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人間関係の断捨離に関する問い合わせをいただきましたので、この記事で回答します。
物の断捨離をすることが、人間関係の整理に役立つのか、という質問です。
まずメールをシェアしますね。
自分の気持ちを友達にはっきり言ってみた
件名: 断捨離による人間関係の見直し
ちょうど2年程前から断捨離を始め、ようやく新居に引っ越すと同時に全てを手放しました。
新居の収納もスカスカな状態です。笑
育児に追われる毎日ですが、掃除もストレスなく行えて清々しい気持ちでいっぱいです。
さて題名にものせましたが、断捨離が人間関係をきれいにリセットする後押しをしてくれることもあるのかなぁと思い、問い合わせいたしました。
私自身、人に強くモノを言えず、強く言われても自分の中でため込んでしまい、いつもストレスを引きずるタイプでした。
最近では、私に対してマウンティングばかりしてきたり、私の子供の容姿を毎回けなしてくる、学生時代からの友人Aがいましたが、いつも言い返せず悲しい気持ちになって帰宅していました。
しかし、勇気を出して、子供の悪口に対して悲しかった事を伝え、気持ちの整理がつくまで会いたくない旨をはっきり伝えたところ、あっさり私に連絡はもうしないと言われました。
断捨離をしたおかげで、本当に必要なモノ、必要な人、自分が乗り越えなければならない壁が見えたように思います。
他の人からしたら、嫌な事を言われたら言い返せばいいじゃない、と思われるかもしれませんが、私にとっては、かなりの進歩です。
自分の感情を押し殺して、人から嫌われたらどうしようという弱い自分から抜け、強いお母さんになっていきたいと思います。
筆子さんのブログを参考に、これからも前を向いて生きていきます。
Tさん、お便りありがとうございます。
新しい住まいで、清々しくお暮らしとのこと、よかったですね。
さて、Tさんのご質問は、
「断捨離が人間関係をリセットする後押しをしてくれることがあるのか?」
これですね? この断捨離は、物を捨てることだと思います。
私の答えは、
「はい、あります」。
となります。
自分のために人間関係を見直す
なぜ、不用品を捨てるかというと、自分の人生のためにならないからですよね? 不用品は、自分や家族が望む生活をすることを邪魔する存在だから、捨てるわけです。
いろいろ捨てているうちに、「友人A子との関係も、私のためになってないよね、一方的にエネルギーを奪われているよね」と気づくこともあるでしょう。だからA子と距離を置く、ということは充分ありえます。
それが、人間関係の断捨離です。
人間関係の断捨離の話をすると、「友達を捨てるなんて冷たい」とか、「捨てられた人の身にもなってみて」という意見も聞くわけですが、一口に捨てると言っても、いろいろな形があります。
いきなり、相手を刀で切って首をはね、そのへんの道端に放置するわけではありません。
その人と自分の関係を、お互いのためになっているかどうか検討して、できるだけ健全なものにしていくことが、人間関係の断捨離(整理)だと思います。
捨てるのは、相手との関係であり、相手そのものではない、と以前記事に書いています⇒人間関係を断捨離するという考え方に違和感を感じる、というメールに回答します。
たとえば、離婚して婚姻関係は解消しても、相手は子供の父親/母親だから、子供には時々会わせるというケースはよくあります。
夫婦として暮らすと、うまくいかないけれど、友達や知り合いとしてなら、うまくいく、という関係もあるでしょう。
捨てるというより、関係を変えるといったほうがいいかもしれません。
Tさんは、人から嫌われることを過度に恐れる方のようですが、自分のエネルギーを奪う人に好かれても、いいことないです。
むしろ、そういう人からは、嫌われたほうが好都合です。
見直したほうがいい人間関係とは?
参考までに、強いストレスを生む人間関係がそのままになっていそうな関係を3つ紹介します。
1.昔の友人
昔はよく使ったものでも、いまとなっては全然使わない物は、捨てたほうがいいです。
友達も一緒で、昔はすごく楽しく過ごせた友人なのに、時間がたって、お互いの生活環境が変わったいまは、一緒にいても全然楽しくない、むしろ一緒にいることが苦痛だ、ということがあります。
ところが、人は、いったん友達になった人は、今も友達でいるべきだと思い込むものです。その人と友達になったのは、昔の自分なのに。
会うたびに不愉快になっているのに、昔なじみだから、という理由だけで、友人関係を続けているのなら、見直したほうがいいです。
べつに絶交を申し出る必要はありません。相手の言いなりにならず、少しずつ距離を取ればいいのです。そうすれば、自然に疎遠になります。
会い続けるにしても、2人だけで旅行に行くような密な付き合いはせず、ほかの友人を交えて、大勢でお茶を飲みにいく、という形にします。他人がいっぱいいれば、そこまで不愉快でもない、と思えるかもしれません。
2.大事な人についてきた人
ほしいと思って買った洋服についてきたショップの袋は本質的には不用品です。
ところが、多くの人は、そのまま捨てるのはもったいないと思ってしまい、袋をたくさんためこみ、整理の仕方や再利用の方法を考えることに、時間とエネルギーを注ぎます。
人間関係にも、このショップの袋のように、自分が欲しいと思った人や自分にとって大事な人についてくるものがあります。
夫の親友、夫の妹、夫の両親、親友の幼なじみなどです。
義理の家族とは、仲良くしなきゃいけない、本当の家族みたいにならなきゃいけない、義理の家族には好かれなきゃいけないという気持ちが強すぎて、本当は嫌なのに、無理につきあって、ストレスをためる人がたくさんいます。
義理の妹さんからもらったプレゼントに対して、憎しみを抱いていた人もいました⇒被害者的発想をやめる7つの方法(前編)、悪いのは私じゃない誰かだと思い込みすぎていませんか?
もちろん、義理の家族や夫の親友と、仲良くなれれれば、そのほうがいいでしょう。けれども、しょせん、相手は、自分が欲しいと思った人についてきた人にすぎないのです。
「どんな人とも仲良くならなきゃいけない」という強い思い込みがあるから、気の合わない人とのつきあいに悩まされるのではないでしょうか?
大事な人についてきた人には、過剰な期待や義務感を持たず、道で出会った知らない人に親切にするのと同じように接するほうがうまくいくと思います。
3.たまたま時間と場所を共有することになった人
そんなに欲しいと思っていたわけじゃないけれど、たまたま店でセールになっているのを見つけて、買ってしまったセーターとか、たまたま福袋に入っていた雑貨が、家の中でガラクタになることがあります。
偶然出会った物がすごく大事な物になることもありますが。
出会いは偶然で、買ったあとは、全然使っていない物でも、人はなかなか捨てません。いったん自分の物にすると執着が生まれます。
人間関係でも、たまたま職場で一緒になった人、たまたま部活で一緒になった人、たまたま近所に住んでいる人、たまたま子供同士が同じクラスのママと顔見知りになって、そのうち仲良くなる、ということはよくあります。
場所と時間を共有しているうちに、友人関係が育まれるのです。
けれども、生活の特定のポイントでよく会う人と、親しい友人づきあいをしなければならない、というわけでもありません。
たまたま、職場が一緒なだけで、気の合わない人だっているでしょう。
そういう人とは、仕事上だけで付き合えばいいのに、人に嫌われるのを恐れる人は、「どんな人とも仲良くしなきゃならない」と思い込み、それが、不本意な人間関係に発展してしまいます。
よく顔を会わせる人ではあるが、親しい付き合いをしたくない、と思うなら、一緒にいるときは、礼儀正しく、親切にしておき、ほかの時間は、自分のために使ったほうがいいと思います。
関連記事もどうぞ⇒毎日疲れているあなたに。心の境界線を引いてストレスを減らし、自由になる(TED)
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友達関係で悩む人は、「いったんご縁ができた人とは、仲良くならなきゃいけないし、ずっと友人関係を続けなければいけない」と思い込みすぎているのではないでしょうか?
友達はたくさんいればいたほうがいい、と考える人も多いです。
確かに友達はいいものです。けれども、
●会えばいつもエネルギーを奪われる
●会えば、必ず不愉快になる
●相手はつねに自分をジャッジする/批判する
●自分を応援するどころか、足をひっぱる
●自分のことをまったく尊重しない
●自分を不当に利用する
こうした人と友人関係を続けるのは、自分のためになりません。
自分のためになっていない人に、自分の時間やエネルギーを費やしすぎて、本当に大事な人に向ける分が足りなくなってはいないか、一度考えてみるといいでしょう。