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なかなか断捨離をスタートできない人が感じている不安や恐怖をひもといています。
今回は、
私にはうまく片付けることができないんじゃないだろうか、
この不安を見ていきましょう。
「昔から、私は捨てるのが苦手だし、やってもどうせ失敗するんじゃないかな」と無意識に思っていると、なかなか片付けに着手できません。
スタートしなければ、失敗しっこないですからね。
この不安のせいで、スタートできないときは、以下の4つを試してください。
1.失敗を具体的に定義する
不用品を捨てるのに、失敗するも成功するもありません。
ただ、いらない物を捨てるだけですから。
ゴミを捨てるのは幼稚園児だってできると思います。
しかし、「うまくできないんじゃないかな?」と心配している人は、なんらかの「失敗」や、「うまくできない状態」が訪れるのを恐れています。
その失敗は、具体的にどんな状況なのか、言葉にしてください。
30日間チャレンジで、毎日1個ずつ捨てることにしたのに、途中でやらなくなって、「ああ、やっぱり、私って三日坊主だ」と思うことでしょうか?
マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)
服を買わない宣言をしたのに、やっぱりたくさん買ってしまって、家族に、「あ、また、買ったんだね」と言われることでしょうか?
毎日せっせと捨てても、ずっと汚部屋のままでいることでしょうか?
まだ捨て始めていないので、汚部屋のまま、というのは、本人が勝手に想像していることにすぎません・
うっかり大事なものまで捨ててしまうことが心配なのでしょうか? この場合は、あわてずに、ゆっくり少しずつ捨てれば失敗しません。
何かを捨てて後悔するのを心配しているのなら、後悔に対する考え方を変えることで対処できます。
自分の考えている「失敗」を具体的な言葉にしてみると、
・たとえ失敗しても、誰かに迷惑がかかるわけではない
・人に宣言しちゃうとちょっと体裁が悪いだけだ
・少しずつ丁寧に作業すればいいのだ
・新しい価値観(物や生活に対する考え方)を採用すればいいのだ
こんなことに気づくので、安心して、先に進むことができます。
2.失敗するはずがないものから片付ける
写真などの思い出品や、愛着のある子どものもの、趣味のもの、高価なものは後回しにして、誰がやっても失敗するはずのない片付けから始めてください。
たとえば、財布やバッグの中身の片付け。
やましたひでこさんもすすめている財布の断捨離⇒ミニマリストの財布の中身をすべて公開~50代節約系主婦の場合(写真あり)
バッグの中身の見直し⇒重いバッグは肩こりとストレスのもと~バッグの中身の断捨離は欠かせない
財布やバッグの中には、実用品だけが入っているでしょうから、ゴミやもういらない物を発見して捨てるのは簡単です。
どんなに片付けが苦手でも、間違ってお金を捨てる人はいないでしょう。お金とふつうの紙切れは明らかに見た目もさわった感じも違います。
もともと自分で好きで買ったわけではない、無料のサンプルやおまけを捨てる作業も、失敗しようがありません。欲しくて手に入れたのではないのですから。
ものすごく数がたくさんあって、8割ぐらい減っても、全く態勢に影響のない物を捨てるのもおすすめです。
このように毎日、一つずつ、「失敗がありえない片付け」を探して、不用品を捨ててください。
だんだん、自分が思っている、「断捨離の失敗」が明らかになるし、その失敗はべつに失敗でもなければ、恐れるに値することでもないんだ、とわかるでしょう。
貴重な気づきを忘れないために、日記や手帳に、片付けをして感じたことや、気づいたことを書き留める習慣をつけるといいですよ。
3.最悪のシナリオを考える
大事なものも、そうでないものも、ごっちゃに床や机の上にのっている私の汚部屋。
この部屋の片付けを開始すると、自分にとっても大切なものをうっかり捨ててしまうかもしれない。そんな失敗はしたくない。
これが、あなたの恐れていることなら、仮に、大切なものを捨ててしまったとき起こる最悪のシナリオを考えてみましょう。
実は、私が、不用品を捨てたら、いいことばかり起きたので、最悪のシナリオは思いつきません。
そもそも、その「大切なもの」って何でしょうか?
それが、本当に大切なら、どうして、何年も雑多な物の集積の中にまぎれたままなのでしょうか?
どうでもいい物と一緒に、その「大切なもの」を捨ててしまったら、いったいどんな大変なことが起こるのか?
これまで、その「大切なもの」は、部屋のどこかに埋もれていましたが、あなたはふつうに生活することができていました。
その「大切なもの」をうっかり捨ててしまって起きる最悪のシナリオは、何でしょう?
2度と使うことができないこと?
2度と見ることができないこと?
生活が著しく不便になること?
何かを損すること?
実際それが起きたとして、あなたの人生がどうなるのでしょう?
べつに、何も変わらないんじゃないですか?
むしろガラクタが減って、生活しやすくなっていると思いますよ。
こんなふうに、私は思うわけですが、失敗を恐れている人は、何か最悪なことが起きる予感がしていると思います。
それを言葉にしてください。
そして自問しましょう。
「これが本当に起きたとして、それはこの世の終わりなのか?」と。
相手は物にすぎないので、そこまで最悪なことは起きないと思います。ですが、もし、「本当に、本当にすごく最悪なんだ」と思うシナリオがあるなら、ぜひ、私にメールで教えてください。
4.失敗したポイントで止まらなければいい
失敗をそんなに忌み嫌わないでください。
失敗すると、いい気分はしませんが、失敗は、人にたくさんのことを教えてくれます。
人は、うまくいっている状態からは、なかなか学ぶことができません。
成功は、むしろ、慢心を引き起こします。
ですから、失敗は、ありがたいことなのです。
しかも、失敗した状態で止まると、それは失敗のままですが、その失敗から学んで、別のやり方でまた取り組んでみると、失敗は、「成功するためのプロセスの1つ」となります。
「失敗してもいい、そこから学んでまたやり直せばいいんだから」という考え方を採用してください。
人間は、もともと失敗から学んで成長するようにできていると思います。
赤ちゃんや幼児は、寝返りや立つこと、歩くことを失敗しても何度もやり直して、そのうちできるようになります。
絶対途中であきらめませんよね?
小さい子供は、「失敗すると人から笑われる」という観念がまったくないので、えんえんと楽しみながらチャレンジします。
私たちもこの態度を見習うべきではないでしょうか?
☆この続きはこちら⇒嫌な思いをしたくない:物を手放すことに対する不安と恐怖(その4)
これまでに書いた記事はこちら。
物を手放すことに対する不安や恐怖に向き合う(その1)~どこから始めたらいいの? という不安。
だめな自分に向き合うのが怖い:物を手放すことに対する不安と恐怖(その2)
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失敗を恐れて始められないときの対処法をお伝えしました。
その1でも、書きましたが、完璧主義の人は、失敗を恐れがちなので、完璧主義を手放すのもおすすめです。
断捨離に限らず、人生は、失敗しながら進むものです。
仕事や家事、趣味、その他で失敗や間違いをしない人はいないし、失敗するのはあたりまえのことです。
それなのに、こと断捨離に関してだけ、「失敗したくない」「捨てて後悔したくない」「一度に完璧に捨て切らなければ」と肩に力が入ってしまうのはなぜなのでしょうか?
そう思っていれば、断捨離に着手しなくてもすむ(つまり不用品とお別れしなくてもすむ)からかもしれませんね。
私の経験では、捨てるのに失敗しても、致命的なことは起きません。安心して、捨てる活動を始めてください。