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見栄を張っているとお金がたまらないし、ほかにもいろいろ人生にネガティブな影響がある、という話を先週書きました。
今回は見栄を張らない方法をお伝えします。
人間は多かれ少なかれ見栄を張る動物なので、見栄を完全に捨てることはできないでしょう。
ですが、ネガティブな結果を引き寄せるまでに、強烈に見栄を張らなくても充分楽しく生きていけます。
ポイントは、自分の見栄っ張り行動の動機についてとことん考えてみることです。
1.なぜ自分は見栄を張りたいのかその理由を考えてみる
自分が見栄を張る大元の原因をさぐってください。
虚勢を張る裏には、こんな心理がひそんでいそうです。
●人よりよい物を持っていないと、自分の人生はみじめだと思うから。
●ありのままの自分を見せると人に嫌われそうだから。
●とにかく人に賞賛されたいから。
●大きな家に住み、高級車に乗っていないと親や、故郷の人間に合わせる顔がないから。
●自分の地位にふさわしい物を持つべきだと思うから。
●自分は他の人より優れていると思いたい。
こんなふうに、思いつく理由を出したら、さらに深掘りしてください。
●どうして、人よりよい物を持っていないとみじめだと思ってしまうのか?
●ありのままの自分を見せると本当に人に嫌われるのか?嫌われるとして、それが自分の人生にどういう意味を持つのか?
●なぜ自分は自分の姿を偽ってまでそんなに人の賞賛を求めるのか?
●親に合わせる顔って何?その実態とは?
●自分の地位にふさわしい物を持っていないと何が困るのか?
●人より優れていると思いたい、その気持ちの正体は?
このような問いに正解はありません。
けれども、考えてみることに意味があると思います。
じっくり考ると、大きな代償を払ってまで見栄を張る必要もないんじゃないか、見栄を張っても幸せや家族の笑顔に何の貢献もしないじゃないか、ということに気づくことができるかもしれません。
見栄っ張りのせいで失うものはこちらに書いています⇒貯金できないのは見栄を張るから。よく見せようとすることの恐ろしさとは?
2.見栄を張って得ようとしているものを考えてみる
なぜ自分が見栄を張っているのか、その理由がよくわからなかったら、見栄を張ることで自分が持っていると人に見せている「理想の生活」について考えてみてください。
つまりそれは、できれば見栄を張らずに得たいと思っている生活ではないでしょうか?
たとえば、
●幸福な結婚生活
夫は大企業に勤務しており給料やボーナスもたっぷり。生活の心配はなく、夫はやさしくて、家事もよく手伝ってくれるし、休日になるたびに、いろいろなところに連れていってくれる。
●一生遊んで暮らせるお金
我が家はお金持ち。豪邸や、高級車をどんどん買える経済力あり。子供を何年も海外留学に送り込めるお金もある。休みのたびに海外旅行。観光地は行き尽くしたので、秘境めぐりに挑戦中。
●人もうらやむ仕事
自分が好きなことで自己実現。やりがいがあり、毎日楽しい。忙しすぎず、休みは自由に取れる。もちろん、収益もしっかりあがっている。人々に賞賛され鼻高々の日々。
●できのいい子供
子供はとても聞き分けがよく、勉強もスポーツもできるし、音楽や芸術の才能もある。学校でも人気者で先生も一目置いている。
長男は野球部のエース。長女は、ピアノのコンクールで何度も賞を取っている。
●リア充
セレブな人たちからお誘いが多く毎日お出かけの予定がびっしり。見るもの聞くものが楽しく、わくわくしすぎて笑いが止まらない。
きわめて類型的な例を出しました。見栄を張っている人それぞれに、「私はこういう生活をしています」と人に見せたいものがあるでしょう。
それを明らかにして、本当に自分はそんな生活を追い求めているのか考えてみてください。
もしかしたら、「いや、これは何か違うんじゃない?」と思うかもしれません。どう考えても非現実的だ、と感じることもあるでしょう。
ここでも正解はなく、自分の価値観を洗い出すことに意味があります。
3.見栄を張るのをやめるとどうなるのか想像してみる
今の自分は何かの必要があって見栄を張っているわけです。では、もし見栄を全然張らないか、その度合を下げたらいったい何が起こるでしょうか?それを想像してみてください。
子供を塾やたくさんのお稽古事にやっているけれど、それをやめたらどうなるのか?子供は本当に塾に行く必要があるのか?子供は行きたいと思っているのか?
夫婦で1台ずつ外車に乗っているが、1台にしたらどうなるのか?国産の車にしたらどうなるのか?隣の人に笑われるのか?部下の信用を一気に失うのか?
豪邸を手放したらどうなるのか?今よりもっと小さなスペースに引っ越したらどうなるのか?物が少なくなってかえってさっぱりしていいのではないか?ミニマリストが流行っているし。
まだ幼い子供に着せているかわいいブランド子供服。こういう服を着せるのをやめて、ユニクロあたりで買った服を着せたらいったい何が起こるのか?ママ友に白い目で見られるのか?子供が学校でいじめられるのか?それとも、子供の生活は別に変わらないのか?もっと気軽に洗濯できて、気楽になるのではないか?
お高い北欧家具で揃えたインテリアや小物。この手の家具を買うのをやめたら何が起こるのか?ムーミン好きの友達はがっかりするかもしれないが、それがいったい何だというのか?
個人的には、見栄でやっている何かをやめると、必ずお金の余裕ができるし、ある種の息苦しさから解放され、幸福度があがると思います。
自然体の自分を出せないほうがつらいですよね?それにいつも見栄を張っていると、本当の自分がバレてしまうかもしれないと、戦々恐々として暮らさなければなりません。
4.足りないものにフォーカスしない
見栄を張っている人は、自分をよく見せているわけですから、人一倍足りないものにフォーカスしています。
自分や自分の生活には不足しているものがあると思っていて、それが足りないままだとまずいので、充分足りているように見せているのです。
もし、最初から「足りている」と感じられれば、張りぼての生活をする必要はなく、身の丈にあった暮らしができるでしょう。
「自分は足りないものばっかりに意識を向けているなあ」と自覚しているのなら、足りているものにフォーカスするようにしてください。
足りているものにフォーカスする方法⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
考え方を変えるだけで、足りている部分に目を向けることはできます。
こういうのは思考のクセなので、最初は意識して、足りているものを探すようにしてください。そのうちそれが無意識の習慣になっていきます。
周囲の環境が、やたらと足りないもの、できないことにフォーカスする風潮があるなら、そういう環境から出るのも1つの手です。
5.自信をつける努力をする
虚勢を張っている人は、あまり自分に自信がないものです。自信があったら、必要以上によく見せようとは思わず、いつも自然体の自分で生きていくことでしょう。
少し自信をつける手立てを探ってください。
こんな方法があります⇒セルフエスティームを高めて自信を取り戻す10の方法
6.物をたくさん持つことが幸せだと思わない
物質面で見栄を張ることが多い人は、物をたくさん持つことが、理想の生活だと思っているのかもしれません。
しかし、それは間違っています。
人生において大事なのは、物ではなく、精神的な充実感です。
物質面の充実ばかり追い求めてしまう自分の価値観を疑ってみてください。
参考記事⇒物を持たないと、より豊かに生きられる。ミニマリストの体験(TED)
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どこまでが虚栄で、どこまでが実態なのか、線引するのは難しいと思います。もし、「私、なんか無理しているなあ」と思ったら、見栄を張っていないかどうか、自分の心に問いかけてください。
よけいな見栄を張るのをやめさえすれば、買わなくていいものがたくさん出てきます。
見栄を張り続けてお金を失うのは残念なことだし、自分以外の何かのふりをして生きるのもあまり幸せなことではないでしょう。