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広告にのっているキャッチコピーにのせられて、うっかり買い物をしない工夫を紹介しています。
初回は、『新商品』という言葉を取り上げました。
今回は、『限定品』です。
ふだんは手に入らないけれど、今なら特別に手に入るもの。しかも、用意した数がなくなったら、もう2度と手に入らないもの。
限定品という言葉に弱い人はたくさんいるのではないでしょうか?
限定品が魅力的な理由
買い物好きな人にとって、限定品は、どうしても手に入れなければならない理由が2つあります。
1)今じゃなければ手に入らない(チャンスを逃す恐怖)
2)めずらしい・レギュラー製品ではない(希少価値)
限定品は、レアアイテムなので、コレクターなら、手に入れたいと思うでしょう。熱心にコレクションしていなくても、「今しか買えない」と言われると、せっかくだから買っておこう、と考えるものです。
クレジットカードがあるから、支払いの心配はありません。
限定品は、いろいろなところにいろいろな形で出てきます。
最近、私が気づいた限定品は、『クーピーペンシル100色ブラックパッケージエディション』です。
クーピーのメーカーである、サクラクレパスが創業100周年を記念して売り出しました。
クーピーは鉛筆とクレヨンの中間の画材です。色鉛筆ですが、木の部分がなくて、全体が芯です。色鉛筆の描きやすさと、クレヨンの発色のよさを合わせもっています。
子どもの頃、使ったことがある人もいるかもしれません。
クーピーは全部で60色ありますが、スペシャルエディションには、限定色40色が追加で入っています。
この製品は、サクラクレパスが、100周年を迎え、本気で発売した商品だと思います。新色を作るのは、そんなに簡単じゃないでしょうから。
いろいろある限定品
クーピー100色セットほど、気張っていない限定品は、そこら中にあふれています。
限定カラー(衣料やバッグ、化粧品)、限定フレーバー(アイスクリームやお菓子)、季節限定の何か、今年だけの商品、店舗限定品、ご当地限定グッズなど。
呼び名も、スペシャルエディション、限定版、アニバーサリー商品などいろいろです。カタカナにするとより価値がある感じがしますね。
レギュラー商品をちょっとだけ変え、地域や期間を限定して発売すれば、何でも限定品になります。
セットものの組み合わせをちょっと変えたり、パッケージの色や柄を変えたりしただけでも。
企業が限定品を発売する理由はさまざまでしょう。
全国的に売り出すつもりの商品を、テストとして、首都圏だけで売り出してみるもの。
今回のクーピーのように、100周年の区切りとお祝い、ユーザーへの感謝の気持ち、さらに「これからもがんばっていきます」的な決意を込めたもの。
売上が落ちているから、とりあえず限定品にして、売上をのばしたいという意図から出すもの。
クーピー100色は手間がかかっていますが、場所と時間を区切っただけで、よく見たら、従来商品とあまり変わっていないものは、ほとんど手間がかかっていません。
手間がかからないうえに、「限定品」とうたえば、買う人が増えるので、あちこちに、いろいろな限定品があふれています。
次に、魅力的すぎる限定品の誘惑に勝つ方法をお教えします。
たっぷりあるマインドになればいい
限定品だから、という理由でそこまで必要でない物を買わないためには、『たっぷりあるマインド』を採用するだけでOKです。
たっぷりあるマインドは、過去記事で何度も書いていますが、自分がすでに持っているもの、できること、すでにできていること、うまくいっていることに目を向けるマインドセットです。
前向きな考え方と言い換えることもできます。
逆の考え方が、『足りないマインド』です。
こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?
「足りない」という気持ちはお金だけでなく、いろいろなものに向けられます。
まだ洋服が十分にない、私はスキルが足りない、経験が足りない、私は皆に好かれるほどかわいくない、収納スペースが足りない、まだ物を捨てたりない、もっとちゃんとしたものを作らなきゃいけない、など。
限定品は、誰にでもある「足りないマインド」をつく商品です。
「あなたが、持っているものは、まだ十分ではないので、これを買ってくださいね。ここでしか(今しか)手に入らないから、このチャンスを逃すと、あなたは一生足りないままですよ。でもこれを買いさえすれば、満足できる生活になりますよ」
こんなメッセージを発しています。
たっぷりあるマインドをキープするには?
たっぷりあるマインドになったほうがいい、という話は、何度も書いており、この意見に賛成してくれている人も多いと思います。
「足りている」「充分」と思うと、本当に心身・経済ともに豊かになれるのか?←質問の回答。
実際に、たっぷりあるマインドを心がけている人もいらっしゃるでしょう。
ですが、人間は損をすることにとても敏感なので、何かの拍子に、簡単に、足りないマインドに戻ってしまいます。
いろいろな相談事のメールをいただきますが、たいていみんな、「足りない世界」に入り込んでいます。
ですが、ちょっとしたことをするだけで、たっぷりあるマインドをキープできます。
1.週に1度はマインドセットをチェックする
週に1度ぐらい、足りないマインドセットになっていないか、振り返ってください。
特に、何か悩みや不満があるときは。物事が思い通りに進まず、イライラしているときもチェックしてください。
自分で気づいて、自分で修正することができるようになると、足りない世界にずんずんと落ちていかずにすみます。
2.すでに持っているもの・あるものに目を向ける
化粧品の限定色に心ひかれたら、買う決断をする前に、手持ちの化粧品の内容と量を調べてください。
べつに限定カラーを買わなくても、あと3年ぐらいは、顔に塗りたくるのに十分な量があるのではないでしょうか?
色のバリエーションをつけるのに必要な気がするかもしれませんが、市場にはすでに、ありとあらゆる色が出尽くしていますから、この機会を逃しても、希望の色を手に入れることは難しくありません。
クーピー100色について言えば、私は、すでに塗り絵をするのに十分な色鉛筆やクレヨンを持っていますから、必要ありません。
新たに100本も色鉛筆を買ってしまったら、一生のあいだに使い切れない気がします。
3.長期的な視野にたつ
足りないマインドは、長期的なものの見方をできなくさせます。そこで、意識して、長期的なスパンで、今回しようとしている買い物について考えてください。
先に書いたように、限定品といっても、いろいろあるので、今欲しいと思っている限定品は、どこが特別なのか、考えてみましょう。
このあいだ見た限定品と、どこがどう違うのか? またすぐに同じような限定品が発売される可能性があるのではないか?
その限定品を買うことが、自分の生活にどんな価値をもたらすのか?
買いそびれると、取り返しのつかない不幸なできごとが起こるのか?
過去に買った限定品は、その後、どんな運命をたどったか?
「わ~、限定品! これは絶対買わなくちゃ」と思っているときは、限定品を手に入れることにだけ意識が向いています。
買うことに1点集中してしまった意識を、少し自分でゆるめてください。
4.たっぷりあるマインドの人と話してみる
店やネットでよさそうな限定品を見つけたとき、あなたはどうするでしょうか?
まず、ネットで、その商品を買った人の声(レビュー)を読もうとするのではないでしょうか?
ソーシャルメディアがあるから、ほかの人の意見を探すのは簡単です。
限定品を買った人が、全員足りないマインドだとは言いません。しかし、買った人の声は、たいてい自分の足りないマインドを強化し、ますます買う気にさせます。
買う方に進んだ人ではなく、「たっぷりあるからいらないよ」と考える人たちと時間を過ごすようにしてください。
そんな人はそばにいませんか?
このブログには、「こんな理由で買わなくてもすんだ」とか、「買わないせいで、生活の質があがった」といったお便りをたくさん紹介しています。
人の意見を参考にしたいなら、そういうお便りを読んでください。
過去に紹介したたっぷりあるマインドに変換する方法⇒貧乏人の「足りないマインド」から金持ちの「たっぷりあるマインド」へ変換する方法。
こちらもおすすめ⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
初回の記事はこちら⇒あなたはこの誘惑に勝てますか? ついふらふらと買ってしまうキャッチフレーズ、その1・新商品。
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限定品の誘惑になびかない方法をお伝えしました。
事前にいろいろ吟味した結果、今回は買う決断をしても、それはそれでかまいません。
反射的に買うのと、検討した結果買うのは買い物の質が違いますから。
毎回検討していれば、「限定品」という言葉を見た瞬間、頭に血が上ることも、少なくなるでしょう。