おばあさん

ミニマム思考

最終更新日: 2019.09.28

年をとるのも悪くない。若いときより老後のほうが楽しい6つの理由。

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私の感じる、年をとること(エイジング)のメリットをお伝えします。

複数のリサーチから、老後に対して肯定的な考え方をしている人の方が、否定的に捉えている人たちより、気持ちも若いし、実際若く見えることがわかっています。



老後をポジティブに捉えると脳も若く保てる

認知症にもかかりにくいそうです。

認知症の親を見て、「自分もああなるんだ、いやだ、いやだ」と老後を悲観している人のほうが、アルツハイマー病にかかりやすいのです。これはイエール大学の公衆衛生を研究しているチームのリサーチ結果です。

私たちの文化では「老化はいやなものだ」という根強い信仰があります。特に、日本では、若いことはそれだけで美徳であるかのように思われていますね。

こういう思い込みが、メンタルな病気を引き起こす要因になるかもしれないのです。

それでなくても、「老後貧乏」「老後破産」「下流老人」という言葉が流行っています。私もこういう言葉、使っていますが、使いすぎるはよくないでしょう。

無意識のうちに、暗い老後をイメージさせ、よけいな病気になってしまうかもしれません。

何をどうがんばっても、みんないずれは年を取ります。これからどんどん高齢化社会になります。年をとることを、必要以上にネガティブに捉えず、できるだけ楽しいものとし、考えたほうが暮らしの質があがります。

実際、老後にもこんなメリットがあるのです。

1.高齢者のほうが心安らかである

実は、不機嫌な老人というのは、たいてい、若いときも不機嫌だったのです。年をとるから不機嫌になるわけではありません。

若いころ、神経をカリカリさせていた人や、怒ってばかりいた人が、年をとると丸くなるのはよくあることです。この事実を科学的に証明している研究はたくさんあります。

人は年をとったほうが、より感情が安定し、満足感を得られるのです。

この理由はライフサイクルを考えてみればわかります。思春期は自分というものが確立していないので、仲間や親の影響を強く受けます。

まだ世間が狭いので、学校でいじめられると、それがいきなり世界の終わりのように感じられてしまいます。

20代、30代のころは、人生における選択肢が豊富にあるため、いろいろ迷います。しかもさまざまな不安があります。

私、ちゃんと就職できるのかしら?
私、理想の人と、結婚できるのかしら?
これが、私の一生の仕事なのかしら?
子供を授かることができるのかしら?

この年齢の人は、まだまだ先が長いため、不確かなこともたくさんあるのです。そして、なんとか、よりよい人生を生きようと、目標にむけてがんばるものです。時には無理して、バリバリ仕事をしたりして。

ところが年をとると、もう自分の手札はすべてわかっているので、ジタバタすることもなく、やすらかな気持ちでいられるのです。





2.無理しておしゃれをしなくてもいい

最近はまったく化粧をしていない私ですが、20代半ばのころは、多少は化粧をしていました。フラットヒールが大好きでしたが、3センチぐらいのミドルヒールの靴をはくこともありました。

やはり若いころというのは、今よりも見かけにこだわっていたと思います。あくまでも自分基準ですが。

娘(高校3年生)を見ていると、私よりずっと見かけを気にしており、服や化粧品にお金をたくさん使っています。

私が若いころ、周囲から、そんな格好していると、結婚できないよ、ちゃんと化粧したほうがいいよ、といろいろ言われていました。

ところが、57歳ともなると、見かけについて、自分もあまり気にならないし、周囲も何も言いません。表面的なことより大事なものがあるとわかったからです。

年をとると、自分らしくいることのほうが大事になるので、見かけにこだわらなくてもよくなります。

外側をかまわなくていいので、節約でき、余計な物をかかえこむこともありません。ストレスもずいぶん軽減されます。

3.自分らしくいられる

上に書いたこととも関連していますが、年をとってくると、だんだん自分というものがわかってきます。

自分が望んでいる暮らしはどんなものなのか?、どんなふうに生きていきたいのか、ということも明確になってきます。

私は物はできるだけミニマムにして、こざっぱりとした暮らしを続けたいと願っています。別に、ミニマリストが流行っているからそうしたいわけではない、と自分でよくわかっています。

ところが、若いころは、どこまでが自分のしたいことで、どこからが、親や先生、上司など周囲の人の希望、または世間の期待なのか、よくわからなかった面がありました。

自分は自分がしたくてこうしているのか、それとも親を喜ばせるためにやっているのか、こういうふうに生きるべきだから、そうしているのか、いろいろ迷いがあったものです。

57歳ともなると、もう親の期待通り生きる必要もないし、親の期待に応えられなかったとしても、向こうも諦めているでしょう。

年を取ると自分の声で歌うことができるようになるのです。

4.もうそんなにたくさんの物は必要ない

私は高齢出産をしたので、まだ娘は巣立っておりませんが、50代後半の多くの人の子供は巣立っている頃でしょう。

子育てが終われば、もうそんなにたくさんの物は必要ありません。

子供がいない人でも、独身の人でも、年をとると、身の回りの物はそんなにいらないことがわかってくるものです。

別にミニマリストでなくても、レス・イズ・モアの心境になるのではないでしょうか?

レス・イズ・モアとは?⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない

村川協子さんも、著書、「簡素な暮らしの家事手帖」の冒頭に、ご主人が定年退職したとき、もうこれからはいろいろ買い揃えなくてもいいのだ、とほっとした、という意味のことを書いておられました。

「簡素な暮らしの家事手帖」について⇒村川協子「簡素な暮らしの家事手帖」の感想。老いてからでは間に合わない

「もう物はいらないんだ」とわかるのはとてもいい気分です。

5.年寄りのほうがより賢い意思決定ができる

年を取ると、若いころより、よりよい決断ができます。

老人は体力はありません。文部科学省の平成23年度体力・運動能力調査によると、日本人の体力のピークは男性17歳、女性14歳だそうです。

20歳すぎると、体力がゆるやかに落ちていきます。もちろんこれは何もしていない人の平均でしょうが。

若者は特に鍛えていなくても体力があるわけです。

しかし、脳力は違います。特に経験をベースにして何かを決断するレベルのピークは、40歳から68歳だそうです。

以前も書きましたが、さまざまな経験を重ねた高齢者の脳には、「社会的シナリオ」がたくさん蓄積され、問題があったときに、適切な解決策を出せるようになっています。

以前の記事⇒脳の若さを保つ7つの方法~アンチエイジングは頭から

年をとると、より問題解決力がつく、ということです。私も、若い頃よりは思慮深くなったように思います。

判事や大統領に中年以降の人が多いのも、この年長者ならではの問題解決能力によるところが多いのかもしれません。経験は宝なのです。

6.命を慈しむことができる

年をとればとるほど、命のありがたみがわかります。自分の同級生が皆、同じように年をとるかと言ったら、そうではありません。

高校の同級生で、40代で亡くなった人を2人知っています。私は、日本にいないため、同級生の話題がほとんど入ってきません。50代になってから亡くなった人はもっといるでしょう。

たくさんの人が、年を取る前にこの世を去ってしまうのです。

自分が元気で年を重ねていることはとてもありがたいことであり、ほとんど特権と言ってもいいぐらいです。

しかし、若い頃はこの特権に気づくことができません。みんな、明日も明後日もずっとこのまま元気で暮らしていると思いがちです。

命のありがたみを感じたり、感謝の気持ちを持てるのは、年をとったおかげだと思います。
~~~~~~~
年をとると、昔は未確定だったことが、たくさん確定済みとなります。

だからといって、これからの毎日が、もう何もエキサイティングなことが起こらないというわけではありません。

生涯が終わるまで、いろいろなことに挑戦できます。

若いころは行き当たりばったりで生きてきましたが、最近は、毎日何かを継続することで、積み上げるものがあると感じています。





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