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ガラクタには見えないけど、実はしっかりガラクタな物の代表である、「なりたい自分になるために買った物」の捨て方をお伝えします。
断捨離しているのに代わり映えしない理由
それなりに断捨離してるのに、なんだかちっとも片付かない、毎日捨てているのに、代わり映えしないということがあります。
この理由を一言で書くと、「まだ全然捨て足りないから」です。
実はまだたくさんガラクタがあるのに、本人はガラクタだと思わず、スルーしているのです。
今回は、そんな、
向上心があるが故に手に入れてしまった物たち、とも言えます。
この手のガラクタはとても捨てにくいです。初期の段階では、まずガラクタには見えません。目に入ったとしても「これはまだ使うし」「いつか時間があったらやるし」と思い、多くの人はガラクタとは認識しません。
そして、本棚や押し入れ、クローゼットの中に入れたままにしておきます。
そのうち断捨離が進むとその存在に気づきますが、捨てません。
「なんか、これ場所取ってるよね?」「これって、全然使ってないよね?」「もしかして捨てたほうがいいかも?でも、せっかく買ったし、使うかもしれないし」と思って、なかなか捨てる決断がつかないのです。
そして、最後の最後まで残っています。
少なくとも、私の場合はこの手のガラクタが1番最後まで残っていたし、今も少し残っています。
なりたい自分になるために買ったから、それを捨てることは、自分の希望や夢を捨てる決意をするようなものだからです。実際はそんなことにはなりませんが、そんな風に思えてしまうのです。
こうなりたいという思いがあった故に手に入れたガラクタ。あなたの野望が生んだガラクタ(略して野望ガラクタ)、きっとあなたの家にもたくさんあります。
野望ガラクタとは?どこにひそんでいるか?
野望ガラクタは、これがあると、こんな自分になれる、と思って買ったものです。
たとえば何かの教材、本、スポーツ用品、趣味の道具や材料、キッチン雑貨、食器、洋服など、ジャンルは多岐に渡っています。
一言で「洋服」「バッグ」などと言えないところが難しいところです。
これを買うと「他の人にもっと素敵な人に思われるかも」とか「もっとスキルが身につくかも」と思って買ったものたち。
私はこの手のガラクタをそれはそれはたくさん持っていました。
大昔に買った英語の教材、学校で使った中国語の教材、これまた大昔に買った編み棒のセット、編み物の本、毛糸、たくさんの本、すべて野望ガラクタです。
ほかには、たくさん集めていたクッキーやお菓子の型もそうです。かわいいクッキーの型があれば、「かわいいクッキーをたくさん焼く人」になると思っていました。しかし実際はそうなりませんでした。
クッキー型は箱の中にどんどんたまっていき、物入れに押し込まれていました。私がいつも使うのは、使い慣れて、生地を抜きやすい「ふつうのクッキー型」だったからです。
野望ガラクタは、今の自分とは違う人生を歩む自分になるために手に入れたものです。
もう終わったセミナーの資料もそうだし、これから読もうと思っている本もそうです。自分ではまだ使い道がある、やればスキルが身につく、と思っているものです。
人によってはクローゼットの中に野望ガラクタがあるかもしれません。何かのときのために、素敵な服やバッグをいっぱい買いためていませんか?めったに使うことがないのに。
やせたら着ようと思っている服も野望ガラクタです。
キッチンのパントリーに入っていることもあります。
ふだん作らない料理やベーキングに挑戦するために買ったちょっと特殊な材料が入っていませんか?私の場合、お菓子作りが好きだったので、冷凍庫には使い切れないほどのバニラビーンズ(セールで購入)、パントリーには、Mozartのチョコレートのリキュールなどが入っていました。
でも全然使わなかったのです。
典型的な野望ガラクタ
●使っていない教材、レシピ
●読んでいないビジネス書、ハウツー本
●着ていないおしゃれすぎる服
●使わない特殊な形のバッグ
●使っていないきれいすぎるアクセサリー
●使っていない細々とした雑貨
●飾っていない置物
●はいていないおしゃれすぎる靴
●めったにやらないスポーツのためのグッズ
●いつまでも使わない趣味用の素材や材料
こういう物はすべて野望ガラクタです。
野望ガラクタを捨てたほうがいい理由
向上心のある人、趣味の多い人、凝り性の人ほどこの手のガラクタが多いです。野望ガラクタを捨てたほうがいい理由の一部はほかのガラクタと一緒です。
☆ほかのガラクタに共通の捨てる理由
●場所をとって居住空間を圧迫するから
●片付けや掃除をするたびに、出したりしまったりの連続で時間と体力を取られる
●物が増えすぎて、欲しいものにさっとアクセスできない
●使わないものを持っていても意味がない
☆野望ガラクタ特有の捨てる理由
●それを見るたびに、「使わなければ」とせっつかれる
●それを見るたびに、そうなれない自分に自責の念を感じる
●それを見るたびに、理想の自分と、今の自分のギャップにさいなまれる
野望ガラクタは、「思い出の品」と同じで、持ち主は、その物にたいして、感情的な執着を持っています。だから捨てにくいのです。
野望ガラクタの捨て方
しがらみがある分、野望ガラクタを捨てたあとの開放感は大きいです。
私が中国語の教材を捨てるときは、今思うと、中国語をマスターするという夢をあきらめるような気分になっていました。ですが、よく考えてみると、別にその教材がなくたって、中国語の勉強をしたかったら、今ならインターネットでいくらでもできるのです。
教材の捨て方⇒捨てられない英語の教材を今すぐ捨てられる7つの考え方
編み棒セットを捨てたときも、ミス・マープルのようになる夢を手放すような気になりましたが、編み物をやりたかったら、またやればいいのです。
結局やるか、やらないかの違いであり、野望ガラクタを持ち続けているからと言って、なりたい自分になるわけではありません。
野望ガラクタを捨てた後、困ったことは1度もありません。使ってなかったのですから困るはずはないのです。
たくさんの野望ガラクタを捨てたあと、私が気づいたことは、「これをやれば、もっと英語がうまくなるかも」という気持ちも、結局、買い物をする言い訳であった、ということです。
文房具を買っていたときも都合のいい言い訳をしていました⇒ボールペン1本
野望ガラクタを買っていたときも、「勉強になるから」「編み物できるようになるから」とそれを買う理由を作っていました。
私はただ買い物をしたかっただけなのです。買い物をして手っ取り早くいい気分になりたかっただけです。
買い物をして短絡的に幸せを求めると結局不幸になる話はこちら⇒衝動買いの欲望に負けない強い心を作る4つのステップ
そういう言い訳の末に買ったのだから、全然使わなかったのです。買った理由は、それを使うことではなく、買い物そのものを楽しみかったのだから当然です。
これがわかったあと、私は野望ガラクタを捨てやすくなりました。野望ガラクタを捨てるコツは、このように思考を変えることです。
これ以上野望ガラクタを増やさないために
なりたい自分になるために買った、趣味の材料や道具、本を捨てたら、今後はこういう物に手を出さないことをおすすめします。
私の場合、「これで勉強したいな」と思って買ったものはすべて、単に買い物したくて買ったものたちでした。しかし中には、本当に、その趣味をもっと極めたくて買う場合もあるでしょう。
それでも、最初から大量に買い集めないほうがいいです。
3ヶ月、高価な道具やたくさんの材料を集めることなしに、その趣味や活動を小さいスケールで続けてみてください。
物があまりいらない趣味はこちら⇒ミニマリストに最適な趣味とは?物をたくさん持たなくても人生は充分楽しい
たとえば、これから英語の勉強をしたいな、と思うのなら、とりあえずNHKのラジオ講座のテキスト1冊とか、参考書を1冊など、何か1つだけ買ってやり始めてください。いきなりアルクのヒヤリングマラソンやスーパーエルマーを買うのではなく。
また、スクラップブッキングや編み物、洋裁、その他のクラフトの材料は、1つの作品を作り終わったら、次の材料を買う、というようにするといいと思います。
つまり実際にその物を使うあてができるまで買わないということです。この「あて」は「いつか」ではだめです。1週間後、というように具体的に決めてください。
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結局、物を買っただけではなりたい自分になれないし、望んでいる状況を手に入れることもできません。人は実際に行動しなければ、変わらないのです。