シュガークッキー

健康・アンチエイジング

最終更新日: 2017.09.19

砂糖を摂り過ぎるとイライラしたり気分が落ち込んだりうつになる理由。

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なぜ砂糖を摂り過ぎると、気分が落ち込むのか、その理由をお伝えします。



甘いものを食べたあと実際に気分が落ち込んでいませんか?

甘いものを食べすぎると、結果的に「ああ、食べてはいけないのにまた食べてしまった」と強い罪悪感を感じることがありませんか?

それとも、いつも100%満足感でいっぱいですか?

私は、砂糖の摂リ過ぎのせいで、気持ちが落ち込むから、罪悪感を感じてしまうのではないか、と考えています。

せっかくおいしいものを食べたのに、あとでこんな気持ちになるなんて、もったいないですよね?

砂糖を摂り過ぎるとうつを悪化させる、と主張している医者や専門家はたくさんいます。

その原因は血糖値の急激な上昇と低下です。

詳しくお話しますね。

砂糖を取りすぎたあと体内で起きていること

糖質はエネルギー源です。糖分(グルコース)が体内に入ると、糖分は血液で運ばれ、全身の臓器に向かいます。

血液の中に糖分が入るので、血糖値があがります。するとすい臓からインスリンが出ます。

インスリンはすい臓のランゲルハンス島にあるβ(ベータ)細胞というところから分泌されるホルモンです。

ホルモンについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ⇒知っているようで知らない、ホルモンとは何?わかりやすく解説しました

インスリンは、血液の中にある糖分を、体内のそれぞれの臓器が、エネルギーとしてうまく取り込むように働きかけています。

というよりも、筋肉や脂肪細胞が血糖を取りすぎないようにバランスを取っていると言ったほうがいいかもしれません。

もし糖分が余分だと、肝臓に運ばれて脂肪として蓄えられます。

糖分が各細胞でエネルギー源として使われ、残りが肝臓にいけば、血糖値は下がり、元の状態になります。

体はいつも血糖値が安定していることを望んでいます。

砂糖

白い砂糖は台所から断捨離したほうがいい。

この一連の活動が、ゆっくり行われるのなら、たいして問題は生じません。ふつうの食事をしていれば、血糖値の上昇もそこまで急激ではありません。

ところが、白砂糖や白い小麦粉製品など、精製されすぎて、もはや食品というより薬のような糖質を大量に食べると、すぐにブドウ糖に分解され、またたく間に血液に吸収され、いきなり血糖値があがります。

インスリンがどどどっと分泌されます。

さらに、脳は、いきなりの血糖値の上昇をストレスと受け止め、コルチゾールなどのストレスホルモンを出します。

心拍数や血圧が上昇します。

急激に上がった血糖値は、インスリンとストレスホルモンのせいで、また急激に下がります。

低血糖は体にとって危機的な状況なので、脳は「こりゃ、あかん」とびっくりして、なんとか血糖値をあげようとします。

アドレナリンを分泌し、肝臓にはたらきかけて、貯蔵していたブドウ糖の放出を命じます。するとそのうち血糖値が安定します。

仕事でも締め切りまえに一気にやろうとすると強いストレスを感じます。

急激に血糖値が上がったり下がったりすることは、脳や肝臓にずいぶん負担をかけているのです。心臓にも影響があります。

血糖値が上がった時は、攻撃的になり、下がったときは、疲れて気力がなくなります。

このようにして、甘いものを食べすぎると、情緒不安定になるのです。





砂糖を食べるとその時は幸せ、その時だけは

「でも甘いものは私の心の癒やしです。甘いものを食べるとハッピーになります。疲れたときホッとするし、甘いものはいいものではないですか?」と考える人も多いでしょう。

確かに甘いものを食べると、一時的に気持ちが落ち着き、幸せな気分になります。

血糖値があがると、ドーパミンやセロトニンという脳内神経伝達物質(ホルモン)が分泌されるからです。

ドーパミンは、快の感情や意欲、やる気を高めます。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれる、心にやすらぎをもたらしてくれる物質です。

セロトニンについてはこちらで詳しく紹介⇒セロトニンを自然に増やす5つの方法。サプリは使わず幸せになる

簡単に言うと、甘いものを食べると、脳は「よくやった」とご褒美をくれるのです。

なぜご褒美をくれるのかというと、また食べてもらいたいからです。

糖質はエネルギー源なので、これを摂取することはサバイバル、つまり人の種の保存につながるからです。

だから、脳は、甘いものを食べると「よくできました。またやりましょう」というシグナルを出すのです。

食料を得るのが大変困難だった昔は、糖質を得るのも、そんなに命がけでした。

ところが、今は、特にがんばらなくても、糖質なんていくらでも摂ってしまいます。

加工食品に砂糖がいっぱい入っていることは、前回の記事でお伝えしました⇒砂糖が入っているのは「甘いもの」だけではない。加工食品の砂糖を見逃すな。

何も意識せず、普通に日常生活を送っていると、25グラムの砂糖なんて、あっという間に食べてしまうのです。

25グラムはWHOが推奨している砂糖の1日の最大摂取量です。

砂糖を食べるとその時は幸せですが、実はこの幸せは長く続きません。

それは、プチプラな服を衝動買いしたときの幸せと同じです。数時間後には、幸せな気分は、逆のマイナス感情に変わります。

その理由は、先に述べた血糖値のアップダウンとホメオスタシス(生体の恒常性)です。

ホメオスタシスとは、常に体を一定の状態に保つこと。

体には、ホメオスタシスが備わっているので、特定の神経伝達物質が出過ぎれば、すぐに、その分泌を少なくするか、影響を受けないように機能するのです。

たくさん出ていたドーパミンやセロトニンも、わりとすぐに出なくなってしまいます。

今度は悲しい気持ちになります。

だから多くの人は、またハッピーになりたくて、さらに甘いものを食べます。すると、幸せ⇒悲しい⇒幸せ⇒悲しい、と感情が起伏するのです。

甘いものを摂り過ぎると感情が安定しない

ホメオスタシスがあるから、上がった血糖値は下がらなければいけません。急激に上がれば急激に下がります。

幸せホルモンの分泌も急激に増えれば、そのぶん急激に下がります。

血糖値の急激な上昇と低下は、疲労、イライラ、眠気、不眠、寝汗など、さまざまな不調を引き起こします。

脳は、体内のほかの細胞の2倍のエネルギー源(グルコース)を必要とします。
甘いものを食べすぎたあと、頭痛がするのは、血糖値の急低下のせいです。

急激に血糖値が上がったり下がったりすれば、集中力の欠如や、物忘れ、うつなど、脳の不調が出るのは当然です。視覚にも影響があると言われます。

脳としては、いつも均等にグルコースを受け取りたいのです。

血糖値を安定させようとするとき、肝臓ががんばるので、胃腸が影響を受けて、消化不良になることもあります。

さらにストレスホルモンが出るので免疫も低下します。血糖値が不安定なときは、体にとって、それを安定させることが最重要課題になるので、ほかのことは後回しになるのです。

だから、風邪をひいているときは、甘い物を食べないほうが、早く回復します。

ストレスが免疫系の働きを妨げる理由はこちらで説明⇒ストレスのせいで頭痛がしたり太ってしまう理由とは?

さらに、白砂糖や白い小麦粉製品にはほとんど栄養がないばかりか、糖質を分解する時に、ビタミンBやミネラルが必要です。

ビタミンBは、代謝に必要な物質であり、人が生きるためには必須の栄養素。これが足りないと元気に暮らせません

また、セロトニンはトリプトファンという物質が変化したものですが、トリプトファンをセロトニンに変えるためにビタミンB6が必要です。ビタミンB群が足りないと、セロトニンが作れず、気持ちが暗くなります。

ミネラルは血糖値の安定化に必要です。

このように砂糖を摂り過ぎると、さまざまな不調が雪だるま式に引き起こされるのです。

最近、ストレスをかかえている人が多いですが、その理由は

●睡眠不足
●運動不足
●世の中のスピードが早く、みんな忙しい
●加工食品と甘いおやつの摂りすぎ

この4つのせいではないでしょうか?

4つともお互いに関連しあっています。

仕事が忙しいから睡眠不足や運動不足になり、睡眠や運動が足りないから、イライラしてストレスがたまるので、甘いおやつを食べ過ぎる。

甘いおやつを食べ過ぎるから、またイライラして睡眠が不足する、といった具合です。

砂糖や白い小麦粉製品のように血糖値を急激にあげてしまうものを取り続ける限り、気持ちの安定はない、と言ったら言い過ぎでしょうか?

☆砂糖の記事をもっと読みたい方はこちらへ⇒砂糖の害について書いた記事のまとめ

=====
甘い物や白い小麦粉製品ばかり食べていると、インスリンのレベルの高い状態が長く続きます。

インスリンレベルの高い人は、セロトニンレベルが低い、という研究があります。

セロトニンは、睡眠パターンや、セルフエスティーム、意思決定、何かに対して欲望を感じることなど、多様な感情や活動をコントロールしています。

睡眠、セルフエスティーム、意思決定、欲望のコントロール、すべて、断捨離や貯金、買わない挑戦に大きな影響を及ぼすことばかり。

断捨離をして、持たない暮らしをしたいなら、セロトニンはそれなりに出しておくべきです。

つまり、少し砂糖を控えたほうがいいのです。

確かに、甘いものを食べると幸せな気分になります。

けれども、砂糖の摂取を控え、生活改善をすれば、もっと本質的に幸せになれるのではないでしょうか?





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