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学生証を捨てたことを後悔している読者、もやもやさんからメールをいただきました。
気持ちの持ち方を教えてほしいそうです。
この記事で返信しますね。まずメールを引用します。
学生証を捨てたことを悔やんでいます
件名:捨てた学生証
いつも楽しく読ませていただいております。
お忙しいところ申し訳ありませんが気持ちの持ちようを教えていただきたくお便りをしました。
私は今アラフォーで、大学を卒業してからもう20年近く経っています。
先日自宅のカード入れを整理していた際に大学の学生証(編入したので2枚ありました)を、もう要らないかな、と思いハサミで細かく切って捨てたのですが、2度と手に入らない物だし、小さい物だし、写真もついていますし、記念にとっておいても良かったんじゃないか、と今更ですがそう思い、悔やんでいます。
学生証はなんとなく記念にとっておいたもので、卒業後はもちろん使う機会もないため、捨てたからといって、今現在特に生活に困っているとかいう訳ではありませんが、記念になるからずっととっておいても良かったんじゃないか、と今更ですがうじうじ悔やんでいます。
捨てるに至ったもう1つの理由は、今の旦那は大学を卒業する直前に出会ったのですが、(旦那の個人的な意見で)旦那と一緒になる前の私の写真を見るのは辛い、と言われて、持っていると嫌がるので、捨てることにしました。
筆子さん、この私のうじうじした、取っておいても良かったんじゃないか、という後悔の気持ちを軽くする(または吹っ飛ばす)お言葉(気の持ちよう)を教えていただけないでしょうか。
ブログに引用していただいて大丈夫です。※お時間があれば個人的な返信もしていただけますと嬉しいです。
もやもやさんには、直接メールで、以下のように返信しました。
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はじめまして。筆子です。ご質問ありがとうございます。
ご質問には記事で返信します。早ければ土曜日の更新分で、遅くとも来週中にはします。
一言だけメールでお伝えすると、
捨てたものについて、今さら、あれこれ考えても、絶対返ってこないので、気持ちを切り替えて次に行ったほうが時間も精神的エネルギーも無駄になりません
となります。
***
すると、再度もやもやさんからメールをいただきました。
捨てたのは良い判断だったのか?
件名:ご返信ありがとうございます
捨てた学生証のことでお便りさせていただいたもやもやです。
メールでのご返信、どうもありがとうございました。
ありがとうございます、それでは記事を楽しみにしています。
(たかが)学生証ですが、自分が捨てるとした判断は良い判断だったのか悪い判断だったのか、わからなくなってしまい、(自分の決断に自信が持てなくなってしまい)、お便りさせていただきました。
なので筆子様ならどう思うか(私みたいな人が相談してきたらどんな言葉をかけるのか)、また学生証とかは筆子様や読者の方々は皆さん卒業後どうしていらっしゃるのか教えていただきたいです。(すみません、もしできれば記事で読者の方々にもどう思うか、そして卒業した後の学生証は皆さんどうしていらっしゃるか聞いていただけますでしょうか。)
ちなみに小学校から高校までの卒業アルバムはかさばるし重いのと、その時の同級生だった人達とはもうつながりもなく、今の自分には(今の自分の人生には)あまり関係がなくなってしまったため、全て捨ててしまいましたが、そちらは全く未練も後悔もありません。(大学では卒業アルバムは購入しませんでした。)
何度も申し訳ございません、それでは失礼致します。
もやもやさん、再度のメールありがとうございます。
私がメールに書いたこと、読んでいただけましたか? 私、「気持ちを切り替えて、次に行ったほうがいい」と書いたつもりですが。
やもやさんの気持ちは、全く、切り替わるふしがありません。
ほかの人が学生証をどうしたか知りたいだなんて。そんなことを知ってどうするんです? それを知ったところで、捨てた学生証は返ってきませんが。
「他人が、何をどうしようとどうでもいい、人のことはほっておけ」という話はきのう書いたばかりです⇒ロールモデルを表面的にコピーしようとすると、かえって不幸になります。
たぶん、もやもやさんに、「気持ちを切り替えたいという気持ち」がないのでしょう。そういう気持ちになっていただくために、後悔しても何のためにもならない理由を書きますね。
1.いくら後悔しても現実は変わらない
もやもやさんが、何時間/何日/何ヶ月、学生証を捨てたことを後悔しても、捨てた現実は変わらないので、後悔しても無駄です。
何かをして(または、しなくて)後悔する気持ちはごく自然に湧き上がってくるので、この気持ちを抑えることはできません。
しかし、いつまでもうだうだ後悔することに時間とエネルギーを費やすか、「もう終わったことだ」とあきらめて、次に行くか、どちらの道を取るかは自分で選択できます。
もちろん、次に行く選択をしたほうが賢明です。
2.後悔していると不快
後悔しているときは、不快な気分です。
後悔だけでなく、ほかのネガティブな感情も襲ってきます。悲しみ、無力感、失望、罪悪感、自己嫌悪。
場合によっては、他人をうらむ気持ち(夫のために捨てた。夫のせいだ)も生まれます。
もやもやさん、不快な気分で暮らしたいですか?
私は、ネガティブな感情でいるより、晴れ晴れと楽しい気分で暮らしたいと思います。
3.ストレスが増えて体によくない
2番に書いたように、うじうじ悔やんでいるとどんどんネガティブになるので、ストレスが増えます。
ストレスは体によくありません。
ホルモンバランスがくずれるし、免疫機能も落ちます。
なぜストレスは身体によくないのか、どうやってストレスに強くなるか(TED)
自ら、不健康になる選択をするのはやめたほうがいいでしょう。
4.学びの機会を失う
自分がやったことについて、えんえんと後悔していると、成長する機会を失います。
「しまった、捨てるんじゃなかった!」「失敗した~」「まずい決断だった」「私のバカバカ」と思う体験をすると、その体験から学ぶことができます。
もやもやさんの場合は、
・今後は衝動的に捨てないようにしよう
・写真がついているものの処遇は慎重に決めよう
・夫の意見に左右されない、もっと強固な自分軸を打ち立てよう
こんな学びを得られるかもしれません。
私は過去何十年という間に、そのとき必要ではなかった物をどんどん買い、おまけや付録に惹かれて、そこまで欲しくもない物を買うという失敗をたくさんしました。
こんな失敗をしていなかったら、もっと貯金ができていたはずですが、してしまったのだから仕方ありません。
私は自分が失敗したことを認めて、その体験から学んだことを、日々、ブログに書いています。そうすることは自分の成長につながっているし、毎日の暮らしもよくなっていると信じています。
もやもやさんも、こちらの道を選択したほうがいいんじゃないでしょうか?
以上が、いつまでも後悔することが、きわめてあほらしい理由です。
では、どうすべきか?
後悔する気持ちを捨ててください。その方法は過去記事(記事の最後でリンクします)にたくさん書いているので、そちらを読んでほしいのですが、ここでも、簡単に書いておきますね。
後悔を捨てるステップ
1)後悔していることを受け入れる
「あ~、学生証捨てるんじゃなかったよ~。うじうじ……」と思うのではなく、「私、もやもやは、今、学生証を捨てたことを後悔している」と考えてください。
この2つは似ているようで全然違います。
「捨てるんじゃなかったよ~~~とほほほ(涙)」のほうは、渦中にいます。
「私は今後悔している」のほうは、自分の感情を客観的に見ています。
このとき、自分のしたことをジャッジしないでください。ただ、「私は今、後悔している」と思ってください。
2)なぜ、後悔しているのか考えてみる
こんな質問を自分にしてください。
もやもやさんが、学生証を捨てたことで、一番後悔していることは何でしょうか?
なぜ、もやもやさんは、その学生証を手元に置いておく必要があるのでしょう?
その学生証が持っていたどんな価値を失ったことが、そんなに痛手なんでしょう?
「記念にとっておいてもよかった」とありますが、どうしてですか?
なぜ、記念品がいるんですか?
なぜ、自分のした判断がよかったのか、悪かったのか知る必要があるんですか?(今回の判断がよかったかどうかなんて、時と場合によってどちらにでも転びます)。
3)その体験から学ぶ
4番に書いたように、今回の体験から学べることはないか考えてください。
大きな学びを得られれば、「捨てたことは、そこまで悪くなかった」と思えるでしょう。
よく書いていますが、人はうまくいっていることからは何も学ぶことができません。うまくいかなかったこと、失敗したこと、そんなことから貴重な学びを得られます。
4)後悔を捨てて次に進む決断をする
後悔するのはやめて、次の自分の課題に進む決心をしてください。
このとき、セルフコンパッションの気持ちをもつとうまく前に進むことができます。
セルフコンパッション(自分にやさしくする)の実践で人生を変える(TED)
人は誰でも失敗する、私も人間の1人にすぎない、失敗して当然だ、学生証を捨てたときは、「そうしたほうがいい」と思ったのだし、あのときの私は、その状況の中でベストの決断をしたんだ
こんなふうに考えるといいでしょう。
正直、私は、20年前に使っていた学生証を捨てたことに、そこまでうじうじ悩む理由がまったくわかりませんが、何を大事に思うかは人それぞれなので、もやもやさんにとっては、とても大切な学生証だったのでしょう。
そんな大切なものをうっかり捨ててしまった自分を許してください。
なお、私が学生証をどうしたか、ですが、これまで学生証を捨てるかどうしようかと悩んだことはないし、昔の学生証をどうしたか忘れてしまったほど、あっさり捨てたと思います。
それでは、もやもやさん、あまり悩まず、明るい毎日を過ごしてください。
後悔に関する過去記事
捨てて後悔している物があるので、不用品を捨てるのをためらってしまいます←質問の回答。
古いコートを捨てたことを、すごく後悔しています。気持ちの整理がつきません←質問の回答。
断捨離中ですが、子供の物に対する思いを断ち切る方法を教えてください。 この人は、自分がしてきた子育てに後悔しています。
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片付けや断捨離の世界で、皆が大騒ぎ(オーバーリアクション)しすぎだな、と思うことがいくつかあります。
1つは、「思い出の品」。
思い出は心の中にあるのに、「思い出の品はどうするの?」「思い出の品は大事だから全部取っておかなきゃ」「思い出の品を捨てなくても大丈夫な片付け法」などなど、「思い出、思い出とうるさいんですけど」と思うことがあります。
もう1つは、後悔です。
捨てて後悔したもの・大丈夫だったもの、後悔しない捨て方。雑誌の取材でも、「捨てて後悔したものってありますか?」とよく聞かれます。
「ありませんよ」と答えると、「本当にないんですか?(絶対あるはずだ、筆子さん、嘘ついちゃだめですよ)」という反応が返ってきます。
後悔をすることが好きな人は、捨てても捨てなくても後悔するんじゃないですか?
そんなことを考える時間があったら、不用品を1つでも捨てたほうがスッキリ環境に近づきます。