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服の買いすぎをやめるシリーズ、今回は、「着るものがない!」と思う問題を解決する方法をお伝えします。
会社に着ていく服がない、人と会うとき着る服がない。こんなふうに感じたら、人は、新しい服を買います。
着るものがなかったら、困りますから。
逆を言えば、「いや、着るものは十分ある」と思うことができれば、買う必要がなくなります。
あるのに「ない」と思う理由は?
買い物依存の人はべつにして、多くの人が新しい服を買うタイミングは、「手持ちの服では十分ではないから、新しい服を買う必要性がある」と感じたときです。
前の服がボロボロになったり、サイズが変わってしまったり、何らかの理由で服の好みがガラッと変わったり、転職して、あらたまった服が必要になったりしたとき。
こんなとき、新しい服を買うことを検討しますよね?
このとき、「手持ちの服では十分ではない」という判定を、自分がどこから導き出しているのか考えてください。
出かける前に、「着る服がない!」と思うことから来ているのではないでしょうか。
毎朝のように、「着るものがない!」とあせるから、「あ~、新しい服を買わなければ」と考えるのだと思います。
というのも、冷静になって、手持ちの服とじっくり向き合ってみると、ちゃんと着用可能な服がそこにあるからです。
しかも、何着も。
あるのにないとなぜ感じるのか?
私が思う理由を3つ紹介します。
たくさんありすぎて選べない
手持ちの服がたくさんありすぎると、その日、着ていく服を選ぶのが難しくなります。
候補が多すぎて、迷ってしまい、その結果、朝の忙しい数分間に、絞り込むことができないのです。
選択肢が多すぎると選べない話⇒バリー・シュワルツに学ぶ『選択のパラドックス』(TED)~所持品をミニマムにすると生きやすくなる理由とは?
私のように、毎日同じ服を着ており、組み合わせのパターンが2つぐらいしかないと、迷いようがありません。
実際、服の数を大幅に減らしてから、朝、着る服に迷うことは全くなくなりました。
服が多すぎて、「着るものがない!」と思っているときは、言葉遣いを変える必要があります。
着るものがないのではなく、選べないだけですから、「ああ、着るものを選べない!」と言うべきなのです。
すると、この人が解決すべき問題は、「着る服をうまく選べない問題」であり、選びやすくする工夫をすれば問題は解決します。
この場合、新しい服を買うことは、問題の解決にはつながらないし、むしろ、ますます問題を悪化させます。
リピートしてはいけないという思い込み
毎日、違った服を着なければならない、昨日とは違う服を着なければならない、と思っていると、服がいくらあっても足りません。
「日々、違う服を着るべきだ」と思っているなら、その理由を改めて考えてください。
資源を大事にしなければならない今の時代に、なぜ、毎日違う格好をする必要があるのか?
説得力のある理由がありますか?
黒柳徹子さんが、番組(徹子の部屋)で1度着た服は2度と着ない話は有名ですが、ほかにも、セレブやアナウンサーの中には、同じ服を着ない人がいるかもしれません。
しかし、この人たちにとって、メディアで着る服は舞台衣装みたいなものです。
番組や公の場所、雑誌で着ている服は、メーカーとのタイアップ品や、スタイリストがどこからか借りてきた服も多いと思います。
一般人が、毎日、舞台衣装を変える人間の真似をする必要はいっさいありません。
ファッション誌には、「毎日コーディネートを変えろ」と書いてあるかもしれませんが、そうしないと、洋服が売れないからです。
服の断捨離ができない5つの理由。コーディネートにこだわる人は失敗する
実際は、着る服やコーディネートを変える必要なんてどこにもありませんよね?
服やコーディネートを変えないと困る理由がありますか?
あるとしたら、「自分が飽きるから」「毎日同じ服を着ていると痛みが早いから」ぐらいだと思います。
この場合は、手持ちの服で飽きない工夫をすればいいのです。
着るものに飽きない工夫。すぐに飽きては買う、を繰り返さないために。
私は、毎日同じ服を着ていますが、特に飽きることはありません。
むしろ、ボロボロになって穴があいたりすると、「ああ、そのうち、また服を買わなければならない」とゆううつになります。
同じ服ばかり着ていると確かに痛みが早いので、2~3パターン用意して、ローテーションさせるのが現実的でしょう。
ワードローブを把握できていない
どんな服をどれだけ持っていて、どこにあるかということがわかっていないと、「着るものがない」と思うかもしれません。
実際はあるのに、それを認識できていない状況です。
これは、外付けのハードディスクに大事なデータがいっぱい入っているはずなのに、パソコンが認識しないのに似ています。
あるのに、取り出すことができません。
こんな時は、「着るものがない!」ではなく、「着る服はたくさんあるのに、私の脳がそれを認識しない!」と言うべきです。
認識できるようにすれば、問題は解決します。
所持している服の内容を把握したら、できるだけ一箇所にまとめ、取り出しやすいように収納しておくと、選ぶのも簡単になります。
着る服がない問題を解決するには?
「着る服がない!」と焦って、新しい服を買ってしまう問題を解決する簡単な方法を4つ紹介します。
1)前の晩に決める
明日着る服を、前の晩に決めます。
夜なら時間の余裕があるので、じっくり考えることができます。
着ていくつもりの服のボタンが取れていたり、しみに気づいたとしても、夜の間に対応すれば、翌日、ちゃんと着用できます。
朝、着るものに迷わない7つの方法。おしゃれになるおまけつき。
2)ワードローブの把握
どんな服を持っているか把握します。
やり方は先日、詳しく書きました⇒徹底的に在庫を調べる:本気で服の買いすぎをやめたいあなたへ(その2)。
まじめにワードローブを調べると、意外にたくさん持っていることに気づきます。
3)制服化
出勤や外出に使う服をある程度固定します。楳図かずおさんのように。
自分のユニフォームを決める12のヒント。おしゃれミニマリストになる道もある
いつも同じ服を着ている人の中には、おしゃれな人もたくさんいます。
着たきりミニマリスト主婦の普段着とよそ行きをご紹介~ワンパターンな服はストレスが少なく、生産性をあげる
4)服を減らす
服の数を現在の半分から4分の1ぐらいまで減らします。
服の数を減らすと
・把握が簡単
・管理が簡単
・スペースがあく
・迷わない(ストレスが激減)
といいこと尽くしです。
先に服を減らしてしまえば、ふだん着る服は自動的に定番が決まるし、在庫の把握・管理も楽になるので、4つの中で、一番簡単で効果的な方法です。
忙しい人に、もっともおすすめ。
服を減らす方法は、ブログにも本にもたくさん書いています。
1つだけリンクしておきます⇒秋物を買う前にやれ。1日でいらない服を捨てる方法(実例あり)。
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朝、「着るものがない!」と思ってしまう理由をお伝えしました。
私が書いた理由以外にも「ない~」と思ってしまう理由はあるでしょう。
たとえば、
・足りないマインドになっている⇒足りないマインドがあると、物が増え、片付けもできない理由。
・他人受けを優先して服を買ってきたから、好きじゃない服ばかりが家にある
・安さを優先して服を揃えたから、着る気になれないものが多い
・「着る服がない」というのは、単なる買い物の言い訳
・他人が素敵に着ていた服ばかりを買い揃え、自分が着ることを考えに入れていなかった(観賞用の服ばかり)
・着るものにこだわりすぎている(人生、ほかにも考えるべきことはたくさんあります)
今度、「着る服がない」と思ったら、どうしてそんなふうに思うのか、じっくり考えてください。
「ないと思ったけどあった」と、きっと気づきますよ。