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なじみの呉服屋に行くと、ちょっとした物を買わずにはいられません。
こんなメールをいただきました。
買わなくてすむ方法を、3つ提案します。
まず、メールをシェアしますね。差出人はIさんです。
呉服屋に行くと買い物してしまいます
件名:好きで着ているのですが、ちょっと怖いです
いつも楽しく読ませていただいています。
この冬は1枚も冬物の洋服を買いませんでした。また、先月から大人のピアノ教室に通い始めたので、ピアノを置く場所を作るためにかなりモノを捨てました。
実は私は日本のご長寿アニメ「サザエさん」のフネさんのように、着物で生活しています。
自分であつらえたものはごくわずかで、ほとんどは、たまたま体型が似ていた故人の母方の祖母と父方の伯母の着物のいたんだ裏地を変えてもらったり、裄(ゆき)を出してもらったりしたものです。
洋服で出かけると言ったら、医者と、合唱の練習ぐらいです。
旅行も着物に草履です。
田舎なので、東京なんかと違って着物人口は少ないのでじろじろ見られますが、もう慣れました。
母は、「あんた、有名人やから、着付けには気を付けられ」と言っています。
今怖いのは、着倒れ伯母さんのように、有り金はたいて着物をあつらえるようになりはしないかということ(そのせいで、父方の祖母は亡くなったとき年金が全く残っていませんでした)です。
県庁所在地になじみの呉服屋さんがあるのですが、はじめは「敷居が低いお店だなあ」と思って、てぬぐい1本買って着物談義をご主人として帰る程度だったのが、最近、そこのお店に寄ったら帯締め1本とか、帯留め1個、夏物の長襦袢、と、買うものがエスカレートしてきました。
おととい実家で伯母のタンスを漁ったら、出るわ出るわ単(ひとえ)の着物。裏地のない、春秋の着物です。
どれもこれも着た形跡がありません。
裄が6ミリほど短いのは、私は和裁を習っていたので自力で直せます。また、裏地のついた着物は縫えませんが、木綿とか綿麻の、それこそ畳んでネットに入れて洗濯機のドライコースで洗ってもいい着物なら自分で縫えます。温暖化の折、この季節にぴったりです。
一番の問題は「その呉服屋さんに行ったら何か買わずにはいられない」問題です。
洋服より単価が高いですから、伯母のようにはなりたくありません。「収納」という問題もありますし。
Iさん、こんにちは。メールありがとうございます。
Iさんが、「呉服屋に行ったら、必ず何か買ってしまうのをやめたい」と本気で思っていると想定してアドバイスします。
「買いすぎはよくないけど、たまには買ってもいいよね。着物、買うの楽しいし」程度の気持ちでいたら、買うことは止まりませんし、行動を変える気がない人に、いくら私が、「こうしたほうがいいですよ」と言っても、何も変わりませんので、そのつもりでいてください。
1.呉服屋に行かない
Iさんの余計な買い物は、その呉服屋さんの店内で発生しているので、行かなければいいのです。
行かなくても生活できるはずです。Iさん、もう充分、着物や和装小物をお持ちですよね?
しかも、おばさんの残した着物を、自分に合うように作り直して着ることができる、とおっしゃっています。
そもそも、いま、呉服屋さんに行って、着物談義をしている場合じゃないですよね?
現在の日本の状況はよく知りませんが、カナダでは、COVID-19の変異種の感染が増えています。州によって対応は違いますが、次第に規制がきびしくなってきました。
予防接種は進んでいますが、まだ接種の順番が回ってこない、比較的若い人が感染して、重症になるケースが増えており、政府は、不要不急の行動はせず、できるだけ感染防止に努めるよう、しつこいほど言っています。
もちろん、社交や文化的な交流も、人間には必要です。ですが、いまはちょっとがまんの時ではないでしょうか?
呉服屋に行って、着物談義しないとIさんの生活の質が著しく落ちてしまうと思うなら、Zoomなどを利用すればいいでしょう。
2.計画的に買う
過去記事に何度も書いていますが、行き当たりばったりに買い物するのをやめて、計画的に買ってください。
以前、やはり着物が好きな人に、無駄に着物を買うのをやめる方法をアドバイスしています⇒不用な物をうっかり買わないための7つの戦略。
日頃から、何をいつ買うか、考えるようにするといいでしょう。
購入計画をたてる
いま、どんな着物や和装小物を持っているか、目録やカタログを作ってください。
ワードローブを把握し管理するのと同じ要領です⇒ミニマリストの服全14着公開~非おしゃれ系50代主婦の場合(写真あり)
目録を作ると、何がどれだけあって、足りないのはどれで、買い替えが必要なのはこれだ、といったことがわかります。
明らかに多すぎるものもわかります。
この目録を元に、必要に応じて買い物すれば、店に行くたびに何かを買ってしまうことはないでしょう。
Iさんにとって着物は生活必需品ですが、多すぎる着物や和装小物は趣味グッズの領域です。趣味グッズを買いすぎないために、手持ちのものをカタログ化するのはとてもおすすめです。
私も、趣味の塗り絵に使う塗り絵本や備品は1冊のノート(カラーチャート)にまとめています。
さらに、ほしいな、と思う画材があったら、すぐには買わず、別のノートにリストアップします。
そのリストやカラーチャートを見ながら、「ほしいけど、べつになくてもよさそうだな」とか、「買ってしまうと、こっちの画材の使用が減ってしまうな」なんてことをよく考えています。
こういう考え事は、たいていモーニングページに書きます⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
そうやって、計画的に買う体制を整えていても、ふとしたきっかけで買ってしまうことはよくあります。ありますが、何も考えていないときより、買い物をコントロールできます。
買う日を決めておく
買う日を決めてしまうのもおすすめです。
いいのが見つかったときや、ほしいと思ったときに買うのではなく、あらかじめ決めた日に、買い物するのです。
私は、今、ほとんどオンラインで物を買っているので、必要な物、なんとなくほしいだけの物にかかわらず、買い物は、毎月最終日曜日に行う、と決めています(食品は、2週間に1度買っています)。
こうすると、それ以外の日に、たまたまYouTubeやインターネットで見て、「あ、これほしいかも」と思うものが出てきても、すぐに買わないですみます。
「これあるといいかも」「こんな物がほしかった」「使ってみたいな」と思ったものは、みな、ノートに書いておきます。
買っていい日が来たときに、最終的に買う物を決めます。
3.使うことに意識を向ける
買い物が増えているときは、使うことより、買うことに意識が向いています。
そうではなく、すでに家にある着物や小物を、使うことに意識を向けてください。
どうやったら、手持ちの物を皆、活かすことができるか考えてみるといいでしょう。
私は服はあまりたくさん持っていないので、何も考えなくても、手持ちのものをほぼ漫勉なく着ることになります。痛みが早いので、「もう少し数を増やしたほうが経済的かもしれない」と思うほどです。
一方、塗り絵本や画材はわりとあるので、使用計画を立てないと、よく使うものとめったに使わないものが出てきます。
だから、「この塗り絵本を塗り切るのに、どのぐらい時間がかかるかな」とよく考えます。
「月に10ページ塗るとすると、あと4ヶ月かかるな」とか。
「この画材はあまり使っていないから、この本では、この画材を集中的に使ってみよう」と考えることもあります。
自分自身の寿命についてもよく考えます。「あと20年生きるとすると、それまでに使いきれるかな」とか。
たとえ20年生きられたとしても、目が悪くなっているかもしれない、とか、神経痛で色鉛筆が持てないかもしれない、などと思うこともあります。
どちらかというと、画材を買いそろえることや、新しい本や画材を試すことより、使い切る心配をしているわけです。
自分に合わず、使う気になれないものは、断捨離もしました。
このように、死蔵品を作らず、手持ちのものを徹底的に使う計画を立てると、そちらに時間とエネルギーを取られるので、買い物やお出かけに回すエネルギーがなくなります。
すると必然的に、買い物が減ります。
4.買わずにいられないと思い込んでいるだけ
「すぐに服を買ってしまいます」「化粧品の買い物が止まりません」といったメールをよくもらいますが、自分で、「やめられない」と思っているだけです。
もちろん、本格的に買い物依存になってしまう場合もあります。
買い物が止まらなくて困っています。どうしたらやめられますか?←質問の回答。
病気になったら、自分1人で買わない生活に戻すことは至難の業です。
しかし、たいていの場合、物を買いすぎるクセがついているだけです。
悪い習慣がついているだけなのです。
よって、その習慣を変える努力をすれば、買いすぎなくなります。
「何か買わずにはいられないわ」と思ったところで止まらないでください。
「今は買わずにはいられない気がするけど、どうしたら、こんなに買わないですむようにできるだろうか」と考えてください。
すると、「呉服屋に行くのをちょっと控えればいい」という、シンプルな対策をに自分で気づきます。
人間の本質的性格は変わらないと思いますが、生活習慣はいくらでも変えることができる、と私は思います。
先日、若いころ、車がない生活なんて考えられなかったけど、今は車がないほうが快適だ、というメールを紹介しました。
こういうこと、ごく普通にあります。
私は、甘いものをほとんど食べませんが、昔はすごい甘党でした。
ケーキやクッキー、チョコレートといった洋風お菓子はさほど好きではありませんでしたが(不二家のピーナッツが入ったチョコレートは例外)、あんこが好きで、今川焼き、大福、小倉トースト(バターの上にあんこをのせたトースト)、小倉&ネオマーガリンという、あんことマーガリンの入った菓子パンや、あんぱんはすべて大好物でした。
「大福やあんぱんを食べない生活なんて、ありえない」と本気で思っていましたが、今はまったく食べておらず、それが普通になりました。
たまに母が荷物の中に甘いものを入れて送ってくれることがあります。
数年前、何回か、大麦がはいっているダックワーズが荷物に入っていました。「ヘルシーなお菓子です。おいしいので食べてください」と母のメモが添えられていました。
こうしたお菓子はたいてい娘にあげますが、忌み嫌っている、というほどでもなく、娘にあげそこなって、自分で食べることもあります。
「あまっ!!」と思いながら食べて、食べ終わればそこで止まります。
そのあと、甘いものがどんどん欲しくなる、ということは起きません。
以前、甘いものから得ていた糖質は、玄米やほかの食品から摂取しているので、食べなくても大丈夫なのです。
生きるのに必要なものを持ち、食べる生活をしていたら、余剰品をそぐことは、そこまで難しくありません。
「買い物が止まらない」と言う人は、余剰品を買っているのだから、「習慣を変えること」を意識すれば、ほどほどに買う生活になります。
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呉服屋に行くと、何かしら買ってしまう、という問題の解決法をお伝えしました。
あなたも、質問、感想、近況などありましたらお気軽にメールください。
お待ちしています。