物がいっぱい

ミニマルな日常

最終更新日: 2024.11.8

増えたものを片づけるために入れ物を用意するのは最悪の方法。

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ものが増えてそのへんが散らかってきた。足の踏み場もない。

こんな問題を解決したいとき、とりあえず収納グッズを買ってきて、その中にきれいに整理することが一般的な解決策とされています。

しかし、安易に入れ物を導入してしまうと、問題が悪化します。つまり、ますますガラクタが増えて、永遠に片付けものや整理整頓に追われます。

この記事では、入れ物を用意すると生じる問題を4つの観点から説明し、物を減らすための本質的な解決策を提案します。



1. 根本的な解決にはならない

収納グッズを増やすことは、実際のところものを減らすわけではなく、ただ隠すだけの行為です。

「ものがぐしゃぐしゃとある状態」が見えなくなるので、一時的にすっきりした印象を得られるかもしれませんが、ガラクタは減っていないので、本質的には何も解決していません。

これまで何年も使ってこず、今も使わず、将来も使う見込みがない。

そうしたものはガラクタですが、ガラクタをどこかにきれいに並べて「まだ使えるもの」だと思いこもうとしても、ガラクタであることには変わりがないのです。

本当にガラクタを減らす方法は2つしかありません。

A.処分する(家の外に出す)

B.自分で使い切る

ものは家の外に出さない限り、ずっとスペースを占領します。

収納家具やグッズの中にしまえば、散らかっているときのように、ランダムに場所を取ることはありませんが、不用品が貴重なスペースを奪う状態は変わりません。

確かに、収納グッズを導入してしまい込めば、一時的に見た目をよくすることはできます。カテゴリーごとに入れ物の中にきれいに並べる作業をせっせとすれば、「私、片付けをがんばったわ」という達成感も得られるでしょう。

しかし、実際は物の量は減っていないので、「ガラクタが多すぎる問題」は何ひとつ解決していません。





2. 新たにものを買ってしまう

収納スペースやグッズが増えると、しまい場所があるため、スペースがないときより、新たに物を買いやすくなります。

物理的にしまう場所がないなら、どんなタメコミアンでも、あきらめて新しいものを買うことはないでしょう。

でも、収納スペースがあると、安心してものを購入してしまいます。

人は、スペースがあるとそこを埋めたいと感じるものです。

私は、余白があるのが好きで、スペースは埋めたくないと思う方ですが、それは私が少ないもので暮らすことが好きなミニマリストだからです。

シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。

多くの人はミニマリストではないので、スペースがあれば、なんとなく寂しく、何かが足りないと感じて、ものを飾ったり、並べたりします。

「せっかく私が断捨離をして作ったスペースに、夫がものを並べる」というお便りをいただくことがありますが、これは人間のごく自然な行動です。

さらに、収納スペースに大量にものをしまい込むと、所持品を把握できなくなり、重複してものを買う危険性も増えます。

現代はさまざまな収納グッズが市場に出回っているので、「このスペースに最適な収納グッズ」を見つけるために、無駄に時間とエネルギーを費やすこともあります。

3.ものがたくさんあるからすぐに取り出せない

押入れや棚の中にびっしりものをしまい込むと、必要なものを必要なタイミングでさっと取り出すことが難しくなります。

せっかく持っていても、持っていないのと同じような状況が生じるのです。

どんなにきれいに上手に収納しても、必要なものを探し出すのに時間がかかりますし、何かを取り出して使ったあと、元の「大量のものが美しく機能的に収納された状態」に戻すのに手間がかかります。

手間がかかるので、忙しいときは、元の状態に戻すことはせず、なんとなくそのへんに置くので、知らないうちにどんどんものがたまっていきます。

私も昔、まだ幼かった娘の衣類を特殊なたたみ方をしてたんすにきれいにしまっていたことがあります。娘が服をとりだすたびに、乱れた収納を整える作業をするのに疲れ、ほどなくしてこの収納方法はあきらめました。

かつての私のように、特殊な収納法や、狭いスペースに最大限にものを収納するテクニックの研究に余念がない人もいるかもしれません。

そのような人には、「ものが少なければ、特殊な収納をしなくても、ストレスなくものを管理できる」とお伝えしたいです。

入れ物を買ってきて問題解決を試み、不用品を一時的にきれいに収納できたとしても、ものが多いために起きるストレスは依然として続くのを忘れないでください。

4.片付けを先延ばしにする原因になる

収納スペースを増やすと、片付けを先延ばしする原因となり、結果的に物がたまり続けるサイクルが続きます。

収納グッズがたくさんあると、ものが増えても、「とりあえずここにしまっておけばいい」という気持ちが働き、所持品の要不要を見極める機会を失います。

使わないものを持ち続ける是非について自問することが全くないため、いつまでも不用品を大量にかかえながら暮らすことになるのではないでしょうか?

使わないものがたくさん入っている開かずの間や押し入れが家にある人も多いと思います。

そうしたスペースの中にしまってあるもののうち、いったい何%が、「ずっと家に置いておかなければならない大事なもの」でしょうか?

収納スペースがなければ、何かが不用になったとき、「これはずっと持ち続けるべきものか?」「私はこれを気に入っているのか?」「このアイテムは私をいい気分にさせてくれるか?」などなど、自問して、持っていても仕方がないものをあぶり出せたのに、それをしないから、家の中に不用品が居座り続けるのです。

引き出しやケースにどんどんものをしまい込んで、中身を整理するタイミングを逃してしまい、気付いたらものがいっぱいだった。こんな状況を体験したことがある人も多いと思います。

特に、私のように生きている年数が多い人や、生まれてから一度も引っ越しをしたことがない人は、うっかりどこかにしまい込んだものを、10年、20年と持ち続けてしまいます。

人は、もともと何かを失うことが嫌いだし、ものを捨てるのも厭うので、収納スペースが免罪符となり、いつまでもガラクタをキープしてしまうのです。

その結果、不用なものにスペースを明け渡し、それを管理するために、エネルギーや時間を使うという、なんとももったいない状況に自分を追い込むのです。

きょうの結論:捨てましょう

ものが増えすぎたときは、新しい入れ物を買うのではなく、先に中身を見直して、不用品は潔く手放してください。

不要なものをすべて捨ててしまえば、今使っている収納グッズも処分できるので、ストレスのないスッキリ生活に近づきます。

収納グッズを探したり、買ったりすることに貴重なリソース(時間とお金)を使わなくてすむから、無駄も減りますよ。

「ものがたくさん」⇒「収納グッズを買ってこよう」という発想はきょうを限りに改めて、使うものだけがある暮らしを実現させてください。

■収納の問題、関連記事もどうぞ

ガラクタを美しく収納する罠にはまっている人の7つの特徴~ある意味、汚部屋の主より始末が悪い。

捨ててから気づいた。ガラクタをひたすらきれいに収納していたことに。

すきま収納は、本当の問題を解決しない。もっと空間を大事にすべき。

クローゼットをスッキリさせたいなら収納テクに走らないほうがいい。

収納する場所があるから、捨てなくてもいいんじゃない?~捨てない言い訳(その2)

そのイライラの原因は収納ストレス。不用品を捨てれば解決します。

入れ物を手放せばモノはたまらない。今すぐ捨てたい6つの入れ物(プチ断捨離12)

*****

ものがたくさんあるからといって、収納グッズを買いに走ってはいけない話をしました。

私も昔、ものをいっぱい持っていたとき、よく通販で収納ケースや、衣類やタオルを圧縮してしまう袋や、こじゃれた小引き出しなんかを買っていました。

本当に最悪の選択をしたと思っています。





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