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断捨離テクニック

最終更新日: 2021.08.29

値段の安さにつられて買ったものはさっさと捨てる:ガラクタのタイプ別、捨てられるようになる考え方(5)

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ガラクタを発見する目を養い、どんどん捨てることができるようになるために、不用品のタイプごとに、捨てられる考え方をお伝えしています。

今回は、値段の安さが購買の決め手になったものを捨てます。

もちろん、どんなに安くても、不用なものは買わないから、多少は必要性のあったものです。

ただ、「この値段だからこそ買った」という商品が、ありませんか?

「安いから喜んで買ったけれど、結局、あまり使わず、棚や押し入れに入れっぱなしだわ」。

こうした品物を捨てるコツを紹介します。



1.それを入手した経緯は?

ものを捨てることができない人は、それが必要なのか、そうでないのか、自分でよくわからないことがあります。

そんなこと、考えたこともない人もいるしょう。

その結果、ただ安いから買っただけの、本質的にはガラクタに近いものでも、「大事なもの」として、食器棚やタンス、クローゼット、押し入れの一番便利な場所に、置かれています。

ろくに使っていないものが密集している場所を見つけて、それぞれのものがどこから来たのか考えてください。





すぐに捨てても問題ないもの

以下のものは、今日、すぐに捨てても問題ありません。

・誰かにもらった

・おまけでもらった

・セールで買った

・送料を無料にするために買った

・2枚買うと1枚ただになるから買った

・欲しいものを買うついでに、サイズ違いや色違いとしてついでに買った

・買うつもりはなかったのに店やサイトで衝動買いした(30日間待つノートや、買い物リストにのっていなかった商品)

30日間待つノートが初耳の方はこちらを⇒お金を残したいあなたへ伝える、買い物したいなあ、と思ったらやるべき5つのこと。

こうしたものは、必要だから買ったわけではないし、すごく欲しかったから買ったわけでもありません。

たまたまもらったか、買っただけですから、もともと、必要性はそこまでなかったのです。

しかし、運命のいたずらで、入手してしまいました。しかも、ガラクタになっています。

もともと、自分の手元に来るはずではなかったものなので、いつまでも使いません。

すぐに捨てましょう。

こう言われても、「もったいないな」と思って、捨てられない人は、この先を読んでください。

2.「使える」と「使っている」は違う

必要ではないのに入手してしまったものを、すぐに捨てられないのは、「でも、これ、まだ使えるし」と思うからです。

確かに、その商品は、使っていないからきれいだし、何かに使うことができる商品です。

しかし、ここで問題にすべきことは、自分や家族が、実際にふだんそれを使っているかどうかです。

実家の片付けに苦労した人からよくメールをもらいますが、その人たちが徒労感を感じながら捨てたものの大半は、「使おうと思えば使えたものなのに、誰も使わないまま、ずっと実家にあったもの」です。

いくら、「これは、何かに使える」と思うものでも、その家に住んでいる人が、過去2、3年のあいだに使っていないのなら、今後も使わないまま、そこに10年、20年と置かれてしまう可能性はとても高いのです。

しかも、使わないものをずっと家に置いておく人は、「ちゃんと自分が使うかどうか」という点は、あまり考慮せず、これからも、物をもらったり、買ったりするので、「使おうと思えば使えるのに誰も使わないもの」が、さらに家の中にたまっていきます。

つまり、「これは使えるものだから」という考えは、それを自分の家に残す理由にはなりません。

「ちゃんと使っているものだけを持とう。それ以外は、使っている人の手に渡そう」と心がけることが、スッキリ生活への第一歩です。

まだ使える物でも、使っていないなら捨てるべき:ミニマリストへの道(80)

実際は、「使っているものだけを残そう」と思っても、余剰品は必ず出ます。

季節商品など、特定のときにだけ使うものがあるし、使うつもりで買ったのに、使いそびれることもよくあります。

自分や生活環境は、日々、変化していくから、使うつもりでいたものをしっかり使うことができないのは起きて当然です。

だからこそ、値段につられて、そこまで欲しくもないのに買ったもののうち、あまり使っていないものは、どんどん手放すべきです。

「捨てるのはもったいない」と思うかもしれませんが、よりよい暮らしに進むために、どうしても必要な作業です。

なぜまだ使える物を捨てるの?と家族に聞かれたら答えたい4つの理由。

3.これは必要不可欠か?

捨てる・捨てないを決めるとき、「これって、本当に必要なんだろうか?」と考えるのは有効なことです。

不用なものをいっぱい持ってしまうと、管理の手間が発生し、自分の時間、体力、精神的なエネルギーを奪われるし、本当に大事なものを取り出す邪魔にもなります(探しものが増える)。

2020年に新型コロナウイルスの問題が起きてから、人生において必要なものとそうでないものや、優先順位の高い活動や低い活動について考えた人もたくさんいるでしょう。

それより前に、東日本大震災が起きたときにも考えたかもしれません。

しかし、大きな災害や事件の直後に、優先順位について考えても、ふだんの日常が戻ってくると、すぐに優先順位がぐしゃぐしゃになってしまうのは、よくあることです。

そこで、ものを捨てるときは、「これって、必要なのか?」と、真剣に考えてください。

おまけでもらったタッパーや、100円均一ショップで買った花瓶を前にして、「これは、必要か?」と自問自答するのは、大げさだと思うかもしれません。

ですが、ものと向き合って、「これは必要か?」「なぜ私はこれを持っているのか?」と考えることは、自分自身の生き方を見直すことにつながりますから、考える価値のあることです。

さらに、「必要だ」という結論が出たあと、もう1つ、「家に似たようなものがあるのではないか?」と考えてください。

必要だと思っても、すでに家に同じようなものがあったら、それは必要ではありません。

この質問を追加でしておくと、先日、メールをくださった方のように、マスクをたくさん持ちすぎることはありません⇒知らないうちに増えすぎたもの。数が多いと迷う時間も増える。

確かに、今、マスクは必要で、大事なものです。

しかし、そんなに何枚もいりません。

必要なものでも、数を持ちすぎるとガラクタになることは忘れるべきではありません。

言われてみれば、しごく当たり前のことですが、物が豊富に出回っている社会で、毎日のように買い物することが当たり前の文化の中にいると、持ちすぎは、簡単に起きます。

スッキリ空間を実現するコツは、なくてはならない物だけを持つこと。

4.自分を幸せにしてくれるか?

たいていの人が、幸せに暮らしたいと思っています。もし、あなたもそうなら、できれば、自分を幸せにしてくれるものを持ってください。

それは、「これを見たら、ハッピーになる」、「ときめく」、「かわいくて胸がきゅんとなる」といったものではありません。

かわいい物を集めすぎてしまう暮らしをやめるには?

これは、一時的な気分の盛り上がり(ドーパミンの放出)にすぎません。

買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

お手軽な気分の盛り上がりを求めすぎて、かえって不幸になることがよくあります。

甘いおやつを食べてばかりいて、血糖値の急上昇と急低下を繰り返して体調をくずすとか⇒健康への近道は砂糖をやめること、これ、本当です

買い物やSNSに依存するとか⇒SNS依存に注意。FOMO(フォーモー:取り残される不安)を捨てる方法

ここで必要なのは長期的な視野です。

先日、「つらいことがたくさん起きて、死にたくなった。どうせ、私は死ぬんだから、と思ったら、ものをどんどん捨てることができた」という読者のお便りを紹介しました⇒ものを捨てられなかった私が、ガンガン捨てることができた理由。 最初に紹介したAさんのメールです。

Aさんのように、「自分がいるのは、この瞬間だけだ」と思えば、あとになって必要になるかもしれないものは全部捨てることができます。貯金、備蓄、ストック、すべて不用です。

犬や猫のように、この刹那だけを生きているのなら、今、ときめくことだけを重要視してもいいと思います。

しかし、人間は、時間を意識して暮らしているので、先のことも考えなければなりません。明日、また汚部屋に帰ってくるのは、嫌じゃないですか?

Aさんは、「たくさんのものを捨てた。仕事やもの、友人、すべて失ってからっぽになった。だけど、まだ死んでいないし、死ねない。ふつうに生きている」とメールに書いています。

それは、Aさんが、ほかの人と同じように、人間として、時間軸を意識して生きているからです。

時間はお金と同じように、人間が作り出した仮想現実と言えます。

人は作り話をみんなで信じることができる⇒天国のバナナ、人類の最大の強みとは?:ユヴァル・ノア・ハラリ(TED)

私たちは、記憶することができるから、時間を意識できますす。

いくら、「時間なんて幻想だ」と思っても、時間のある社会から抜け出すのはそんなに簡単ではありません。

人には、年齢があり、時計やカレンダーがあり、正月、新学期、年度末、おおみそか、誕生日があり、年金制度があり、スケジュール帳はたいていの人が持っています。

何年も前のことを覚えているから、鏡を見れば、自分が老けた(時間が経過した)と思います。

時間を意識しないで生きることは、金銭と離れて生きることより、もっと難しいでしょう。

こんな人間社会で生きていくかぎり、その刹那だけの快楽を求めるのは、得策ではないと思います。

「これもったいないから捨てない」とか、「捨てると心が痛む」と言う人は、この瞬間だけの快・不快を重要視しています。

それでいて、「これがないと、あとになって困るかも」という時間軸にそったロジックも持ち出します。

「今、心が痛むし、あとになって困るかもしれないし」と思ったとき、「今の暮らしが不便で、その結果、自分が不幸になっているんじゃないか?」と考えてください。

事実、ガラクタをたくさん持っていることは、幸せなことではなく、ものに振り回され、気持ちを重くなる不幸な状況です。

すごく長期的な計画をたてる3つの方法(TED)

この続きはこちら⇒惰性で持っているものを捨てる:ガラクタのタイプ別、ものを捨てられるようになる考え方(6)

このシリーズを最初から読む方はこちらからから⇒ガラクタのタイプ別、ものを捨てられるようになる考え方(その1)。

*****

お買い得品を捨てられる考え方を紹介しました。

高かったものを捨てることが苦手な人が多いから、安物はすぐに捨てられそうなものですが、捨てられない人にとっては、入手したときの価格は、あまり関係ありません。

むしろ、中途半端な値段のものが、家の中でごろごろしていることがよくあります。

ブランド品などは、引き取る業者がいるし、メルカリでもよく売れますからね。

誰も引き取り手がないし、自分も使わない。それなのに、まだ捨てていない。

そんなものがあったら、早めに捨ててください。





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