本の片付け

断捨離テクニック

最終更新日: 2019.04.26

どれだけやっても片付かないから、やる気が続かない人へ。

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あまりに部屋がぐしゃぐしゃだから、断捨離を決意した。だけど、捨てても捨てても減らない。

もうやりたくない、疲れた。

こんな行き詰まりを感じたときはどうしたらいいのでしょうか?

「ちっとも減らないじゃん」と思ったとき、気持ちを立て直し、さらに捨てられる方法を7つ紹介します。どれも効果あります。



1.できているところに目を向ける

「捨てても捨てても減らない」という表現は、よく考えると状況を正しく表していません。

物を捨てたら、必ず量は減るはずです。

「捨てて捨てても減らない」は、たぶん、「あまりにたくさん物があるから、毎日、せっせと捨てても、減っているように感じられない」ということです。

けれども実際は減っています。

減っているのに、減らないほうに目を向けていると、「ちっとも減らない」とがっかりしてしまいます。

減るスピードが自分の理想より、かなり遅いと、「減ってない」と不満を感じがちです。

これは、理想と現実のギャップにがっかりしているだけです。その理想も、現実も、すべて自分が頭の中で考えていることです。

できていない部分ではなく、できた部分、少しでも片付いた部分に目を向ければ、もう落胆しません。

あまりハードルをあげすぎず、「ここまで汚部屋になるのに、何年もかかっているんだもんね、数週間やそこらでそんなに劇的に変わるわけはない」という現実を受け入れてください。





2.1つのエリアにフォーカスする

捨てているのに、片付いた気がしない人は、どこか一箇所か、何か1つのカテゴリーの物を捨てることにフォーカスしてください。

きょうは本箱、明日は台所、あさっては物置き、と気ままにやっていると、あまり「減った感」がありません。

それよりも、「今週は机の引き出しだ。左の一番上の中をやる!」と比較的小さなエリアをターゲットにし、毎日そこだけをせっせと片付ければ、絶対片付くし、視覚的な達成感も得られます。

このやり方は、ほかの家事をするときにも有効です。

私は、サンクスギビングやクリスマスなど、洗う鍋や食器が人一倍あるときは(夫が料理するのでこうなります)汚れ物を前に、とてもうんざりします。

こういうときは、「とりあえず、皿から始めて、次はボールだ」と洗う順番を決めたり、「右端にあるものから洗い始め、順に手前に移っていこう」と決めて、そのようにやっていきます。

すると、だんだん洗い上がっていくので、なんとか最後まで、くじけず洗い終えることができます。

洗い終わったあと、食器をディッシュクロスでふくときも、同じ要領で行います。

こうやって、自分で決めた順番で淡々と作業していると、だんだん心が落ち着いてきます。英語で言うところの、therapeutic(セラピューティック)な効果すら感じます。

セラピューティックとは、心が癒やされる、という意味です。

3.ダラダラやらない、集中する

何ごとも、メリハリをつけずダラダラやっていると、必要以上に疲れるものです。

断捨離をするときは、作業時間を決め、タイマーをかけて、しっかり集中することをおすすめします。

タイマーの使い方⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法とは?

タイマーを使って、終了時間を決め、そこまでやったら、きょうはもういいことにするのです。

私は1回15分でやっていますが、ちょっと前にはやっていたポモドーロ・テクニックを使い、1回25分でもいいと思います。

ポモドーロでは、25分集中してタスクをこなし、5分休憩し、また25分やって、5分休憩する、というやり方をします。

25分が1ポモドーロで、4ポモドーロやったら、長めの休憩を取ります。

「1回15分の断捨離だと、なんか、いつも中途半端だ」と思ったら、ポモドーロをやってみるといいかもしれません。25分と5分を交互に教えてくれる専用のアプリもあります。

いずれにしてもタイマーを使うと、片付けが進みます。

やる気がないときでも、15分(タイマーに設定した時間)だけなら、がまんできそう、と思えるので、着手しやすくなるし、タイマーで測っているあいだは、すごく集中できるし、休憩も取れるので、そんなに疲れません。

しかも、15分片付けたら、「15分、ちゃんと片付けた」と自分でわかるので、「全然減っていない」というネガティブな考え方をしなくなります。

4.もっとも気になる場所から片付ける

周囲にまんべんなく物が堆積している汚部屋だったとしても、自分がもっとも気になる部分、うんざりしている物、ストレスの元になっているエリアがあるはずです。

そういう、もっとも気になっている場所から片付けてください。

目の上のたんこぶみたいな場所がきれいになると、物の量としては、たいして捨てていなくても、すっきり感が増し、すごく捨てたような気になります。

4年前に、パレートの法則(80:20の法則)を紹介しました⇒これで簡単に捨てられる、洋服を捨てる7つのルール~あなたの服の8割はいらない服です

結果を100とすると、その100の結果を生み出すのは、全体の20が担っている、という考え方です。

たとえば、会社の売上が100だとすると、その売上をもたらすのは、顧客の20%、という見方です。1人1人が同じだけの結果を生み出すのではなく、ばらつきがあるわけです。

汚部屋の要因も同じで、自分の部屋が汚部屋だと感じたとき、部屋にあるものすべてが、同等に汚部屋化に協力しているのではなく、そのうちの20%のものが、著しく汚部屋化を促進しているのです。

その20%は、たいてい自分がすごくうんざり感じているものや場所です。

それを見つけて、徹底的にクリアしてください。またたく間に、汚部屋からふつうの部屋に変わっていくでしょう。

5.片付け中は物を増やさない

物を減らそうと思って、せっせと捨てているのですから、その間は物を増やさないようにします。

具体的には、買い物を控えます。

ごく当たり前のことですが、自分の部屋に物がたくさんあるのは、自分が物をたくさん買ったから(またはたくさんもらったから)だ、という自覚がない人もいます。

ここ何年間かの、自分の選択の結果、汚部屋になってしまったのに、「知らないうちに汚部屋になってる。きーっ!」と感じてしまうのです。

なぜなら、その人は、自分の部屋を物であふれさせる意図はなかったからです。

汚部屋にする意図はなくても、物を買って数を増やせば汚部屋になります。

断捨離中、これまでより、物を買う量やスピードをゆるめないと、穴のあいたバケツで、水を汲む状態になってしまいます。

くれぐれも、「物が片付かないストレス」を、買い物で発散させないでください。

特に気をつけたいのは、収納グッズの購入です。収納ケースや箱を買うと、片付いてきれいになるという幻想を抱きがちですが、実際に起きることは

◯買った収納グッズの分だけ物が増える

これです。

しかも、収納に頼りすぎると、「その収納グッズがなかったなら、捨てられたもの」が、家に残ってしまいます。

収納グッズを買うのは、ある程度捨てきってからのほうが無難です。

収納すると片付かない話⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから

6.いつか使うとは思わない

捨てているのに減らない、と感じている人は、実は、思ったほど捨てていないのかもしれません。

肝心のものを捨てていない可能性もあります。

ちゃんと捨てていれば、「捨てたぜ!」と感じるはずです。

この場合は、ちゃんと捨てます。このとき、「いつか使うかも?」と思うと捨てられないので、気をつけてください。

物を捨てられない一番の理由は、「いつか、どこかで、誰かが、何かに使うかも」と思ってしまうことです。

物を捨てるのが苦手な人は、自分が使う可能性がないとわかっている物でも、妹が使う、娘が使う、孫が使う、猫が使う、と考えて、捨てません。

しかし、ここで冷静になってほしいのです。

いま、日本では物があふれています。

妹だって娘だって孫だって、物をいっぱい持っているでしょう。もしかしたら、自分と同じように、少し所持品を整理して、身辺をきれいにしたい、と思っているかもしれません。

そんなところに、身内とはいえ、自分とは趣味も価値観も違う他人から、その人の不用になった物をもらいたいと思うでしょうか?

どうしても、身内にゆずりたいときは、「いつか」とは思わず、今すぐ、いるかどうか、本人の意志を確かめたほうがいいです。ほしいと言われたら、すぐにあげれば、その分、物が減ります。

いらない、と言われたら、寄付するなり、ゴミにするなりすればいいのです。

「いつか」とは思わず、「今すぐどうにかする」ことを徹底すると、処分を先延ばししなくなります。

なお、たまに、「これ、あげるよ。もし、いらなかったら捨ててくれてもいいから」と言って、他人に、自分の不用品をあげる人がいます。これは、ある意味、ひじょうに迷惑な行為なのでやめたほうがいいです。

欲しくない物を他人からもらってしまい、処分できずに苦しんでいる人から、これまで何通もメールをもらいました。

「捨ててもいい」と思うなら、自分で捨ててください。

いつか使うかも?と思ったら⇒「いつか使うかもしれない」という呪縛から逃れ、断捨離できるようになる考え方

7.捨てる物リストを作る

断捨離に疲れたときは、ノートを開いて、これから捨てたい物リストを書いてください。

ページの上に、「捨てたい物」と書き、

本が多すぎるなら、

◯もう読まない本

◯大昔買った百科事典

食器がうんざりするほどあるなら

◯食器棚の奥のほうにある、粗品でもらったマグ

洗面所にサンプルをためているなら

◯引き出しの中のシャンプーとコスメのサンプル

こんなふうにつらつらと書いてきます。

今月中に捨てたいもの、連休中に処分したいもの、というように期限を切るとさらに効果的です。

部屋ごとに書き出してもいいです。フォーマット(書式、仕様)は自分の好きなようにします。

ひととおり書き出したら、あとは上から順番にばりばり捨てていきます。

捨てたら、チェック印をつけたり、上から線をひっぱったり、マーカーをひいて、色をつけて区別します。シールを貼ってもいいです。

こうすると、捨てれば捨てるほど、ノートに捨てた証拠が残ります。

疲れてやる気がなくなったとき、このノートを見れば、「こんなにがんばって捨ててるじゃん」と思え、力がわいてきます。

「もしかして、私、捨てるの得意なのかも?」と思うかもしれません。

私は、To-doリストに書いたタスクを終えたら、丸いシールを貼っています。

シールはこちらで紹介したお薬カレンダーもどきに貼っているものです⇒人に見られるかもしれないと思うと怖くて日記が書けない(その1)。

1年のおわりに、シールだらけのその年のスケジュール帳(わりと大きいです)を見ると、「あれ、なんか私、すごいがんばってるじゃん」と思え、セルフエスティームがあがるのがわかります。

子供だましだと思うかもしれませんが、人間は、何かを集めるのが好きなので、やった結果を残し、それを見るとうれしいものです。

実際、学習系のアプリでは、学習した時間を計測したり、学習時間に応じてレベルアップしたり、音が鳴ったり、何かが飛んだりして、お祝いムードがかもしだされますが、こういうものが適度にあったほうが、継続しやすいです。

部屋が片付いたら、このノートの役割も終わるので、捨てるのを忘れずに。

*******

「やってもやってもちっとも片付かないんですけど」とがっかりして脱力感を感じたときの対処法を紹介しました。

捨てれば、必ず減っていますので、あきらめずにがんばってください。





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