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断捨離が進んでいるが、自分が趣味で作った作品が捨てられなくて苦労している、というお便りをいただきました。パッチワークやニードルポイントの作品です。
この方は、材料はすべて捨てたそうです。
そういえば、先日も、洋裁や人形作りが趣味で、作ったものに愛着があって捨てられない方のメールを紹介しました。
考えてみると、材料や道具を断捨離する方法はわりと話題にのぼりますが、自分が作った作品については、あまり語られませんね。
きょうは、趣味の手作り品と決別する方法を考えてみました。
1.とりあえず、他のエリアの片付けに励む
自分の作品は、ある意味思い出の品であり、努力の結晶であり、自分の子供のようでもあり、自分という人間を表している大事な物だ、と感じる人が多いと思います。
こういう物は、捨てにくいので、とりあえず置いておきます。先に、もっと簡単に捨てられる物を徹底的に捨ててください。
ポイントは、「徹底的に行うこと」です。
不用なものをどんどん捨てていくと、「いらない物が何もない暮らし」のよさが腑に落ちます。すると、ずっと愛着を持っていた過去の作品に対する考え方も変わるので、意外と簡単に捨てられます。
なお、徹底的な片付けは、他人の物が邪魔になると思ったときも使える方法です。
人の物をどうこうしようとする前に、自分の不用品を徹底的に捨ててください。
2.使ってみる
洋服やバッグなどの実用品は、しまいこんでおかずに実際に使ってください。
使うために作ったんですよね?
もし、作りたいがために作ったのなら、作った段階で用を終えているから、もう持っていなくてもいいです。
飾り物の場合は、実際に飾ってください。
参考記事⇒センスのいい人なら知っているインテリア小物(飾り物)をガラクタにしない10のルール
使うこともできないし、飾ることもできない物は、たいていしまいっぱなしになります。
しまいっぱなしということは、誰の役にも立たないガラクタとして存在していることなので、捨ててもいいんじゃないでしょうか?
時々は取り出して、さわって、なでたりしたい、と思うなら、取り出しやすいところに置いておくといいでしょう。
実際に、取り出してさわったときに、自分はどんな気持ちでいるのか観察してください。
「邪魔だなあ、ありすぎだなあ、やっぱり捨てたいな」というネガティブな感情が先に来るなら、捨てたほうが自分は幸せになれます。
さわるたびに、とても豊かな気持ちになるなら、捨てなくてもいいでしょう。
手作りが趣味で片付けに苦労している方のお便りはこちらで紹介⇒老前整理しようとしていた矢先に遺品整理をすることに。物が多すぎて困っています。
3.人に使ってもらう努力をする
数が多すぎて、自分1人では使い切れないときは、ほかの人に使ってもらうことを考えます。
人に使ってもらうためには、まず、
●譲る
●売る
●寄付する
こんなことをしなければなりません。
誰かにあげる
欲しがっている人がいないか、時間をかけて探して、実際に使ってくれそうな人に譲ってください。
誰かに譲るときは、本当に欲しがっている人にあげてください。昨日も書きましたが⇒やってみる価値あり。買う物の量を減らす5つの方法。
自分のニーズを満たすためだけに、人にあげるのはよくないです。それは、「あげる」ではなく、「押し付ける」です。
一方的に送りつけたり、立場上、ノーと言えないとわかっている人に、あげるのはやめてください。
そんなことをすると、あげた先で、その作品がガラクタになります。
ノーと言えない人はたくさんいるので注意が必要です。
犬や猫の里親探しの要領で、プレゼント先を探すといいでしょう。
売る
手作り品はオンラインで売れます。ハンドメイド作品を売る専門のサイトもありますから、リサーチして、売る努力をしてください。
お金を出してまで買おうという人は、その作品に何らかの価値を感じているので、実際使ってくれるでしょう。
フリマなどで売ってもいいですね。
寄付する
たまに、手作り品の寄付を募っている団体や企画があります。
「手作り品 寄付」で検索すると、いくつか出てくるので、寄付できそうなところはないか調べて、寄付してください。
チャリティ・バザーなんていうのもあります。
人に使ってもらう=手放す、ということになりますが、しまいっぱなしにしておくよりいいんじゃないでしょうか?
4.燃えるごみとして捨てる
いろいろ手を尽くしたが、使ってくれる人が見つからなかった、人にあげるぐらいなら、自分の手で処分したいと思うなら捨てることになります。
大半の人は、この「捨てる」ができないわけです。
捨てられないと思う作品を1つひとつ、見て、こんな質問をしてください。質問に答えるときは、可能な限り、自分に正直になること。
なぜ私はこれを持っているの? いったい何のために?
その作品を捨てたくない理由、どこに執着しているのか考えてみます。
それを持っている意義や、所有する目的があるなら、捨てなくてもいいでしょう。
たまに、「筆子は何でも捨てろという」と言われますが、決してそんなことはありません。私は、不用な物は捨てたほうがいい、と言っているだけです。
明らかに、自分の幸せに貢献してくれる物まで捨てる必要はありません。
ふだんから、自分の幸せや、充実した暮らしについて、考えるようにしてください。
参考記事⇒スッキリ空間を実現するコツは、なくてはならない物だけを持つこと。
これは、持ち続ける価値があるものか?
歴史的建造物は、文化的に残す意義があるから、みな、大事にしています。
自分の作品も、これからもずっと残す価値があるかどうか、考えてみます。まあ、自分が死んだら、たいていごみになりますが、生きている間は持っていたい、と思うものはありますよね。
自分にとって価値があるからこそ、持ち続けるわけです。
ただ、持ち続けるためには、エネルギーやコストがいることも忘れないでください。
物を所有すると発生するコストを説明しています⇒節約ではお金はたまらない。お金持ちになりたいなら、買わない暮らしが1番いい
一生大事にしようと思うなら、なんとなく惰性でだらだら持ち続けるのではなく、本気で、一生大事にする覚悟を持つべきです。大事な自分の作品ですからね。
これからの人生、自分はどう生きていきたいか?
今後自分はどういうふうに生きていきたいのか、望む生活はどんなものなのか、つらつらと考えてみます。
そして、自分の手作り品が、その生活を実現するのに、どんなふうに役立つのか、どんな役割を果たすのか、どこで出番があるのか考えてみます。
今の暮らしを変えたいと思うなら、今持っているものや状況をそのまま持っているより、何かを手放したほうがうまくいきます。
変わるとは、何かを捨てることだと思います。
写真じゃだめなの?
手作り品は立体的なので、かさばります。二次元の写真、それもデジタル写真にしてしまえば、ずっと少ないスペースで、姿形をキープできます。
私も母の絵手紙の大半を写真におさめました⇒思い出系の本と絵手紙の断捨離をする:ミニマリストへの道(96)
もちろん、写真と本物は全然違います。全然違いますが、自分が執着しているものが、「それを作ったという記憶」だけならば、写真があれば充分です。
1つだけじゃだめなの?
手作りが趣味の人は、たくさん作品を持っています。
そこから、ベストだと思うもの、一番残したい物を選んで、ほかはばっさり捨てるのはどうでしょうか?
100個あるうち、1個だけ残すと、99個は失われてしまう、と考えるかもしれません。
けれども、その残した1個に、捨てた99個分のパワーも宿っているのだ、と考えることができます。
100個残すと、すべての作品がガラクタに近いものになります。自分の意識が100個に分散されてしまうからです。
ところが、99個を切り捨てて、たった1つ選んだそのとき、残った1つに大きなエネルギーが注がれます。これまで100個分に散らばっていたエネルギーが1つに集約されるのです。
こんな質問を自問しながら、今の自分にこの作品は本当に必要なのか、じっくり考えてください。
たいていの場合、今の自分に本当に必要なものは、過去の作品ではありません。
それに、自分さえ残っていれば、またいつでも似たような物を作ることができます。
趣味グッズや思い出品の断捨離に関する記事もどうぞ
たった1つだけ考え方を変えれば、子供の作品、図画、工作は簡単に捨てられる
思い出の品を捨てるのが苦手な人は、こんなふうに考えてみては?
実例あり:今の生活の中で、もっと思い出の品を楽しむ5つのヒント
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今回は、自作の物を捨てるときの考え方をお伝えしました。
私は手作りはしないし、仮に何か作っても、わりと簡単に捨てられます。自分のブログも死んだらきれいさっぱりなくなりますが、全然平気です。
まあ、WordPressなので、その前にちょっとした事故で消えてしまうかもしれません(消してしまった経験あり)。
自分が生きているときに、それを使って楽しむのが一番だと思います。