おもちゃ

ミニマルな日常

最終更新日: 2018.07.25

片付けができない息子に捨てる技術を教えるには?←質問の解答

ページに広告が含まれる場合があります。

 

片付けが苦手な小学校4年生の息子さんに関する相談をいただきました。

ちゃんと片付けるようになってほしい、という主旨です。

今回はこの質問に答えますね。まずメールをシェアします。トロさんからです。



息子の机のまわりはゴミだらけ

件名: 息子のが片付きません。子どもにわかりやすく「捨てる技術」を身につけてもらうには、どう教えたらいいでしょうか?

筆子さんこんにちは。

いつも楽しみに見ています。

2018.06.3の記事で「ガラクタを捨てられるようになった」と載せてもらったトロです。

あれから、時々休憩しながらも、日々行動しています。

今は、コントロールジャーナルを作成したり、「1000個捨てチャレンジ」をしたりしています。現在55個捨てたところです。

筆子さんに質問です。

子どもに、わかりやすく「捨てる技術」を身につけてもらうには、どう教えたらいいでしょうか?

我が家は3人きょうだいで、上の2人に子ども部屋として1室、勉強机を2つ並べて与えています。

上の子(小6)はきれい好きで、勉強机や周りを整理整頓して使っているのですが、真ん中の子(小4)の机は、モノが散乱し、机の引き出しは開けっ放し、周りもゴミだらけなんです。

引き出しの中は壊れたおもちゃから、紙切れ、プラスチックのスプーン、大量の使いかけの短すぎる鉛筆など、私からみたら「ゴミ」ですし、使っていないでしまっているだけなのに、本人は「すべて大事、捨てられない」と言っています。

明らかに「それって必要?」なモノなのに、「これいらないんじゃない?」と聞くと、「これはいる!! 工作にいつか使うかも」とか言って、捨てようとしません。

そして、自分が管理できないくらいモノが多いせいで本当に必要なもの(宿題プリントや名札など)をよくなくして、「一緒に探してー」と泣いてお願いしてきます。

「こんな散らかった部屋には友達が呼べないから片付けて!」と、上の子が言ったり、「探し物があるなら片付けながら探しなさい!」と、私が見かねて言うと、捨てずに引き出しにすべて押し込んで、きれいに片付いている風にはできます。

でも、案の定、次の日には散らかってしまいます。

自分に管理できるだけの「モノ」を持ってほしい。

子どもですから「遊び」の部分はあるのは当然ですが、できれば、「これは使っていないし、いつか使うかも!のいつかなんてこない」という風に思ってもらいたいと思っています。

今日、私は、映画『365日のシンプルライフ』を参考に、息子と一緒に机の中の物を全部袋に詰め込み(本人も認めるゴミだけ捨てました)、「いるものがあったらここから出してね」と言って、机を空っぽにしました。

夏休みの宿題のプリントを早々となくしてしまって、私が怒って思いついてしたという感じです。(ちなみに、プリントは机の上から見つかりました。モノが多すぎて探せなかった模様)

夏休みの間、そうしようと思っています。

きっと息子は、その袋からほとんどモノを出さないと思います。それは、あれば使ったり、遊ぶけど、なければ思い出すこともない、大切ではないであろうガラクタだからです。

でも、夏休みが終わって、使わなかった袋の中のモノはどうする?と聞いたら、「全部いる!」というと思うのです。

たとえガラクタだとしても、見るだけでうれしくなる宝物はあってもいいと思います。でも、存在を忘れた、今の息子には必要ないもの(短すぎる鉛筆、壊れたおもちゃ、キャンディーの空袋、読み切れない雑誌などなど)は、捨ててほしいのです。

他人を変えることはできないと筆子さんは言っていますが、片づけが苦手な我が子に、何か伝えられることはあるでしょうか?





トロさん、お便りありがとうございます。男の子が3人いるんですね。にぎやかで楽しそうですね。

息子さんは片付けが苦手だから、ちゃんと片付けられる人間になってほしい、どうしたらいいか?

という質問ですよね?

私ならこうする、ということを以下にお伝えします。

1.子供はべつに片付けられなくてもいい

息子さんのくしゃくしゃな机は、彼にとっては、とてもなじみのある世界であり、アイデンティティみたいなものです。

それを無理やり変えさせようとがんばる必要はないです。

子供は、毎日いろいろな体験をしながら、世界の見方や価値観を育んでいます。日々成長しているわけです。

時期が来たら、「机の中がぐしゃぐしゃだと探しものが多くて、効率悪いかも?」「ママの機嫌が悪くなるから、片付けといたほうがめんどくさいないかも?」ということを勝手に学んでいきます。

たいていの人は、たとえパーソナルスペースがくしゃくしゃでも、会社の机のまわりはそれなりにきれいで、ほかの人と協力して仕事ができる大人になります。

散らかして、怒られたり、兄弟げんかしたり、失くしものして焦ったりしているうちに、だんだん片付けられる人になるわけです。

成長のスピードは人によってまちまちだし、興味の対象も人によって違います。

なかには、近藤麻理恵さんみたいに、5歳のときから主婦雑誌の収納記事を読むのを楽しいにしていた、という人もいますが、これはむしろ特殊な事例でしょう。 子供というのは、散らかす生き物なのです。

そのうち、片付けられるようになるので、今から捨てる技術を教えておきたい、なんてあまり心配しないほうがいいんじゃないですか?

息子さんは真正ゴミは捨てられるようなので、命にかかわるわけでもないですしね。

2.自分の価値観を押し付けすぎない

親は、子供にいろいろなことを教える存在ではありますが、あまり自分の価値観を押し付けないほうがいいです。

本人がさまざまな体験から自分で学んでいくのが理想です。

トロさんの前のお便りはこちらで紹介していますが⇒部屋は一見きれいだが、実はたくさんのガラクタを収納していた。筆子ジャーナルの使い方、、トロさんは、もともときれい好きな方ですよね?

しかも、「いつか使うかもしれない」と思っていた物がガラクタだと気づいて、がんがん捨てるのが楽しい時期にいらっしゃるのだと思います。

そのため、他人のものが必要以上にガラクタに見えるんじゃないでしょうか?

「存在を忘れた、今の息子には必要ないもの(短すぎる鉛筆、壊れたおもちゃ、キャンディーの空袋、読み切れない雑誌などなど)は、捨ててほしい」と書かれていますが、こういう物が、息子さんにとってガラクタだと決めつけるべきではないです。

こちらの記事に書きましたが⇒親と一緒に断捨離するとき、もっとも重要なこと、何がガラクタかは本人が決めることなのです。

もちろん、子供は片付け方を知らないから、ぬいぐるみやゲームがたまりすぎたら、「これはもう遊んでないし、ちゃんと遊んでくれるお友達にあげようか」と提案したりするのはいいと思います。

けれども、「私は息子のためを思って提案しているのか? それとも単に自分がガラクタを見たくないから、捨てさせようとしているのか?」と考えてみるべきです。

自分本位になりすぎないように気をつけてください。

この記事の⇒家族のガラクタが邪魔。そんな時平和的に断捨離を進める5つの方法「3.最適な片付け方は人によって違うことを忘れない」をお読みください。

3.まず自分の物の片付けにフォーカスする

お子さんに何か伝えたいことがあるなら、口でがんがん言うより、身をもって示すのが一番です。

家族が物をためこんで困る、散らかし魔で迷惑している、という質問をされる方に毎回言っていますが、まず、自分の物を捨てることにフォーカスしてください。

子どもは親の背中を見て育つといいますよね。これ、本当ではないでしょうか?

親がいつも、余計な物をためこない生活をしていたら、その姿を見て、「ああ、こういうスッキリ生活っていいな」という価値観をもつと思います。少なくとも、そういう生き方もある、と学ぶでしょう。

だからといって、今すぐ片付けるようになるとは言いません。

そした価値観にそった生活をするまでには、時間が必要です。

お子さんのことは長い目で見守りつつ、まずは、ご自身の生活をシンプルにすることを目指してください。

関連記事⇒家族に片付けを促す一番いい方法は、自分ができることにフォーカスすること。

4.子供が片付けやすい環境にする

1~3のポイントを踏まえたうえで、お子さんの物が散らかりすぎないように、環境を整えてください。

たとえば、こんなことをしてみては?

物を与えすぎない

まずできるのは、物を与えすぎないことです。

物が多いから散らかるわけです。散らかしてほしくない、と思ったら、できるだけ物を与えないことです。

おもちゃや雑誌を与えすぎていないか、振り返ってみてください。

おもちゃについて⇒子供のおもちゃが増えすぎて片付かない?極論を言えば買ったおもちゃは必要なし

定期的に一緒に片付けをする

毎週1回、年に2回など、定期的に一緒に片付ける時間をもうけると、物が増えすぎないので、散らかり度合いもましになります。

毎晩、リセットできるなら(床に落ちているものを拾ったり)そうしてもいいですが、抵抗するなら、週に1回、土曜の朝に片付ける、というふうにしてはどうでしょうか?

年に2回の大片付けは、誕生日の前後、お正月の前後、夏休みや冬休みなどの長期の休みの間がいいと思います。

片付けるときは、一緒にやってください。

参考記事⇒ぬいぐるみの捨て方。連休中に子供とやる断捨離プロジェクトにおすすめ

ゲーム化

子供はゲームが好きです。「床に落ちてるものを拾いなさい!」と言うよりも、タイマーを5分にセットして、「5分でどれだけ拾えるか、やってみよう!」と促した方が、喜んで片付けをします。

ほかにも、子供が楽しいと思えるゲームにできそうなことがあったら、積極的に取り入れてください。

片付けやすい環境にする

物のしまい場所がなかったり、あっても片付けにくかったりすると、物が散らかるのは大人でも同じです。

息子さんの生活ぶりをチェックして、できるだけ片付けやすい環境にしてください。

参考記事⇒物をしまいやすい収納にする5つのコツ。片付け方を変えて汚部屋脱出。

小さな片付けプロジェクトをやらせてみる

小さな子どもにとって、つねに自分の身の回りをきれいにしておくことは、荷が重いことです。

大人でもこれができずに、自分の部屋がくしゃくしゃな人は、たくさんいます。

そこで、年齢に応じた、ごく小さな片付けプロジェクトをやらせて、スキルをつけていきます。

たとえば、

・学校から帰ってきたら、ランドセルを置くべき場所に置く

・脱いだ靴をそろえる

・読んだマンガをちゃんと本箱に戻すようにする

こんな小さなプロジェクトです。どれか1つだけを(全部やらせようとしない)ターゲットにして、ちゃんとできるようにトレーニングするわけです。

お手伝いとして、何かタスクを与えるのもいいと思います。

ご飯の前にみんなのお茶碗を並べる、とか、新聞を取ってくる、といった小さなお手伝いです。子供は任せられるとうれしいと感じるし、うまくできると自信もつきます。

こうしたことを積み重ねることによって、責任感が育まれ、自分の環境を整えることができる人になっていきます。

☆関連記事もお読みください☆

ガラクタのない場所を1つだけ作ってみる~家族持ちのミニマリストの悩みを解決

今さら人に聞けない机の上の正しい片付け方:「きれい」のキープは難しくない

きれい好きな人が片付けない家族と円満に暮らす4つの秘訣

子供の物を捨てたいママに。子供と楽しむシンプルライフに関する記事のまとめ(1)

*****

トロさんの上のお子さんは、きれい好きだそうですが、ティーンエイジャーになったら、部屋がくしゃくしゃになるかもしれません。

子供は(大人もそうですが)、ずっといまのまま、ということはないですね。

私の弟は小学生のとき、きっちり整理整頓するタイプでした。

以前も書いた気がしますが、私は小学校4~5年あたりまで、弟と部屋(畳敷き)をシェアしておりました。弟は寝る前に、着ていた服をきれいにたたんで枕元に置いていました。

私はそのへんに脱ぎっぱなしだったので、よく父親に叱られました。

ところが、そんなふうに几帳面だった弟も、高校のときは部屋を散らかしていました。

牛乳瓶を持ったまま、昼寝していたこともあります。

子供の成長には、紆余曲折があります。長期的視野に立ちつつ、日々を楽しみながら過ごすことができるといいですね。





集中する人人の気を散らす7つのもの。集中できない要因を排除せよ。前のページ

片付かない家でイライラしているあなたへ。苦労せずに片付けるシンプルなやり方。次のページガラクタ

ピックアップ記事

  1. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  2. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  3. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…
  4. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  5. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。

関連記事

  1. 海

    ミニマルな日常

    夏のあいだに新しい習慣を身につけるすすめ。自分の夏休みのテーマを決めよう。

    2018年のお盆休みは8月13日から16日ですから、きょう、11日から…

  2. 服を買っている女性

    ミニマルな日常

    明らかに洋服が多すぎた:捨ててわかった自分の生活パターン(その3)

    所持品をどんどん手放したら、自分の暮らし方や考え方のくせがわかりました…

  3. 手作り石けん

    ミニマルな日常

    石けんでシャンプーを始めたら髪がつやつやになった話。

    シンプル生活をしている読者のお便り紹介コーナーです。今回は、テ…

  4. 黒いTシャツ
  5. iPadでノートを取る

    ミニマルな日常

    書く生活~紙のノートとiPadとどちらがいいか?

    いろいろ書く生活を始めたいのですが、紙のノートとiPadとどちらがいい…

  6. かわいいベアのアクセサリー

    ミニマルな日常

    かわいい物を集めすぎてしまう暮らしをやめるには?

    読者のお便り紹介コーナーです。今回は、はじめてメールをくださった方、4…

文庫本『それって、必要?』発売中。

「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。
8割捨てればお金が貯まる・バナー
ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,829人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. やりかけの刺繍
  2. センチメンタル
  3. もう着ない服のチェック
  4. 4人家族
  5. 片付いた机の上
  6. 片付いたリビングルーム
  7. チャレンジする女性
  8. ベッドにスプレーする女性
  9. 目標に向かう旅をする女性
  10. 引っ越しの荷造りをしている女性

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック
1週間で8割捨てる技術
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 着物
  2. 紙袋のコレクション
  3. 本の整理
  4. 食器棚
  5. スマホを見てショックを受けている女性
  6. パワーハラスメント
  7. 住宅街
  8. ファッションショー
  9. 吉本由美の本

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP