うんざりしている人

ミニマム思考

片付けってしんどい、大変、めんどくさい。そう思うから大変な作業になるんです。

先日、気になりつつも、片付けることができていないものの片付けに着手するコツをお伝えしましたが、今回はその続きです。

開始する前のマインドセットがとても重要なことをお伝えします。

「片付けってしんどい、大変だ」と思っていると、なかなか始めることができません。

しんどいかどうかなんて、やってみなければわかりません。

片付けを開始する前は、できるだけポジティブな気持ちでいてください。

その気持ちが、これから行う作業全体のトーンを決めます。



しんどいと思うから始められない

「不用品を捨てるのって楽して楽しくてしょうがない」という思いがあり、片付けのイメージがすごくいいものならば、私たちは、誰に言われなくても、朝起きたら、るんるんとそのへんにある不用品をゴミ箱に放り投げるでしょう。

というよりも、何かが不用になったその時点で、さっさと処分するので、そもそも、家の中にガラクタがたまりません。

逆に、「片づけってめんどくさい」「心が痛む」「なんだかとっても大変そう」「虫がわさわさ出てきそう」「ホコリまみれになって、鼻水や咳が止まらないよね」「時間かかりそう」「ほかにやることいっぱいあるのに、片付けなんてしてたら、ほかのもっと楽しいことができなさそう」というイメージがあったら、そんなことは誰だってやりたくありません。

これから行うタスクは、自分の気持ち次第で、苦しいことにも、楽しいことにもなります。

もし、本当に、ガラクタを一掃して、もっとシンプルに暮らしたいと思っているのなら、片付けという作業を、「つらくて大変で、できればやりたくないこと」だと決めつけないでください。

私は、不用品を捨てることが好きで、まったく苦になりません。

しかし、「物をため込むタイプの夫が、自分の物をそっくりそのまま残して、私より先に死んだら、すごいしんどいことになりそうで嫌だな、重たいものばかりだし、娘は手伝ってくれないだろうし」という気持ちはあります。

この気持ちが、「やった! とうとう、大手を振って、夫のガラクタをきれいさっぱり捨てることができるんだ!」という解放感に変われば、夫のガラクタ捨てはとても楽しいものになるでしょう。

これから行う作業を楽しくするのも、つらいことにするのも、開始する前の気持ちでが決めるのです。





ポジティブなマインドセットを持て

これから取り組む作業が、つらくて、大変な作業だと思っていると、片付けは、そのとおりの展開となり、つらくて、大変で、ときには泣きながら物を捨てるはめになります。

そこで、ふだんから、不用品を捨てることや、暮らしをシンプルにしていくことに対して、ポジティブな見方をするようにしてください。

片付けに対して、ネガティブな見方をしている場合、ここは、意識して行わなければなりません。

そうすることは、誰でもない自分のためです。

前向きな考え方をする方法は、過去記事にたくさん書いていますが、とくに効果的なことを、改めて書いておきます。

いいことに目を向ける

どんなできごとにも良い面と悪い面、どちらでもない面があるので、できるだけ、良い面に意識を向けてください。

この考え方を私は、「たっぷりあるマインド」と呼んでいます⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。

物を捨てることが苦手な人は、たいてい、よいことよりも、悪いことに意識を向けています。

OL時代によく着ていたスーツが、結婚後は、全く着ることがなく、洋服ダンスの中で、8年ぐらい、ただぶらさがっていたとします。

こうした服はもう捨てるべきですが、ネガティブ思考の人は、捨てたことによって起こる悪いことに意識が向きます。

「この服を捨ててしまうと、再就職したとき困るのではないか? というより、スーツを捨てちゃうと、もう再就職できないんじゃないか? 再就職することを自分からあきらめることになるのではないか?」

こんなふうに考えてしまうのです。

こうしたスーツはこの人にとっての野望ガラクタです⇒野望ガラクタを捨てるコツ:ガラクタのタイプ別、捨てられるようになる考え方(4)

就職するのは、自分自身であって、その服が、履歴書を書いたり、面接を受けて、ぺらぺらしゃべったりするわけではないのに、服と自分を一体化させ、ネガティブな妄想にふけります。

こう考えるのではなく、

「着ない服を捨てて身の回りをスッキリさせると、毎日の服選びが簡単になって、気持ちと時間の余裕ができる。それは今のストレスや手間の多い暮らしから抜け出すことにつながる」

こう考えてください。

実際その通りですよ。

言葉に気をつける

その時の気分がポジティブに傾くか、ネガティブに傾くかを決めるのは、ふだん自分が使っている言葉です。

自分が、日頃しゃべっている言葉に注意を向けて、ネガティブなことばかりしゃべっていたら、自分で軌道修正してください。

毎日を楽しく過ごす簡単な方法。それは言葉遣いに注意すること。

ふだん日記をつけているなら、読み返して、どんなことを書いているか、客観的に考えてみます。

最近、他人に送った手紙、メール、メッセージなどが、残っていたら、読んでみてください。

きのう、自分が誰かとした会話で、何を話したか思い出し、自分の発話からキーワードを拾います。

いま、SNSの投稿にハッシュタグをつけることがよく行われています。「きのうの夕食後、私が夫とした会話にハッシュタグをつけるとしたら、どんなのになるかな?」と考えてみるといいでしょう。

ネガティブに考える人は、たいていネガティブなことをよく言っています。人の悪口、愚痴、不満などを。

読者からいただく人生相談的なメールを拝見していると、最初から最後まで、ネガティブワードのオンパレードです。

たまに「あ、ポジティブなことが書いてある!」と思っても、その次の行で、「でも~なんです」、と前の行に書いたことを強烈に打ち消しています。

つまり、ネガティブ度を高めるために、前の行でちょっとポジティブなことを書いて、その後しっかり打ち消す修辞法が用いられているわけです。

何も「最初から最後まで、超ポジティブな言葉を使え」とは申しておりません。

ネガティブな言葉の出現率を減らし、せめて、ニュートラルな発話をするようにしてください。

例をあげましょう。

ネガティブ:この服を捨てちゃうと、あとで、必要になって、そのとき困るわ。着るものなくなっちゃう。私、きっと、お金もないから新しいの買えないよ。それに、これ、すごく上等なんだよ。今どき、こんな質のいい服、どこにも売ってないよ。もう2度と手にはいらないじゃない(この夜の終わり)← これから起こるよくないことをとても雄弁に語る。

ポジティブ:この服を捨てると、タンスの中がスッキリして、気分爽快。毎朝の服選びも、簡単になるわね♪

ニュートラル:この服を捨てると、服が1着減る。100個捨ての達成に1個近づくわ。

ネガティブな記事を避ける

ネガティブな人と話をしていると、自分も悲観的になるので、できるだけポジティブな人や、冷静な人(必要以上に悲観しない人)と時間をすごしてください。

同じ断捨離が話題でも、ネガティブな切り口とポジティブな切り口があります。

ネガティブに傾いても、その後、自分で気づいて、ポジティブなマインドセットにさっと切り替えることができるようになるまでは、ネガティブな切り口の話題にふれるのは避けたほうがいいです。

たとえば、「みんなが捨てて後悔したもの」、「断捨離のデメリット」、「断捨離をして失敗だったと思うこと」、「不用品を捨てたあと、私の身に起こった世にも恐ろしいできごと」、「捨てなければよかったと思った瞬間」「あのとき、なぜ私は捨ててしまったのか?」「ミニマリストが嫌われる理由」といったタイトルやテーマの話は、ネガティブな切り口です。

不用品を捨てることや、片付けに対して、心の奥底で、ネガティブなイメージを持っている人は、こうした記事を好んで探し、読んで、自分の確信を強めたい(自分が正しかったと思いたい)のですが、あえて、読まないでください。

片付けをつらいと思わない・関連記事もどうぞ

前回書いた記事⇒気になっているのになかなか片付けに着手できないとき、ちゃんと始める4つのコツ。

断捨離がもっと楽しくなる。捨てられない物を捨てる6つの考え方。

掃除が嫌いな人に贈る、多少なりとも掃除をする気になる方法。

片付けは修行ではない。つらい片付けをしない方法。

面倒くさくて、つらい断捨離を楽しく簡単にする6つのアイデア

もっと楽しく断捨離をするための5つのアイデア。片付けが嫌いな人へ。

*****

片付けを始める前の、自分の気持ちがこれから始める作業のつらさ(または楽しさ)を決める話をしました。

片付けに限らず、どんなことも、それをする直前の自分の気持ちがその作業の質を変えます。

自分で全体のトーンや調子を決めることができるのです。

ぜひ、ポジティブマインドで開始してください。





読書している女性物をためこまない暮らしはこんなふう。捨てるだけでなく、ライフスタイルを変えていこう。前のページ

先延ばしグセを直すのにとても役立ったこと。次のページ計画をたてている人

ピックアップ記事

  1. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
  2. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  3. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  4. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…
  5. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。

関連記事

  1. 瞑想

    ミニマム思考

    もう捨てましたか?これを捨てないとミニマリストになれません

    「ミニマリストになりたい」「ミニマリストになるには?」という検索ワード…

  2. 笑顔

    ミニマム思考

    不用品でいっぱいの部屋から抜け出し、幸せになる方法

    家にいらない物がいっぱいで困っていませんか?物を買わないですむ考え方を…

  3. 腕時計をした女性

    ミニマム思考

    時間を大事にするために、思い切って何かを捨てる。

    人生とは結局、時間だと言えます。限られた自分の時間をいかに使うかで、そ…

  4. 悲しんでいる若い女性

    ミニマム思考

    自分を責めるのをやめる方法~自分を「ダメ人間」と思っても誰のためにもなりません。

    自分はダメ人間だ…こう思った時はどうしたらいいでしょうか?この…

  5. パワフル

    ミニマム思考

    運気より強力。究極のパワーはいらない物を捨てると手にはいる。

    何年も汚部屋で悩んでいる人は、ほとほとうんざりしているかもしれません。…

  6. 買い物

    ミニマム思考

    真の意味で物を減らす3つの方法。地球のガラクタも減らさなければ片手落ち。

    本当の意味でガラクタをなくすために、私たちが個人レベルでできることを3…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,810人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 電子書籍を読む女性
  2. 1つ
  3. ガラクタの中にいる女性
  4. 通帳を見ている女性。
  5. 片付けている人
  6. 引っ越し荷物の梱包
  7. 服のチェックをしている人
  8. 車のハンドルを握る手
  9. 田舎を歩く女性

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 後悔する女
  2. 歯医者
  3. テディベアを持つ少女
  4. タンス
  5. 引き出しの中のソックス
  6. 忙しい主婦
  7. おしゃれな人
  8. 花屋の店員
  9. 焼き海苔
  10. 砂時計

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP