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健康・アンチエイジング

強迫性障害でも物を捨てることができました、というお便りをいただきました

OCD(Obsessive–compulsive disorder 強迫性障害)の方からメールをいただきました。このブログを読んで、少し物を捨てられるようになったそうです。

同じ症状に悩んでいる方にお便りをシェアしたく、この記事の最後で紹介します。お便りの引用許可はいただいています。

メールを紹介する前に、OCDについて少し説明しておきますね。これはその病気の人を責めるために書くものではないことをご了承願います。



OCD(強迫性障害、強迫神経症)とは?

OCDは、不安障害の一種で精神疾患です。この病気にかかっている人は、大きな不安や強迫観念を感じてしまい、同じ行動(脅迫行為)を繰り返します。そのため、本来やりたいことができなくなってしまいます。

OCDなると、ある同じ考えやイメージが頭から離れなくなります。別に不安や恐怖を感じる必要がないのに、そういう感情にさいなまれます。そして、その不安を打ち消すために、鍵を閉めたか何度も確かめる、手を何度も洗う、火の元を何度も確認するといった不条理な行動に出ます。

その症状はいろいろな形で出ますが、強迫的な行動のせいで、うまく日常生活を送ることができないとき、それは病気だと診断されます。もちろん、医師はいろいろな要素を考慮して診断を下します。

不安や心配は誰でも感じるものです。脳は先の危険を察知してそれを回避するようになっています。OCDの人は、明らかになんの危険もないのに、その「危険」を回避するための行動をしてしまいます。

OCDの原因は1つではなくいくつもの要素がからみあっていると考えられています。たとえば、遺伝、脳の機能の障害、セロトニンの分泌が少ないなど。

セロトニンについて⇒セロトニンを自然に増やす5つの方法。サプリは使わず幸せになる

OCDの治療には薬や行動療法などが使われます。適正な治療を受ければ、ふつうに暮らせるようになります。

物を必要以上にためこみ、ゴミ屋敷を作ってしまうのは、OCDの症状の1つだとされています。

また、逆に、物を捨てないではいられない人もいます。異様なまでの潔癖症の人もOCDの可能性があります。

OCDについてはこちらでも書いています⇒人が物をためこむ4つの理由~自分のせいか、社会のせいか。

一般に、健康的な行動、まっとうな行動とされているものも、強迫観念に突き動かされ、何度もやってしまえば、それはOCDの症状の1つです。

なぜOCDの人は物を捨てられないのか?

誰でも、「これ、いつかいるかもしれないよね」と考えて、物が捨てられないものです。「もしかしたら、そのうち使うかもしれない」「いつか必要になるかもしれない」とみんな思います。

贈り物なら、「これ、人からいただいたプレゼントだし」と罪悪感を感じて捨てられません。

OCDの人は、この気持ちが人一倍強いのだと思います。つまり、それを捨ててしまうと、先々困る気持ちが、強い恐怖、強迫観念になっているのです。

その強迫観念は、こんな行動を引き起こします。

●どんな物(全く価値のないもの)も捨てられない。

●捨てようとすると、ものすごく不安になる。

●持っている物を分類、整理することがうまくできない。

●何を取っておくか、どこにしまうか、決めることができない。

●自分の持ち物を見ると、恥ずかしくなったり、途方にくれてしまう。

●ほかの人が自分の物にさわっているのではないかと疑心暗鬼になる。

●ストックが切れるのが心配で、たくさん買い込んでしまう。どんな物も将来必要になるかもしれないので、捨てられない。

物を捨てたあとも、大事な物を捨てたのではないかと、ゴミ箱やゴミ袋の中を何度もチェックしてします。こういうのはすべて強迫観念が起こす、執拗な行動です。

●ひどくなると、家中にゴミをためてしまい、住めなくなる。家族がゴミのようなところで住むことになる。他人を家の中に入れることができない。そのため、離婚したり、社会的に孤立する。健康も害してしまう。

捨てられないOCDの人は、買い物依存症を併発していることもあります。たとえば、セールになると絶対買ってしまうとか。

買い物依存症についてはこちらに書いています⇒どうしても買い物が止まらない。買い物依存症を自分で治す方法

ほかに、無料の物は何でももらってしまったり、自分にとって、強いこだわりを持って完璧無二の物を探しもとめることもあります。

「自分らしさを表す、何か完璧でユニークな物」です。しかし、それは人にとってはただのガラクタであったりします。



私の夫もOCDかもしれない

実は、私は、夫は軽度のOCDではないかと疑っています。まあ、ふつうに暮らせているので、病気ではないかもしれません。

しかし、彼の部屋はそれはひどいものです。物の入った箱に囲まれて眠っています。私なら、何をおいても、いらない物を捨てるか、最低でも、貸し倉庫を借りて、部屋の中の箱を撤去します。

夫は、自分でも物が捨てられないことを知っていて、「会社でも、どうしてそんなどうでもいいもの取っておくの?」と言われるそうです。

物をためこむ場合、どこから病気で、どこまでが正常なのか線引きが難しいです。日常生活が問題なく送れているなら、病気でない、と言えるでしょう。

もし私が、OCDという病気のことを知らなければ、「私の夫は、なんでも物をためこんでしまう困った人」ですむでしょう。ですが、知っているので「軽度のOCD」と思ってしまいます。

ADHDではないかと疑ったこともあります⇒ADHD(注意欠陥他動性障害)の原因と行動の特徴は?汚部屋に関係あるの?

夫は、人が自分の物にふれるのを極端にいやがるし、私が彼の部屋の写真をとってブログにのせていると思っています。実際、そういうことをしたこともありますが、最近はやっていません。

写真なんかとってないのに、突然「僕の部屋の写真を撮る理由は何?」と言ってきたことがあります。こんなふうに疑心暗鬼になるところが、ちょっと病的です。

しかも夫はセール大好き人間です。

それと、ドアに鍵をかけろと執拗に私に言います。このアパートはわりと街中にあり、ホームレスのような人がよく、ゴミをあさって、リサイクルできるペットボトルを持血去ります。お金に変えることができるからです。

だから、夫は、いつかこの家に、泥棒が入ると思っているのです。ここに引っ越してきたのは、一昨年の秋です。そのとき、「来年の夏までに1回は泥棒が入る」と夫は断言しました。冗談ではなく本気です。

もちろんそんなことは起きませんでした。

そのほか、OCDなら納得できる細かい言動があります。

OCDだとしても、夫は軽症だと思うので、ちょっとカウンセラーやセラピストと話をするだけで改善されるのではないでしょうか。

しかし本人はそんな気はさらさらなさそうです。

心の病気になっていると、恥じる人が多いのですが、結局、脳の病気です。適正な治療すればちゃんと治るのです。

肉体の病気だけでなく、心の病気のケアも、もっと気軽にできるような風潮になるといいなと思っています。

心のケアも忘れてはいけない話⇒つらいことがあったとき、自分で応急手当する方法。心の傷をないがしろにしてはいけない(TED)

ちなみに、家族にOCDの人がいる場合できることは、患者の症状によりますが、たとえばこんなことです。
●まずはこの病気を理解する

●強迫的な行動を見逃さない
OCDなのに、「ただの性格」ですませてしまってはいけないということです。OCDの人は、いろいろ「いつもとは違う」行動をしてしまうのですが、代表的なのは、小さなことを気にしすぎたり、同じことを何度もやったり、何をするにもすごく時間がかかったり、ということがあります。

また、その行動を責めてはいけません。かえって、本人の不安が強くなります。

●脅迫行為の手伝いをしない
患者に代わって火の元をチェックしてあげるようなことをしてはいけません。脅迫行為の強化になってしまいます。

●干渉せず適度な距離を保つ

●コミュニケーションは明確にシンプルにする
OCDの人は、「僕はちゃんと鍵をかけたか?」「火の元は大丈夫か?」といった質問を何度も何度も家族に聞きます。そのときは、淡々と事実だけ述べるということです。

それでは、お便りを紹介しますね。

強迫性障害でも物が捨てられました

Mさんより。
件名:初めまして

筆子さま
初めてメールを送らせて頂きます。
私は37歳、専業主婦です。

毎日筆子さんのブログを読ませて頂いております。
私は、強迫性障害を持っており、現在も通院しております。
もうお察しかもしれませんが、私は 捨てること にとても恐怖を感じてしまう人間です。

ボロボロのタオル、宅配便に貼ってあった宛名書き、履けなくなった靴、化粧品を買ったときにそれが入っていた箱、洋服のタグ、紙袋、使えなくなった乾電池、壊れたラジオ、ぬいぐるみ。

実は、これ、今日全て処分できたものです。
強迫性障害でも、捨てられるのです!

私はそれらひとつずつ、捨てる度に、
ありがとう
と言いながら処分しました。
洋服のタグにまで、ありがとう、と言って。

そしてもうひとつ、今日からキッチンマットと、トイレのマットを敷くのをやめました。

とても快適です。
そのうちに、マット類も処分しようと思っています。

筆子さんのブログに出会えたことで、病気にさえ打ち勝てるような気がして、とても嬉しく思っております。
捨てる勇気を下さり、ありがとうございます。

これからも、アドバイスをよろしくお願いいたします。

Mさん、お便りありがとうございます。

少し捨てられてよかったですね。このブログがお役にたったと聞き、とてもうれしく思います。

病気の治療がうまく行き、一日でも早く快適な生活を送ることができるよう、お祈りしております。

これからもよろしくお願いいたします。





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