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何かを選ぶときにすごく迷って疲れることがありませんか?
スーパーで何十種類もの商品を前に立ちつくしたり、クローゼットの中の服を見て「今日は何を着ようか」と悩んだりするのは、多くの人が経験していることです。
選択肢が多すぎると、決めるのにエネルギーを使いすぎてストレスが増え、ときには何も決められないことがあります。
選択肢が多いことは、豊かなことですが、細かいことでいちいち迷っていると、気持ちに大きな負担になります。
この記事では、選択肢を減らして、生活をシンプルにすることを提案します。
選択肢を減らすメリット
選択肢を減らすことには、多くのメリットがあります。
時間の節約
私が思う選択肢を減らす一番のメリットは時間ができることです。
迷う時間が減れば、有効に使える時間が増えます。
以前、私はNetflixなどの動画配信サイトで何を見るか迷いすぎて、視聴に使える時間が減ってしまったという体験を何度もしました。
今は意識的に選択肢を減らしているので、迷うことに時間を使わずにすんでいます。
精神的な負担が減る
迷わないようにしておけば、決断疲れ(選択することにエネルギーを使いすぎて疲弊すること)することがなく、心の余裕が生まれます。
さらに、選択肢が少ないと、自分の判断に対する不安や後悔も少なくなります。「あっちを選んでおくべきだったかな?」と悔やむ時間が減り、結果として前向きに暮らせるのではないでしょうか?
私たちが幸せを感じる理由~制限がある方が幸せ?ダン・ギルバート(TED)
暮らしやすくなる
ふだん使うものの選択肢を減らすと、結果として所持品も減り、部屋の中が整い、暮らしやすくなります。
朝、着るものに迷うのは、あまりにもたくさんの服(選択肢)が、たんすやクローゼットにあるからではないでしょうか?
選択肢を絞ってしまえば、クローゼットの中に余裕が生まれ、探しているものがすぐに見つかるし、出し入れも簡単です。
日常で選択肢を減らせる場面
私たちは朝起きてから夜寝るまで、常に何かを選びながら、次の行動を決めています。
選択肢を減らせる場面は日常のあらゆるところに見つかります。
ワードローブ
手持ちの衣類の数を減らし、核となるワードローブを決め、それらの服を中心に着ていきます。
コアアイテムは自分が好きな服、着回しやすい服を選んでください。
これにより、毎朝の服選びの時間が大幅に短縮されます。
おしゃれな自分スタイルを見つけるコツ。服を捨てる4つの判断基準
食事のメニュー
日本は食文化が豊かなので、毎日同じものを食べることに抵抗があるかもしれません。
ですが、3度の食事で定番メニューを決めると、迷う時間はゼロですし、献立を立てることも買い物も楽になります。
最近の私の朝食は、毎日、目玉焼き、ほうれん草のソテー、スープ、さつまいもです。
定番メニューを決めるのは、特に忙しい平日に有効な方法です。バラエティを求めたい方は、週末にいつもと違うものを用意するといいでしょう。
食器や調理器具
調理メニューを絞り込むとき、料理するのに使うツールや、食べるときに使用するものも減らしてみましょう。
私は、ご飯もおかずも大皿に盛っているので、必要なのは、大皿と汁物を入れるお椀だけです。
そこまで徹底できないとしても、用途が同じ食器をいくつも持つより、いろいろな料理に使える汎用性の高いものをある程度決めてしまうと、食事の支度も後片付けも格段に楽になりますよ。
買い物
日常使っているものの定番や愛用ブランドリストを作っておくと、迷わず購入できます。
定番リストを作るために、まずは自分が何を使っているか調べる必要があるので、この段階で、「本当は使わなくていいもの」を発見できるでしょう。
たとえば、洗浄剤には人間用、衣類用、住宅用、特殊な用途用といろいろありますが、エコクリーニングを心がけると、かなり数を絞ることができます。
エコな掃除の決定版。私のベーキングソーダ(重曹)の使い方7つ
定番品を作っておくと、セールや新商品の誘惑になびかなくなるので、節約にもつながります。
趣味や余暇の過ごし方
興味のあることを数種類に絞り、深く楽しむようにすると、さまざまなお稽古ごとやイベントでスケジュールを埋めるより、リラックスして楽しめるのではないでしょうか?
この件に関しては、先日エッセオンラインに記事を書いているので、よければご覧ください⇒50代からの人生を変える「趣味の選択」。やらなければという気持ちを手放す | ESSEonline(エッセ オンライン)
個人的には、読書や散歩など、デジタル機器から離れた活動に集中すると、気分転換になり、より充実した余暇時間を過ごすことができると思います。
スマホの利用
アプリや通知を減らして、必要最低限にすると、デジタルデトックスになります。
今、複数のSNSを使う人が多いですが、ひとつだけに絞って、PCから見られるものは、必要なときにPCからチェックするといった使い方もできます。
通知を受け取るにしても、まとめて受け取る、音のならないものにするといった工夫によって、気をそがれることが減るでしょう。
このように、スマホで使うもの、つまり選択肢を減らせば、スマホに振り回される時間が減り、リアルの世界での活動にもっと時間を使えるようになるし、目にもいいし、たぶん睡眠の質もよくなります。
選択肢を減らすステップ
選択肢を減らすには、以下の3つのステップを踏んでみてください。
1.現状を把握する
まずは、どこでよく迷っているか、迷う場面をリストアップしましょう。
先にも書きましたが、私は配信サービスで見るドラマや映画を決めることで一番迷っていました。
ほかにも、その日の服装、履いていく靴、どの仕事から始めるか、ランチでオーダーするもの、夕食の献立、買い物の品選び、知人への誕生日プレゼントなど、迷う局面はいろいろあるでしょう。
ふだんの行動を振り返り、わりと無駄に迷っているタイミングを洗い出します。
2.優先順位を決める
迷っている分野を発見したら、自分にとって本当に大切なものを考えてみます。
たとえば、スケジュールの選択肢を減らしたいなら、「大切な人との時間を増やしたい」「仕事はほどほどにして余暇を充実させたい」「健康でいたい」「この趣味だけはずっと続けたい」など、自分の価値観を基準にしてやりたいことを明確にしましょう。
この作業により、何を残し、何を捨てるか、どこまで減らすかといったことが見えてきます。
シンプルに暮らしたいなら物にこだわらず、価値観にこだわるべき。
3.不要な選択肢を取り除く
最後に、使うのをやめるアイテムを決め、処分します。
クローゼットや冷蔵庫の中身を減らし、いつも使うもの、ちゃんと使うものだけにして暮らしを整えていきましょう。
以上の作業は、一度にすべて行う必要はありません。少しずつ行ってください。
選択に関する過去記事もどうぞ
気持ちに余裕がないときは、決断疲れを防いでみよう。やり方を7つ紹介します。
バリー・シュワルツに学ぶ『選択のパラドックス』(TED)~所持品をミニマムにすると生きやすくなる理由とは?
よりよい決断をするには?シーナ・アイエンガーの選択術(TED)
我々は本当に自分で決めているのか?ダン・アリエリーに学ぶ、選択のミス(TED)
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選択肢を減らすことは、生活を制限することのように感じるかもしれません。しかし実際は、選択肢を減らせば、本当に大切なことに集中できるようになります。
選択肢を絞ると、日々の決断のせいで起きているストレスが減るので、気持ちに余裕ができます。
迷うのは楽しいことでもありますが、気持ちや時間に余裕がないと、楽しむことはできず疲れるだけです。
時間もエネルギーも有限です。選択肢を減らすことを意識して、充実した時間を手に入れるようにしましょう。