ページに広告が含まれる場合があります。
自営業の方から仕事で使うかもしれない物をなかなか捨てられない、どうやって捨てる物を決めたらいいか、、という質問をいただきました。
この記事で回答します。
まずメールをシェアしますね。Nさんからです。
仕事用の物がありすぎて困っています
件名: 自営業です。仕事で使えそうと思い捨てられません。
すみません。相談にのっていただけないでしょうか。
1人暮らしで家でデザインの仕事をしています。
仕事柄、雑誌やデザイン関連の美しい本や書籍、パッケージデザインなどのヒントに集めた箱や包装紙の数々、画材(イラストも描くので)、写真も撮るので、撮影に使う食器や小物布やボードなど、とにかく物が多いのですが捨てられません。。
どれも必要な気がするし、何年も開かない本もあるけれど、あの時の本にヒントがあったな!ということもあるので、困ります。
こういう仕事に関連したものはどういう基準で捨てるものを仕分けしていったらいいのでしょうか?
最近物が多すぎて憂鬱な日々を過ごしています。こちらのブログを見てから全て捨ててしまいたいと強く思うようになりました。
御指南くださいませんでしょうか。。よろしくお願いいたします。
Nさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
確かに、絵を描く仕事って物が増えがちですね。
私も、塗り絵を始めてから、かなり物が増殖しました。
今回はデザインだけでなく、ほかの仕事でも応用できそうな方法を5つ紹介します。
1.発想を変える
まずおすすめしたいのは、仕事や物に対する考え方を変えることです。
デザインの仕事をするとき、「資料はあればあるほどいい」と思うかもしれませんが、いくら資料を見たところで、自分の中に独自の創造性がなかったら、仕事にならないと思います。
クリエイティブな仕事において、もっとも大切なものは、外側ではなく、自分の中にあるんじゃないでしょうか?
そう考えたら、やたらと資料を集めたり、集めた物にしがみつく生活から抜けられるでしょう。
大事なのは、毎回、クリエイティビティを発揮し、ベストのパフォーマンスをできる自分自身でいることです。
物をたくさん抱え込み、ストレスを感じながら仕事をするのは、かえって仕事の害になると思います。
自分のフィルターをとおして仕事をする話⇒『モノが少ないと快適に働ける: 書類の山から解放されるミニマリズム的整理術 』を読んで、だいぶ書類を断捨離しました
2.本当に必要なのかロジカルに考える
「どれも必要な気がする」は、「すべて必要だ」という意味ではありません。
人は、物を手放すのが嫌いなので、何かを捨てようと思っても、「あればいつか使うかも」と捨てない言い訳を考えがちです。
すると「捨てたいけど捨てられない状態」になります。
本当は捨てたいし、もっと物を減らしたいけれど、いざ捨てようとするともったいなく感じてしまうのです。
この「もったいない」という気持ちは、捨てずにすむために、脳が考え出した後付けの言い訳であることが多いと私は考えています。
本当に重要なものに対しては、そもそも「捨てたほうがいいかな?」という気にはなりません。
Nさんの言う、「どれも必要な気がする」というのは、妥当で現実的な未来予測でしょうか? それとも捨てたくないとか、あれこれ考えたくないせいで持ち出している、都合のいい言い訳でしょうか?
現実的な使用頻度を考えて、要不要を決めてください。
人は物を捨てたくない話⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
「あの時の本にヒントがあった!」と思うのも、多分に後付けの捨てない理由ではないでしょうか?。人は、なければないでなんとかできる能力があります。
少ないほうがクリエイティビティを発揮できる話⇒物が少ないメリット:足りないからこそクリエイティブになれる(TED)
ふだん、よく参照している本や資料まで捨てる必要はありません。ですが、「万が一のときのために」というような、今後あるかどうかわからない機会のためにだけ、とっておいてあるのなら断捨離を検討したほうがいいでしょう。
3.暮しの質をあげるものだけを残す
仕事で使うものも、それ以外のものも、私は、「本当に使うもの、必要になるものだけ」を残すようにしています。
そう決めていても、けっこうボーダラインのものが手元に残っているのが現状です。ここはシビアに線引きしたほうがいいでしょう。
とりあえず、以下の2つのカテゴリーに入るものだけを残してはどうでしょうか?
●それがないと仕事ができないもの
パソコンやカメラなど、Nさんが仕事をするのにどうしても必要なものです。
●どうしても必要なわけではないが、あると仕事の幅を広げてくれるもの
インスピレーションを得るためのお気に入りの資料などはここに入ります。
いずれもNさんの人生や、キャリアにとって恩恵のあるものであり、Nさんの暮らしの質を支えたり、向上させてくれるものです。マイナスの作用を持つものや、あってもなくても生活が変わらないものは捨てます。
こちらの記事を参考にしてください⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること
4.インターネットの利用
現在、インターネットという便利なものがあります。デザインやモチーフの参考になるものは画像検索して見つけることも検討してください。
昔は、図書館で資料本を調べたり、制作用の資料として切り抜き写真やスケッチを大量にストックしなければならなかったでしょう。
けれども、いま、かなり珍しいものまで画像検索できますから、そちらを利用すれば、そんなにたくさんの資料をかかえる必要はないと思います。
もちろん、画家は本物を見て描く人たちですから、自分が専門に描いているもののモチーフは、所持したほうがいいかもしれません。
繰り返しますが、すべての資料を捨てる必要はないのです。厳選することを考えてください。
5.簡単なものから捨て始める
過去記事にもよく書いていますが、捨てるハードルが低いものから捨て始めてください。
「仕事にいるかもしれない物」を捨てるのが難しいなら、まずは、仕事とは全然関係のない物を片付けて、シンプルライフのよさをご自身で体感するといいでしょう。
洋服、バッグ、靴、雑貨、食器、食材や調味料、消耗品などを見直すと、捨てるものがたくさん出てくるんじゃないでしょうか?
片付けるのは物理的な物だけではありません。ふだんのスケジュールや、スマホに入れているアプリ、メルマガなど、形を持たないものでも、ためこめばガラクタになります。
デジタルなものの断捨離のやり方⇒私のデジタル断捨離15の方法~50代主婦ミニマリストの場合
生活のあらゆる側面で、シンプルライフにシフトすれば、仕事のために取ってある物の中にあるガラクタにもおのずと気づくことができます。
☆参考記事もどうぞ☆
吉本由美の「一人暮し」術が、シンプルライフの参考書として威力を発揮した事情 もとスタイリストの吉本由美さんも、仕事のためにと、雑貨を大量に持っていたそうです。
****
今回は、仕事で使うかもしれない物を捨てるときの工夫をお伝えしました。
私も自営業ですが、自営業の人は、仕事のやり方を100%自分で管理するので、組織で働いている人よりも、「自分の勝手な思い込み」に敏感であるべきです。
誰も指摘してくれませんから。
「なんだかうまくいかないなあ」という時は、たいてい、思い込みによって、自分で自分を縛っているものなのです。