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どんな基準で仕事を選んでいるのか、という質問をいただきました。
この記事で回答します。
たまに、出版のことや、ブログの運営に関する質問をもらいます。前にも、出版を受けた基準を教えてほしいというメールをいただきました。
そうした疑問は、この記事で解消できると思います。
質問そのものが長いので、回答は短めです。
まずメールをシェアします。差出人はにゃとこさんです。小見出しは私が入れました。
仕事を選ぶ基準を教えて
いつも大変お世話になっています。にゃとこと申します。
以前、食費2万円で質問させていただきました。その節はありがとうございました。
食費は月2万円? なぜこんな話を真に受ける人がいるんですか?←質問の回答。
意外な方向にさざ波が広がったようですが、私自身は筆子さまのご意見、大変面白く興味深く拝見しました。
島国で暮らすというのは、すぐには降りられない船に大勢が乗り合わせているようなものかもしれませんね。だからこそもっと自分の頭で考えて、選び、暮らすことを意識しないといけないな、と思いました。
仕事を受ける・受けないの判断基準を知りたい
今回は、筆子さまが仕事を受ける・受けないの判断基準がもしあれば、教えていただけると嬉しいです。
筆子さまのご著書、何冊か購入させていただいています。(「それって必要」が一番のお気に入りです)
新刊「それって、必要?」本日発売です。読み方、使い方案を紹介。
推測ですが、これまで世に出た本・雑誌や、いろいろなサイトへの寄稿以外にも、たくさんのオファーがあるのではないかと思います。
どの仕事を受けて、どれを断るか、なにか基準のようなものはありますか?
それから「もうこの出版社や依頼主とは仕事をしない!」と思われたことはありますか?
昔の職場にヘルプを頼まれた
この質問をするに至った経緯です。
先日、退職した昔の職場から、忙しいシーズンだけ助けに来て欲しいという依頼があったのですが、ちょっと時間的に無理だったので、お断りしました。
そこは長く務めた職場でしたが、8年ほど前に結婚して退職しました。いまは転勤族の夫と全国を転々としながら在宅ワーク中心で働いています。
数年前、たまたまこの昔の職場に通勤可能な地域に戻ってきたので、月に何日か手伝いに行くようになりました。
無理を言われたり、都合よく使われていると感じることも多く、あまり気は進まなかったのですが、時間的に少し余裕もあったので引き受けました。
それが昨年くらいから、在宅ワークのほうの仕事が軌道に乗り忙しくなったので、月に数日の出勤がかなり負担になってきました。
昨年秋に、昔の職場に「これ以上は時間的に無理、もう手伝えない」旨を伝えて、以降は ヘルプに行くのはやめました。
ところが、今月はじめにまた「この時期だけでいいから手伝って欲しい。人手が足りない」としつこく連絡が来きました。
腹立たしいけど協力したい気もある
それでなんというか・・・、微妙にモヤっとしてしまいまして・・・。
秋に今後の仕事を断ってから、もう半年以上たちます。
増員もせず、何の対策も取らないでここまで来て、ギリギリになってから「助けて」と言われても・・・。この時期が忙しいのは毎年のことなので、分かり切っていたことです。
自分たちは何も努力しなかったのに、私には無理を言うのはおかしくないか? と少し腹が立ちました。
ただ、正直なところなにか協力できないか悩みもしました。
昔のように睡眠時間を削って、休日をゼロにすれば、何日か手伝うこともできます。
ここで断ったら、もう縁は完全に切れてしまうかもしれないので寂しさもあります。
そこまでの悪意はないのでしょうが、結果的にはこういう気持ちをずっといいように利用されてきたのかな、という気もします。
バランスよく暮らしたい
ここ数年、こちらのブログを読み、結婚生活でも鍛えられ、フェアな雇い主に恵まれて働くうち、何事もきちんとバランスをとって心身ともに健やかでいるほうがよっぽど大切だと思えるようになりました。
ブログにもあるように「リソースは有限」なので、あまりフェアでなかったり、利用されていると感じるような相手とは手を切って、今後は仕事をする相手をしっかりと自分で選んでいきたいのです。
もしよろしければ、お時間のある時でかまいません、筆子さまご自身の仕事の選定基準をお聞かせいただければ嬉しいです。よろしくお願いいたします。
にゃとこさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
いつも、ブログや本を読んでいただき、重ねてお礼申し上げます。
私がやらない仕事
私が受けない仕事は
1.)やりたくないこと
2.)やりたいけど時間的に無理なこと
この2つです。
そんなに毎日、矢のように仕事のオファーが来るわけではないので、そこまで仕事を選んでいません。
ただ、スルーしている仕事のオファーはあるにはあります。
オンラインサロンなどのコミュニティを作るビジネスのオファー、捨て方のレクチャー(単発ではなくシリーズで行うもの)、物のデザイン、企画に関する仕事(ミニマリストがすすめる物の開発とか)、カナダ情報のコラムの執筆の依頼などは、断りました。
数年前、「テレビ番組で流すインタビューに答えてください」という依頼もありましたがもちろん断りました。私がテレビ嫌いなのを知らないんでしょうね。
筆子ジャーナルに、「こういう記事を書いてください」」「こういう商品・サービスを紹介してください」という依頼もいただきますが、まず受けません。ブログには自分の書きたいことを書きたいからです。
唯一の例外は、こちらの記事で紹介している遺品整理業者の記事に対するコメントです⇒なぜ実家は物だらけなのか? シニアが物をため込む理由(前編)
このとき、実家の片付けについて、何本か記事を書きたいと思っていたし、コメントを入れるだけだったし、コメントを入れる記事の内容を事前に読ませてもらって、私の記事を補足する内容だと確認し、合わせて読むと有益だと思ったからです。
1冊目の本、「1週間で8割捨てる技術」の評判がわりとよかったので、その直後、いくつかの出版社から、出版のオファーをいただきましたが、すべて断りました。
これは、単純に時間がなかったからです。
ブログの書籍化は簡単だと思うかもしれませんが、私の場合はそうではありません。
ブログに記事がありすぎて、どこに何があるのか探すのも大変だし、記事を書いたときと、本を書いているときは、微妙に考えていることが違うので、記事を再構成するより、頭から書き下ろすほうが、私にとっては楽です。
しかし、書き下ろしていると、その分時間がかかるので、そんなに立て続けに本を出すことはできません。
他に何もやっていなかったら、本を書けるでしょうが、私のメインの仕事は、ブログの運営ですから。
2度としたくないと思った仕事はない
この人とは、2度と仕事をしたくないと思った依頼主や出版社、編集者はいません。
これまで仕事をさせていただいた編集者は、皆、いい方でした。
スケジュールがものすごくタイトだったり、「この原稿をチャックしていただき、月曜までにお戻しください」と、週末に仕事をすることを求められるのは、いやですが、たまのことなので、「こんなものか」と思って対応しています。
あと、「本を出しましょう」「取材させてください」と言われたから、そう心積もりしているのに、まったく何の連絡をしてこない人もまれにいます。
こういうときは、「編集の仕事は忙しいからそうなるんだろうなあ、きっと毎日すごく忙しくて寝る間もないんだろう。女性の編集者は乳がんになる人が多いと、このあいだネットで読んだ元編集者の記事に書いてあったっけ」、と思うぐらいで、特に腹は立ちません。
いつも、「自分でコントロールできないことをコントロールしようとするな」とブログに書いていますが、自分自身もそう心がけているので、「あら?」と思うできごとがあっても、そこまで気になりません。
以前、記事の監修料をなかなか支払ってくれなかった編集者(出版社の問題?)がいましたが、この人からまた依頼があったら、受けます。ただ、「監修料の支払いはタイミングよくお願いします」と事前に言います。
あるライターが、ものすごく大量の質問をメールで送ってきて、できるだけ詳しく回答してください、と言われたことがあります。
すべての質問に丁寧に答えたのに、できあがった記事にほとんどのっていなかったときは、「あの山のような質問はいったい何だったんだ?」と思いました。
ですが、質問に答えた体験は、後に、ブログの記事を書くのに必ず役立つので、このときも、腹立たしいとは思いませんでした。
にゃとこさんも、自分がコントロールできることをしっかりするように心がければ、昔の職場の上司の身勝手な行動も、気にならないと思います。
そして、嫌な仕事は、はっきり断ったほうがいいですよ。もう断っているようですが。
誰にでも、ノーと言う権利はあります。
しっかり断らないと、あとで、相手のことを恨むことになり、心のガラクタが増えます。
仕事や付き合いも大事ですが、自分自身の生活(人生)が一番大事ですからね。
断り方は、断ることがテーマの記事に詳しく書いています。たとえば、以下の記事です。
では、にゃっとこさん、これからもお元気でお暮らしください。
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仕事に関する質問に回答しました。
仕事の依頼はすべてメールなので、「断る」というよりも、そのメールに返信しないことが多いです。
今日の記事は片付けとは関係ない話題なので、「何の役にも立たない」と思った方、すみません。明日は、読者の片付けに関するお便りを紹介します。
それでは、あなたも、質問や感想などありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。