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プチ断捨離シリーズでは、捨てることに不慣れな人や、忙しくてじっくり片付けていられない人に、簡単にできる小さな片付けプロジェクトを紹介します。
今回は、「なんでも入れてしまう場所」の片付けです。
なんでも入れてしまう場所とは?
なんでも入れてしまう場所とは、雑多なものが入っている引き出し、かご、袋などのことです。
そこに入っている物の特徴は以下の通り:
1.小さい物、細かい物
2.めったに使わない物
3.入れ場所がわからない物(だから、とりあえず「何でも入れ」に入れる)
4.とりあえず、処分を保留した物
よく家中のすべての物の置き場所を決めろ、と言われますが、これは実際やろうとすると、不可能ではないでしょうか?
たいていの人は、雑多な物をたくさん持っているし、小さい物は、まとめてどこか一箇所にがさっと入れておいたほうが現実的ですから。
床やテーブルの上に放置するぐらいなら、「何でも入れる場所」に入れておいたほうが、見た目がきれいだし、なくなる心配もありません。
ですから、「何でも入れ」を持つことは、悪いことではありません。ただ、「何でも入れ」をうまく使うためには、いくつか注意点があります(後述します)。
使い方を間違えるとガラクタの培養所になります。
母の何でも入れる引き出し
本日、実家にいくつもある「何でも入れ」の1つを片付けてみました。
居間にある大きな本箱についている引き出しで、昔、私が絵葉書やレターセットを入れていた場所です。
15年ぐらい前までは、この中にびんせん、封筒、絵葉書、シールなんかがびっしり入っていました。
私が中身を断捨離したあと、この引き出しは、母親の便せん入れとなりました。トップの写真がこの引き出しのビフォー画像です。
実際は大したものは入っていません。
というのも、この上にも引き出しがあるし、電話台にも引き出しが3つあって、すべてが、便せん、封筒、筆記具、香典袋、ポチ袋、手紙といった、文具系の何でも入れになっているからです。
母は、一応、それぞれの引き出しに入れるものは決めてあるようですが、私なら引き出し1つですむところ、5つ使って入れています。
よって、ガラクタもたくさん入っています。
収納場所がありすぎると、ガラクタが増えてしまうのです。
何でも入れる場所の片付け方
おすすめは全出し
ターゲットとする何でも入れの大きさや、中身の量にもよりますが、この引き出し程度なら、全部出して片付けるのが簡単です。
私も中身を全部取り出してたたみの上に置きました。
もし引き出しを片付けるのなら、全部引っぱり出して、引き出しを取りはずすことをおすすめします。引き出しからこぼれ落ちたものが、奥のほうでぐしゃぐしゃになっていることがあるからです。
母の引き出しも、引っ張り出した向こうに、袋とホルダーが落ちていました。
いらない物はきれいさっぱり捨てる
中身を出したら、まず不要な物を捨てます。
これは何でも入れの片付けにおける、最重要ポイントです。いらない物をたくさん持ちすぎていいるから生活が複雑になります。
母の引き出しには、明らかなゴミがいくつも入っていました。
母はなぜか、DMの包装に使われているOPP袋(透明なフィルムでできた袋、透明袋とも呼ばれる)をこの引き出しにためこんでいました。
もしかしたらこの引き出しは、OPP袋入れなのかもしれません。
ですが、このOPP袋が不用品であることは一目瞭然です。
もし明確な使いみちがあってしまっているのなら、こんなふうにぐしゃぐしゃに、わけのわからない状態になっているはずがないからです。
物は次に使うときのために収納する、ということを忘れるべきではありません。
以下のような理由で、手当たり次第に物を「何でも入れ」に入れてしまうと、ガラクタになります。
●すぐには使わないけど、持っていたほうがよさそうだ
●なんとなく捨てるのはもったいない
●そのうち何かに使えるかもしれない
●なんかきれいだから捨てるのもねえ…
以上4つの理由はいずれも、「これは必要ではありません」という言葉の言い換えにすぎません。
繰り返しますが、本当に必要な物だけを何でも入れにおさめてください。
収納するなら、ある程度、使いみちのめどをつけているべきです。そうしないと、ただなんとなく集めてしまった付録やおまけと同じように、以下の問題が生じます。
●入れたままになる(そしてどんどん劣化する、ガラクタ化する)
●中身がぐしゃぐしゃになり、本当に使いたいものにアクセスしにくくなる
●「(ためこんだものを)何かに使わないともったいない」、というプレッシャーを感じるようになる
●ときどき、何でも入れを片付ける手間が生じる、しかもそれがけっこうな手間となる
付録が生み出すプレッシャー⇒2度と付録目当てで雑誌を買わないと誓った日:ミニマリストへの道(53)
おまけなんていらない話⇒付録やおまけの使い道に困るのは、本質的にいらない物だから
いらない物を捨てれば片付く
以下は今回捨てたものです。
OPP袋や、使い古しの封筒、書き損じの封筒、劣化した絵葉書など、すべて捨てました。
残したのは、便箋、名刺入れ、絵葉書を入れた箱などです。実はこの名刺入れの中にも、もう使わないと思われる名刺がたくさん入っていました。
母は85歳で、仕事はとうの昔にリタイアしたのだから、昔の名刺なんて持っていても仕方がありません。
ですが、きょうは、名刺入れには手をつけませんでした。もし不要な名刺を捨てたら、名刺を入れているホルダーも不要になるでしょう。
2年前に買ったこたつの領収書と、何かの振込の控えもありましたが、一応捨てずにとっておきました。
片付けの所要時間は5分もかかっていません。
片付けたあと(アフター)は、かなりがらんとしています。すべてを電話台の下の引き出しに入れてしまえば、この引き出しは完全にからになるはずです。
何でも入れる場所の上手な使い方
先にも書いたように、何でも入れる場所は、1つか2つ持っていたほうが、生活しやすくなります。ただ、使い方にコツがあります。
1.「何でも入れ」は、「必要な物を何でも入れる場所」だと知る
何でも入れはゴミ箱ではありません。ここには本当に必要な物だけを入れます。
実家には、ゴミ箱に近い何でも入れる引き出しやかごがたくさんあります。
母は、整理しているつもりでしょうが、そこに、不要な物をたくさん入れてしまったら、それはもう「使える何でも入れ」ではなくなってしまうのです。
2.定期的に整理する
雑多なものをぼんぼん放り込む場所なので、定期的に中身を点検して、不用品は排除します。使うつもりで入れておいても、生活環境が変わって、もういらなくなる、ということはよくあります。
月に1度ぐらい整理するのがいいでしょう。
3.びっしり入れすぎない
取り出しにくくなるからです。
4.グルーピングする
機能が似ているもの、使う場所が同じ物は、ある程度グループにして収納すると使いやすさがアップします。
5.いつか使うかも、と思わない
いつか使うかもしれない物は、さしあたっては使わない物であり、そのままにしておいても使う日はやってきません。
必要な物とは、特に自分で意識したり、努力したりしなくても、ごく自然に使うことになる物です。
包装に使われたOPP袋や封筒、ショップの袋、サンプル、おまけでもらった何かは、いま、明確な使い道を特定できないなら、そのまま生活していても、使う機会は訪れません。
こういう物を使うためには、
1.なんとしてでも使う(消費する)と決める
2.使いみちを考える
3.実際に使い始める
という3つのハードルを超えなければならないのです。
これはそんなに簡単なことではありません。簡単じゃないから、すべてはガラクタ化して、あとで断捨離で苦しむことになります。
「きれいだし、もったいないし」と、いろいろな物を何でも入れに突っ込むのは、自ら苦しむ道に足を踏み入れることです。それなりの覚悟をして、しまいこんでください。
関連記事もどうぞ⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから
もっとプチ断捨離をしたいなら⇒これで捨てまくる。「プチ断捨離シリーズ」記事の目次
☆おまけ☆
35年ぐらい前でしょうか? ハイセンス(今のフェリシモ)でもらったビニールホルダー(破れている)もあったので捨てました。
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きょう片付けた引き出しの上に、もう1つ引き出しがあり、ここはさらにカオスとなっています
この引き出しには、家計簿、電卓、最近来た手紙、写真、その他、いろいろな物がごっそり入っています。下の引き出しと違い、母が毎日のように利用する引き出しです。
こういう引き出しこそ、片付けるべきなのですが。