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いきなり砂糖断ちをするのではなく、それほど無理をせず、気づいたら砂糖の摂取量が少ない生活をする方法をお伝えします。
人はコンフォートゾーンから出たくない
多くの人は、対象が何であれ、これまでやっていたことをやめる勇気がなかなか持てません。その理由は、物を捨てられないのと同じです。
新しいことをやるのが怖い、新しい世界に行くのがいやだ、これまでの生活をしていたい。このままでいたい。つまりコンフォートゾーンから出たくないのです。
コンフォートゾーンとは、自分が慣れ親しんだ世界です。この中にいれば、特に心配なく、予定調和で暮らせるので、多くの人はここから出たくありません。
砂糖断ちをすることは、新しい世界へ旅立つこと。ここに心理的障害があります。最初にちょっと勇気が必要です。
考えてみれば、甘いものをパタっとやめるだけでいいのに、「いや、甘いものやめちゃうと、ひな祭りに甘酒飲めないよね?」とか、「会社のおやつで、甘いものもらったとき、どうやって断ったらいいんだろう」などと、人は先々の余計な心配をし、これを言い訳にやめることを先延ばしします。
そこで、やめる勇気が持てない人のために、ふだんの暮らしの中でじわじわと砂糖なしの世界になじんで行く方法を5つお伝えしますね。
1.自炊する
主婦の方は、毎日料理をしていると思いますが、一人暮らしで外食や買ってきたものをそのまま食べることが多い人は、自炊に切り替えてください。
自炊すれば、いやでも一つひとつの食品について考える時間が増えるので、砂糖をやめやすくなります。加工食品の摂取も減るし、自分の食べているものが何からできているのかある程度わかるし、調味料の種類や量をコントロールできます。
外食は人が作っているので、特殊なレストランを利用しない限り、中身が不透明です。
自分の食べるものを手作りしないことは、人に命を預けているようなもの、と言ったら大げさすぎるでしょうか?
2.食品表示ラベルや原材料のラベルを読むクセをつける
買い物するときや、もらいもののお菓子を食べるとき、必ず食品表示ラベルを見て原材料を確認してください。名称、原材料名、内容量、賞味期限などが書いてあるところです。
砂糖が入っていたら、ラベルに書いてあります。たいてい「◯◯糖」となっています。
この表示のルールは細かいのですが、一定の基準をクリアすればよく、その食品によって微妙に表示の仕方が違います。
たとえば、今、我が家に母が送ってくれたゆであずきの缶詰があります。成分表を見ると、グラニュー糖(北海道産)、和三盆糖(徳島県産)と産地が強調されています。
砂糖の原材料は通常暖かいところで生育しますから、北海道産は変ですが、北海道にはてん菜(ビート)という砂糖を作ることができる植物があります。
しかし、てんさい糖は茶色くて、白いさらさらしたグラニュー糖とは別物。「この表示って何?」と不思議です。まあ、こんなこともラベルを見るとわかるわけです。
成分表や容器に書いてある材料の説明は、メーカーが強調したいところが目立つように書かれていて、あまり強調したくないところは、法律に従ってはいるものの、ひっそりと表示されています。
一見砂糖に見えないけど砂糖と同様の成分もありますが、これは慣れてくると見当がつきます。原材料に砂糖がないのに、食べると甘いからです。
また、意外なものに砂糖がたくさん入っていることもわかるでしょう。
ドレッシングとか、トマトソースとか、食パンとか。自分は思ったよりたくさん砂糖を食べているんだなあ、と気づくことができます。
意外なものに砂糖がたくさん入っている話⇒砂糖を減らすために今日からできる10のこと
表示を読むクセをつけると食品添加物が多いことにも気づきます。これまでろくにラベルを見たことがなかったのなら、まずここから始めてください。
3.砂糖が添加されている食べ物をなるべく食べない
お菓子の原材料名には、たいてい砂糖が表示されています。このように砂糖が添加されているものを避けてください。
砂糖が添加されているものとは、要するに加工食品です。
こうした食品には、「甘み」と「カロリー」だけが添加されています。この場合、砂糖の原材料のさとうきびなどにあったミネラルは完全に排除されています。
甘く加工してある何かを食べる時、自然に甘いものに置き換えてください。たとえば、果物やさつまいも、トマト、にんじん、スナップエンドウなど。牛乳も乳糖が含まれているので甘いです。
すべてを置き換える必要はなく、最初は7回に1回ぐらいでいいです。7回は1週間の日数からとりました。毎日甘いおやつを食べている人は、木曜日だけはバナナやブルーベリーにする、と言った感じです。
5日に1回、3回に1回と頻度をあげていけば、おやつに関してはかなり精製された砂糖を減らすことができます。
最終的には、おやつで何か甘いものが食べたくなったら、果物や野菜を食べるのが理想です。果物の果糖も、甘いのに代わりはなく、食べ過ぎるべきではありません。
しかし、自然に甘いものには、ミネラルや食物繊維も含まれているので、栄養のない甘いだけのおやつを摂取し続けることよりずっとましです。
3.自然に近い甘味成分を使う
紅茶やコーヒー、トーストなどに甘みをつけるクセのある人は、精製された砂糖でなく、自然に近い甘味成分を使うようにしてください。
たとえばはちみつやメープルシロップです。
比較的ましな甘味料⇒健康にいい砂糖はないが、比較的ましな甘味料はある
パンにジャムを塗る人が多いと思いますが、ジャムの成分表に砂糖や砂糖の仲間が入っていたら、蜂蜜に切り替えてください。
ポイントはできるだけ精製度の高い砂糖を使わないということです。はちみつやメープルシロップでも、成分表をよく見ると避けたい砂糖の仲間を混ぜていることがあります。たとえばコーンシロップです。
コーンシロップがよくない話⇒健康とダイエットの敵~加工食品の3つの害を知っていますか?
ですから、はちみつ100%、メープルシロップ100%のものを選んでください。やはり成分表を見ることが肝心です。
できれば料理をするときも自然に近い甘味料を使ってください。
4.冷たくて甘い飲み物を飲まない
コーラやファンタなどの清涼飲料水に入っている糖分はとても多いです。一般的に甘みは、温度が高いときのほうが強く感じます。温度が高いと、脳に伝えられる「甘いよ」というシグナルが強くなるのです。
高いといっても、熱くて食べられなかったら、シグナルも行きません。体温に近い温度が1番甘く感じるそうです。
温度が低いと甘みはあまり感じられないので、冷やして飲むコーラや果汁が申し訳程度に入っている果汁飲料には砂糖がたくさん入っています。
ためしに常温で飲んでみると、いかに甘いかよくわかるでしょう。おいしくもないでしょうが。
またアイスクリームも、ガチガチに固まっているときはさして甘くありませんが、舌の上でとろけるところを食べるとちょうどいい甘さです。室温に放置して、どろどろになったアイスクリームは甘すぎて食べられません。
というわけで、冷たくて甘いものを飲む習慣はすぐに手放してください。
水を飲んでおけば困りません。これも、3番の置き換え方式で、3回に1回は水を飲む、無糖のドリンクにする、お茶など温かい飲み物にする、などしていくといいでしょう。
味は甘味だけでなく、塩味、酸味、苦味、これに旨味もあります。だから、食品をおいしく感じるベストな温度はその食品によって違います。
塩味は温度がさがると塩辛くなります。塩辛さ優勢の食品はさめると辛くなるはずです。しかし、たいていの食品にはいろいろ味が混ざっているので、そんなに単純ではないですね。
冷めた料理はまずいですが、私はピザなどは温めず、冷めたまま食べるほうが好きです。温めると、味がより強烈になる気がするからです。
失敗した料理はさましてから食べるとダメージ少なくいただけるかもしれません。
また、果物には、冷やしたほうが甘くなるものもあります。温度と味覚の関係を知って、賢く砂糖を避けましょう。
5.加工度の高い食品は避ける
一口に加工食品と言ってもいろいろあります。調味料もチーズもパンも加工食品です。とても歴史の長い、人の食生活に欠くことのできない加工食品もたくさんあります。
ここで避けたいのは「加工度の高い加工食品」です。
冷凍食品、スナック菓子、調理缶詰、レトルト食品、ドレッシングなど。こうした食品は、持ちをよくするために(店に長く置いておけるように)砂糖が入っていることが多いです。
加工食品はたいてい袋や箱、缶などのパッケージに入っています。
ただし、容器に入っていても納豆や海苔など加工度の低いものもあります。冷凍食品も、調理済みの食品の冷凍より、素材そのままの冷凍なら加工度が低いです。
自然にあるものを取ってきて、そのへんに最適な温度で放置したらできる、というのは加工度の低いものです。
どんなものが加工度が高いのか?
化学薬品(食品添加物)がたくさん入っているものは加工度が高いです。
目安として、私は原材料がずらずらと長いものは避けています。もちろん、素材が多ければ、この表示は長くなりますが。
加工度が低いか高いかは自分で一から作ってみればわかるようになります。この意味でも自炊は強くおすすめです。