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シンプルに暮らすのに役立ったことをシリーズで書いています。
6回目の話題は引っ越しです。
私はそんなにたくさんは引っ越しはしていなくて、これまでの人生で引っ越したのは、7回だけです。
しかし、引っ越しするたびに、一応、物が減っていきました。特に、7回目の引っ越しをしたときは、ミニマルライフを目指していたこともあり、かなり所持品が減りました。
引っ越しがどんなふうにシンプルライフ化に役立ったか、3つの観点からお話しします。
1.物を全出しできる貴重な機会
引き出しやクローゼット、本棚、食器棚から物をすべて取り出し、床やテーブルの上に置いてみると、いらない物を発見しやすいので、捨て作業が進みます。
このように、特定の収納場所から、物を全部取り出すことを、「全出し」と言います。
家全体の物を全出しできるのは、住み替えするときぐらいしかないですよね?
不用品を捨てるために、庭を使って、家中の物を出す、という人はそうそういないと思います。
ドキュメンタリー映画、『365日のミニマルライフ』の主人公のように、所持品をすべて倉庫にあずけてしまうこともできますが、これも、ふつうはしないでしょう。
映画『365日のシンプルライフ』の感想:「物を捨てる」映画ではなく、大切な物を選ぶ話
引っ越しは、こんなふだんならとてもできない家中の物を全出しできる、またとないチャンスです。
室内だけで、部分的に持ち物を調べていると、ガラクタを見落としますが、引っ越しをするために荷造りすれば、見落とさずにすみます。
物の多さに気づく
家にある物を順番に、全部取りだして、必要な物だけ荷造りしてみたら、ものすごい量の荷物になりました。
私は、自分の物と娘の物、キッチンやバスルームにある物(つまり夫の物と呼べる物以外のすべて)を取り出して、荷造りしました。
「物はできるだけ持ちたくないと思って、減らしていたはずなのに、まだこんなにあったんだ」と気づきました。
当時、断捨離に関するブログを書いていたので、毎日、何を荷造りして、何を捨てたか、こと細かに記録していましたが、今読むと、あきれるほどいろいろ捨てています。
本当にあきれるほど。
つまりそれだけ不用品をたくさん持っていたのです。
持っている物の内容に気づく
特に私がたくさん持っていたのは、本、書類、台所にあったもの(食器や調理ツール)です。
どれもかさばる重い物ばかり。
特に本が多かったです。2010年の春にキンドルを購入し、電子書籍を利用するようになってから4年以上経っていたのに、紙の本をたくさん持っていることを目の当たりにしました。
洋服は少なかったのですが、それでも全部出して、ボストンバッグに入れてみると、「うえ~、こんなにもある~」とうんざりしました。
寒いところに住んでいるので、ダウンジャケットや帽子、手袋がいちいち分厚くてかさばるのです。
いっぱい捨てることができた
引っ越しのおかげで、自分が持っている物の量とかさばり具合をはっきり見ることができたので、引っ越し前にかなり捨てることができました。
所持品の大半は、ふだんはクローゼットや引き出しなどに収納されています。つまり目に見えません。
目に見えないから、いったん収納すると、しまった物のことはいとも簡単に忘れるので、自分がたくさんの物をかかえこんで生活していることを忘れていましたが、この引っ越しがきっかけで、まだまだ物が多いとわかりました。
2.収納スペースを減らす機会
前回の引っ越しでは、以前住んでいた家の半分のスペースにダウンサイジングしましたが、このことも物を精査するのに役立ちました。
収納スペースがあると不用品が増えると、過去記事に書いていますが、
収納スペースを減らせ:知らないうちに物が増えるのは、しまう場所があるから。
これは私の体験から思うことです。
今の家に引っ越すときに捨てた物で、あとから必要になった物は1つもありません。
次の項目で書きますが、引っ越し前に捨て切ることができず、引っ越してからさらにたくさん捨てたほどです。
- 人間が不自由なく生活していくために、そんなにたくさんの物は必要ない、私は余計な物をたくさん持ちすぎていたし、そのせいで、使いたい物をさっと使うことができていなかった。
- たくさん持ちすぎていたので、かえって不自由になっていた。
こんなことに気づきました。
ためこむ夫も捨てていた
私の夫は、私とは違って、「ふだん使っていない物」を捨てない人です。
以前、古いパソコンを捨てそびれている読者の話を書きましたが⇒古いPCを捨てる決心がつかないとき:処分の先延ばし状態から抜け出すコツ。
夫はもう使っていないPCや家電を、ガレージ(と、その他、私には教えないしまい場所)にしまっています。
そんな夫ですが、さすがに、今の家に引っ越す時は大昔のパソコンを捨てていました。
そのときの話⇒ダンボール47箱の不用品を寄付した話:ミニマリストへの道(82)
前の家より広い家に引っ越していたら、夫は、このパソコンを今でも持っていたと思います。
引っ越しをすることで、収納スペースに自分でリミットをかけることができたので、余計な物とおさらばできました。
3.引っ越しのあとも捨てることになる
引っ越し前にかなり捨てて、新しい住まいに入居しましたが、引っ越しはとても大変でした。
あまりに大変だったので、次の「引っ越しでは絶対こんなにつらい思いをしたくない」という強烈な思いから、その後も私の断捨離は続きました
引っ越し作業がつらかったので、引っ越し後、さらに物を捨てました。
つらい引っ越し
前回の引っ越しでは、ユーホールのトラックを利用しました。
ユーホールについては、この記事で少しふれています⇒やっぱり捨てられないと悩む時は、引っ越しするつもりでする断捨離が効く。
ユーホールはU-Haul というつづりです。U はyou(あなたが)、haul は「物を車/貨車で運ぶ」という意味。
「あなたが自分で運ぶトラック」です。
トラックのサイズはいろいろあり、1番大きいのが26フィートです(2014年秋の話です)。
ユーホールの人に、現在「3ベッドルームの家に住んでいる」と言ったら、「それなら24フィートか26フィートですね」とすすめられ、やたら荷物の多い夫のことを考え、26フィート(全長8メートルの4トントラック)のトラックを借りました。
通常24時間レンタルします。荷物が多ければ多いほど、このトラックで何度も今の家と新しい家を往復しなければなりません。
夫はトラックを借りてきたその足で、まずは大きくて重い家具を、職場のアシスタントと2人で搬出し、トラックにおさめました。
そうです。引っ越しをするときは、段ボール箱だけでなく、箱に入りきらない大きな家具もトラックで運ばなければならないのです。
その夜も大きめのものから、夫と娘が中心になって搬出。娘(当時高校2年ぐらい)は私より少し身長が高く、力持ちなので、夫の助手としてじゅうぶん間に合います。
ユーホールに荷物を乗せるという体験がおもしろいらしく、娘ははじめは率先して手伝っていました。
しかしちょっとやったら、好奇心が満たされたのか、あきたのか、疲れたのか、娘はいつものようにiPhoneで友だちとやりとりする世界に戻っていました。
その夜は、こんな感じで全体の荷物の1/4ほどをトラックに載せましたが、ほとんど夫が1人でやりました。
翌日、私も手伝って、残りの荷物を詰め、家の中を完全にカラにしましたが、この作業がとてもしんどかったのです。
夫の荷物がやたらと多いので、1度に全部のるのかしら? いったい何度往復するはめになるのかしら? なんて不安もありました。
家をカラにしたあとの、掃除も大変です。
このとき、「物が多いと本当にしんどい」と思いました。
所持品をトラックから下ろすのも、載せるのと同じぐらい大変だったし、その後の荷ほどきもしんどかったです。
4.物と自分との関係の見直し
このように、引っ越しは物と自分との関係の見直しに最適な機会でした。
すべてを家の外に出し、別の家にまた入れたとき、私には、物の多い生活は合わないとはっきりわかりました。
「残り少ない人生なのに、めったに使わない物の世話ばかりやってられない、勘弁してくれ」、と思いました。
前回の引っ越しでは(というか、これまで夫とした引っ越しはすべて)、引越し先がギリギリまで決まらず、いろいろと余裕がなく、心のガラクタがたまりまくりました。
時間の制限もあったため、「捨てる・捨てない」の判断ができなくなり、結局今の家に持ち込んだ物がたくさんありましたから、引っ越しのあとに捨てました。
実際に住んでみて、「これは今の家には合わない、不用だ」と気づいた物も捨てました。
所持品を全出しして、いらない物を捨てて、残りをまた全部今の家に入れて、置場所を考え、不用な物を処分する作業をしながら、すべての物と自分の関係を見直しました。
物をいったん持つと、特に考えることなく、キープしてしまいますが、引っ越しをすると強制的に、すべての物の見直しをすることになるので、シンプルライフ化がとても進みました。
■次の記事はこちら⇒さまざまなプロジェクト(企画)をした:シンプルライフにするのに役立ったこと(その7)
シンプルライフに役立ったこと:ほかの記事
シンプルな生活にするために役立ったこと(その1)~不用品を捨てる。
ノイズを減らす~シンプルな生活にするために役立ったこと(その2)
すべてをブログに記録した~シンプルな生活にするために役立ったこと(その3)
参考図書を読んだ~シンプルライフにするのに役立ったこと(その4)
不用意に物を家に入れない~シンプルライフにするのに役立ったこと(その5)
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年末年始はブログを読む人が少ないので、ノウハウではなく身辺雑記的な記事を書いてみました。
今回、昔のブログを読みながら、8年前の引っ越しを思い出し、嫌な気分がよみがえりました。ほかにもいろいろなことがあり、本当に大変だったのです。
次の引っ越しは、身軽にしたい、と改めて心を決めました。