お雛様

ミニマルな日常

こうやって私は雛人形を捨てた(読者の体験談)。

雛人形を捨てた体験を教えてくれた読者のメールを紹介します。

桃の節句まで、あと数日。

お雛様を飾っている人や、しまいっぱなしの人、そろそろ手放したい人など、いろいろいらっしゃるでしょう。

雛人形の処遇について、思い巡らしている人には、読者の体験が参考になるかもしれません。

今年の2月はじめ(立春の頃)、Orange bottleさんからいただきました。小見出しは私が入れています。



突然、実家から届いたお雛様

件名:実家から突然届いた雛人形の顛末

筆子さんこんにちは。

初めてメールします。

2017年頃からブログ、本を読ませていただいています。

「新しい記事を読んだらひとつ片付ける」を毎日の習慣にしています。

我が家の雛人形について、先日以下のようなことがありました。

実家からお雛様が届く

1月末に実家から前ぶれもなく、宅配便で雛人形が届きました。

内裏雛(女雛と男雛のセット)で、子供の時に数回飾ってもらったものです。

そのうち母(70代)から電話がかかってきました。

父が屋根裏で荷物を動かしていた時に発見し、母はそれを見て「これは娘のものだから」と思い、早速送った…ということでした。

私が普段からシンプルライフを心がけていることを親も知っています。

にもかかわらず、コロナ禍なのに、必需品でないものを相談なく、配送業に負担をかけ、人やモノに接触する機会を増やし送ってきたのです。

最初の気持ちは「正直いらなかった、今じゃなくてもよかった、ひとこと言ってほしかった」…

そう思いましたが、気を落ち着けて淡々と「これからは頼んだもの以外送らないでほしい、送る時は事前に言って欲しい」と伝えたら「なんでそんな冷たいこと言うの(泣)」と言われました。

母には、捨てるのは心が痛むし、処分方法を調べるのが面倒くさい、という心理もあったのかもしれません。





今さら雛人形を飾る気になれない

子供の時に雛人形を買ってくれたことは感謝しています。

ですが、もう心が完全に離れていて、改めて持ち続けたいという気になりません。

きれいなお顔だし、買った時いい値段したのでしょうが…。

また、子の成長を願うものなら目的は充分達成されました(私は現在30代前半です)。

親は仕事が忙しく毎年まめに出したりしまったりしませんでした。

使うべき時期に毎年飾って、飾り倒すのが本当は一番良かったのかもしれません。

今住んでいる部屋は飾る場所も収納も少なく、棚などを用意するほど思い入れもなく、手放すことにしました。

処分方法をいろいろ調べる

手放す方法は、フリマアプリ、寄付、供養、ごみとして捨てるなどを検討しました。

ひとつひとつ検討した結果、その中で一番労力と時間とお金がかからない方法、自治体指定の分別で捨てることにしました(可燃ごみでした)。

この人形の状態では、結局ごみとして捨てるのが一番良いことがわかって、最初立っていた場所に帰ってきた気がしました。

ゴミの日までの2日間、無理やり場所をあけて飾ってみましたが気持ちは変わらず。桃の節句を待たずに処分しました。

捨ててスッキリした

手放した時の気分は、「スッキリした、気が重いものがなくなってラクになった」でした。

届いた時は一瞬「なんでよ〜!?」と感情的になりましたが、親に伝える時には冷静にはっきり断ることができたのも良かったです。

調べる手間は多少発生しつつも、無事片付けることができました。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

実家片付けの記事も参考にさせていただいております。

実家はいわゆる汚部屋です。落ち着いたらまた片付けをしに帰省したいです。

筆子さんも健康にお気をつけてお過ごしください。

Orange bottleさん、はじめまして。メールありがとうございます。

いつも、本やブログをご愛読いただいているときき、とてもうれしいです。

雛人形、無事に処分できてよかったです。

屋根裏を掃除していたら、雛人形が出てきた…… ありがちな話ですね。その人形、屋根裏に15年ぐらい放置されていたのかもしれません。

お母さんに自分の気持ちを伝えられたことも、本当によかったです。

伝えておかないと、第二、第三の雛人形に類した物が届きますからね。

Orange Bottleさんの家の屋根裏部屋、ほかにもいろいろな物が入っていそうですから。

親がいらない物をくれたら

雛人形を見たとき、お母さんは、「あ、これ、もう処分しよう」という発想はしなかったようです。

「娘のものだから、娘に送ろう」と考え、めんどくさい思いをして送っています。

余計な物をくれるけれど、やさしいお母さんですね。

私の母も、以前は私によく荷物を送ってくれて、本当にありがたかったです。

しかし、その反面、「こんなもん、わざわざ高い送料払って、海外に送るか?」と思う物も入っていて、Orange Bottleさんのように、届いたとき、一瞬、「え~~~っ? なんでこんなことする?」と、思ったことも、幾度もありました。

そういうとき、私は、いちいち、「これはこういう理由でいらないから、もう送らないでね」とメールに書いて、母親に送っていました。

ある意味、うざいことをする娘です。

「冷たい娘だ」、という評判も立っているかもしれません(私は、わりと理詰めの文章を書くので、その点でも嫌われます)。

「文句言うな、もらった物は、ありがたくもらっとけ!」という意見もあるでしょう。

親が相手だと、たとえ「いらない贈り物」でも、「まあ、仕方ないか、もらっといて、そのうち欲しい人にあげればいいか」と思って、押入れなどにしまいこみ、親には、電話やテキストで、「荷物ありがとう\(^o^)/」という返事をする人も多いと思います。

ですが、私は、相手が親ならなおさら、自分の気持ちを正直に伝えたほうがいいと考えています。

正直に話したほうが、より深い人間関係を作ることができます⇒心の中にゴミをためない方法(後編)。正直は最善の策。

気持ちを伝えると学びを得られる

「いらない物をいらないと言うこと」と、「送ってくれた人の好意をありがたく受け取ること」は、別の問題です。

「いらない」と言われた側は、「もう、あんたには何もあげない、送らない!」と反応することも多いのですが、この2つの区別ができていないからです。

もし私が雛人形を送る立場で、娘にいらない物を送りつけてしまったら、「これはいらないよ」と言ってもらったほうがうれしいです。

自分のミスを改めるチャンスを得られるのですから。

今回のことで、Orange Bottleさんも、お母さんも、気付きがあったし、学びもあったと思います。

いらないし、迷惑なのに、黙って受け取って、表面上は波風を立てず、その場を平和に過ごすほうを選択すると、こうした学びは得られませんよね?

しかも、いくら表面上は穏やかに、体裁を整えても、「いらない」「迷惑だ」と思う原因は消えていません。

「迷惑だ」という、気持ちがいくつもいくつも心の中にたまっていうと、ある時、何かをきっかけに爆発します。

これまでも、「いらない物をくれる迷惑な義理の家族」や「ほしくない物をくれる不快な友人」に関する相談メールを何通も受け取り、ブログでも紹介しています。

みなすごく相手を恨んでいて、強烈なネガティブエネルギーを発しています。

人を恨むことは、自分の心を大きくむしばむから、ちょっと言いにくいかもしれませんが、いらない物は、いらないと淡々と伝えるほうが、お互いのためにいいと思います。

それでは、Orannge bottleさんもお元気で。

早く、実家に帰省できる日が来ることをお祈りしています。

雛人形を捨てる話・関連記事

親にもらった雛人形をようやく捨てることにした。

飾っていなかったおひなさまと鯉のぼりをようやく処分した。

捨てたらうれしいことがいっぱい。1つだけを大事にする幸せを感じています。

大事だと思っているだけで実は違う。思い出の品に執着しない方法。

人形供養をして、大事な人形を手放して思ったこと。

*****

雛人形を捨てた読者のお便りを紹介しました。

このメールを読んで、昔、ダイアン・キートンが主演した、Baby Boom(邦題:赤ちゃんはトップレディがお好き)という映画を思い出しました。

ダイアン・キートンは主人公のバリバリのキャリア・ウーマンで、仕事中心の生活をしてました。ある日、大昔に一度だけあったいとこが亡くなり、彼女に遺産を残します。

この遺産は、実は、1才の赤ん坊で、主人公は、突然、子どもを育てるはめになり、仕事に集中できず、部下にポストを奪われる、というコメディです。

ある時点で、主人公は赤ん坊を育てる生活を選び、最後は、仕事も子どもとの生活も手に入れます。

人形なら処分できますが、相手が人間だと捨てるわけにいきません。

ですが、人形も人間と同じくらい、自分の生活に入れるのならば、覚悟がいるものだと思います。

それでは、あなたも、片付けたものや、捨てたものがありましたら、お気軽にメールください。

お待ちしています。





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