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部屋に物がありすぎて、もてあましている人は、買い物習慣を見直せば、もっとスッキリした環境で暮らせるし、節約もできます。
きょうは、かつての私にあった、物を増やす買い物習慣を7つ紹介します。
およそ60年の生涯で、私はずいぶんムダな物を買ってしまいました。
まともに私の人生に役立ったのは、そのうちの数パーセントではないでしょうか? 残りは買ったそばからガラクタとなり、断捨離されていきました。
1.お得なもの探し
私はカタログやインターネットで「お得なもの」を探すのが好きでした。
懸賞に応募するのが好きだったのも、「できるだけ少ない元手で、何かいい物をたくさんもらいたい」というさもしい根性の表れだったのかもしれません。
私の体験では、お得なものを探せば探すほど、チープなガラクタをかかえこむことになります。
安物買いの銭失いは本当ですし⇒安物買いの銭失いをやめたほうがいい6つの理由。貧乏人ほど要注意。
ただほど高いものもありません⇒断捨離の天敵、無料サンプルや値引き品の誘惑に打ち勝つ5つの方法
それに、商品が並んでいるところをずっと見ていると、次から次へと欲しい物が出てきます。「何かお得なものはないかな」「安くていい物はないかな」といつも考えているのですから。
「お得なもの」を、「何か目新しいもの」「今持っているのよりもっといい物」「もっと便利な物」に変えても、だいたい同じような結果になります。
2.付属品目当て
おまけ、付録、外箱など、本体を買うとついてくる付属品目当てで買い物をすると、不用品が増えます。
本体はいらないわけですから、その分、余計な物が家に増殖します。
ムーミンのついたかわいい付録が好きだった私ですが⇒2度と付録目当てで雑誌を買わないと誓った日:ミニマリストへの道(53) 多少高くても、商品版のムーミングッズを買っておいたほうが、使いみちに困ることもなく、満足感のある買い物ができたと今ならわかります。
その付録が「集める系」のものだと、さらに悲惨です。
同じお菓子を何個も買ったり、毎号似たような内容の雑誌を何冊も買うはめになります。
お菓子は消耗品ですが、おまけ目当てで無理やり食べるお菓子はおいしくないし、胃腸にも負担がかかります。
もちろん、ムダなお金も出ていきます。
3.余分買い
必要なのはたった1つなのに、2つ、3つと余計に買っていると、物が増えます。
同じものをたくさん買えば、まとめ買いですが、ストックが増えすぎて、場所とお金の無駄遣いです⇒まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
私は、何かを1つだけ買うのが、体裁悪くて、関連商品を2、3個買いがちでした。
高校生のとき仲のよかった女の子、Mさんは、必要なものを1つだけ買う人でした。
学校帰り、おやつを買いに、駅前にあるスーパーに入った時、Mさんは、森永製菓のキャラメルを1つだけ買っていました。
私はというと、キャラメルだけでなく、歌舞伎揚げぐらいは一緒にレジに出してしまいます。
1つの商品を買うMさんがとてもまぶしく見えました。
当時ベイ・シティ・ローラーズというスコットランド出身のバンドがすごく流行っていました。女子はみな、彼らのトレードマークになっていた「タータンチェック柄の何か」を持ちたがっていました。
Mさんは、大曽根の商店街にあったメンズストアで、タータンチェック柄のハンカチを1枚だけ買っていました。
これまた、「すごい、1枚だけ買うんだ」と思ったものです。私はそこまでローラーズのファンではなかったので、このときは何も買いませんでした(つきあって店に一緒に行っただけ)。
私はLPレコードのような高価なものでも、1枚ではなく、2枚一緒に買ってしまうほうでした。1つだけをスパッと選びきれない優柔不断な高校生だったのでしょう。
本も複数冊買うことが多く、積ん読の山を作っていたのは、以前ブログに書いたとおりです⇒私が大量に断捨離した5つのもの。たぶんあなたも持ちすぎています
4.揃えたがり
何か1つ買ったあと、同じラインで揃える傾向があると、物が増えます。
ハローキティのメモ帳を買ったら、次は、やはりキティのシャープペンを買う、という具合です。
もう少し値段のはる物で言うと、基礎化粧品を同じラインで揃えたりするのも、「揃えたがり」です。
同じブランドで、コート、バッグ、傘を揃えるのもここに入ります。北欧風の食器や家具を揃えすぎるのも同様です。
化粧品は同一ラインを使ったほうがいい、と昔、ムラサキヤ(名古屋の化粧品専門店)の人に言われたことがありますが、何もすべてをそろえなくても、1つのもので、いろいろなことに対応できます。
私はハンドクリームやローションを1つずつ、全身に使っていたことがありますが、それでなんの問題もありませんでした。
いまは、同一ラインどころか、コスメは1つも使っていませんが、同じ年頃の友達に「化粧なしで外出できてうらやましい」と言われます。
私の肌はとくにきれいではありませんが、乾燥しすぎて痛いとか、かゆいとか、化粧しないと外に出られないほど汚い、というわけでもありません。
揃えたがる傾向は誰にでもあるので要注意です⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ
5.集めたがり
揃えたがりと似ている習慣に集めたがりがあります。つまりコレクション癖、収集癖です。
私はかなりの集めたがりだったので、しょうもない雑貨が大量に部屋にありました⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました
「収集癖があると、暮らしは全くシンプルにならない」、と当たり前すぎる事実に気づいたので、集める癖は手放しました。
癖を改める過程で、自分が物を集める理由を考えてみましたが⇒収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法、結局、私は、1つだけをばしっと選びとっていなかったのだろう、と思います。
買う時からして、「安いからいっかー」「なんかかわいいしー」「はやってるしー」「持ってるのとちょっと違うしー」と、なまはんかな気持ちで買っており、買った後、その商品としっかり対峙していませんでした。
ちょっと使ってすぐ次の商品に目移りし、また新しい物を買う、この繰り返しです。
たくさん集めて、使わずに放置するより、数は少なくても、1つひとつをしっかり使ったほうが満足度が高い、と知ったのは、50歳を過ぎてからです。
6.人の分まで買う
自分の分を買うだけでは飽き足らず、人の分まで買っていると、物が増えます。
その「人」が家族だったりしますから。
私は、「娘のために」と言う名目のもと、たくさん子供服を買っていた時期がありました⇒筆子の物を増やした3つの危険な習慣とは?~ミニマリストへの道(10)
完全に、自分が買いたいから買っていたのです。
「子供のため」という言い訳をして、たくさん買っていたものがもう1つあります。お絵かきグッズ、特にカラーペンです。
塗り絵が好きだった娘のために、カラフルなサインペンや、ジェルペンを買っていました。
服もカラーペンも先回りして買うことなどなかったのです。娘がほしいと言った時に、娘の意向を聞いて買うべきでした。
友人、知人のために買う場合もありますね。「これ、あの人にプレゼントするといいかも」と。
お土産を買いすぎてしまうのも同じです。「あの人のために買った物」を渡しそびれて、部屋でガラクタになった経験、誰にでもあるのではないでしょうか?
7.定期購読、頒布会
雑誌の定期購読や頒布会で、物を増やしてしまった話は、5番でリンクした記事に書いています。
定期購読にはメリットもあります。
毎月確実に自宅に届く(買いに行かなくていい)し、割引料金で買えます。プレゼントをもらえることもあります。
けれども、シンプルライフ追求という面ではデメリットのほうが多いです。
自分で身銭を切って申し込んだのに、毎月届くうちに、「お金を払った感」が薄れてしまうのです。つまり、ありがたみがなくなってきます。
だんだん無料でもらっている錯覚に陥ります。無料なのですから、わりとどうでもよくなります。
かくして、忙しくて、ほかにやることがあったり、読むものがいっぱいあったりすると、積ん読になりやすいです。
「月々お金を積み立てると、知らないうちに貯金ができる」といいますが、月々、雑誌が届いていると、知らないうちに、けれども確実に雑誌の山ができるのです。
継続のちからをあなどってはいけません。
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以上7つの買い物グセは1つだけで独立しているのではなく、さまざまな形でからみあっています。
私の買い物グセの根っこにあった価値観は、
● 損したくない
● たくさんあればあるほどハッピー
これではなかったでしょうか?
たくさんあればあるほどいい、という価値観はレスイズモアに置き換えることができました⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
ですが、いまでも、損することにはとても敏感です。この記事を読めばわかります⇒買い物したあと、罪悪感や後悔にさいなまれる気分を切り替える方法。
ふだん5ドル以上するパンが、売り場で、「きょうは4ドル25セント」とあったので買ったのに、レシートで定価のまま打たれているのを発見すると(レジ打ちしているときはぼーっとしていて気づかない)、
「え~、うそ~」と思ったりします。
そういうときは、「いやいや、損して得取れ」という言葉を思い出すようにしています。