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捨てる物、捨てない物をすばやく決められるようになるコツを紹介しています。
これまで
1.本当に大事なものを見極める
2.決断疲れを避ける
3.完璧主義を手放す
この3つをおすすめしました。
今回は、他人の機嫌を取るのをやめるすすめです。
人の機嫌を取ろうとすると決められない
他人の機嫌を取ること、すなわち、人に気に入ってもらえるように行動することと、不用品を捨てることと、何の関係があるの?
こう、あなたは思うかもしれません。
ですが、人の機嫌をうかがいすぎて、捨てる物を決められない人はたくさんいます。
たとえば、少し前、喪服の断捨離に関して相談をいただいたことがあります。
この方は、自分の好きな喪服と、お母さんが好む喪服、2着を持っていて、自分の好きな服だけにしたいと思っていました。
しかし、お母さん好みの喪服を捨てるのは、お母さんに悪いと思って、「捨てるべき? それとも残すべき?」と迷っていたのです。
つまり、決められずにいたわけです。
お母さんの機嫌を取ろうとしなければ、好みじゃないほうの喪服はすぐに捨てられたと思います。
ほかにも、遺品や、もらい物の断捨離など、頼まれもしないのに、他人の(ときにはすでに他界している人の)意向を気にするあまり、「これは、もう捨てる!」とさっさと決められないことはよくあると思います。
実体のない「世間一般の人の意見」を気にして、「(もういらないけど)この服は持っていたほうがいいよね」と思って、手元に残す人もいます。
他人の機嫌を取っていることに気付く
他人の機嫌を取ることは決して悪いことではありません。
人の気持ちや意向を無視して、勝手な行動をとっていたら、社会生活はできませんから。
しかし、過剰に気にしてしまって、本当に自分がしたいことができなくなるのは、本末転倒だと思います。
人の機嫌を取ることを優先する人は、たいてい、自分がそうしていることに気づいていません。
人の機嫌を取りすぎるのをやめるには、ご機嫌取りな人生から抜け出すためには、自分が自分の意向より、他人の機嫌を取ることを優先していることに気づくことから始まります。
他人の機嫌を取ることが好きな人
こんな人は、八方美人だったり、人の機嫌を取ることに熱心だったりすることが多いです。
・いつ、いかなるときも、感じのいい人でいようと尽力している
・争いを避ける
・対立する意見は言わない(相手の言うことに、なんとなく合わせる)
・断れない
・自分が断らなかったのに、「相手に押し切られた」とか、「こんな物を押し付けるなんて非常識な人だ」とか、「どうして察してくれないのかしら」と相手をうらむ
・いろいろなできごとを自分以外の誰かのせいにすることが多い
例:子供のとき、欲しいものを買ってもらえなかったから、今、私が物をたくさん買って、ガラクタにしてしまうのも、仕方のないことである、と考える。
・自分が何を信じているのか、定かでない
・相手の感情(喜んだり、不機嫌になったり、泣いたり、怒ったりetc)の責任は全部自分にあると思いがち
例:(もう成人した)子供の幸せを、私が台無しにしてしまったようです、といった相談メールをもらうことがありますが、このとき、この人は、子供の感情を勝手に憶測しているのに加え、その子供の感情の責任は自分にあると考えています。
以上のことが、よく起きているなら、あなたは、自分の気持ちより、人の機嫌を取ることを優先しているのかもしれません。
この行動をやめると、もっとさっさと決断できますよ。
以下のことを試してください。
自分の優先順位を知る
自分にとって何が一番大事なのか、優先順位をつけてください。
お母さんが好みそうな服だけど、自分はいらない喪服を持つことが重要なのか、自分好みの喪服を持つことが重要なのか?
もし、自分の好きなワードローブにするより、お母さんの好みに合わせるほうが重要だと思ったら、それはそれで1つの選択です。
そう選択したのなら、もうあれこれ迷わず、自分のポリシーに従ってください。
他人の求めているものを気にしすぎない
この贈り物を捨てちゃうと、くれた人がすごく傷つくんじゃないかしら、などと、相手が求めていると思われるものについて、気にしすぎるのをやめます。
相手がどう思うかは、相手が考えることであり、自分の担当外です。
以前、結婚祝いとしてもらった写真フレームをリサイクルショップに売ったが、くれた人が遊びに来ることになり、写真立てがないのがばれそうで、処分したことをすごく後悔しています、というメールを紹介しました。
贈り物を捨てたことが相手にばれそうでとても心配です←質問の回答
この人は、「礼を重んじる日本人魂」のせいで、捨てたことを後悔していると書いていましたが、違うと思います。
仮にリサイクルショップから写真立てを買戻して、贈り物を置いてある部屋に、友人を招いたとしても、翌日になったら、「これ、やっぱりいらない」と思って捨てるわけでしょ?
その場だけ、なんとか丸くおさめたいというのは、人の機嫌を取るのが好きな人によくあることです。
自分に正直になる
本当は、そうは思っていないのに、そう思っているふりをするのをやめます。
もう少し自己主張してください。
最初は、レストランでオーダーするものとか、世間話における意見の交換など、自己主張しても、たいして問題にならないところから始めるといいでしょう。
欲しくないときは「いりません」と言え。もっと自己主張する3つの方法。
人の機嫌を取りすぎる人にとっては、欲しくない物を断ることや、好みじゃない贈り物を捨てることは、自己主張のいい練習になると思います。
早速、今日、「贈り物だから」「せっかくもらった物だから」という理由だけで、家に置いてある物を処分してください。
居心地悪い状態に慣れる
人の機嫌を取ることが癖になっている人にとって、誰かの申し出を断ったり、自分が本当に好きなものを相手に伝えたり、いただき物を処分したりするのは、とても居心地の悪いことだと思います。
そのように、居心地の悪い状態にあえて身を置いてください。
断るときは、ものすごく勇気がいるかもしれません。本当のことを言おうとすると胸がドキドキするかもしれません。
「嫌われてしまう~~~っ!」という強い恐怖(たいてい思い込みなのですが)を感じるかもしれません。
もらい物を捨てるときは、胸がちくちく痛むかもしれません。
ですが、そういう居心地悪さは、たぶん一瞬のことです。
思い切って断ると、相手は意外とあっさり、「あ、そう」と言うだろうし、本当に思っていることを言うと、漫画のように、いきなり嵐が吹き荒れるわけでもありません。
ギフトを捨ててしまっても、数日後には忘れています。
実は、本当の気持ちを言ったほうが、ふだんは、心穏やかに暮らせます。
まあ、だまされたと思って、しばらく、「本当のことを言うチャレンジ」をしてみてはどうでしょうか?
いずれにしろ、「皆を喜ばせたい」と思っていても、全員を喜ばせるのは不可能です。
あなたが、一番喜ばせるべき相手は、自分自身だと思います。
☆この続きはこちら⇒思い込み(認知バイアス)に注意する:決断するコツ教えます(その5)
決断力をアップする・これまでに書いた記事
捨てられないのは決められないから。決断するコツ教えます(その1)
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捨てる物をさっさと決められるよう、人の機嫌を取りすぎないことをおすすめしました。
日本の家の中に、ガラクタがたくさんあるのは、
・買い物好きが多い
・買い物のハードルが低い
・ちょっと素敵な物や、便利グッズが山のように売っている
・何かというと贈り物をあげたり、もらったりする
・新品が好き(ちょっと古びただけで、新しい物に買い替えてしまう。そして古いほうを捨てない)
こんな理由からだと思います。
さらに、他人の機嫌を取ろうとする人が多いのも、ガラクタを増やす要因かもしれませんね。相手(グループ)に合わせて、本当はいらない物を買うこともあります。
自分が必要だと思う物だけを持つことを徹底すると、もっとスッキリ暮らせます。