ハンドバッグ

ミニマルな日常

失ったものを取り戻したいと思うな:部屋が物だらけになる理由(その7)

部屋がガラクタでいっぱいになってしまう理由とその対策を書いています。

今回、お伝えするのは

理由9:すでに失ったものに執着し、それを取り戻そうと必死になるから

です。

数年前に、高いお金を出してブランドバッグを買ったが、いざ使おうとしたら、使いにくくて、押入れに入れっぱなし。

使っていないから、捨てるべきなのに、値段が高かったから捨てない、という状態です。

この人は、すでに支払ってしまった(失った)お金に執着しています。

このバッグを捨てると、お金を取り戻すチャンスも捨てることになるから、そんなことはとてもできない、と思っているのです。

失ったものを取り戻そうという気持ちを手放せば、バッグも簡単に断捨離できます。



サンクコスト(埋没費用)のわな

人は自分が時間を費やしたものや、お金をたくさん投入したものをなかなか手放すことができません。

しかし、すでに使ったお金、使った時間、エネルギーは、みな埋没費用です。

埋没費用は、サンクコストとも言いますが、どんなにがんばっても回収できないコストです。

過去記事で詳しく解説しています⇒高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません

回収できないのに、回収したいとがんばるから不用品が増えるのです。

不用品が増えると、新たなコストの支払いが生じます⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。

いったん使った時間は絶対に返ってこないので、過去に使った時間を取り戻すことはできない、というのは納得できるでしょう。

しかし、お金は、お金それぞれに、名前がついているわけではないし(お金は抽象概念ですし)、世の中をまわっているから、昔バッグを使うのに使ったお金を取り戻せるかもしれない、という幻想をいだくかもしれません。

バッグをメルカリで売ったら、お金になるじゃないか、と。

しかし、メルカリで売ったお金は、まったく別の売上であり、昔支払ったお金とは関係ありません。

もともとメルカリで売ることを目的として、バッグを仕入れたならべつですが。

回収できないお金を回収しようとやっきになる気持ちが、判断をあやまらせ、さっさと捨てるべきであるバッグにしがみついてしまうのです。





サンクコストのわなから抜け出るにはどうしたらいいのでしょうか?

1.自分が執着しているものを見極める

使っていないブランドバッグを捨てられないとき、自分が何に執着しているのか考えてください。

大きく分けて2つあるでしょう。

1.バッグを買うのに支払ったお金

バッグの代金をどうしても取り戻したいと思っていたら、お金に執着しています。

2.バッグそのもの

使ってないけど、そのうち使うときがあるかもしれないし、かわいいしね。これがないとなんだか寂しいし。

そんなふうに思っていたら物に執着しています。

2.物に執着していたら、視点を変える

物に執着している場合は、考え方を変えて、執着を手放します。

たとえば

・そのうち使うときが来ると思っているけど、本当はそんな時はこない

と考えてはどうでしょうか?

いま、使いたくないのに、将来使うかもしれない、というのは幻想にすぎません。

そんなに大事でお気に入りなら、なぜいま、使わないのですか?

見た目はいいけど、意外に重い、思ったより、物が入らない、色が派手すぎるなど、使いにくい理由があるのでしょう。

何年かたつと、重い、物が入らない、派手すぎる、といった欠点は解消されるのでしょうか?

年をとればとるほど体力がなくなるので、重いバッグはますます重くなるだけです。

3.お金を取り戻したいと思ったら計算する

支払ったお金をどうしても取り戻したい。とても、あきらめきれないわ。

こんなふうに、お金の損得に敏感な人は、実際にお金の計算をしてみましょう。

A.現在の市場価格を調べる

仮に、バッグをメルカリで売ったとしたら、いくらぐらいのお金になるのか、見積もりをだしてください。

類似商品がいくらで取引されているかサイトでチェックします。

中古のブランドバッグの買取をしている業者のサイトでも、だいたいの値段を知ることができます。

実際に査定してもらってもいいでしょう。

現在の価格を調べてみたら、「意外によかった、高く売れてる」とわかったら、さっさと売ってください。

サンクコストは回収できませんが、別の種類のお金を得ることができます。

バッグを押入れのままに入れておくだけでは、何の価値も生まれません。

B.持ち続けることで失う費用を計算する

何かを選択したとき、もう一方を選択しなかったことで失う費用をオポチュニティーコスト(機会費用)といいます。

なんとなくやる気が出ないから、からだはぴんぴんしているのに、バイトに行くのを休んで、家でスマホをかまっていた。すると、その日、稼げたはずのお金を失います。

これがオポチュニティーコストです。

スマホをかまう時間を選んだことにより、その日のバイトの稼ぎを失ったわけです。

バッグを持ち続ける選択をした場合のオポチュニティーコストを計算してみましょう。

難しいかもしれませんが、たとえばこんなことをしてはどうでしょうか?

まず、不用品のバッグを持つことで、1年間に、失うお金を計算します(買ったときのお金は入れません)。

バッグに使う時間を自分の時給にかければ、年間の費用を出せます。

バッグを見て、捨てようかどうか迷うことにどれだけ時間を費やしているか?

バッグのメンテナンスにどれだけ時間を費やしているか?

バッグを使ってないことに罪悪感を感じるのにどれだけ時間を費やしているか?

捨てたいのに捨てられないと自己嫌悪を感じるのにどれだけ時間を費やしているか?

捨て方を求めて、片付け本やらブログやらSNSやらを読むのにどれだけ時間を使っているか?

こうやって、1年間にどれだけ使わないバッグに時間を使ったか考えます。

その時間をほかのことに使っていれば、たとえば、パートに出ていたら、どれだけのお金を得られたでしょうか?

バッグをキープすれば、今後、毎年、それだけのお金を失う、と考えてください。

1年、2年とたつうちにどんどん費用がかさみます。

それだけのお金を払ってまで、あなたは、使わないバッグを持つ続けたいのでしょうか?

4.サンクコストをあきらめても残るものがある

すでに失ったお金をあきらめてしまうのは、つらいことかもしれません。

しかし、実際は、さっさとあきらめて次に行ったほうが自分のためになります。

支払ったお金を取り戻すことはできませんが、もっと大事なものを手に入れられますよ。

まず、過去の買い物の失敗から学んだ知恵を得られます。

「もったいないから」とバッグをそのままにしておくと、自分が選択ミスをしたことにすら気づきません。

知恵を得られれば、今後の行動に活かせます。

これまで、あまり考えずに買い物していたのが、これからは、計画的な買い物ができるようになります。

もちろん、ガラクタを一掃することで、スペースができ、心地よい空間も手に入りますね。

すでに支払ったものに執着していると、古い世界にとどまるばかりで、前進することができません。

すでに支払ったお金は、もう戻ってこない。

いまする決断に、「そのお金をどうこうしたいという気持ち」を持ち込むべきではありません。

それはそれ、これはこれ。

昔のことは関係なく、いまの自分のためになる決断をすべきです。

そうすれば、部屋にあるガラクタはどんどん減っていきます。

部屋が物だらけになる理由・これまでに書いた記事

部屋にいらない物がいっぱいある理由、考えたことありますか?(その1)

理由1:たくさんあったほうが幸せ、だと思っている

理由2:買い方に問題がある

どんどんしまい込むくせ、ありませんか? 部屋に不用品がいっぱいある理由(その2)

理由3:物をしまい込む

理由4:しまいっぱなしで放置する

物をもらうのをやめる方法:部屋に物がいっぱいある理由(その3)。

理由5:物をもらいすぎる

役目を終えた物は、今すぐ捨てよう:あなたの部屋に物がいっぱいある理由(その4)

理由6:用が済んだ物をさっさと捨てない

すぐに片付けを始められるようになるには?:部屋に物があふれている理由(その5)

理由7:片付けない

買った物は、使え!:部屋に物があふれている理由(その6)

理由8:買ったのに使わない

******

人間は、損をすることに敏感で、損することを避け、すでに失ったものを取り戻そうとやっきになります。

損することに敏感な話⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる

失ったものではなく、いま、手にしているもの、そして、ちょっと先に手に入りそうなものに目を向けてください。

そうすれば、サンクコストのわなにからめとられて停滞することはないでしょう。





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