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老後が目前に迫っている中年の私。今回は、アンチエイジングに効果のある食べ物を調べてみました。
健康にいい食べ物とかぶっているのですが、特に抗酸化物質が豊富に含まれている、色鮮やかな食品を意識して食べることで、老化を防ぐことができます。
いつまでも若々しくいたい、という方は、スナック菓子やスイーツばかりではなく、もう少しリアルフード(ほんものの食品)を食べてみると、体調がよくなり、元気になれるでしょう。
まず、なぜ抗酸化物質を食べるべきなのか、老化のメカニズムを簡単にお伝えします。
老化はどのようにして起きるか?
細胞レベルでは、人の老化は生まれたときから始まっているそうです。生があるから死があるのです。
人間は、食べものから、栄養素(糖質、脂質、タンパク質、ミネラルなど)を取り入れ、それを酸素を使って燃やし、エネルギーを得て生きています。
酸素は呼吸でまかなっています。
酸素を使ってものを燃やすことを酸化といいます。体内ではいつも酸化が行われているわけですね。
酸化は、物質が酸素と化合する、あるいは水素を失う、または、電子が取り去られることです。
酸素の電子が失われて不安定になると活性酸素という物質になります。これは化学反応が起こりやすくなった酸素であり、脂質、タンパク質、DNA、その他のものを酸化してしまい、この現象が老化を促進すると考えられています。
幸い、体内には活性酸素を取り去ったり、抑えてくれる酵素などで構成される防御システムがあります。よって、通常レベルの活性酸素なら、そんなに害にはなりません。
ですが健康によくない暮らし(睡眠不足、ジャンクフードの食べ過ぎ、偏食、運動不足、逆に激しい運動のし過ぎなど)を送っていると、この防御システムがうまく機能せず、まだ若いのに、肉体年齢はどんどん上がってしまうという悲劇が生まれます。
酸素系の漂白剤があるように、活性酸素はそのパワフルな酸化力を利用して、細菌を殺し、からだにとって有益なこともしています。
活性酸素が必要以上に発生すると、老化が起きるのですから、一般にアンチエイジングには、抗酸化、つまり酸化を抑制する作用のある栄養素の入っている食品がよい、ということになります。
老化の防止効果が期待できる食べもの。今回は前編として4つお伝えします。
1.ブルーベリー
アンチエイジングと言えば、ブルーベリーです。抗酸化物質のポリフェノールが入っていますから。
ポリフェノールは赤ワインや特定の植物の葉にたくさん含まれている成分で、色素、渋み、苦味のもとです。
ポリフェノールは抗酸化作用があるので、これを摂取しておけば、たとえば動脈硬化を防ぐことができます。
動脈硬化は、酸化された脂質が血管にたまって、血の流れが悪くなることです。
ブルーベリーに含まれているポリフェノールはアントシアニンという名前です。
アントシアニンは、青紫色の色素で、ブルーベリーが紫外線から身を守るために生成されています。
植物は動物と違って、日差しが強かろうが、周囲が寒かろうが移動することができないので、太陽に負けないための物質を自ら生成できるようになっているのですね。
こうして生成されたアントシアニンは、とても抗酸化力があります。
ブルーベリーはおいしいし、値段さえ折り合えば、すぐにでも取り入れられる老化防止の食べ物です。おやつにおすすめです。
詳しくはこちら⇒アンチエイジングならブルーベリーで決まり~8つの美容と健康効果、知っていますか?
2.トマト
赤いトマトはやはり抗酸化物質が豊富です。トマトにはリコピンという成分が含まれていますが、これはカロテノイドという色素の一種で、赤い色の色素です。
リコピンには強い抗酸化作用があるため、心臓病やガンの予防に効果あり。
また、太陽光線によるコラーゲンの破壊を防止するので、シワができるのを防ぎ、若々しいお肌を保ってくれます。
カナダにはサンドライトマトという乾燥トマトが市販されていますが、乾燥トマトにもっともリコピンが含まれています。水分が抜けてますからね。
家の娘はサンドイッチにトマトを入れるといやがるのですが残念なことです。
2.かぼちゃ、にんじん
にんじんとかぼちゃに共通に含まれているのはβカロチン(ベータカロチン)という成分です。
カロチン(カロテンともいう)はにんじんの根(私たちが食べている部分)に含まれている、黄色や赤色の色素です。
ベータとあるのは、アルファもあるからですが、ともにカロテノイドの一種です。
βカロチンは抗酸化作用が強く、体内では、ビタミンAになってくれるというありがたい成分。
肌や目の健康によく、ガン、心臓病、骨粗しょう症を防ぎます。βカロチンもコラーゲンが破壊されるのを防いでくれるので、きれいなお肌を保てます。
骨粗しょう症について⇒更年期からは要注意。骨粗しょう症になりやすい人とは?
オレンジ色がかった野菜は、ビタミンAやビタミンCも豊富なので、免疫効果もアップします。
ビタミンCにはいろいろな恩恵があります⇒柿の葉茶はここがすごい、ビタミンC効果で美容と健康の救世主
☆アンチエイジング効果のある食品、後編はこちらです⇒若さを保ちたいあなたへ。続・アンチエイジング効果のある食品、4つ
4.アボカド
「森のバター」と呼ばれるアボカド。アボカドはクスノキ科の木になります。たぶん果物だと思います。
見た目も食感も味もほかの果物に比べて異彩を放っていますね。熟した果肉はまるでバターのようなねっとり感があります。おいしいですけど。
このねっとりした果肉の部分にビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEにも、とても抗酸化力があります。
ビタミンEは若返りのビタミンと呼ばれていますので、アンチエイジングしたい人は積極的にとるといいですね。
ビタミンEは脂溶性なので、油と調理するとたくさん摂取できますが、健康ということを考えると、油は摂取にやや気をつけなければならない食品です。
油について⇒私がジャンクフードや市販のお菓子を避ける理由~トランス脂肪酸はこんなふうに健康によくない
その点、アボカドは生で食べられるので安心です。
また、アボカドはアルカリ性の物質をたくさん含んでいるため、アルカリ性ダイエットによく使われますね。
酸性に傾きがちな、からだのpHバランスを整え、健康でいられるわけです。ちょっと酸性気味だな、と思ったら、アボカドを食べておくとよいかもしれません。
ここで、少しpHバランスのお話をします。
PH(ペーハー)は、昔、理科の時間にリトマス試験紙で調べたものですが、水素イオンの濃度を示す指数です。
液体の酸性とアルカリ性の度合いを示すもので、中性は7、酸性は7より小さく、アルカリ性は7より大きいです。
人間のからだに理想的なpHバランスは弱アルカリ性です。
ですが、肉、乳製品、生成された穀物、お菓子、ビール、植物油、コーヒーなどは酸性食品なので、こういう物の摂取が増えている現代人は多少酸性に傾いている、という専門家が多いです。
からだを酸性にしてしまう理由はいろいろあります。たとえば、甘いものや炭水化物といった糖分をたくさん摂取すると、乳酸ができるので、このせいで酸性になります。
乳酸は筋肉中に蓄積される疲労の素です。
またストレス、喫煙、アルコールの摂取が増えるとさらに酸性になります。体内が酸性に傾くと、からだのあらゆる不調が出ます。頭痛や疲れ、肌の乾燥、イライラ、不眠など。
最もいやなのは免疫力が低下することです。
ですが、酸性の食品を控えて、アルカリ性の食品を食べるといった、食べもので、PHバランスを整えようとするのは無理があるかもしれません。
酸性の食べものでも適度に食べると恩恵のある食品がいっぱいあります。たとえば、大豆製品やくるみなど。
食品でPHバランスを調節したいなら、まず摂取しても何の恩恵もない、砂糖が主成分のお菓子や精製した穀物を控えることが有効だと思います。
さらに身体そのものを健康にしておくことがベストでしょうね。
身体はつねに、体液のPHバランスを取ろうとして、酸性、アルカリ性の多すぎるほうを尿として排出しています。
この身体の、もとからあるメカニズムを不健康な生活をすることによって、邪魔しないのが1番かと思います。
さて、アボカドの果肉部分は脂質が多いのですが、これは、不飽和脂肪酸なので、動脈硬化や、心臓病を防いだり、コレステロールのバランスを整えたり、アレルギー症状を緩和します。
髪や肌も美しくしてくれます。それに、ほかの栄養素の吸収を助けてくれるという働きまであります。
不飽和脂肪酸は記憶力も高める効果もあるといいますね。
アボカドは切って皿にのせるだけでおかずの一品にできる便利な食材です。
熟れ具合をチェックするのが苦手なのですが、もっと頻繁に買ってこようと思っています。
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アンチエイジング効果のある食べ物、前編では、果物を中心に紹介しました。後半は野菜領域に入っていきます。にんじんもかぼちゃも野菜ですが。
それにしても、植物というのは人間にとって本当にありがたい存在ですね。