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スッキリした環境で暮らすために、視覚的ノイズ(物がたくさんあって、ごちゃごちゃしているところ)を減らすことをおすすめしています。
今回は、文字がいっぱいあるスペースを片付けていきましょう。
もちろん、100%取り去る必要はありません。無意味に、そこにある文字を取り除くだけです。
片付いていても文字が残っている
先日、知人Mさんとズームでお話する機会がありました。
Mさんは、昔ながらの日本家屋の仏間にいたので、背景に床の間やら何やら写っていました。
向かって左側に見えていた掛け軸(足は切れていた)には、ものすごく存在感のある毛筆で、「南無阿弥陀仏」と書かれていました。
この掛軸は、白地に黒い毛筆というシンプルな色使いではなく、周囲は柄の入ったフレームになっていて、詳しいことは忘れましたが、赤い色がけっこう目立っていました。
しかも、掛け軸の右側の、地袋の上に、物を置ける場所(棚)があり、ここにNさんのお父さんのものだと思われるお酒の瓶が何本か並んでいました。
それぞれの酒瓶のラベルに、これまた、存在感のある漢字でお酒の名前が書いてあるのを見て、「ああ、これはまぎれもない視覚的ノイズだ」と私は思ったのです。
◯参考写真(まんなかの棚のようになっているところに酒瓶が並んでいた)
この写真は、無料素材サイトで見つけたもので、新築の和室なので、きれいだし、明るい雰囲気です。
しかし、Mさんの家の仏間は、隣に窓はないし、棚の木も、こんなシンプルなデザインではなく、形が変わっていて、昔の日本映画に出てくるような、よく言えば重厚感がある和室、悪く言えば暗くて重い雰囲気の部屋です。
部屋そのものは片付いていても、こんなふうに文字が多い場所は、意外と視覚的ノイズになります。
文字を取り去るか、数を減らすか、しまい込めば(あまりおすすめではありませんが)、もっとスッキリします。
家の中で文字がありそうな場所をいくつか紹介しますので、「ちゃんと片づけているのに、ごちゃごちゃしている、なぜなの?」と思う方は、チェックしてください。
1.冷蔵庫の扉
冷蔵庫の扉に、子供が描いた絵や学校のお知らせ、デリバリーのメニュー、クーポン券などをべたべた貼っていると文字が氾濫します。
冷蔵庫と言えば、マグネット(磁石)を貼る人が多いのですが、マグネットにも文字が書かれていることがあります。
郵便物の回で取り上げた水道修理業者の配るマグネットシートは、その最たるものです⇒郵便物の山を絶対作らない:視覚的ノイズをなくすコツ(その2)
お土産でもらったマグネットにも、地名が書いてあったりしますね。
1つひとつはかわいくても、数が多すぎたり、周囲に色や文字が多すぎると、ノイズになるので、冷蔵庫に貼るものは厳選したほうがいいでしょう。
シンプルライフ、何から始める?~まずは冷蔵庫の表面をきれいにするとうまく行く
2.本箱・書棚
本箱も、文字が多い場所の1つです。本の背表紙にたいてい文字が書いてありますから。
本が棚からはみ出すことなく、数もそこまで多くなく、整然と並んでいても、ノイズになることはあるので、気をつけてください。
もちろん、本や雑誌をぐしゃぐしゃに突っ込んでいたら、しっかりノイズになっています。
見慣れているとノイズになっていることに気づかないので、写真にとってチェックするといいでしょう。
3.押入れ
思い出の品や、ふだんあまり使わない物を、段ボール箱にしまって押入れに入れている人も多いでしょう。
この段ボール箱に、「みかん」とか、「JA尾張中央」などと書いてあるとノイズになります。
箱がいっぱいありすぎると、ノイズになりますが、その箱にいちいち存在感のある文字があると、ノイズのダメ押しが起きます。
先日、大きなダンボール箱に、小さな段ボール箱をつぶして入れていた読者のメールを紹介しましたが⇒ゴミ屋敷寸前だった我が家を再生しつつある話。
この方が言っているように、箱があると中身(たいして大事なものではない)が増えます。
段ボール箱は、ほこりや虫、かびを増やすので、必要最低限にしましょう。
今年中にやってしまいたい片付けプロジェクト(その4):空き箱を捨てよう。
3.自分の部屋
部屋の壁にポスターやカレンダー、地図を貼り、棚には置物をディスプレイ。
こんなふうにしてパーソナルタッチ(自分らしさ)を演出している人も多いでしょう。
もし、「なんだかスッキリしない」と思うなら、飾り物に文字が多すぎないか、改めて見てください。
それぞれの文字のフォントや色がかけ離れていると、ぶつかり合い、干渉し合うこともあります。
電化製品には、SONY、AQUOS など、メーカー名や商品名が、ついています。スタイリッシュなデザインの家電についている文字は、たいてい控えめにたたずんでいますが、そばに、ほかの文字がいっぱいあると、図らずもノイズの構成要因となってしまいます。
文字が柄のカーテンやマットにも注意してください。
その玄関マット、本当に必要? マットを捨てると手に入るもの。
4.机まわり
仕事や勉強をするために、毎日のように使うデスクまわりも、文字が増えやすい場所です。
私は付箋のヘビーユーザーで、以前はよく、「これ、覚えとこ!」と思ったら、付箋に書いて、机の上や、パソコンのモニター周りにペタペタと貼っていました。
しかし、これらの付箋がとてつもなく目にうるさいことに気づき、今は、最小限の付箋しか貼りません。
その代わり、To-doリストや、スケジュール帳などの、紙やノートに付箋を貼ります。
こうすると、大事なことを忘れないし、仕事をするときに、たくさんの文字が私の神経をいらだたせることもなくなりました。
付箋を貼りすぎると頭の中がこんな感じになります。
勉強や作品の制作が主な活動である子供の部屋も、文字が増えやすいので、家具はできるだけシンプルなものを選ぶといいでしょう。
子供は、キャラクターもののほうが喜ぶかもしれませんが、勉強に集中できるのは、ノイズの少ない部屋です。
5.パントリー
キッチンには冷蔵庫の他にも、文字が増えがちな場所があります。
食品のストックを置くパントリーです。パントリーの棚に扉があって、ふだんは目に見えないとしても、開ければ、脳はしっかりノイズの刺激を受けます。
ましてや、カウンターやダイニングテーブルなど、目に見えるところに、インスタントラーメンや、シリアルの箱、コンビニスイーツやお菓子を出しっぱなしにしていると、かなり大きなノイズになるでしょう。
食品はストックしすぎず⇒まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
目に見えるところに、物を置きすぎないようにすると、ノイズを減らすことができます。もちろん、調理などの作業も格段にやりやすくなります。
平らな面を1つだけ徹底的にきれいにしよう:夏休み片付けプロジェクト(1)
6.洗面所
コスメやパーソナルケア用品が集まる洗面所にも、文字はたくさんあります。
ボディシャンプーやコンディショナーをシンプルな色とデザインの詰替え用ボトルに入れる女性はたくさんいます。
でも、ちょっと棚や引き出しを開けて、中を見てください。
文字がたくさんありませんか? 歯磨き粉の箱やチューブ、各種洗剤、化粧品。どのパッケージにも文字が書いてあると思います。
すべてを詰め替えるのは現実的ではありません(プラスチックのごみが増える)。
では、どうするか?
使っていない物は処分するか、人にあげるかすればいいのです。
カナダに住んでいると、「トイレタリー(身だしなみなどに使う製品、パーソナルケア製品)」を寄付してください、と言うお知らせを見ることがよくあります。
もうすぐハロウィンですが、大学生のボランティアの人たちが、「ハッピーハロウイン~」などと言いながら、家家を訪ね歩き、食べ物やトイレタリーの寄付品を集めます。
日本にも寄付を募っている場所はあるのではないでしょうか?
パーソナルケア製品をたくさん買い集め、湿気の多い洗面所でみすみす劣化させるより、使ってくれる人にあげたほうがいいのです。
そうすれば、うるさい文字も減らすことができます。
■このシリーズを最初から読む方はこちらからどうぞ⇒視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。
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視覚的ノイズを減らすコツ、今回は文字に注意することをお伝えしました。
物を減らせば文字も減るので、持っている意味のない物は処分するといいでしょう。