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私は執着心が強いから手放したい。この相談にアドバイスします。
まずメールをシェアしますね。ポンポンさんからいただきました。
人一倍執着心があります
件名:執着
あと1点、期間限定、10%オフとか、買わないと損と思ってしまいがち。
気持ちでも、この人を誰かに取られたくない。とか、まあいいやと思えない性格というか。
何というか、、
うまく言いたいことがまとめられないのですが、同じような相手に出会うと必ず揉めます笑。お互いが同じ気持ちだから。
そして、ややこしいことに自分が気にしすぎるところもあり、うだうだと悩んでしまいます。
全ての執着を手放したいと思いますが、なかなか色々な事を譲れません。一人になることが怖くて、輪から抜けたら解決することも、その輪に執着して、わざわざ問題を自分で作って生きにくくしている様に感じます。
強欲な自分が嫌になります。
アドバイスをいただけたら幸いです。
ポンポンさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
強欲な自分を変える方法、執着を手放す方法を探しているのですね。
私なら、以下のことをします。
自分の感情と向き合う
いつも書いていますが、まず自分の感情と向き合って、何が起こっているのか、どうしてそう感じてしまうのか、その考えのまま突き進まないためにはできることがあるか、ご自身で考えてみてください。
ポンポンさんは、生活のいろいろな面で強欲であると自己分析していますが、この分析をもう少し具体的に掘り下げることをおすすめします。
紙に書きながら行うといいですよ。
それぞれの執着を分けて考えてみてください。具体的な考え方を以下に書きます。
値引き品への執着
在庫は残り1点のみ、今しか手に入らない商品です!、1割引です、という売り手側の売り文句に簡単にのってしまうのは、ポンポンさんだけではありません。
人間ならみんなそういうところがあります。
それは損失回避という心理が働いているからです⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
人は、何かを得る喜びより、損をする痛みのほうを強く感じます。
損をするのは、ものすごい痛手だと思っていて、痛みを回避するために、「お得な品物」に執着します。
この心理を変えるのはわりと簡単で、「わ~お得だ、お得だ!」と本能的に反応したとしても、すぐに買わないで考えることを何度かやってみてください。
「お得だ!」⇒その興奮状態を客観的に見る⇒興奮がおさまったら本当にお得なのか考える⇒考えたうえで、買わないと人生が真っ暗になると確信したときだけ買う。
こんな感じです。
お得品に弱いのは、ポンポンさんがものに執着しているからではなく、間違った損得勘定をしているせいだと思います。
損得勘定についても⇒人一倍、損得勘定にこだわる人が、不用品を手放す気になる方法。
というのも、よく考えてみると、残り1点、期間限定、10%引きの商品は、1年に1回とかではなく、常にどこかで供給されています。
一生に一度のチャンスというわけではないので、今回買いそこなってもどうということはありません。
それから、すでに自分が持っているものに目を向けてください(この点については最後に詳しく書きます)。
何も今、「お得品」を買わなくても、必要なものは、もう持っていたりします。ちょっと視点を変えれば、セール品に対する執着は簡単に手放せるでしょう。
以下の記事を読んでください。
買い物する前に自分に聞きたい10の質問、セールで買いすぎないために。
買わせるテクニックにひっかからない人になる~認知バイアスを知っておこう。
人に対する執着
人と誰かに取られたくないという気持ちは独占欲でしょうか?
これも、どんなときに、誰に対して、どんなふうに執着してしまうのか、ご自身で分析してください。
友達(親友とか)や恋人を誰かに取られたくないと思うのは、人に奪われると私は一人ぼっちになってしまう。一人ぼっちになりたくないという気持ちから来ていると思われます。
この場合、「一人ぼっちになっても平気な体質」になっておけば、奪われようがなんだろうが、どうってことありません。
人間はもともと1人です。生まれるときも死ぬときも。どんなに愛している相手だったとしても、100%自分をさらけ出すこともないと思うし(個人差があると思いますが)。
それに、誰かとものすごく近い間柄だったとしても、一生一緒にいることはできず、いつか別れは必ずやってきます。
「誰かに取られるかも」と恐れながら好きな人と接するより、一緒にいられる今を大事にして付き合ったほうが自分のためです。
捨てる神があれば、拾う神あるといいますよね? 別れがあったとしても、別の出会いがあるので、あんまり心配しないほうがいいでしょう。
そもそも、人の恋人や配偶者を奪う人ってそんなにいないんじゃないですか?
ポンポンさんと恋愛関係にある人、つまり恋人や夫婦という枠組みでペアになっている人は、ほかの人と同等の付き合いをしようと、ふつうはしません。
モラルに反するし、今の社会ではリスクがあります。そういう付き合いをしようとすると、本人もストレスを感じ、エネルギーを消費します。
すべてのリスクを冒してもなお、別の相手のところに行くとしたら、その人に対する愛情がよほど強いか、まともな人間関係を築く気がないか、そうできないかのどれかです。
そういう人と、ずっとペアになっている必要はありません。
うだうだ悩むことについて
この問題も、何をうだうだ悩んでいるのか、掘り下げて考えてください。
このブログでは、考えても仕方がないことをいつまでも考えないことをおすすめしています。
なぜか?
いくら考えても、何も変わらないため、時間やエネルギーを無駄にするだけだからです。つまり、非建設的な行動です。
うだうだ考えるのは思考のくせなので、毎日「うだうだタイム」として、15分ぐらい時間をとって、その時間だけ、思う存分うだうだして、ほかの時間は考え込まないように自分を仕向けましょう。
ぐるぐる考えそうになったら、「あとでまとめてうだうだタイムに考えよう」と気持ちを切り替えてください。
考えるときは、頭の中だけでやらず、書き出したり、チャートにしたりすると、頭の中の混乱が整理されていくと思います。
おすすめはモーニングページかブレインダンプです。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
グループに対する執着
ポンポンさんの言う輪は、会社の同僚や、学生時代の仲良しグループみたいなものですか?
特定のグループに存在しているのが負担なら、いきなり、輪から抜け出すのではなく、付き合い方を変えるところからやってみるといいでしょう。
3回誘われたら1回だけ参加する、とか。
時間をかけて疎遠になればいいと思います。
グループやコミュニティに執着するのも、1人になりたくないという気持ちがあるからですよね?
なんでですかね? 私は、「頼むからほっといてくれ!」と思うほうなんですが。
この世の中、1人になりたいと思っても、なかなかそうなれない仕組みになっているので(特に、日本人は、人のことをあれこれ言って、なかなかほっておいてくれない)、グループから抜けることをそこまで恐れる必要はありません。
一緒に時間を過ごしているとき、喜びより苦痛がまさるグループなら、抜けることは、むしろ自分のためになります。
そのグループにいることによって得ているもの・失っているものを書き出し、突き合わせて考えてください。
5つのアドバイス
執着が強い人は一般に自分に自信がありません。
そこで、1.自信をつける、2.自分を好きになる(セルフイメージをよくする)、3.客観的に考える、4.コントロールできないことを無理にコントロールしようとしない、5.たっぷりあるマインドを採用する
この5つをやってみてください。いきなり全部やらず、少しずつ。
やり方はすべてブログに書いてありますが、過去記事を探して読むのが面倒なときは、こちらの本を読んでください。
新刊「それって、必要?」本日発売です。読み方、使い方案を紹介。
いいところにも目を向ける
たっぷりあるマインドは、すでに自分がもっているもの、できること、うまくいっていることに目を向けるマインドセットです。
ポンポンさんは、「強欲な自分が嫌い」と書いていますが、実はいいところもいっぱいあります。
お得が大好きなのは、筆子のようなどんぶり勘定の人間に比べて、経済観念があり、節約を達成したいという気持ちがあるせいかもしれません。
節約したお金で、家族にもっとおいしいものを食べてもらいたいとか(私は、自分が節約して、夫に何かしてあげようという気持ちはそこまでありません)。
つまり、お得になびいてしまう根本に家族への愛がある。
相手を誰かに奪われたくないという気持ちが強いのは、相手を自分の手の届くところにおいて、とことん大事にしたい、愛したい、相手のためになることをしたいという気持ちの現れかもしれません。
つまり、とても愛情深い。
うだうだ悩むのは、思慮深さや慎重さの現れかもしれません。
輪から抜けたくないのは、人を傷つけたくないというやさしい気持ちのせいかもしれません。
ほかにもポンポンさんには、いいところがたくさんあります(ここは断言できます)。ただ、ふだん、そういうものを見ていないんです。
いいところに目を向けるくせをつけると、自分のことを「強欲な人間だから嫌いだ」とは思いません。
欲張っちゃう気持ちがときどき裏目に出ることはあるものの、実は私は、ほかの人思いのやさしい人間、皆と仲良く平和に暮らしたい「いい人」なのだと気づくでしょう。
やたらと「1人になるのが怖い」と考えることだって、ポンポンさんの人格の問題というわけではありません。
たまたま、親の愛情をたっぷり感じられない環境で育ったか、誰かに裏切られて傷つけられたことがあったからだと思います。
つまり、それはポンポンさんのせいではないのです。
私は1人ぼっちになることを極度に恐れてしまい、その思考のせいで、問題を増やす面がある。少しずつ改善して、自分のためになる選択をしていこう。
こう考えましょう。
私にメールをくださった時点で、自己分析し、改善の道を歩み始めているので、最初の一歩はクリアしています。
では、ポンポンさん、どうぞお元気でお過ごしください。
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私も、かつてはセール品に弱かったのですが、今は平気になりました。
そもそも店に行かないし、ネットショップも見ません。
セールに弱い人は、セールが行われている場に行かない癖をつけるといいでしょう。
そうしているうちに、セールとは無縁の世界で住めるようになります。
もっと楽しいことは、ほかにたくさんありますから。