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よけいな物はなるべく持たず、身軽に生きていこう、と考え、そういう生活になるよう意識し始めてから10年たちました。
11年目に入ったいま、ミニマルライフにしてよかったなあ、と考えています。
今回は、ミニマリスト的なライフスタイルのよい点を4つ紹介します。
ミニマルライフとは?
最近、ミニマリストの話をあまり書いていなかったで、改めて、ミニマルライフとは、何なのか、その意味を説明しておきます。
人によって、定義は違うかもしれませんが、私は、ミニマルライフとは、少ないものとともに暮らすことだと思います。
世間的には、まだまだ、ものはできるだけたくさんあったほうが豊かである、と考えるのが主流です。ミニマリストは、「いや、実はそんなにないほうが、いろいろ好都合なんだよ」と考えています。
少ないものとは、物理的な物だけをさすのではありません。家事や仕事などやるべきこと、居住スペース、人間関係、心の中にあるわだかまり、経済的な重荷なども含みます。
経済的な重荷とは、借金や老後の生活に対する不安、やたらと多い銀行口座やクレジットカード、お金を稼ぐための複雑なシステムなどです。
どんなものも、自分や家族の生活に足るだけをもって、シンプルに自分らしく生きる暮らしが私のめざしているミニマルライフです。
ミニマリストというと、何も持たない所持品が極端に少ない人、荷物はスーツケース1つだけの人、がらんどうの部屋に住んでいる人、タイニーハウスに住んでいる人というイメージがあるかもしれません。
これは、メディアの考えた、わかりやすいミニマリストのイメージで、ステレオタイプにすぎません。
何が大事かは人によって違うから、同じように、少ないもので暮らそうとしていても、持っている物や、住んでいる家、着ているもの、働き方や生き方はさまざまです。
共通しているのは、「よけいなものは減らして、そういうものに使っていたエネルギーやリソースを、自分にとって大事なものを大事にすることに使っていこう」という考え方です。
では、最近の私が感じているミニマルライフのメリットを4つあげます。
1.ストレスが減って、幸福度があがる
ミニマルライフにしたらストレスが減りました。物をたくさん持っていたときよりも、減らした現在のほうが毎日楽しいです。
いまでも、覚えていますが、私が50歳のときに書いた日記はそれはそれは暗いものでした。
その日記は捨ててしまったので、もう読み返すことはできませんが、50歳になったのに、お金も仕事もない。お先まっくらだ、といったことを書いていました。
そのような文面は最近の私の日記には見られません。
先に対する不安がなくなったというよりも、そういうことを考えなくなったのです。
健康で長生きできればそれはそれでうれしいけれど、ここ数年のうちに、死ぬことになっても、たぶん今と同じように毎日暮らして、静かに死んでいくだろうし、それはそれでべつにいい、という心境です。
心配や不安、恐怖など、心にわいてくる暗い考えにあまりとらわれなくなったのが、ミニマリストになって一番よかった点です。
もちろん、日々、トラブルや困ったことなどはふつうに起こっていて、そのたびに、心配したり、頭にきたりということはあります。ありますが、わりとすぐ気持ちを切り替えることができるようになりました。
所持品を減らしているうちに、気持ちの整理ができるようになったからだと思います。
こちらの記事に、心の中にたまりやすいゴミをあげていますが⇒幸せになりたいなら捨てたほうがいい4つのゴミのような思考、こういうものが、実は自分を毒している、と気づけるようになったのです。
2.自分の気持ちを大事にするようになる
ミニマルライフにしてから、自分の気持ちを重要視するようになりました。
ミニマリストは、物より経験が大事、自分の価値観を大事にしよう、目に見えないものを大事にしようとよく言います。
目に見えないもの、というと愛や友情、思いやり、なんて言葉が出てくるわけですが、私が、一番大事だな、と思うのは、自分の気持ちです。
自分がどんな気持ちでいるか、ということです。
毎日どんな気持ちで暮らしたいか、重要なのはここではないでしょうか?
物がたくさんあっても、100個しかなくても、イライラしたり、何の感動も感じられなかったり、おもしろいことは何一つないと思ったり、不安にかられていたりすれば、あまりハッピーとは言えません。
大事なものを大事にする生活をしたいと思ったとき、私は、自分の気持ちはとても大事なものの1つだ、とわかったのです。
これに気づいてからは、自分観察というか、自分の心の動きに、前よりも意識を向けるようになりました。
きのう紹介したプレゼンでもフォッグ博士が言っていましたが、メタレベルで、自分の考えていることややっていることを観察するようにしたのです(これをメタ認知といいます)。
きのうのプレゼン⇒幸せと健康をもたらすほんの小さな習慣(TED)
メタ認知について⇒なぜ人は嫌なことを後回しにしてしまうのか?(TED)
自分の考えていることや行動を分析してみると、「ふ~ん、こんな価値観があるから、私はこんなふうに反応するんだな」といろいろとおもしろく、退屈しません。
人をジャッジしたり、批判的なことばかり考える人は、自己観察をしてみてはどうでしょうか? 人をジャッジしている時間がなくなるし、そんなことをするのがバカバカしくなると思います。
自己観察におすすめのツール⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
3.家事が楽になる
物が減ると、家事や、所持品のメンテナンスがの負担が減ります。これは、誰でも、感じることでしょう。
部屋の掃除や整理整頓が楽になる、というのは物減らしをすればすぐに気づきます。
洗濯もそんなにしなくてよくなります⇒服の数も、洗濯の回数も大幅に減らした理由:ミニマリストへの道(49)
買い物だって簡単になります。買う物の量が減るので、買い物に費やす時間とエネルギーを大幅に削減できます。
現代人は、買い物にかなりのリソースをそそぎこんでいます。
買う前のリサーチ、実際に店に行く時間や交通費(ガソリン代)、買うときにぐるぐる迷う時間、買ったあとの管理や世話。それを使うために費やす時間(どれを使おうか迷ったり、どんなふうに使おうか考えたり)。
うまく使いこなせないと、罪悪感にさいなまれることは、先日、記事に書きました⇒筆子がカード払いより現金払いを好む5つの理由
最近、私は余計な買い物をしないので、かなり時間が浮きました。
去年、塗り絵を始めたばかりのころ、YouTubeで色鉛筆のレビューを見たり、アマゾンで、いろいろな商品を見比べたり、ということに時間を使っていました。
今年はそれがいっさいないので、ひじょうに清々しいです。
アマゾンのようななんでも売っている通販サイトは、いったんアクセスすると、関係のないもの(買おうと思っていないもの)までいろいろと見てしまい、30分ぐらいあっというまに時間がたちます。
家事が楽になると、時間と体力に余裕ができるので、そのリソースをほかのことに使うことができます。
仕事や趣味、その他やりたいことに使えるわけです。私の場合は、趣味にたくさん使っています。趣味を楽しむことができると、その分、毎日が楽しくなります。
現時点で、「毎日すごく忙しい」「もういっぱいいっぱいだ」と思う人こそ、暮らしをミニマルにすると、その威力に気づきます。
4.スッキリした部屋に住める
物が少ないと、散らかっても、すぐに片付くので、比較的スッキリした部屋で眠り、目覚め、暮らすことができます。
いまでも、「ちょっと本箱の中、汚いな」とか、「引き出しの中、いらん物、はいってそう」などなど、改善したい場所はあります。
しかし、以前と比べると、身の回りは格段にすっきりしました。
娘が家を出たあと、娘の部屋を譲りうけ、そこを自室としていますが、座椅子以外は家具を1つも置いていないので、とても快適です。
座椅子の写真はこちらにあります⇒物の置き場所が決まらず部屋がカオスです。どうしたらいいですか?
「何にもなくて変」という人(娘です)もいますが、2番に書いたように、自分が快適かどうかが重要です。
思えば、かつては何年もぐしゃぐしゃの部屋に住んでいました。
探しものに費やしていた時間やエネルギーも多かったです。視覚的ストレスも相当あったと思います。
窓を開けたら、目の前はゴミ捨て場、という環境に住みたい人はいないでしょう。
私は、窓を開けなくても、ゴミ捨て場に近い部屋で生活していたのです。
毎月払う家賃は同じですから、スッキリしているほうが、その部屋の付加価値があがります。同じお金を払っているのに、得している、というわけです。
100均や量販店で、安い物を買い込み、部屋にあふれさせていると、家賃や住宅ローンをかなり無駄にしている、とも言えます。
自分では、「お安く買えた。得しちゃった」と思っているかもしれませんが。
メタレベルで自己観察をしてみると、そのからくりに気づきます。
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ミニマルライフの恩恵はほかにもいろいろあります。
今回は、書きませんでしたが、「お金が貯まる」という人もいます。
私もそう思っており、実際、貯金が増えました。
ただ、50歳のときの自分と60歳になった自分では、やっている仕事が違うため、単純に比較することはできません。
ですが、不用品を減らしたからこそ、仕事をしたり、お金の管理をする余裕が生まれたのは確かです。