ハンガーとカラフルな服

ファッションをミニマルに

最終更新日: 2019.06.25

高かった服を捨てるのはお金を捨てるような罪悪感があり、捨てられません。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

昔買った、値段が高かった服を捨てるのは、お金を捨てるような罪悪感があります。

この気持ちをどうしたらいいでしょうか? こういう物はどう処分したらいいのでしょうか?

この質問に回答します。

まずメールをシェアしますね。こももさんからいただきました。



高かった服を捨てることができない

件名:洋服を捨てることについての相談です

いつもブログを楽しみに読ませていただいてます。

学ばせてもらってありがとうございます。

洋服を捨てることについての相談です。

私の洋服が普通に沢山あって大分捨てましたが、大昔の洋服が捨てられません。

今から思うとかなり高かったのに、1回も着ていなかったり数回しか着ていなかったりの服いくつかで、お金を捨てるような罪悪感があります。

多分お金を貯めるつもりで洋服を貯めていました。

何かの時に着るものがないと困ると思って買っていたし持っていたような気がします。

でも着られていないので、洋服で貯めたのは間違いだったと思います。

こういう服をどうするのがいいでしょうか。

また、この気持ちをどうにか収めたいのですがいい方法はないでしょうか。

こももさん、こんにちは。いつもブログを楽しみにしていただき、ありがとうございます。

高かった服って、どんな服なんでしょう? シャネルやイブ・サンローランの服ですかね。

たしかに、30万も40万もした服をいきなり可燃ごみや資源ごみの袋につっこむのは勇気がいりますね。

質問を2つ書かれていますが、まず、罪悪感の扱い方、次に、服の処分方法を提案しますね。気持ちが定まれば、あとは捨てるだけですから。





自分の気持ちと向き合う

一口に罪悪感といってもその内容や強度はさまざまです。

「気持ちを収めたい」と書かれていますが、まずは、自分が感じている罪悪感と向き合ってください。

こももさんの罪悪感って具体的にどういう感情なのでしょうか? 言葉にすることできますか?

もしかしたら、捨てるがいやだから、「罪悪感を感じる」と思い込み、そこで思考停止して、捨てないですむ道をとっているのかもしれません。

罪悪感そのものは、ニュートラルなものです。その罪悪感によって、本人がどんな行動をとるかで、罪悪感の性質が決まるのではないでしょうか?

人は誰でも罪悪感を感じるようにできています。恥ずかしい、失敗した、こんなことすべきではなかった、と感じると脳の報酬系が活性化されます。

罪の意識のせいで、行動を修正できるからです。

罪悪感を感じない人は、いいことと悪いことの区別に無頓着で、自分の行動から何も学びません。

罪悪感を感じるのは必ずしも悪いことではないのです。

きのう紹介したTEDトークに出てきた、ウィリングネスを試してはどうでしょうか⇒セルフ・コントロール(自制心)の秘訣:ジョナサン・ブリッカー(TED)

値段が高かった服、古くて、ほとんど着ていない服、これからも誰も着ない服。

そういう服を前にして、ここもさんは、どんな気持ちになるのか、そして、それに対してどう思うのか?

TEDトークにあるように、「私は、いま◯◯と考えている自分に気づいている」と言葉にしてみると、その先にとるべき道が見えてくると思います。

罪悪感の元となっている思い込みを疑う

自分の中に、「こうしなければいけない。こうするべきである」という気持ちがあって、その指針に合った行動を取れなかったとき、人は罪悪感を感じます。

たとえば、「友人を裏切ってはいけない」と思っている人は、友達を裏切るようなことをしてしまったとき、「あんなことすべきではなかった」「こんな結果になって心苦しい」と感じます。

こももさんは、高かった服を捨てるのは、お金を捨てる気がすると言っています。「値段が高かった服を捨てるのはいけないことだ」と思っているのでしょう。

もしそう思っているのなら、その理由は何でしょうか?

その考え、はたして、妥当でしょうか?

人の価値観はさまざまで、どんな価値観や信念を持とうとその人の自由です。人に大きな迷惑をかけない限り。

こももさんが、「値段が高かった服を捨ててはいけない」と考え、古くて、誰も着ていない服を何十年も持ち続けたところで、私には直接の危害は及びません。

ですが、できるだけ、自分のためになる価値観を採用したほうがいいです。

私は、古かろうが、高かろうが、誰も着ていない服は手放すべきである、と考えています。

その理由を列記すると、

  • 持っていたところで、支払ったお金は決して返ってこない⇒高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません
  • 服は、着てはじめて価値が生まれる
  • 価格と価値はちがう⇒価格と価値の違いを知れば、余計な物も浪費も減る。
  • 着ない服を持っているとよけいなコストがかかる:罪悪感や「捨てられないストレス」という心理的なコスト、服の収納や管理にかかるコスト。これらのコストは、その服を持ち続ければ、持ち続けるほど増大する。
  • 大切なのはいま。いま、自分がどんな気持ちでいたいのかを優先すると、誰も着ない服を持ち続けるのは、いまの充実を妨げる行為である。
  • 着なかった服を捨てることは、過去の失敗を認めること。人は失敗からしか学ばない。捨てることは自分を成長させてくれるよい機会である。
  • こんな感じになります。

    こももさん、こうした考え方に同意できる部分はないでしょうか? 

    多少なりとも同意できるなら、今後は、そういうふうに考えれば、「もったいなくて捨てられない」とは思わなくなります。

    高かった服の処分方法

    捨てたほうがいいのはわかったが、そのまま寄付したり、ゴミにしたりするのは気がひける。

    こんなふうに思うなら、以下のことをするといいでしょう。

    査定して買い取ってもらう

    古いブランドものの服やバッグを査定し、買い取る業者がいますので、そういう業者に一度査定してもらってください。

    すると、現在の市場における価格の目安がわかります。

    意外と高く売れるかもしれないし、そうでもないかもしれません。読者の中には、大量の古着を売ったらけっこうなお金になった、という方がいます。

    こういう業者に売れば、お金に変わりますので、家においておくよりずっとましじゃないですか?

    いくら、「服を捨てるのは、お金を捨てるようでもったいない」と思っても、服は服であり、お金ではありません。

    戦時中ならいざしらず、いまの世の中、服をお米や野菜と交換してくれる人、そうそういないと思います。

    オークションで売る

    メルカリなどのフリマアプリを使ったり、ネットのオークションで売れば、いくばくかのお金に変わります。

    めんどくさいですが、そういう作業に抵抗がないなら試してください。

    「できるだけお金をとりたい」という欲を出すと、そのぶん、時間がかかり、心労や作業も増えますので、そこそこのところで手を打ってください。

    欲張りすぎると断捨離がすすみません⇒少しでもお金にしたい、と思う貧乏性なので不用品を捨てられない。

    親しい人に着てもらう

    親戚や友達、姉妹を家に呼び、ほしいものがないかきいてみます。もしかしたら、誰かが着てくれるかもしれません(もちろん、お金はとりません)。

    このメールからは、こももさんの年代も立場もさっぱりわかりませんが、娘さんがいたら娘さんに聞いてみるのもいいかもしれません。

    わたしの娘は、私の服をほしいと言ったことは一度もありませんが。

    娘が私の服を借りて1回だけ着たことがあります。小学校高学年のときのクリスマスの劇の衣装として、です。

    娘は、セリフのない召使いの役で、「召使いっぽい服だから」と言って私のカーディガンを着用しました。

    手直しして着る

    裁縫が得意ならリフォームして着る、という方法もあります。

    こももさん、デザインが古いから、「高かった服」を着ていないのでしょうか?

    手放すのが嫌だったら、ふつうに着ればいいので、着る方向を模索してもいいでしょう。

    小物に作り変える

    愛着があるなら、別のものに作り変えて使用するのもいいですね。

    パッチワークしたり、バッグに作り変えたり。

    私の母は、古い服で、人形の服や布団を作っていました。

    寄付する

    古着を受け付けている団体に寄付します。できるだけ、その服がどういうふうに使われるのかわかるところに寄付すると、「私は社会貢献をした」という満足感が得られます。

    ~~~~

    以上の方法のどれも使わない場合は、捨てることになります。

    ゴミとして捨てる

    自治体の指示に従ってゴミの日に出します。

    衣類はたぶん普通ごみ(可燃ごみ)だと思いますが、自治体によっては、廃品として回収しているところもあります。

    物の処分方法について⇒断捨離初心者のための上手な不用品の処分の方法、モノの捨て方

    関連記事もお読みください

    もう着ない服、だけど捨てるのはもったいない、そんな時の思い切り方。

    いらない物を捨てるときにつきまとう罪悪感を手放す7つの方法。

    物を捨てるときの罪悪感や気分の落ち込みの対処法。

    罪悪感のせいでどうしても捨てられないものを断捨離する方法

    秋物を買う前にやれ。1日でいらない服を捨てる方法(実例あり)。

    あなたがその服を着ないワケ。着ない理由がわかれば断捨離できる。

    服を減らす3つの考え方。ミニマムファッションでストレスフリーに。

    *****

    私はもともとあきらめがいいほうで、不用品を捨てるとき、そこまで悩まず、捨てていました。

    もったいないとは思いましたが、「もったいないけど、しかたない」と思って、バサバサ捨てていたのです。お金にしたいとも思いませんでした。

    ところが、読者の方からメールをもらうようになって、捨てることに強い罪悪感を感じる人や、捨てたあと、いつまでも後悔する人もいるのだとわかりました。

    そこで、最近は、捨てる前に自分の気持ちと向き合うことをおすすめしています。

    あとは、少しずつ、捨てやすい物から捨てていくことですね。環境がすっきりしてくると、物に対する考え方も変わります。





    食べるのをがまんしている女性セルフ・コントロール(自制心)の秘訣:ジョナサン・ブリッカー(TED)前のページ

    自分の進むべき道がわからないときの考え方。次のページ選択

    ピックアップ記事

    1. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
    2. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
    3. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
    4. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
    5. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。

    関連記事

    1. 黒いジャケット

      ファッションをミニマルに

      服をミニマムにしたら、貧乏オーラが出てると言われた。そんな時の対処法

      ミニマリストになるために、服を減らし、ユニフォームを作り、いつも同じ服…

    2. グレーのセーターの女性

      ファッションをミニマルに

      30代とか40代とか関係なし。自分が本当に好きな服を着るすすめ。

      多くの女性は服の断捨離に悩んでいます。その理由は着ない服を買いすぎるか…

    3. ショッピング

      ファッションをミニマルに

      ファストファッションとは? その仕組みと問題点を2分で学ぶ

      先日、ファストファッションがテーマの映画、『ザ・トゥルー・コスト ~フ…

    4. ハンガーを持つ手

      ファッションをミニマルに

      徹底的に在庫を調べる:本気で服の買いすぎをやめたいあなたへ(その2)。

      ネットでどんどん服を買ってしまう悪習慣を正す方法、その2です。…

    5. 服がいっぱいの洋服ダンス
    6. 服の整理をしている人

      ファッションをミニマルに

      新生活が始まる4月は衣類を断捨離し、少ない服で暮らすシステムを作る。

      毎月、その月におすすめの断捨離を紹介しています(忘れるときもありますが…

    文庫本『それって、必要?』発売中。

    「50歳からのミニマリスト宣言!」

    ムック:8割り捨てて二度と散らからない

    ムック・8割捨てればお金が貯まる

    書店かセブンイレブンで買ってね。
    8割捨てればお金が貯まる・バナー
    ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

    「本当に心地いい部屋」

    「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

    筆子のムック(第5刷)

    筆子の本、『書いて、捨てる!』

    更新をメールで受け取る

    メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

    1,826人の購読者に加わりましょう

    新しく書いた記事を読む

    1. 4人家族
    2. 片付いた机の上
    3. 片付いたリビングルーム
    4. チャレンジする女性
    5. ベッドにスプレーする女性
    6. 目標に向かう旅をする女性
    7. 引っ越しの荷造りをしている女性
    8. 小さなアパート
    9. 引き出しの中の服
    10. パントリーをチェックしている女性

    筆子の本・10刷決定です

    オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック
    1週間で8割捨てる技術
    ⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

     

    実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

    大好評・特集記事

    小舟バナー

     

    お金を貯める・バナー

     

    実家の片付けバナー

     

    ファッションバナー

     

    フライレディバナー

     

    湯シャンバナー

     

    ブックレビューバナー

     

    TEDバナー

     

    歯の治療バナー

    今日のおすすめ記事

    1. スマイリー
    2. カフェで日記をつける
    3. 女性の横顔
    4. 果物
    5. 先延ばし
    6. 田舎の大きな家
    7. ヴィンテージファッション
    8. 雛人形
    9. 考えごとをしている人
    10. お皿を洗う少年

    過去記事、たくさんあります♪

    PAGE TOP