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無駄遣いが多い人が、よく口にする買い物の言い訳と、それに対して、自分でできる反論、後編です。
前編では以下の7つの口実を紹介しました。
1.安いし、まあいいか
2.送料無料にするために
3.あの人も買ってるから
4.だって、着るものがないから
5.先日もらったスカーフに合う服がないから
6.これは自分用じゃなくて、プレゼントだから
7.ずっと前から欲しかったから
では、後編の7個の言い訳です。
8.新商品だから
新しいものが出たから、買うべきである、こんな理屈をつけて買うことはありませんか?
ピカピカの新しいものって魅力的ですよね?
人間の脳は新しいものや新しい情報を好むので、人は、無意識のうちに新しいものに引き寄せられます。
しかし、新しいものが好きということは、せっかく新しいものを買っても、次々と古くなることでもあります。
未知のものにふれた刺激は、短期間のあいだに消えてしまうのです。
新しもの好きの人は、「新しい」と喜んだその先から、それが、どんどん古くなることを覚悟するべきでしょう。
新しいから、という理由だけで、物を買っていると、延々と買い続けなければならず、いつまでたっても部屋の片付けが終わりません。
9.こんなに仕事をがんばったんだし
仕事をがんばったから、自分へのごほうびに、これやあれを買おう、というのもよくある言い訳です。
たまのことならいいです。1年に1回ぐらいなら。
ですが、これをがんばったから、こっちを買い、あれもがんばったから、あっちも買う、というように、どんどん自分に物を買い与えていると、お金がいくらあっても足りません。
ごほうびがガラクタ化しているのなら
がんばったごほうびとして、物をよく買っている人は、次のように思考を変えるといいでしょう。
仕事はがんばるものではない
仕事は、がんばってするものではなく、自分ができることをできる範囲でこなすもの、と考えてください。
たいていの仕事がそうだと思います。
確かに、仕事の質をあげるため、努力することはあるでしょう。
ですが、いろいろ工夫するのは、楽しいので、創意工夫しているときは、「自分はすごくがんばっているのだ」とは思いません。
いつもいつも、ギリギリまでがんばっているとしたら、その仕事に向いていないのかもしれませんよ。
仕事をした報酬はすでに手にしている
たとえば、給料、自分の成長、クライアントの役に立つことができたこと、社会貢献できたこと、これまで受けてきたものに対して、恩返しができたこと、同じ志をもつ人たちと協力して何かを成し遂げた体験など。
家事は、金銭的な報酬がありませんが、掃除をすれば、快適な環境になるし、バランスのいいおいしい食事を作れば、自分や家族の健康が得られます。
子育ては、言うまでもなく、子どもの成長という成果を得られます。
どうしても、がんばったごほうびがほしいと思うなら、物以外のものにしてください。
10.たまにはストレス解消しなくちゃ
私はストレスがたまっている⇒ストレスはからだによくない⇒買い物をしてストレスを解消するのはよいことだ、というロジックをもとに、買い物する人もたくさんいます。
確かに、買い物はストレス解消になります。
私の母はお金を使うとスッキリすると言います。本当ですかね?
私は、歯医者にお金を払うたびに、心身ともに痛い思いにさいなまれますが。
たとえ、スッキリしたとしても、この「スッキリ感」はいつまでも続きません。
買う前と、買っている最中はスッキリするかもしれません。ですが、その直後、
・またこんないらんもの買ってしまった(後悔)
・あ、来月のカードの支払い、やばいかも?(不安)
こんなふうに、マイナス感情になりませんか?
ちらっとネガティブになっても、自分がしたことを後悔するのはいやなので、「いやいや、こんなに私、毎日仕事がんばっているんだし、べつに買ってもいいんだよ(⇒2番参照)」という、買い物を肯定する理由を考えて、よかったことにしていませんか?
でも、本当はよくないこと、自分でわかっていると思います。
買い物で一時的にストレス解消しても、あとでもっと大きなストレスが生じます。
たとえば
・物でぐしゃぐしゃの部屋⇒視覚的ストレス
・カード払いでお金が一気に消える⇒金銭的不安というストレス
・物が多すぎて探しものが増加⇒ほしいときにほしい物が見つからないもどかしさやイライラ
・物が多すぎて断捨離するしかなくなる⇒物を捨てることや、片付けることで生じるストレス
・買い物をコントロールできない自分への嫌悪感⇒セルフエスティームの低下
セルフエスティームとは? ⇒ セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴
一時のスッキリ感を求めた結果、あとでいろいろな代償をし払わなければなりません。
結論:買い物でストレス解消しない
ほかにもストレスを解消する方法はあります⇒買い物はやめられる。お金を使わないシンプルなストレス解消法
11.買わないとほかの人に買われちゃう
別にどうしていま、必要ではないけれど、ものすごくお得な製品だし、いま、ここで自分が買わないとほかの人に買われてしまう、それはいやだ、だから買う。
こんな不思議な口実を使って、買い物をする人もいます。
まあ、メルカリのようなフリマアプリで、1品しか出ていなかったら、こう思うこともあるかもしれません。
ですが、「他人が買ってしまう」という恐怖をいだいている人は、ふつうに店頭に並んでいる商品に対しても、そう感じます。
とくに、セール品や、期間限定品など、数が限られているときは。
マスクなどを買い占めてしまうのも、「自分の分がなくなる」という恐怖と心配のせいでしょう。
買い占める人は、家に充分在庫があったりします。
「このバッグ、かわいい。ほかの人に取られたくない」と思う人も、家にバックがわさわさとあるものです。
「ほかの人に取られる。ほかの人のところにいっちゃいやだ。自分のものにしたい」。
こんなふうに独占欲が強い人は、足りないマインドの持ち主なので、「大丈夫、充分ある」と考えるようにしてください。
足りないマインドとは? ⇒ 貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
12.きっと何かの役に立つ
いま、別にいらないけど、買っておけばそのうち何かの役に立つからこのチャンスに買っておきましょう。
そんな買い物が多い人は、自分の家が倉庫のようになっています。
当面、使いみちのないものをどんどん買うのですから。
「そのうち何かの役にたつ」というのは典型的な買い物の言い訳で、本当は買い物がしたいだけです。
片付けにおける「いつか」と同じで、「そのうち」はなかなかやってきません。
「そのうち」が、予定どおり確実にやってくるなら、部屋が倉庫状態にはならないはずです。
物を減らしたいなら、「そのうちきっと、何かの役にたつから」という理由で物を買ってはいけません。
当面必要でないものや、明確な使用意図がないものは、買わないほうが無難です。
13.パーティ/結婚式/保護者会があるから
イベントがあるから、新しい服や雑貨を新調する、という言い訳です。
こういう言い訳をしているときも、ただ単に買い物がしたいだけのことが多いです。
だって、家にはきれいな服がいっぱいあるんじゃないですか?
昔は、みな、物をあまり持っていなかったし、娯楽が少なかったから、会社の慰安旅行などは、一世一代の晴れのイベントであり、服を新調することがあったかもしれません。
でも、いまは、さまざまなイベントが年がら年中あるし、衣類を買う頻度もあがっていると思います。
イベントを理由に服や小物を買うことが多い人は、買う前に、以下の2つを考えてください。
・新しい服を着ていかなければならないイベントなのか?
・着ていく服は本当にないのか?
時間をとって考えてみると、買い物しなくても大丈夫だと気づくものです。
それでも、買ってしまうことはあるでしょうが、イベントのために、年間8着かっていたとしたら、半分ぐらいに減らせると思います。
14.せっかくいろいろ説明してもらったし
店員さんが、いろいろ説明してくれたし、見せてくれたので、買わないと申し訳ない、だから買う、という言い訳です。
バリエーションとして、「せっかくここまで出てきたんだし」とか、「せっかく店に来たんだし」というのがあります。
いろいろ見せてもらったけれど、決め手に欠けて、積極的に「よし、これを買おう!」という気持ちになれないときは買わないでください。
店に入ったからといって、買う必要はありません。
「買わないと、これまで使った時間や労力がもったいない」、と考えるかもしれません。
しかし、いらないのに買ってしまうと、買ったあとに、時間、労力、お金を使います。
もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
いろいろ手間をかけたのに、買わない(断る)のは居心地が悪いと思うかもしれません。
しかし、このとき、少しの居心地悪さを感じるだけで、あとの莫大なストレスや手間から開放されるのです。
番外:日本経済に貢献するため
自分が買い物したいだけなのに、「経済に貢献するため」という大義身分を持ち出す人がいます。
買い物欲を満たすためだけに買い物をし、物がたくさんたまったら捨てる。
こんな生活をしても、経済はよくなりません。
少なくとも、持続可能な社会にはなりませんね。
詳しくは⇒みんながミニマリストになったら日本経済は衰退するのでは? という質問への回答。
買い物が経済貢献になると思う人は、以下の2つもお読みください。
お金を使わずに1年暮らしてわかったこと:キャロライン・ホーグランド(TED)
前編はこちら⇒よくある買い物の言い訳と、それに対して自分でできる反論の例、前編7個。
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買い物をする言い訳と、それに対する反論を紹介しました。
あなたが、よくする買い物の言い訳はなんですか?
言い訳をして買った結果、どんなことが起きていて、そのことについてどんなふうに思っていますか?
この2つの質問にまじめに答えるだけでも、買い方が変わると思います。