夫婦げんか

ミニマム思考

夫の所持品がガラクタに見えてしかたがないときの考え方。

部屋を片付けているとき、他人の持ち物が邪魔に感じられることがよくあります。

相手が子供だったら、しつけの一貫として、片付け方を教えたり、一緒に片付けたりできますが、夫や母親など大人が相手だとそうもいきませんよね。

私の夫も、かなりの物持ちで、私の目から見ると、「こんな物持っていて、いったい何が楽しいのか、意味ないじゃん、リソースの無駄遣いでしょう」と思う「くだらない物」をたくさん持っています。

もしあなたがこんなふうに感じるなら、自分の心の中を片付けるいいチャンスです。

相手を自分の思い通りにコントロールしたいという欲を捨てれば、さほど気になりません。

以下の考え方を試してください。



1.自分の所持品の整理にフォーカスする

他人の物に関して、ストレスをかかえるのは、貴重な時間とエネルギーの無駄遣いなので、人の物の管理は持ち主本人にまかせましょう。

人の思考や行動を変えることはできないのですから。

シンプルに暮らしたいなら、ひたすら自分の不用品をせっせと捨ててください。

私は、持ち物が少ないほうだと思いますが、それでも、「もうちょっと減らしたい」、「もう少し、整理したい」と思うものがあります。

あなたにも、そんな物、まだあるんじゃないでしょうか?

そうした物の片付けにせいを出しましょう。





2.相手の立場に立ってみる

相手には相手のやり方があります。そのやり方を尊重しよう、と思ってください。

私や、このブログを読んでいる多くの人は、物に対してそんなに執着はないと思います。

何かが不用とわかれば、さっと捨てることができるでしょう。

しかし、そうでない人もたくさんいます。

私の周囲に、不用品をばさばさ捨てて、こざっぱり暮らしている人なんて、1人もいません。

この夏、娘と一緒に、娘の友人の「ミニマリスト」だという青年(このとき彼は旅行で不在)の家の猫に、餌をやりに行ったことがあります。

アパートには、物がいっぱいあって(娘の家よりずっときれいでしたが)、「え、どこがミニマルなん? まあ、ミニマリストと言っても、いろいろいらっしゃるけど」というのが私の率直な感想でした。

私の交際範囲が狭いことを考えても、シンプルライフ指向の人は、まだまだ少数派ではないでしょうか?

日常的に「筆子ジャーナル」を読んでいると、世間の人は、みなシンプルに暮らしているか、シンプルライフをめざしていて、それが世の中の主流だと思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。

多くの人が、「くだらない物」をたくさん持ち続ける暮らしを選んでいます。

どんな生き方をしようと、それはその人の勝手。

共同生活をする人間の礼儀として、お互いの暮らし方を尊重しましょう。

きれい好きな人が片付けない家族と円満に暮らす4つの秘訣

3.それぞれのスペースを作る

家のすべてを、共同スペースとするのではなく、共同スペースと私的スペースの線引きをしてください。

自分のスペースは、思う存分、きれいに片付け、居心地よさをキープします。

物をたくさん持っている家族にプライベートスペースがないなら作ってあげましょう。

部屋をまるごとあてがってもいいし、部屋の一角を、「夫コーナー」にしてもかまいません。

私の夫は、私物(私にすればガラクタ)を入れた箱を、キッチンに置いていますが、さすがに、私の部屋には、夫の物はいっさいありません。ただの1つもありません。

居間の私のコーナー(パソコンまわりと、私専用の本箱)にも、夫の物は何1つありません。

朝、私のパソコンまわりには、よけいな物はなく、さっと仕事にとりかかることができます。そのせいで、私の背後の夫のコーナーに、どれだけ物が多くても、私は、スッキリとした気分で1日を始められるのです。

ガラクタのない場所を1つだけ作ってみる~家族持ちのミニマリストの悩みを解決

4.過度の承認欲求を手放す

承認欲求が強すぎると、相手の行動や状況を思い通りにコントロールしたいと思ってしまいます。

私のやり方を認めてほしい、私のやり方を正しいと言ってほしい、私のやり方に従ってほしい、もっと私に注目してほしい、かまってほしい。

こんな気持ちのせいで、夫の趣味グッズがものすごく目障りになるのです。

「注目してほしい」「すごいと言ってほしい」「私のほうを見てほしい」という気持ちが、マイナスに働いていないか、一度振り返ってください。

参考記事⇒強すぎる承認欲求(人にほめられたい気持ち)を手放す方法。

5.自己中心的な考え方を正す

自己中心的すぎても、家の中を自分の思い通りにしつらえたいと思ってしまいます。

もし、この世界は自分を中心に回っていると考えているなら、そうではないことに気づいてください。

まあ、自分の人生の中心は自分ですから、そう思うのも無理はありません。

しかし、家の中にある自分以外のガラクタに関して、自己中心的な考え方をすると、イライラが増えるので、自分のためになりません。

というのも、そのガラクタの持ち主も、たいてい、「自分はこの家で一番えらい」とか、「みな、俺様に従うべきだ」、と思っているからです。

口ではそう言わないかもしれませんが、無意識にそう思っていることはよくあります。

自分が自己中心的思考をしているかどうかわかりませんか?

そんな人のために、自己中心的すぎる人の特徴を7つ書いておきます。

・どんな時も、他人のニーズより、自分のニーズを満たすことが一番大事

・自分の欲しいものや状況を手に入れるため、他人をあやつろうとする

・欲しいものや状況を手に入れるためにはどんなことでもする(ここに全エネルギーを注ぐ)

・想像力があまりない

・共感力もとぼしい

・他人に不親切

・感謝できず、受けた恩を返さない

自己中心的なのは性格ではなく、思考のくせだと私は思います。

甘やかされて育ったせいで、そういう人になったとしても、自分で自分の思考や行動を振り返って、行動を変えていけば、もっと他者の利益に心を配ることができるようになります。

6.完璧主義を捨てる

なんでもきっちり完璧に行いたい、という気持ちのせいで、家の中の秩序を乱す他人の物がとてもしゃくにさわるときがあります。

完璧をめざさず、「まあ、6割程度できればいいか」ぐらいの気持ちでいれば、ストレスが減ります。

完璧主義とは?⇒完璧主義すぎるといつまでたっても部屋が片付かない理由

完璧主義をやめるには?⇒完璧主義を克服する7つの具体的な方法。

上でリンクした記事では、完璧主義を手放す方法を7つ紹介しています。

1)完璧なことなどこの世にはないと知る

2)100%と0%の間にあるものを認め、味わう

3)コントロールできなことをコントロールしようとしない

4)今のゴール(本来の目的)を考えてみる

5)たっぷりあるマインド(できていないことではなく、できていることに目を向ける)

6)人生を俯瞰(ふかん)して考えてみる

7)自分にも他人にもやさしくする

以上ですが、これにもう1つ、「結果にこだわりすぎない」というのを今回付け加えます。

先日もふれましたが⇒すでに大人の私に、母親が勝手に服を買ってくる記事を読んで。

あまり体が丈夫でない娘さんの人生に、責任を感じすぎるがゆえに、娘さんのことで心配のたえないお母さんから、相談メールをもらうことがあります。

子供を生み、育てたのは母親だから、「娘がこんなふうになってしまったのは私のせい」と感じるその気持ちはわかります。

しかし、100%、自分のせいではありません。

人生には運が作用することがたくさんあります⇒人生において運が果たす役割とは?:バリー・シュワルツ(TED)

結果の100%のうち、自分がかかわっていることなんて、意外に少ないのです。そもそも、子供だって、たまたまできただけです。

子作りしようと思って作ったのかもしれませんが、そういう努力をしても、子供ができない人だって大勢います。

子供ができたタイミング、子供の性別、子供の体質、すべては「たまたまそうなっただけ」です。

「何もかも、自分がコントロールしている、私がやってきたことなのだ」という考え方は、思い上がりにすぎません。

思い上がった考え方を正すと、完璧にこだわりすぎることがなくなりますよ。

******

夫の持ち物のせいで、いらいらするときの考え方を紹介しました。

人は、環境に多大なる影響を受けます。

自分がシンプルに暮らしていたら、家族は必ず、その影響を受けます。プラスの影響か、マイナスの影響かの違いはありますが。

「親が物を捨てない人だったので、私も捨てられない」という人がいれば、「逆に私は、ミニマルライフ指向になった」という人もいます。

生育環境に影響を受けているのは、両者とも同じです。

家庭がきれいになっていけば、ほかの家族は、たいていプラスの影響を受けるんじゃないでしょうか?

誰だってガラクタがないほうが気持ちいいですから。

不用品を捨てていると、心のガラクタも次第に減っていくので、自分から見ると、「わけのわからない人間」とも、うまく付き合えるようになります。





ハンガーを持つ手徹底的に在庫を調べる:本気で服の買いすぎをやめたいあなたへ(その2)。前のページ

お金も自分も大事にする生活をするために。次のページバーゲン品

ピックアップ記事

  1. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
  2. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  3. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…
  4. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  5. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…

関連記事

  1. 考える女

    ミニマム思考

    捨てたいけど捨てられない。うじうじと汚部屋で考え込む生活を変える5つの方法。

    明らかなゴミは捨てられるけど、まだ使えるきれいな物って捨てられない、捨…

  2. 買い物

    ミニマム思考

    真の意味で物を減らす3つの方法。地球のガラクタも減らさなければ片手落ち。

    本当の意味でガラクタをなくすために、私たちが個人レベルでできることを3…

  3. 考え事をしている女性

    ミニマム思考

    イライラや不安、心配、怒りを引きずるのをやめる方法~心の掃除が汚部屋解消につながる。

    ささいなことに対する怒り、イライラ、不安、心配を長引かせないコツを4つ…

  4. 悩む人

    ミニマム思考

    小さいことにくよくよする思考のクセは、自分で変えられる。

    読者のおすすめ記事、今回は、ちょっとやそっとのことで、めそめそしないよ…

  5. 砂時計

    ミニマム思考

    シンプルで快適な暮らしをするために、限界を意識するすすめ。

    生活の質をあげるために、身の回りにあるさまざまな限界を意識することをお…

  6. 捨てすぎる人

    ミニマム思考

    ミニマリストはリバウンドすると思いますか?という質問に答えます。

    読者の方から「ミニマリストはリバウンドすると思いますか?」という質問を…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,815人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. パントリーから食品を取り出す
  2. クローゼットから服を取り出す。
  3. タイニーハウス
  4. 黒いバッグを持つ人
  5. 庭いじりする人
  6. コーヒードリンク
  7. 電子書籍を読む女性
  8. 1つ
  9. ガラクタの中にいる女性
  10. 通帳を見ている女性。

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 服の買い物をしている女性
  2. ひとりぼっちの人。
  3. スマホを見ている女性
  4. 寝室
  5. ネガティブな会話。
  6. 積み上がった本
  7. 片付け中
  8. 何か書いている人
  9. 友人とカフェにいる人
  10. 木枕

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP