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もう私は大人なのに、母親が私の服を買ってきて、着ることを強制する。これが、とてつもなくストレスだ。
8月にこんな悩み相談に回答しました。差出人はもんちゃんです。
こちら⇒母親に私の服を買うのをやめてもらうにはどうすればいいか。
この記事を読んで、「私の母もそうです」というメールを2通いただきましたので、紹介します。
物を捨てることに関係ないのに、なぜ紹介するのかというと、干渉しすぎるお母さんたちに、自分がしていることがどんな結果を生むか、気づいてほしいからです。
では、まずかいりさんのお便りです。
ひとり暮らしを開始して楽になった
件名:8月7日のブログを読んで。うちの母もそうでした。
うちの実家の母も、いらない服とかを私に棚卸ししました。
部屋の入り口に置いてあったんですよ、帰宅するとあるので「これはなんだ?」ってことが多々ありました。
「これサイズ合わないから着ない?」とか、「買い過ぎたから使って」とか。
学生時代は色違いの服を結構買ってきてました。
(親戚からお古をもらって着てた時期もあるけど、それはそれ。セーラー服とかは助かっていたと思う)
私自身は小遣いをもらっていなかったため、ありがたくはあったんですが、タンスにして2棹以上の量の服にもなると、もうさすがにいらないわけで。
(ちなみに、母個人の服はこの倍はあると思います。押し入れにがっつり入れてるので。)
「たくさんあるから買わなくていい」「そんなにあっても着られないからいらない」
……何回直接言ったか。
言った直後は聞き入れてくれるんですけど、忘れた頃にまた棚卸ししてくる。
引っ越してきてからも、値札が付いたままの靴下(私は5本指のものしか使わない)とか衣類とかが、アパートの集合ポストに入っていたりしました。
新聞はまとめて読むからありがたくいただくし、マスクとか消耗品は使うので、まあ助かるんですけど。
服は好みがあるので、はっきり言っていらないんですよね。
一応、何度か着てはみるけど、微妙なやつは捨ててました。「これは要らないのね」って納得してくれたのでその点は良かったと思います。
くれる本人に悪気はないんです。良かれと思ってやっている。
ありがた迷惑、って多分こういうことを言うんだと思います。
経済的に問題ないのであれば、記事にあった「もんちゃん」もひとり暮らしをした方がいいです。
私は職場と実家、双方から近いところですが、それでも「実家を出て正解だった」と思っています。
実家から近いっていうのは母の要望でした。ひとりっ子なんで、近くにいてくれって思ったんでしょうか。
余談ですが、100万円ほどあれば、引っ越して当座の生活はできると思います。
電化製品は買いそろえたけど、日用品とかはほぼ実家から持ってきたので、引っ越し業者への支払い諸々含めて30万だったかな?
自分の裁量と収入で生活を立てていくのは、大変だし面倒ですが、一人分なので楽です。
「もんちゃん」のメンタルが少しでも楽になるといいなあ、と思います。
かいりさん、こんにちは。いつもお便りありがとうございます。
かいりさんのお母さんも、服をたくさんくれるのですね。
まあ、どんな母親も「娘に何かしてあげたい」とは思うものです。
ただ、贈り物にしても助言にしても、「娘の生活の質がよくなる範囲」にとどめておくべきですね。
それ以上のプレゼントやアドバイスは、相手のためではなく、自分の心理的ニーズを埋めるためだけの行動になりますから。
かいりさんのお母さん、自分用の服は買い尽くしてしまったので、娘の分を買ってあげよう、と思うのかもしれません。
買い物依存傾向があるかもしれないので、この本をプレゼントしてはどうでしょうか⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
それでは、かいりさん、これからもお元気でお暮らしください。
次は銀時計さんのお便りです。
距離を取るしかない
件名:母親の過干渉について
8月7日の記事、他人事とは思えない気持ちで読みました。
筆子さんの回答の通り、実家を出て、物理的にも心理的にも距離を取るのが最善だと思います。
相談者さんは、母親と上手くやっていきたいが故に、徹底的に拒否できず、そこにつけいられているんじゃないかな、と感じました。(優しい方なんだと思います)
うちの母がそうなのですが、心が不健康な人を変えていくのはとても困難です。
私は数年かけて、母に物や考え方、生活に関するすべての干渉をやめてほしいと訴えましが無駄でした。
半年前に決定的な出来事があって、
「私にも感情があるから、1人の人間として考えを尊重してほしい、もう大人なので私に判断を委ねてほしい」と涙ながらに伝えました。
しかし、まるで話が通じませんでした。
母が私に下す評価は、「いつまでたっても、あんたは何にも出来ないダメな子だから、お母さんがやってあげなきゃダメなの。感謝しなさい。」なのです。
子供の成長をはばんで喜べない親は、病んでいるのでしょう。
いつかわかってくれるんじゃないか、という希望は捨てました。
今、『毒になる親』を読んでいますが、読み終えたら母に関するモヤモヤは、すっぱり断捨離します。もう他の毒母本も読みません。
心の中の一番大きなガラクタに、リソースを使うのはもうやめます。
過干渉な母に育てられて、恨みつらみはありますが、ひとつだけよかったことがあります。
それは、自分の子供に同じ思いをさせないことです。
相談者さんにエールを送りたくて書きました。
仕事の夢もあきらめないでほしいです。
銀時計さん、こんにちは。いつもお便りありがとうございます。
過干渉するお母さんは、たいてい、「自分は何も悪いことはしていない、おかしいのは子供のほうだ」と思いこんでいます。だから、銀時計さんが、いくら、「ほっといて」と言っても、何も通じないのでしょう。
お母さんには、娘に干渉せずにはいられない理由があるのだと思います。
娘に干渉することで、自分の気持ちのバランスを取っているのです。
できることなら、お母さんにも、『筆子ジャーナル』を読んでもらいたいですね。
とくに心のガラクタを片付ける記事を。
モーニングページなども書いてみると、楽になるでしょう。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
それと、銀時計さん、恨みつらみは捨てたほうがいいですよ。
こういうのを、たくさんもっていると、自分が損をします。
この記事、おすすめです⇒60歳以降は可能性に満ちている「人生の第3幕」ジェーン・フォンダ(TED)
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もんちゃんだけでなく、親がいらない物をくれる、勝手に送りつけるから困っている、という読者は何人かいらっしゃいます。
過去記事でも悩み相談を紹介したことがあります。
これは子供の側の悩みですが、過干渉するお母さんの悩み相談もいただきます。
こうしたお母さんは自分が過干渉だということにはあまり気づいていません。
メールには、子供のあんなことやこんなことがとても心配です、私の言うことをきいてくれません、どうやって接したらいいでしょうか、どう話せばいいでしょうか、どうしたら、私の思ったように行動してくれるでしょうか、という質問が書かれています。
今朝も1通、いただきました。
このお母さんは、「あんたは何もできないから、私がやってあげるしかないのよ」なんて言う高圧的なお母さんではありません。
もっとやさしいお母さんで、娘の体が弱いのは(その他、娘に生じているいろいろな問題は)、生んだ私のせいだから、私がなんとかしてあげなければ、と思い、どうしたらいいんだろう、このままでは娘はどんどん不幸になってしまうのではないか、と心配し、おろおろしています。
それはもう病気になりそうなほどの心配ぶりです。
一見、とてもやさしい、いいお母さんですが、私に言わせれば、パッシブアグレッシブ(受動的な攻撃型)な母親です。
娘さんに対して、あなたはこういうところがだめなのよ、こういうところが欠けているから幸せになれないのよ、今のままじゃだめなのよ、というサインを常に送っているわけですから。
体が弱い、成績が悪い、なかなか就職しない、ちっとも結婚しそうにない、年頃なのにおしゃれしない、自分好みの服装をしない。
こうしたことを、すべてまるごと受け入れれば、もっと楽になれます。
どんなことがあっても、大丈夫だと、素のままの子供をまるごと受け入れる。
これが、親としてのベストのあり方ではないでしょうか?