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なりたい自分になるために買い集めて、使っていないものを私は「野望ガラクタ」と呼んでいます。
野望ガラクタは捨てたほうがいいとアドバイスしていますが、「捨てちゃうと、夢や目標もあきらめてしまうことになるんじゃない」と思うかもしれませんね。
野望ガラクタを捨てることは夢をあきらめることではありません。逆に夢に近づくと思います。
この点について詳しく説明します。
0.野望ガラクタとは?
「野望ガラクタ」という言葉を初めて聞いた方のために、もう少し説明すると、これはなりたい自分になるために買ったものの、今の自分と「なりたい自分」との間にギャップがありすぎて、結局使わず、放置してしまったもののことです。
なかなか捨てられない「なりたい自分になるために買った物」を断捨離する方法
たとえば、「こんなスパイスを使えば、料理上手になれる」と思って買った、かなり特殊なスパイス。
「こんな服を着れば、仕事ができる人に見える」と思って買った、ふだんの自分なら全然着ないスーツ、
「この本を読めば、もっと賢くなれる」と思って買ったけれど、内容にはさして興味がないため積読になってしまったベストセラー。
私も、かつて「編み物ができるミス・マープルみたいな人になりたい」と思って、編み棒セットを買ったけれど、全く使わず、断捨離した経験があります。
私が捨てやすかったもの、捨てにくかったもの~30年近い断捨離を振り返る
手芸の材料や趣味用品も野望ガラクタになりやすいものの1つです。
これらを捨てても、「仕事ができる人になる」とか、「料理上手になる」という夢を捨てることにはなりません。
それが、本当にあなたの夢ならば。
その理由を4つ紹介しますね。
1.夢や目標を再検討できる
野望ガラクタを手放すとき、そのアイテムを使って達成したかった夢や目標についてもう1度考え直すことができます。
私は「小物をさっと編める生活っていいよね」と思って、編み棒セットを買いましたが、実は、編み物そのものは好きじゃないということに気づきました。
何かを編むのが好きなら、編み棒を手に入れた段階で、手袋やら何やら編んでいるはずです。
子どもが生まれたときも、「赤ちゃんのもの編めたらいいなあ」と思い、その話を母にしたら、母は編み物をする人間なので、赤ちゃんグッズの編み物の本(超初心者向け)と、毛糸玉をいくつか日本から送ってくれました。
でも、私は、この本も毛糸玉もいっさい使わなかったんです。
本は断捨離し、毛糸の一部は掃除グッズをるのに使ったあと、残りはやはり寄付しました。
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このように、野望ガラクタを捨てようとする段階で、それは本当に自分の夢なのか、やりたいことなのか、夢や目標を再評価できます。
それはあなたの真の夢に近づく作業です。
2.物理的なスペースが生まれる
ものが多いと部屋が狭くなるし、そのへんが散らかっていると集中できないので、ゴールの達成のためにする作業も進みません。
野望ガラクタを捨ててしまえば、もっとスッキリするので、あなたのパフォーマンスは向上します。
「机の上がごちゃごちゃなほうがクリエイティブになれるから、机の上は片付けないほうがいいのだ」という説もあります。実際そういう研究結果もあります。
アインシュタインは、「もし散らかったデスクが散らかった心を意味するなら、空のデスクは何を意味するのだろう?」という言葉を残しています。
でも、彼は天才であって、デスクの上が散らかっていたから相対性理論を思いついたわけではないと思います。
部屋やデスクがきれいなほうが、仕事のパフォーマンスがあがるという研究もたくさんあります。
自分の場合はどうか考えてほしいんです。
ためしに、机やその周辺にあるものを、全部箱に詰めて強引にスペースを作ってみてください。
気分がよくなるんじゃないでしょうか?
それとも、創造性が奪われてしまい、陸に上った魚のような気分になりますか?
少なくとも私は、周囲がスッキリしていて、どこに何があるかわかる環境のほうが、仕事が進みます。
3.精神的なスペースが生まれる
ガラクタがいっぱいあると、心の中も雑多な思考で混み合います。
こちらの記事で詳しく書きましたが、ストレスがたまるんです⇒少しぐらいガラクタがあっても誰にも迷惑かけてないからいいって? でも、心が疲れます(実例あり)。
未使用の、しかも、「使ってこうなりたい」と思っていたガラクタがたくさんあると心の重荷になります。
・せっかく買ったのにまだ使っていないキッチンツール/スポーツ用品/ダイエットグッズ
・すごく高かったのに結局着ていないスーツ/ワンピースその他の衣類/ハイヒール/ブランドもののバッグ
・読もうと思ったのに全然読めてない書籍
・この本で勉強しようと思ったのに、全然勉強していない語学の教材/資格取得のための勉強本
こういうアイテムは、たまたま店で見かけて衝動買いしたものより、「使ってない気持ち」が負担になるんじゃないでしょうか?
私も編み棒セットや語学の教材を見るたびにどんよりした気分になってセルフイメージが悪くなりました。
以前、長年、ずっと持っていた中国語の教材を、結局断捨離したエピソードを書いています。
中国語の教材と本を断捨離するのに12年かかった私がとうとうたどりついた真実とは?~ミニマリストへの道(18)
私が語学教材を無駄にしたのは、この教材が初めてではありません。
カナダに来る前、英語を熱心に勉強していて、いろいろな参考書や問題集を買ったし(ほとんど手つかず)、それ以前にも、本屋では売っていない、セールスマンからしか変えない英語教材を買ったことがあるんです。
ついこの間、「マギーのビューティフルマシーン」を買った話を書きましたが⇒少しぐらいガラクタがあっても誰にも迷惑かけてないからいいって? でも、心が疲れます(実例あり)。
この商品と似たような、書店では買えない、ものすごく高い教材。
昔、リンガフォンという名前の教材がありましたが(これは買ったことはない)、それと似たような、カセットテープと装丁が立派な何十冊もあるテキストのセットでした。
何本もカセットテープがありましたが、私が口を切ったのは、1本目だけ。
参考書や本は、友人に譲ったし、高い教材もそのまま、リサイクルショップに持っていきました。
中国語の教材を見ると、そういう過去の失敗体験わーっと一緒くたになって襲ってきて、すごくネガティブな気分になり、「ああ、またやってしまった」と感じました。
そういう精神状態だと、とても自分の夢に向かって、まっすぐ走るみたいな、前向きな行動はできません。
私はこういう使っていないものを捨てたからこそ、心の余裕が生まれて、自分が本当にやりたいことを追求できるようになったと思っています。
4.お金を再配分できる
私は不用品は全部寄付してしまうんですが、多くの人は、フリマアプリなどで売ってお金を作ります。
そのお金を、自分の本当の夢の実現のために使うことができます。
たとえば、フィットネスやダイエットのために買ったけれどずっとほこりをかぶっているだけの機器を売って、そのお金をジムに通う費用の一部に充てれば、体力づくりをすることができます。
大きな機器を売って、ヨガマットを買い、YouTubeを見ながら体操や筋トレをすることもできます。
野望ガラクタを家に寝かせておいても、罪悪感や未完了の気分といったストレス以外は、何も生み出してくれません。
でも、売り払ってしまえば、お金になります。
そのお金をもっと有意義な活動に使えば、自分の夢やゴールの実現に近づきます。
野望ガラクタを捨てたいとき読む過去記事
野望ガラクタを捨てるコツ:ガラクタのタイプ別、捨てられるようになる考え方(4)
すぐに捨てることができる野望ガラクタ~コツは現実を受け入れること。
野望ガラクタを手放すために物じゃない何かに希望を見つける方法。
ビーズや刺繍糸という野望ガラクタを捨てたいのですが、捨てられません。
半期に1度の野望ガラクタ捨て祭りのススメ。今日こそ現実と折り合いをつけよう。
すごく高かったけど野望ガラクタをさっぱり捨てて次へ行きます!
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野望ガラクタを捨てることは、夢や目標をあきらめることではなく、本当に大切な目標に集中するための第一歩。
そう私は考えています。
より軽やかな生活をするために、そして本当に大切なことにリソースを集中させるために、野望ガラクタをもう1度見直してください。