店でセーターを選ぶ人

買わない

最終更新日: 2020.03.13

不用品を買わない生活をするために、やってみるといい3つのこと。

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必要があろうとなかろうと、どんどん買い物してしまうクセを改めたい人に、やるべきことを3つ紹介します。

一言で書けば、買う決断をすぐにしない、となります。

すぐに、商品に関する情報を集め、色、形、機能などを見比べるのではなく、まず、それを買うか、買わないか(使うか、使わないか)決めることに意識を向けるのです。



前提:商品に関する情報集めをする前に

衝動買いや、無駄づかいをやめるために、買う前によく考えましょう」と言われます。

こういうアドバイスを聞くと、「私は、しっかり考えていますよ」と思う人も多いかもしれません。

しかし、大半は、

- AとBとCのうち、どれにしようか、

- 色や形はどれがいいか、

- 少しでも安く買うにはどうしたらいいか←ここにエネルギーを注ぐ人が多い

- どの店で買うべきか、通販、それとも実店舗?

などなど、商品選びや店選びについて考えることに、頭を使っています。

つまり、もう買うことは半ば決まっており、どの商品にするかを一生懸命考えるのです。

もちろん、こうしたことを考えても、衝動買いを減らすことはできます。

「考える」という行動をして、買う前に、ワンクッション置けますから。

しかし、商品や店選びよりも、もっと根本的なこと、つまり、「買うか、やめておくか」と考えることに、もっと時間やエネルギーを注ぐと、無駄な買い物が減ります。

そのために、以下の3つをやってみてください。





1.買うか、買わないか決めるステップを入れる

まず、おすすめしたいのは、すぐに買うと決めないことです。

そのために、買うか、買わないか決めるプロセスに意識を向けます。買い物が止まらない人は、この手続きをすっ飛ばすクセがついています。

自分が買い物するプロセスを考えてください。

たぶん、以下のような順番をたどると思います。

1)特定の商品やサービスの必要性を感じる。それが欲しくなる

2)情報を集めはじめる(リサーチ)

3)候補の商品をピックアップ

4)それぞれを評価する(色、形、機能、値段、使いやすさ、自分に合っているかetc.)

5)買う商品・サービスを決める

6)購入

7)買ったあと使ってみていろいろ感じる(買っただけで満足するケースもあります)

8)よりよい物・サービスに買い直し

買う商品にもよりますが、買い物が好きな人は、このサイクルをずっと続けています。

育児、家事、仕事、社会的なできごと、個人的なマイルストーン(就職や結婚、出産など)に心が向くことがあっても、買い物については、いつもアンテナを立てていて、「次に買うべきもの」のことを、無意識に考えているんじゃないでしょうか?

現在の消費社会において、買い物について考える脳は、パソコンで言えば常駐ソフトであり、いつもバックグラウンドで動いています。

食料品をはじめ、日常的に買わないと困るものに関する思考が常駐になるのは、当然かもしれません。

ですが、「特に必要でもないし、べつになくてもどうってことはない、むしろあると、ガラクタになって、生活が困難にり、すぐに断捨離する運命をたどる」物について、いつもバックグラウンドで考えることはないと思います。

この常駐ソフトを切れば買わない生活になります。

買い物しすぎる人は、上に書いた1)から6)までのステップを、半ば無意識に、えんえんと行っています。

これをやめて、1)を感じたところで、2)に至るまでに、買うか、買わないか決めるのにエネルギーを注いでください。

すると、「買い物思考」という常駐ソフトを切るか、たとえ、それができなくても、そのソフトが消費する脳のメモリを減らせるのではないでしょうか?

1)から2)に自動的に行かないようにするのが肝心です。

2.期待と恐怖をチェックする

べつにどうしても必要ではないが、あったらいいなと思うもの(最新流行の服など)を買うとき、たいてい人は感情のニーズがあります。

その感情は、大きく2つに分けることができるでしょう。

1.期待

2.恐怖

「これを買うと、こんなことが起きそう。それは私の人生をよくしてくれる、だから買おう」と感じるのが期待です。

洋服で言えば、「これを買うと、素敵な自分になれて、気分があがって毎日が楽しくなる。生活がより楽しくなる。ハッピーな自分になる、だから人生がよくなる」とか、

「この服を買って着れば、お見合いで気に入ってもらえるから、うまく結婚できて、幸せな人生になる」といった期待です。

「これを買わないと、こんなことが起きそう。それはいやだ。私の人生が悪くなる、だから買おう」と感じるのが恐怖です。

これも洋服を例にすると、「これを買わないと、センスのない人だと思われて、まわりの人に嫌われてしまう。すると私の人生は真っ暗になり、生きている値打ちもないだろう。それはあまりに恐ろしい」とか、

「この服を買って着ないと、男性にふりむいてもらえない。すると結婚できないから、私は不幸になる」という恐怖です。

期待と恐怖を読み比べてみるとわかるでしょうが、どちらの感情も、根っこは同じです。

つまり、「皆に好かれて、受け入れてもらえば、幸せになれる」という価値観があり、「幸せになるためには、洋服など物を使う必要がある」と考えていると、こうした期待や恐怖が生まれます。

もちろん、対象となる商品や、状況によって、違う期待や恐怖があります。

何かを買おうと思ったら、すぐに、期待と恐怖をチェックしてみると、「自分の偏った価値観のせいで、何かを買いたいと思っているだけかもしれない」と思い直すことができます。

すると、ステップ2)に行かなくてすみます。

2)に行ってしまうと、途中で脱落することもありますが、ステップ8)に到達するまで、あれこれ考え、行動する必要が生まれます。

買い物が減ると、お金だけでなく、気持ち、時間に余裕が生まれます。

それは、物を管理する手間がはぶけるだけでなく、たくさんの物やサービスについて、2)から8)までのステップを踏まずにすむからです。

3.その買い物で本当に叶えたいことを確認する

自分と向かいあうのが怖いから、期待と恐怖のチェックはしたくない、と思う人は、それを買うことで叶えたい究極のニーズを考えてください。

例をあげましょう。

私は木枕を愛用しています⇒木枕でウソのように肩こり解消~健康にいいし、小さいし、床に寝るミニマリストには理想の枕です

木枕を買う前に、究極のニーズのチェックはしませんでしたが、木枕を使って、以下のようなことを実現したいと考えていました。

・肩こりを解消したい

・睡眠の質をアップしたい

・今後、枕や枕カバーでいちいち悩まなくていいようにしたい

・今後、枕や枕カバーを買わないですむようになりたい

・寝具をすっきり収納したい

結果的にこの4つとも叶えられました。

木枕は軽くてコンパクトですし、布じゃないからそんなに汚れないし、汚れたら、ぬれた布でふけばきれいになります。

火事にでもならない限り、死ぬまで持ちますから、今後、枕について考える必要もなくなりました。

このように、その商品を買うことで、実現させたいことや、解決したい問題を考えてください(紙に書くか、デジタルでリストアップすること推奨)。

実現させたいことがなかったり、あいまいだったりする場合、「ただ単に買いたいから」、必要性がある、と自分を思い込ませようとしているのかもしれません。

解決したい問題がちゃんとあったとしても、それを買わなくても、解決できる場合も多々あります。

なくても大丈夫なときは、よくあるので、解決したい問題を書き出した紙に日付を書いておき、3ヶ月~半年、様子を見てください。

一定期間がたったあと、もう一度書き出した項目を読んでみると、前とは違う考えになっている自分に気づくでしょう。

服の買い過ぎ防止に効果がある「洋服ノート」の作り方。

買う前に考えるすすめ、ほかの記事もどうぞ

すぐに買わないで、買う前にしっかり考えなさい(TED)

もう2度と物を増やさない。意識的に買い物をする5つの方法。

自分が大切だと思うものにお金を使う「意識的な消費」のススメ

本当に必要なものや価値あるものの選び方。

買い物する前に自分に聞きたい10の質問、セールで買いすぎないために。

あなたが買い物する理由、この中にありますか? 浪費で消耗する生活からの抜け出すコツ。

服の買い物依存を克服するために心を整える5つの方法。

*****

買い物が好きな人は、買うのが当たり前になっていて、どんな問題が起きたときも、何かを買う(お金を使う)ことで解決しようとします。

しかし、実際は、買わなくても解決できる問題も多いし、買うと新たな問題が生じることもよくあります。

当たり前になっている行動や、悪習慣を断ち切るためには、自分で考えることが一番有効です。

考えることには、お金はいっさいかかりませんし、時間もさしてかかりません。

考えたくない人は、これまでやったことがないから、「なんとなくめんどくさいな」と思い込んでいるだけです。

こんなすばらしい方法が、あまり推奨されないのは、企業にとってうまみがないからだと思います。

健康にいいことをふつうにやれば、誰でも、より健康になるのに、そこを強調してしまうと、特殊な器具やサプリを売ることができません。

それと、同じで、みなが、まじめに考え出すと、商売にならないので、「冷静に考えなさい」とメディアではあまり言わないのでしょう。

ですが、私は、最強の方法だと信じています。





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