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片付けたい気持ちはやまやまだが、なぜか集中できず、思ったよりはかどらない。何もしないうちに今年も終わってしまうようだ。
そんな悩みのある方に、目の前のことにしっかり集中するコツをお伝えしています。今回は後編です。
4.集中すべきことを明確にしておく
集中して仕事を始める前に、これから自分がフォーカスしたいことを明確にします。それはたいていの場合1つだけです。
人間ならちゃんと何かに集中することができます。できないとしたら、そこに迷いがあるからではないでしょうか?
迷ってしまう理由は2つ考えられます。
1.これから自分が何をしようとしているのかわかっていない。
2.ほかにもやりたいことがいっぱいあって集中できない。
それぞれの対策を書きます。
タスクの細分化をして、やることを明確にしておく
片付けを始めて、どんどん横道にそれる人は、タスクを細分化しておいてください。やるべきことを書き出して、その作業のゴールを事前に明らかにしておくとよいです。
細分化のやり方の例を書いています⇒確実に汚部屋から抜け出す方法。小さな行動目標を立ててクリアしていく。
「きょうはクローゼットの中を片付けよう」と思っているだけだと、実際に何をしたらいいのかあいまいです。
この場合、片付け慣れていない人、つまり、片付けるときの身体の動きが身についていない人は、そもそも動きだせないか、始めたとしても、途中で、簡単に気がそがれてしまいます。
思い出の品の断捨離をするつもりで作業を開始したものの、昔の日記やノート、手紙を読み始めて、まったく片付かないことがあります。これも、自分が何に集中しようとしていたのか、わかっていなかったからではないでしょうか?
フォーカスする対象が、いつのまにか、片付けから、思い出にひたることにシフトしてしまうのです。
私の経験では、やりながら考えることが多い作業や、やってみてあまりうまくやれていない、ということが何回も起きている作業は、事前に、自分が何をやりたいのか、何をすべきなのか、書いてみたほうがうまくいきます。
そして、考えるべきことはすべて先に考えておいてください。
どんな作業をしているときも、これはこうして、あれはこうしよう、という選択をし続けています。選択するたびに、フォーカス先が移動するので、いつのまにか、当初やりたかっこととは、違うことをやっている自分がいるのではないでしょうか?
やるべき作業をリストアップしておけば、「その都度いちいち考える」という行動を最小限にできます。
断捨離を例にあげると、捨てているときに考えるべきことは、「捨てる」「捨てない」の二者択一にしておくのが一番集中しやすいです。
この2つだけでも、捨てるのが苦手な人は、「捨てると後悔するかも」「高かったからもったいない」「まだまだ使えるのに」などなどいろいろ考えこんでしまい、たくさんの心のエネルギーを使います。
そんなところに、「これは友だちにあげよう」「これはメルカリに出したほうがいいかもね」「これは、燃えるゴミかな」「こんなに捨てると義理のお母さんにまた何か言われるかも」などなど、余計なことを考えはじめると、気が散る要素が増える一方です。
作業中に考えるべきことを最小限にする、という視点で、タスクを捉え直してください。
シングルタスクに徹する
シングルタスクを心がけてください。100のことを一度にやるより、1つのことをやるほうが、集中できるに決まっています。
「シングルタスクがいいよ」とよくブログに書いていますが、シングルタスクをしない人はたくさんいます。
単なる生活習慣かもしれませんが、多くの場合、「あれも、これも」と欲張っているのが原因です。私自身もそういうことがよくあります。
1つのタスクに絞り込めないのです。つまりほかのタスクを捨てることができないわけです。
順番にひとつずつやっていけば、そのうちみんな終わるのに、それを信じられないのです。
なぜシングルタスクがいいのか? ⇒マルチタスクが脳に負担をかけ仕事の効率を落とす理由。1つのことに集中しよう
私自身、1日のスケジュールにタスクを盛り込みすぎて、非現実的なTo-Doリストを作ることがありました。当然、全部できないので、あとで、いや~な気分になります。こうすると、できたことより、できなかったことに目が向いてしまいます。
そこで、今はかなりゆるいスケジュールにしています。そのほうが、仕事の達成度はあがっています。
「あれもやりたい、これもやりたい」という気持ちがあると、1つのことに集中できません。
ほかのことが気になって、片付けに集中できないと思うなら、やりたいことをすべて紙に書き出してください。
50個でも100個でもいいです。そして、その中から本当に大事なこと5つを選んでその日はそれだけをやります。
やりたいと思ったことが50個あった場合、45個捨てることになりますが、捨てた数が多ければ多いほど、リストに残った本当にやりたいことの質がぐんとあがります。
数が多すぎるとみんなガラクタになるのは、物だけではなく、1つひとつの仕事(タスク)でも同じではないでしょうか?
捨てる勇気を持ってください。
5.自分のエネルギーレベルを最適に保つ
次におすすめするのは、自分の体力(エネルギーレベル)を最適化することです。
時間管理や資産管理、ワードローブの管理などをがんばる人はたくさんいますが、自分のエネルギーの管理は二の次の人が多いです。
エネルギー管理は体調管理や健康管理と似ていますが、ちょっと違います。いつも、最高のパフォーマンスができるように、自分の心と身体を最適化しておくことがエネルギー管理です。
慢性的に睡眠不足なら、慢性的にエネルギーが不足しています。その場合、何かに集中できるほうがおかしいです。
スマホはエネルギー(電池)がなくなれば切れるので、補給するタイミングがちゃんとわかります。ところが、人間の場合、スマホのようにバッテリーの残量が顔に出たりしません。
だから、多くの人は、自分のエネルギーはいつまでも切れない、と盲信しています。「エネルギーが切れることもある」と気づくのは実際に病気になったときです。
人間である限り、エネルギーが低下するときはあります。低下しているときは、集中できるわけがないし、まずい意思決定も起こしやすいです。
自分のエネルギーレベルに意識を向け、疲れすぎないようにしてください。
エネルギーの最適化のためにしたほうがいいことを書いておきます。
●睡眠をしっかりとる。
●スケジュールにはゆとりを持たせる(忙しすぎないようにする)
●疲れたら、すぐにエネルギーをリチャージする
そのへんをちょっと散歩したり、昼寝をしたり⇒疲れの取れる昼寝の方法。睡眠不足ぎみの人は試す価値あり
●ささいなことでむやみに怒らない
怒るのは、エネルギーの無駄です。怒りっぽい人はこちらをどうぞ⇒怒りの感情をうまくコントロールできる人になる7つの方法
●お酒より水を飲む
水を飲む方法⇒水を飲む習慣をつける5つの方法。こうすればたくさん水が飲める。
●砂糖をひかえる
血糖値の急激な上昇と下降は身体を疲れさせます。
●日頃から運動する
手軽にできる運動⇒少しの工夫で運動不足を解消。職場で簡単にできる運動6選。
●ジャンクフードばかり食べない
ジャンクフードを控えるには?⇒健康生活の天敵。ジャンクフードをできるだけ食べない7つの方法。
●ストレスをため込みすぎない
エネルギーというのは体力だけではありません。心と身体は連動しているので、メンタルも整えるようにしてください。
ストレスをためない1つの方法⇒やたらとストレスがたまる人へ。頭の中のごちゃごちゃを捨てて心の整理をする方法。
ストレスに関してはほかにもたくさん記事を書いています⇒ストレスの原因や解消法を書いた記事のまとめ(その1)
6.集中力そのものをアップさせる
集中するパワーは筋肉といっしょで鍛えることができます。「集中力が足りん」と思うときは以下のことをお試しください。
短時間でいいのでマインドフルネスを実践
マインドフルネスとは、目の前のことや状況に自分の気持ちをぐぐっと向けることです。
いろいろな情報にいちいち気を取られながら、ざわざわとした気持ちのままで暮らしているとそれがデフォルトになってしまいます。日常生活の中で、10分でも20分でも集中する時間を作ってください。
昔の人にとっては、祈りの時間が心を無にして集中する時間だったと思います。
今は、信仰がない限り、あまり祈ることもないでしょう。初詣で祈るかもしれませんが、そばに人がいっぱいで集中できないんじゃないでしょうか?
どんな方法でもいいので、意識して目の前のことだけに集中する時間をもうけてください。
どなたにもおすすめなのは瞑想です⇒『必要なのは10分間の瞑想だけ』~物より心が大切です(TED)
モーニングページも集中して書けば、マインドフルネスになるでしょう⇒モーニングページの書き方、やり方を教えてほしいという質問の回答。
すべりのいいボールペンを使うのがコツです。
写経や塗り絵もいいと思います。
朝のジョギング中に、頭の中をからっぽにしてリフレッシュする人もいます。庭の落ち葉かきがマインドフルネスタイムの人もいます。そんな時間を見つけてください。
マインドフルネスタイムの探し方の参考に⇒自分1人の時間を持つ5つの方法。時には他人の声や視線を断捨離する。
集中する体験を持つ
自分の好きなことで集中タイムを持つと、ほかのことでも集中できるようになります。
誰しも、子供のときは、ものすごく集中して遊んでいたはずですす。プラモデルを作るのに夢中になって、親が何か言ってもまったく耳に入らない子供とかいますよね。
わたしは、読書やお絵かきに集中していました。
この「集中する体験」を脳にもう一度、思い出させるのも集中力アップに効果的です。
手軽なところでは、とてもおもしろい本を集中して読む、とか、すごくおもしろい映画を完全に没頭して見る、などするといいでしょう。
楽器の演奏や創作でもいいです。
テレビは意外と集中できないのでおすすめしません。CMがあるからです。
光と音は人の気を散らす二大刺激なので、モニターを見るより、本を読むか、何か自分で作るかするアナログな作業のほうがどっぷり集中できると思います。
集中する方法、前回の記事をチェックしてください⇒だらだら家事や片付けで1日が終わるあなたに。目の前のことに集中するには?(前編)
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今回は集中するコツの後編をお伝えしました。今は、外からの刺激もたくさんあるし、脳内では、いつもさまざまな考えが浮かんでは消えています。
意識しないと、集中するのが難しいかもしれません。しかし、意識するだけでかなり違います。など、集中しっぱなしはありえないので、メリハリを持たせるべきです。
ご自身がやりやすい方法を試しつつ、集中できる生活を創造していってください。