服の買い物をしている女性

ミニマム思考

社会的なプレッシャーに屈しないコツ:わが道を行く方法(その2)

お金の無駄遣いを防ぐため、周囲の人やメディアの言うことに影響されにくい、ゴーイングマイウエイの人になる方法をお伝えしています。

2回めは、社会的プレッシャーや同調圧力に負けないコツを紹介します。



社会的プレッシャーとは?

この記事では、社会的プレッシャーを、自分が属している社会やコミュニティにある暗黙の了解やルール、固定観念と定義します。

プレッシャーの例:

・男は男らしく、女は女らしく

・A大学に進学したいなら塾に行くのは必須

・この地域に住む人ならたこ焼き器の1つは持つべき

・社会人ならクレジットカードは絶対必要

それぞれのルールについてよく考えてみると、「それって具体的にどういうことなの?」とか、「どうしてそうなるの?」といろいろ疑問がわいてくるものがたくさんありますが、私たちはあまり深く考えず、なんとなく従う傾向があります。

そうしないと、そのコミュニティの仲間になれないと思うからです。

圧力は、外からしっかりかかるときもあるし、そこまで圧力はかかっていないのに、自分で、「こうしなきゃだめだ」と感じるときもあります。

社会的プレッシャーは、よい面にも悪い面にも働きます。

プレッシャーが全然ないと、人間はどんどん堕落するので、ある程度のプレッシャーは必要です。

自分の成長を促したり、可能性を広げてくれるありがたいプレッシャーもあります。

注意したいのはネガティブな作用をするプレッシャーです。





ネガティブに働く圧力に注意

「他の人と同じように暮らさなければならない」というプレッシャーが強すぎると、「あの人が持っているから私も買おう」「私もああいうのを1つぐらいは持っていたほうがいいよね」と、不用な物やサービスを消費するのに、無駄にお金を使ってしまいます。

プレッシャーがネガティブに働いているかどうかは、たいてい自分でわかります。

その行動を取ったあと、罪悪感を感じる、うしろめたい気分になる、自分自身にがっかりする、もやもやする、なんて時は、圧力がネガティブに働いています。

ふだん自分がこうしたいと思っていることから、ずれたことをすると、いやーな気分になるのです。

買い物したあとにがっかりすることが多いなら、社会的圧力を受けすぎているかもしれません。

周囲尾に同調する度合いを少なくすれば、もっと買い物の満足度があがります。

以下に、プレッシャーとうまく付き合う方法を書きます。

1.自分の気持ちに向き合う

「あの人が持っているし」「私も買ったほうがいいような気がする」「これは持っていて当然」。

こう思ったあと、すぐに買うのではなく、「私は本当にこれを欲しいと思っているのか?」「本当に私の人生に必要なのか?」と考えてください。

客観的に考えれば、自分の実情にあった意思決定をすることができます。

2.圧力を度外視した決断をする

買い物の決断をするときは、周囲の圧力は全部はずして決めてください。

いくつか買う理由を書き出してみて、そこに圧力が働いてないかどうか、チェックするといいでしょう。

私たちは、「私はこれが欲しいから買う!」「自分で決めている」と思っていますが、何かに影響を受けて買うことが多いものです。

「もし、たった1人で、無人島で暮らしていても、これを買うか?」なんて自問するのもいいかもしれません。

実際は、無人島にいるわけではないし、さまざまなコミュニティに属しながら生きているので、社会的プレッシャーを全部はずすことは不可能です。

でも、「この決断には、どこからか圧力がかかっているのかもしれない。それっとどこから来るの?」と考えてみるだけで、もっと冷静に買い物することができます。

3.圧力をかける人と話す

特定の人に、圧力をかけられている場合は、圧力をかける人と話して、「これ以上圧力をかけないでください」と頼んでください。

もちろん、「プレッシャーをかけないでよ!」と言っても、たぶん相手はあなたが何を言っているのか理解しないでしょうから、実情に即した言葉を使ってください。

よくある圧力をかける人は、親や家族、親しい友人、会社の同僚、同級生、お稽古ごとの仲間などです。

子どもが大人になっても、「ああしなさい、こうしなさい」と、いろいろ口出しする親はたくさんいます。

命令口調で言わなくても、結果的にプレッシャーをかけている親もいます。こんな時は、「自分が使う物は自分で決めます」と言えばいいでしょう。

いつも買い物のアドバイスをしてくれる友人も、一見、親切でいい人です。しかし、意に染まない買い物をしてしまう原因となっているなら、「もうアドバイスは不用です」と言ったほうがいいでしょう。

4.ノーという練習をする

他人や社会の圧力に屈してしまいがちな人は、たいていノーと言うことが苦手です。

ミニマリストはNo(ノー)と言うことを知っている~シンプルに暮らしたいあなたへ

ノーと言うことが苦手なら、たまには断ってください。

断る勇気を持とう。上手にNo(ノー)と言う方法

ノーと言わない人には、いい人が多くて、できればみんなの役に立ちたい、社会に貢献したい、皆と仲良く暮らしたい、という気持ちが強いのだと思います。ですが、いつもイエスと言っていると、だんだん、自分が本当は何を求めているのかわからなくなってきます。

他の人が持っている物が、自分のほしい物だと、なんとなく思ってしまうので、自分の気持ちを優先できるように、ノーと言う練習をするといいでしょう。

ふだんやりつけないことをやるときは、30日間チャレンジを利用してください。

マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)

5.プレッシャーゾーンを避ける

特定の人からプレッシャーをかけられているのではなく、自分で勝手にプレッシャーを感じてしまう。

そんな人は、プレッシャーを受ける場所や機会を避けてください。

典型的なプレッシャーゾーンは、ソーシャルメディアです。

節約したいならSNS(特にインスタグラム)は見ないほうがいい6つの理由。

塾や学校、職場でプレッシャーを受ける場合は、付き合う人を変えることで防止できます。

いつもグループ行動をするのではなく、たまには単独行動をする、1人が嫌なら、できるだけマイペースな人と付き合う、などプレッシャーの直撃を避ける方法はいくつもあります。

ソーシャルメディアはこころの健康によくないか?(TED)

6.他の人にプレッシャーをかけない

私たちは、お互いにプレッシャーをかけあって暮らしています。

誰かに強くプレッシャーをかけると、すべて自分に返ってくるので、理不尽なプレッシャーをかけるのをやめてください。

こうすることで、よりマイペースに暮らせるようになります。

特に、家族にプレッシャーをかけることが多いから、高圧的なやりとりになっていないか、振り返ってみるといいでしょう。

週に1度ぐらい、「今週、私はどの程度、人に圧力をかけただろうか?」と考えてみると、自分が受けている圧力にも敏感になることができます。

7.プレッシャーに負けた買い物を振り返る

これまで、プレッシャーのせいで、うっかり何かを買ったことはないか、考えてください。

家の中でガラクタになっている物の多くは、プレッシャーを受けて買った物やもらった物だと思います。

本当に必要なら使っているはずですから。

プレッシャーに影響を受けて買い物したあと何が起きたか、そのことについて自分はどう思うか考えて、その体験から学ぶと、次回は、そう簡単にプレッシャーに屈しないはずです。

番外:その他の対策

毎回書いていますが、以下の2つも心がけてください。

・気持ちを書き出すこと

ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ

頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方

・心身の健康を保つこと

何かに動揺していたり、大きな不安を感じていたりして、気分がざわついているときは、簡単にプレッシャーに屈するので、感情のアップダウンの振れ幅を減らすように努めます。

効果的なのは健康的な生活です。睡眠不足だと脳が疲れて、まずい意思決定をしてしまうので、夜はちゃんと寝るようにしましょう。

感情的になりすぎないようにする7つの方法。

■初回の記事はこちら⇒わが道を行く人になる方法~無駄なことにお金を使いすぎないために(その1)

****

社会的プレッシャーに屈指ないコツを紹介しました。

スーパーで、隣のお客さんが、商品をかごに入れたのを見ると、自分も入れてしまうことがありませんか? 私はあります。

これも社会的プレッシャーの1つかな、と思います。

この記事は、お金の使い方にフォーカスしていますが、社会的プレッシャーは自分のすべての行動に影響を与えます。

ストレスが多いときは、たくさんプレッシャーを受けているかもしれないので、とりあえず、プレッシャーゾーンを避けましょう。





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