ってしまい、「自分はそれを使うには充分ではない、ふさわしくない」という理由のせいで、せっかく買った物を使わないこと、確かにありますね。

私が、物をためこんで使わなかったのは、ほかに使うものがたくさんありすぎたからですが、そんなに買ってしまったのも、結局は、「まだ足りない」とか、「自分は充分じゃない」という気持ちがあったからです。

物で自分の人生を底上げしようとしていたわけです。

当ブログでは、「使わない物はもう手放せ、捨てなさい」とおすすめしていますが、そうできないなら、使うことを検討してください。

今年1年で使わなかった物、何かあるんじゃないでしょうか?

クリスマスパーティや忘年会など、よそ行きを着ていく機会も多いでしょうし、年末年始こそ、クローゼットにしまい込まれていたものを着用するチャンスです。





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