不用品

ミニマルな日常

最終更新日: 2022.01.4

片付けで一番大事なことは、どれだけたくさん捨てたかではない。

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新年になって、「今年こそはしっかり断捨離しよう!」と心に決めた人もいるかもしれません。

そんな人に、片付けで一番大事なことをお伝えします。

断捨離していると、「いかにたくさん捨てたか」にフォーカスしがちですが、本当に大事なことは、捨てた物の量ではなく、捨てることによって、何を学び、その学びを今後の生活にどういかしていくかです。



数にこだわりがちだけど

「筆子ジャーナル」の前に書いていた片付けブログも合わせると、私は、もう8年ぐらい、物を捨てる話を書いています。

その間、人気があった記事は何といっても、「私はこれだけ捨てました~~~っ!」と、不用品をたくさん捨てたことを写真と文章でアピールするものです。

最近は、捨てるものはそんなにありませんから、こういう記事は書いていませんが、初期のころは、まだ物がたくさんあったのでよく書いていました。

皆、人が捨てた物を見たいようです。

そういう記事を見て、発奮し、自分もたくさん捨てたいと思うのでしょう。

しかし、断捨離の目的は、今より、暮らしの質をあげることなので、どれだけ不用品をごみ袋や軽トラックに詰め込んで、家の外に出したかは、さほど重要ではありません。

もちろん、不用品を捨てなければ、部屋はスッキリしませんが、たくさん捨てたことに満足しているだけだと、すぐにまたリバウンドします。





断捨離から学ぶことが重要

大事なのは、不用品を捨てた体験から何かを学ぶことです。

・なぜ、こんなにたくさんの不用品が家の中にあったのか?

・これまで捨てた物はいったいどこからやってきたのか?

・なぜ、気に入って買ったはずの物を、使わずに押入れの中にためこんでいたのか?

・どんな思考と行動が、部屋を物で埋もれさせたのか?

筆子の場合

私の場合を例にあげましょう。

過去記事にさんざん書いていますが、私の部屋に物がいっぱいあった主な理由は、

・無節操な買い物(必要じゃないのに、買い物していた。買う前に何も考えない。買いたい欲望を満たすことのみにフォーカス)

・無料の物をもらうのが大好きな習性⇒ドーナツをたくさん食べて使わない弁当箱を集める不思議:ミニマリストへの道、番外編7

・「もったいない」と思ってすぐに使わない習性⇒くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白

・1つで満足せず、数を集めてしまう習性⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました

・使い終わった物や、使わない物、使い切れない物を、いつまでも所有していたこと

こんな理由からでした。

自分の行動を客観的に見ていなかった

無節操な買い物をしていた理由の大半は、不満やストレスですが、ストレスを発散するために買い物している自分を、客観的に見なかったのが一番まずかったと思います。

自分の行動を振り返り、悪いクセを改善していく視点が皆無でした。

店で素敵な物を見ると、「わ~、かわいい。値段もそんなに高くない。買おう」とあっさり買っていました。

もちろん、使えるお金に限度があるので、それなりに私は考え、迷いました。ですが、頭を使ってあれこれ考えていたことが、全く、自分の生活の改善につながっていなかったのです。

私が考えていたのは、

– これとあれとどちらがいいか?

– これは、安いか高いか?(私は値段の安さにこだわっていたので、つけられた値段に対して、この品物を買うか、買わずにおくか、迷っていました)

– (フェリシモの)プレゼントをもらえる金額にするために、どれとどれとどれを注文するか?

– (ネット通販の)送料無料の注文額にするために、あと何を買うか?

こんなことばかりでした。

「これは本当に必要か?」「これは、今、本当に買う必要のある物か?」という肝心要のことを全く考えていませんでした。

物が増える原因を見つける

私は、マインドレスな買い物のせいで物を増やしましたが、ピア・プレッシャーに負けて、物を増やしてしまうこともあるでしょう。

年末に、マスクを300枚以上集めてしまった方からメールをいただきましたが、「(娘さんの習い事のダンス教室で)今日はハロウィン柄とか、今日はみんなで○色とか指定マスクの日が多く」と書かれていました。

唖然としましたね。

「そんなの無視すればいいのに」と私は思います。

ですが、日本は「横並び」を求める圧力が強いし、お子さんが関係していると、横に並ぶほうを選んでしまう気持ちもわかります。

優越感を感じたくて、物をたくさん持ってしまうこともあります。

見栄を張りたいがために、分不相応な物や、本質的に自分とは合わない物を買って、使うことができず、死蔵品にしてしまうこともあります。

買い物はそんなにしなくても、家に入ったものを、全く捨てないと物が増えます。日本は、物をもらう機会がとても多いですから。

「私の場合は、何が原因かな?」と、自分の家に物が増えてしまった理由を考えるのはとても重要なことです。

物を増やす行動の背景にある思考

物が増えた行動や生活習慣を見極めたら、その背景にある、考え方や信念についても考えてください。

何らかの価値観が、物を増やしています。

私の場合は、足りないマインド(何かが足りない、私は十分ではないという見方)です。

足りない思考とは?⇒ 足りないマインドがあると、物が増え、片付けもできない理由。

洋服やピアス、靴、書籍をいっぱい持っていましたが、「1つでは足りない、もっとたくさんいる」と無意識のうちに思っていたのです。

1つでは満足できなかったので、いろいろな物をたくさん買ってしまい、付録やおまけまで集めました。

なぜ、1つで満足できなかったのか?

買うことに強くフォーカスしていて、手に入れた物を使うことをないがしろにしていたからでしょう。

買い物は、買ったあとのほうが、時間的にも長いし、よほど重要なのに、買った時点で1つのエピソードが終わり、すぐにまた、次の物に意識が向いていました。

物を増やす行動の背景にある思考や信念、価値観も、人によってさまざまなので、どんな考え方が、その行動を引き起こしたのか、自分なりに考えてみてください。

自己観察と自己分析です。

観察と分析をやりたがらない人が多いのですが、淡々と行い、よけいな自己批判をしなければ、しんどい気分にはならないと思います。

論文を書くわけではないので、そんなに真剣に考え込む必要はありません。それに、正解を出す必要もありません。

モーニングページなどを書きながら、自分の価値観や信念について、考えてみるといいでしょう⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ

私は、ブログの記事として書いています⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)

これからどんなふうに暮らすか?

物を増やした行動や、その背景にある思考について考えたら、今後はどう暮らしていくか、これから自分はどんな人になりたいか考えます。

たぶん、今の生活習慣の一部を変えなければならなくなるでしょう。

いくら物をどさっと捨てて、部屋の中がスッキリしても、これまでと同じ考え方をして、同じように暮らしていたら、遠からず、また物が増えます。

私は、昔に比べて、かなりスッキリした部屋で暮らしていますが、買い物に対する考え方を根本的に変えたからです。

昔はマインドレスな買い物の女王でしたが、今は、マインドフルな買い物を心がけています。

筆子が買わない挑戦をする7つの理由。

消費の仕方についても考えるようになりました。

消費を減らすためにすぐできること~筆子の地味な工夫を紹介。

同調圧力(ピア・プレッシャー)のせいで、物が増えている人は、セルフエスティームを高めることが必要になるでしょう。

セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴

これまでの考え方や信念を捨て、新しい価値観を採用するのは、簡単ではありませんが、不可能でもありません。

時間はかかりますが、自分の成長につながるので、やる価値のあることです。

******

以上の一連の行動をすることが、不用品の片付けにおいては一番重要だと思います。

そうしないと、がーっと捨てる⇒また増やす(買う、もらう、ためこむ)⇒また捨てる⇒また増やす、を繰り返すことになります。

実際に、この繰り返しをしている人が多いので、相変わらず、片付け本や、断捨離セミナー、整理整頓ビジネスの需要が高いのではないでしょうか?

今年は不毛な繰り返しに、別れを告げましょう。





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