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私、筆子が無駄に物を増やした過去の失敗を紹介しています。
今回は通販編です。以前も、フェリシモ(昔の名前はハイセンス)の頒布会で物が増えたと告白しましたが、実は私がはじめて利用した通販はフェリシモではありません。
私の通販歴は中学生時代にまでさかのぼります。今でも覚えている初期の通販の失敗体験を2つ紹介しますね。
マルベル堂でプロマイドを買う
リボンの全プレを利用しながら、葉書を書いて物をもらうことに慣れた私は、次は、プレゼントではなく、お金を払って物をもらうこと、つまり、購入を始めました。
全プレの話は前回の記事に書いています⇒ただで物をもらう生活習慣はこうしてできあがった:ミニマリストへの道、番外編1
私がはじめて利用したのはマルベル堂の通販です。
マルベル堂はプロマイドを販売している会社です。プロマイドは、芸能人やスポーツ選手の写真のこと。
ただしくは、ブロマイド(bromide)で、ブロマイド(臭化銀)という薬剤をつかって、焼き付けた写真です。
英語で、bromideは、ブロマイド印画紙に焼いた写真ですが、日本では、スターの写真という意味で使われています。
マルベル堂が、台紙のほうをブロマイド、製品であるスターの写真のほうをプロマイドと呼んだので、芸能人やスポーツ選手の写真はプロマイドと呼ばれるようになったそうです。
私は、もともと、芸能人に熱をあげるとか、グッズを集めるというほうではありませんが、中学生のとき、デヴィッド・キャシディ(David Cassidy)が好きだったので、彼のプロマイドを買いました。
デヴィッド・キャシディ、残念ながら去年亡くなりましたが、この頃(1970年代)は、ものすごく人気があったと思います。
届いたのは茶色い何の変哲もない封筒だったと記憶しています。
なかに白黒の写真が何枚か入っていました。ショックだったのは、写真がみな、とても小さい、ということです。
プロマイドは、もともとそんなに大きな写真ではないらしいのですが、それにしても、手の平サイズより小さい写真が多く、がっかりしました。
しかも、大半は、すでに雑誌で何度も見ている写真(すべてモノクロ)でした。
なけなしの小遣いをはたいたのに、これか、とがっかりしたことを覚えています。きっと期待が大きすぎたのでしょうね。
プロマイドを買ったのは、あとにも先にもこのときだけです。
日ペンの美子ちゃんのブレスレットにあこがれる
次の通販の失敗は、通信教育のおまけとして提示されていたブレスレットです。厳密に言うと通販ではありませんが、ことの本質は同じです。
雑誌「りぼん」に毎号のっていた、日ペンの美子ちゃん(みこちゃん)のブレスレットがほしいと思いました。
確か、裏表紙だったと思いますが、毎号、美子ちゃんのマンガがのっていました。
美子ちゃんは、Wikipediaによれば、日本ペン習字研究会(日ペン)が行っている、がくぶん総合教育センターの、ボールペン習字通信講座のイメージキャラクターです。
美子ちゃんは、髪の長い女学生です。通信教育でボールペン習字を練習し、とても字がうまくなります。
そして、意中の男子学生に手紙を出します。
もらった男の子は、あまりの字の美しさに感激し、美子ちゃんを大好きになったり、シチュエーションによっては惚れ直したりします。
そんなストーリーの広告マンガが毎回のっていました。
私は、このストーリーにはまったくそそられなかったのですが、なぜか、「りぼん」を買うと、まっさきに美子ちゃんのマンガを読んでいました。
私が中学生のときは、ボールペンなんて持っていませんでした。シャープペンもまだ出始めたばかりで、かなり高価であり、子供が気軽に使う筆記具ではなかったと思います。
ボールペンは私にとって、「大人の筆記具」というイメージでした。
私、もともと文房具が好きなので、その後買い過ぎてたくさん断捨離するはめになりました⇒大量に文房具を断捨離したあと、筆記具は手持ちのものを使い切る方針へ
しかも、私は字がとても汚いので、この講座を受けると、もっとましな字になるかもしれない、という気持ちもあったのです。
まともに練習すれば、の話ですが。
そんなふうに毎号、美子ちゃんのマンガを楽しく読んでいたある日、「今、資料を請求すると、おしゃれなブレスレットがもらえる」という文面を発見しました。
銀のチェーンのブレスレットはみょうに輝いていました。
私は、付録やおまけに弱いので、講座の資料を請求しました。
ほどなく資料が届きましたが、袋の中には、ブレスレットは入っていませんでした。届いた資料をよくよく読んだら、講座を申し込めばブレスレットがもらえる、ということだったのです。
私の手持ちのお金では、受講代金が払えなかったので、ブレスレットはあきらめました。
とてつもなくがっかりし、その後しばらく美子ちゃんが嫌いになりました。
自分が勝手に早とちりしただけなのに。
ほかにもたくさん失敗した
詳細をすっかり忘れてしまったので書けないのですが、ダイエット商品を通販で買ったこともあります。
20代のはじめ頃だったでしょうか。マギーだかリンダだか、外国の女性の名前がついた商品です。
「マギーのみるみるやせる〇〇」とか「ミラクルダイエット」といった感じのものです。
食品や道具ではなく、やせる方法が書いてある何かだったと思います。
届いた品物は、小ぶりの箱にカードが入ったものでした。カードにやせる方法が書いてあったような気がします。
細かいことは忘れましたが、期待はずれで、「え? こんなんんでやせられないよ」と思ったことは覚えています。
この商品は、全く役にたちませんでした。けっこう高かったので、ショックでした。
サンプルやおまけがついている資料請求も何度か行いました。ふりかえってみると、「ああ、請求してよかった」と思うものは1つもありませんでした。
自分が本当にほしい物であり、本気で購入を検討しているものなら、そういう気持ちにはならなかったでしょう。
私のように、「とにかくもらうのが楽しい」「得した気分になるのがうれしい」という動機で通販や資料請求をすると、誰も使わないサンプルや、紙ゴミが増える一方です。
いまは、インターネットがあるから、ほかの利用者の声やレビューを調べることができます。
ですが、当時は、目の前にある雑誌の広告だけが情報源でした。ブレスレットの写真がキラキラと輝いていれば、貴重な時間や体力、お金を投資するに足る商品に見えたのです。
失敗したのに、なぜ通販をやめなかったのか?
以上のような小さな通販の失敗を繰り返したあと、本格的にハイセンスの頒布会や千趣会(会社で利用)を利用するようになりました。
ほかにも通販の会社はいくつか利用していて、私の部屋にはカタログがたくさんありました。
なぜ、数々の失敗をしたのに、その後も通販の利用をやめなかったのでしょうか?
やめるどころか、頻度が増えていきました。
その理由や通販好きの心理を自分なりに考えてみると以下になります。
1)失敗から何も学ばなかった
自分の失敗を失敗と認めたくなかったので、同じ行動パターンが続きました。
失敗を認めなかった理由は前回の記事に書いています⇒ただで物をもらう生活習慣はこうしてできあがった:ミニマリストへの道、番外編1
2)ひまだった
通販カタログを見たり、景品がもらえる注文額に到達するように買うものを選定したり、注文書を書いたりする時間があったので、通販を利用することができていました。
いまは、あまりひまな時間はないし、仮にあったとしても、趣味の語学や読書など、他にやりたいことがあるので、通販に当てようとは思いません。
3)何が届くかわからないわくわく感
先日紹介したTEDの動画でも語られていましたが⇒スマホやYouTubeがクセになってしまう行動様式を知り、悪習慣を改める(TED)、人間は、未知のものに対して、期待感をいだきます。
通販は厳密には何が届くかわからないので、届くまで、期待感や楽しい気持ちが続きます。
あまりにも届くのが遅いと、頼んだことを忘れますが、少なくとも注文しているときは、わくわくしています。
未知のものに対する期待感があるのは、福袋も同じです⇒もう買うのやめたら?福袋の失敗のダメージは想像以上に大きい
私は福袋も好きでした。
4)自分でお金を払うのに、プレゼントされているような錯覚がある
通販は自分でお金を払う、まぎれもない買い物ですが、よそから荷物が送られてくるために、買い物ではなくプレゼントをもらう、という気分になりがちではないでしょうか?
物をもらうことが好きだった私は、これからお金を払わなければならないものでも、「お届け物だ」とうれしかったのです。
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私が必要なものを必要なだけ買うことができるようになったのは、わりと最近のことです。
いまでも、たまに失敗します。
インターネットが一般的になって、通販はもっと便利になりましたね。
通販好きの人は、注文⇒購入⇒お届け⇒その後、のサイクルを一度客観的に考えてみて、通販の利用が、本当に、自分の生活にプラスになっているのか、検証してみるとよいと思います。
自分でも気づかないうちに、意外と無駄遣いしていたり、ゴミを増やしていたりするのです。