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さして広い家でもないのに、たくさんの物をぎっしり詰め込み、日夜その管理に時間やエネルギーを費やす。私の家はまるで倉庫だ。
こんな生活になってしまう理由を検証しています。
今回は、収集癖を見ていきましょう。
趣味を手放す必要はないけれど
特定の物を集めるのは、趣味の1つで、その活動から喜びを得ているなら、その趣味やせっかく集めた物を手放す必要はありません。
けれども、前は楽しかったのに、今はそうではない、とか、たくさん持ち続けることが負担になってきた、という状態なら、集める行為について、一度、見直すべきです。
私も、以前はたくさんの物を集めていました⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました
私は、集めたいから集めていたというよりも、買い物が好きだから、どんどん買っているうちに集まっただけなので、集めすぎたものを手放すことも、集める行為をやめることも、さして難しくありませんでした。
なぜ集めているのか?
集めすぎてしまった物を捨てたいとき、なぜこんなに集めているのか、なぜいまだに持っているのか、いつまで持ち続けたいのか(墓まで持っていきたい?)その理由を考えてみるのが効果的です。
たくさん買い集め、たくさん並べることによって、いったい何を得たいのか、そのゴールについて考えるわけです。
集める理由は、過去記事に書いたことがあります⇒収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法
この記事では、以下の7つの理由を紹介しました。
1)本能的なもの:そもそも人は物を集めるようにできていると思います。
2)好奇心、探究心、知識欲:いろいろな種類のものを数多く集め、対象について学びたい気持ちがあるときです。昆虫採集なんかは、知識欲の現れでしょう。
3)癒やしとして:大好きな人形をたくさん並べておくと、かわいくて気持ちが癒やされる。こんな場合です。
4)好きだから:ゴールも何もない。ただ、ムーミン(特定の芸能人)が好きだから、ムーミンがついている物なら何でも欲しくなってしまうのだ、なんて時。
5)他のコレクターと交流したいから:ポケモンカードやベースボールカードをいっぱい集めて、同好の士とカードを交換したり、コレクションを見せ合ったり、一緒に盛り上がったりするのが楽しい。
6)競争心:友人(隣人、職場の同僚)が宝石をいっぱい持っているから、対抗して自分も持つような場合
7)ノスタルジー:古いものや記念品を集める場合。思い入れがあるから持っている、子供時代とのつながりを捨てたくないから持っている、過去を忘れたくないから持っている、など。
他にも物を集める理由はあります。
ステータスシンボルとして
自分の社会的地位を表すことが目的で、たくさんの物を買い集め所有するケースです。
高級車、高級な家具・装飾品・食器など。
服やバッグもそういう面があります。靴もステータスシンボルになります。ベビーカーなど育児に使っているものもそうですね。
特定のブランドの物を身の回りに配して、経済力を誇示したり、センスのよさや意識の高さを見せびらかしたりすることは、珍しくないでしょう。
仕事でステータスシンボルが必要なときもあるかもしれませんが、多くは、承認欲求の現れだと思います。
自分の承認欲求について考えてみると、この手の物は減らすことができます。
忠誠心の現れ(帰属意識)
特定のコミュニティに対する忠誠心から、そのコミュニティに関係のある物をたくさん集めるケースです。
いろいろな方から、ファングッズがたくさんあって邪魔だけど捨てられないとか、家族がファングッズを持ちすぎていて迷惑だという声を聞きました。
私自身は、ファングッズを集めたことがないし、欲しいとも思わないので、考えたことがなかったのですが、あるコミュニティの仲間でいたくて集めたものが増殖しすぎることは、よくあるかもしれません。
以前、マスクを集めすぎた人のお便りを紹介したことがあります⇒物が増えやすい環境にいるからこそ、注意が必要ですぞ。
この方は、習い事で、おそろいのマスクをする指定日がある、とメールに書いていました。
この箇所を読んだとき、想像できなかったのですが、ハロウィンのときは、全員が、そろってかぼちゃのついたマスクをするように言われるのでしょうか?
そういうのがなくても、チームでお揃いのTシャツを着たりするのはよくありますよね。
会社に対する忠誠心、地元に対する愛、愛国心など、人は、いろいろなコミュニティに愛情を感じます。
その愛情を示し、そのコミュニティに属している証(あかし)として、物をたくさん集めるのです。
こんなときは、先日書いた、「物以外のもので自己表現すること」を強化すれば、そんなに物はたまらないと思います。
知らないうちにお金がたまる行動案(その4)~物を使わず自己表現をする。
将来への投資
美術品を買い集めて、「そのうち値があがったら、売ろう」と思っている場合です。
投資としてのコレクションはある程度、経済力やスペースの余裕がないとできません。
しかし、ふつうの人も、「これ、そのうちプレミアがつく」とか、「オークションに出せば高く売れる」と思って、全然使っていない雑貨を、何十年も持ち続けることがあります。
親族からもらった遺品の食器を、「これはいい値がつきそうだ」と思って、ずっと箱に入れていることもあるでしょう。
投資としてコレクションをキープする場合は、「これは投資だ」としっかり認識して、集めた物が劣化しないように、保存や維持に努めなければなりません。
こうするには、お金も時間も覚悟も必要です。
この覚悟がないときは、手放したほうがいいでしょう。
捨てたくないから、「そのうち高く売れる」と言い訳を言っているなら、現在の市場価値を調べてください。
フリマアプリで、「けっこう高く取引されている」とわかったら、今、売ってしまったほうがいいと思います。
古物を売るには、時間も手間も精神的エネルギーも必要ですから。
狙っていた物を見つけるのがうれしい
すでに販売停止になった、ビンテージの食器や、アンティークの人形など、入手が難しいものを集めていて、ずっと探していた何かを見つけて買うのがすごくうれしい。
こんな理由から、コレクションを続けている人もいるかもしれません。
以前、メルカリで、「ずっと探している物」を探して見つける行為を続けている方のことを記事にしました⇒買い物依存気味なので、買い物以外でドーパミンを出す方法を教えて←質問の回答。
この場合、何かを集めるのが楽しいというよりも、探していたお宝物を見つけて買うのが楽しいのです。
それは、狙っていたものを見つけて仕留めるハンティングの快感です。
えんえんと探し、ようやく見つけて、自分の物にする。その瞬間ドーパミンが出ます。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
この快感を感じたいがために、掘り出し物を買う行為が止まらず、結果的に、コレクションが増えていきます。
この場合は、仕留めることが目的なのですから、集めたものには執着がないと思います。
これからもハンティングを続けるつもりなら、買い集めた物はどんどん手放してスペースを作りましょう。
惰性で集めているだけ
特に何の目的もなく、昔からの習慣でただ集めているだけ。
こんなときは、集めた物を手放しやすいはずです。
なんとなくいつもの癖で集めているだけですから。
意図的に集めているのか、習慣で集めているのか、どちらなのか、自分に聞いてみてください。
「ただ、なんとなくやっているだけ」ならば、その趣味を手放して、今の自分に関係のあることをやったほうがいいです。
やめたいことをしっかりやめる方法~不用品とおさらばしたいあなたへ。
収集について書いた過去記事
せっかく集めたから捨てられない?コレクションを少しでも減らす10の方法
買い物依存の母とコレクター気質の夫のせいでイライラが止まりません←質問の回答。
趣味のフィルムカメラやデジタルカメラを大量に持っている父。どうしたら捨ててくれるでしょうか?
■このシリーズを最初から読むなら⇒なぜ家の中にうんざりするほど物があるのか?(その1)~買い物のしすぎ。
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コレクションを手放す考え方をお伝えしました。
明らかなゴミなら捨てられるけど、なかなかその先に進むことができないという人は、「集めすぎてしまった物」の見直しをするといいかもしれませんね。
コレクションするつもりがないのに、コレクションしてしまった物が見つかると思います。