シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

後悔することを恐れないで・キャサリン・シュルツ(TED)


後悔」に関するTED動画を紹介します。

先日、「後悔しない断捨離の方法」を書きました。物を捨てて後悔することは、そこまでないと思うのです。けれども人生には断捨離よりもっと重要な選択の局面があります。まずい選択をするときだって当然あります。そういうときは誰だって後悔しますね。

今回紹介するキャサリン・シュルツのプレゼンは、「後悔は人生につきものだから、後悔をなくそうとするのではなく、後悔と共に生きよう」という主旨です。

タイトルは Don’t regret regret 後悔を後悔してはいけない。

TEDの説明

We’re taught to try to live life without regret. But why? Using her own tattoo as an example, Kathryn Schulz makes a powerful and moving case for embracing our regrets.

私たちは後悔しない人生を生きろと教えられます。なぜでしょうか?自身のタトゥーを事例にしながら、キャサリン・シュルツは、後悔を慈しむことを力強く感動的に語ります。

日本語字幕の動画です。字幕なし、英語字幕などにしたいときはプレイヤーで調節できます。2011年11月収録。長さはおよそ16分。動画を見る時間のない方、動画を見るのが好きでない方のために、抄訳をつけます。

※スクリプトはこちら⇒Kathryn Schulz: Don't regret regret | TED Talk | TED.com
※TEDについてはこちらをどうぞ⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に
※後悔しない断捨離の方法はこちら⇒「しまった!捨てるんじゃなかった」後悔しない断捨離のやり方

絶対後悔しない自信があったのに、刺青を入れてすぐに後悔した

1990年、ジョニー・デップがウィノナ・ライダーと婚約していたとき、肩にWinona Forever と肩に刺青をしました。3年後、彼女と別れたとき、その刺青をちょっと修正して Wino Foreverにしました(wino は浮浪者のこと)。

彼同様、私もタトゥーがあります。16歳~50歳までのアメリカ人の25%のうちの1人というわけです。

20代なかばにタトゥーを入れようと思いましたが、若いときタトゥーをして30歳になるまでには後悔する人が多いので、ちょっと待ちました。そんなふうになりたくなかったから。

結局29歳のとき刺青をしたのですが、すぐに後悔しましたね。お店を出た直後からものすごく大きな後悔にさいなまれたのです。その夜さらにひどく後悔しました。

ちょっとショッキングでしたね。だってタトゥーをする前は、絶対後悔しないと思っていたのですから。

後悔しない人はこんな人

「起きてしまったことを後悔するのは時間の無駄だ」と人は言います。

“Things without all remedy should be without regard; what’s done is done.” 修復できないことは考えるべきではない。起きてしまったことは変えられない。

ほとんどの人はこの言葉に同意するでしょう。この言葉を発した人について知るまでは。

これはマクベス夫人の言った言葉なんです。夫に、「人を殺したことを今さらうじうじ考えるな」と言ってるんです。

このセリフで、シェークスピアはおもいしろいことを示唆しています。

実は「後悔できない人」というのは、反社会的な人(sociopath)か脳にある種のダメージがある人なんです。

だから本当に後悔しない人生を行きたいなら、ロボトミーをするという手もあります。ですが、1人の人間として人間らしく生きるには、後悔をなくすのではなく、後悔とともに生きることを学ぶべきだと思います。


そもそも後悔とは何か?

後悔は、「もし過去に自分が違うことをしていたら、現在はもっとよい状態だ、より幸せなんじゃないか」と感じることです。

後悔するためには2つのことが必要です。
1.決断
2.想像力

何かを決断して行い、その後、もしその決断が違っていたら今はどうなんだろう、と考えることが後悔です。

決断と想像力のどちらか、あるいは両方とも自分の自由になればなるほど、より後悔します。最初の決断に責任を感じれば感じるほど後悔は大きいのです。

人生でよく後悔すること6つ

きょうのTEDのテーマは「行動経済学」です。その手の雑誌を見ていると、経済に関する決断で後悔することが多いようなことが書いてありますが、実は人が人生でよく後悔するのはお金のことではありません。

後悔のベスト6は

1.教育(33%)
2.仕事
3.恋愛
4.子供のしつけ
5.自分に関するさまざまな決断
6.いかに自由時間を過ごしたか、過ごさなかったか

このあと経済的なこと、恋愛や子供に関係のない家族のこと、健康、友だち、と続きます。お金に関する決断は上位にランクされてないし、そんなに後悔しないものなんですね。

後悔を構成する4つの要素とは?

後悔しているときは、とても気分が悪いです。心理学によると、後悔には4つの要素があります。

1.否定
問題を解決しようとはせず、単に否定して、なかったことになればいいと思うことです。私は「刺青なんて消えてしまえ、ママ、何とかして」なんてと思っていました。

2.強い驚き、戸惑い
なぜ、私はこんなことをしてしまったのか、いったい何を考えていたのか。

3.自分自身を責める気持ち

4.固執
1~3の感情がいつまでも続くことです。

私は5番目の要素もあると思います。後悔するようなバカなことをしたことによって、自分が無防備に世界にさらけだされるのです。

現代の西洋社会はControl-Zカルチャー(コントロールキーとZを同時押しするのは、パソコンでアンドゥーするショートカットキー)です。なんでもお金を出して解決できる、リセットできると錯覚しています。

しかし、後悔の念にかられているときは、自分のしたことは、アンドゥーできない、取り消しできないと思い知らされるのです。

自分でコントロールできないことがあると知るのは、私のような完璧主義者には、耐えがたいことです。
後悔する女

後悔したときの3つの対処法

後悔の念にかられているとき、心の平安を得るためにできることが3つあります。

1.後悔は誰でもするのだと知る
「後悔」と「タトゥー」をキー・ワードにしてGoogleでサーチすると1150万の結果が出てきます。FDA(食品医薬局)によれば、17%の人がタトゥーをしたことを後悔しています。これは700万人です。後悔するのは自分だけではないと知ると、心が軽くなります。

2.自分自身を笑い飛ばす
タトゥーよりもっと深刻なケースでも、ユーモアがあれば、元の生活に戻ることができます。

3.時の流れにまかせる
後悔しても時間がたてば楽になります。心の傷は癒やされるのです。タトゥーは消えませんが。

というわけで、私のタトゥーをご覧になりたいですか?がっかりするかもしれません。そんなにひどいタトゥーではないので。

人に見せると、みんなきれいだと思ってくれるみたい。ただ、私自身がこのタトゥーを気に入らないのです。

[肩にあるタトゥーを見せる。デザインは海図にのっている丸いコンパス]

これが私のタトゥーです。そこまでひどくないと思っているのではないでしょうか。ということは、自分で後悔していることは、自分で思うほどひどいことではないのです。

20代のとき、ほとんど外国を旅行していたので、ニューヨークに戻ったとき、自分の体験で学んだ大事なことを忘れたくないと思って、この刺青をしました。

つねに探求することと自分の目標を見失わないこと、この2つを覚えておきたかったのです。コンパスの形が、この2つを象徴していると思ったわけです。

ところがいったん刺青をしたら、これを見るたびに別のことを考えるようになりました。「後悔」が人に教えてくれる大事なことを思い出させてくれます。

もし、私たちが目標や夢を持っていて、ベストを尽くしたいと思い、愛する人がいて、その人たちを傷つけたり、失いたくないと思っているのに、何かがうまく行かなかったら、後悔するべきなのです。

「後悔しないで生きる」ことが大切なのではなく、後悔している自分を憎まないようにすることが大事です。

私たちは、自分たちの過ちを慈しみ、自分を許すことを学ぶべきです。「後悔」は私たちの失敗を思い出させるものではなく、もっとよくなれると教えてくれるものなのです。

—- 抄訳ここまで ——

キャサリン・シュルツ(Kathryn Schulz)はアメリカのジャーナリストで、自らを wrongologist(間違え主義者 間違いから学ぶ人)と呼んでいます。 Being Wrong: Adventures in the Margin of Error という本を書いていて、この本は「まちがっている エラーの心理学、誤りのパラドックス」という邦題で翻訳が出ています。

人生は学びと軌道修正の連続

私はわりとあきらめのいい方で、「後悔してもしょうがない」とよく思います。

それでも、もし人生のターニングポイントに戻れるなら、違った選択をしていただろうと思うことは山のようにあります。

最近痛切に思うのは、もし、子供のころに戻れたら、歯磨きをちゃんとしたいということ。

キャサリンが話しているように、「やり直せるならやり直したい」と思うのは、ふつうの人なら当然のことなのですね。

毎日は選択の連続。人は行動しても行動しなくても後悔するようにできています。向上心の強い人ほど後悔する気持ちが強いかもしれません。

それに、手に入れることができなかったもの、選ばなかったものは、必要以上によく見えます。その点についてはこちらの動画で説明あり⇒私たちが幸せを感じる理由~制限がある方が幸せ?ダン・ギルバート(TED)

断捨離に限っていえば、「なんでこんなものを買ってしまったんだろう」とよく後悔します。

このとき、「これからはこんなものを買うのはやめよう」と学ぶことができれば、その後悔も、後悔を引き起こした出来事も無駄ではなかったのです。

キャサリンによれば、1番よくないのは後悔をするようなことをしてしまった自分を責めること。

自責の念と前向きな反省は似ているようで違います。後悔するようなできごとがあったときは、大きなショックを受けるのは当然。ですが、いつまでもうじうじせず、少しでも前向きに生きていくのがベストですね。

起きてしまったことは変えられません。自分が変えることができるのは、これからの人生だけですから。


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