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まだ使える物を捨てるのは、どうにも苦手です。結局、家の中に放置しています。
こんな人に、今日、いらない物を捨てたほうがいい理由を7つ紹介します。
1.喜びを得られない
不用品をたくさん所有していても、たいして喜びを得られません。
何かを意図的にコレクションしていて、日々、愛情を込めて管理しているなら別ですが。
ただ、コレクションしている人でも、いったん買ったものを顧みないことがよくあります。
ミニカー、フィギア、人形、コイン、食器、マスキンテープ、特定のキャラクターグッズ。物を集める人は、たくさんいますが、一番うれしいのは、買うときではないでしょうか?
「また、コレクションが増えたわ」という満足感があるから。
買い物をするときドーパミンも出ます⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
ですが、買ったあと、集めた物から、喜びを得ていますか?
喜びがないどころか、場所を取りすぎてストレスのほうが増えているじゃないでしょうか?
持っていても、喜びが得られないなら、捨てたほうがいいですよ。
2.自分自身は変わらない
いろいろな物をたくさん持っていると、人間として自分の質がよくなった気がするかもしれませんが、持ち物が増えたり、その内容が変わったりしても、思ったほど、自分自身は変わりません。
単に物が増えるだけです。
考えてみればあたりまえですよね。
人の考え方のクセはそう簡単に変わりませんし、思考が変わらなかったら、行動も変わりません。
ステータスシンボルとして、物を購入することがありますが、物を取っ払って、素の自分になったとき、買う前と買ったあとで、何か変わっているでしょうか?
変わるとしても、悪いほうに変わるんじゃないでしょうか?
急に金回りがよくなって、上質な物を持つようになった人が、お金のない人間を見下したり、あわれんだりすることは、よくあります。
この変化にしても、物がその人を変えるわけではありません。
もともと、この人に、「お金のあるなしが人間の優劣を決める」という価値観があるから、お金が増えたとき、「私はすばらしい人間になった」と勘違いしてしまうのです。
3.考えごともすることも増える
何かを手に入れて、家に入れると、それを管理する仕事がセットでついてきます。
よって、物は少ないほうが、時間や体力に余裕ができます。
金子由紀子さんが、「引き算する暮らし」という本に、「物を買うことは、その物と縁を結ぶことだ、物を子犬だと思って、家に入れよう」と書いていました⇒買わないわけじゃない。「引き算する暮らし」の買い物術~金子由紀子流
私はいちいち「縁を結んだ」とは感じていませんが、確かに、物は子犬のように手間や世話がかかります。
まず、置き場所を考え、次に収納法を考え、実際に、置いたり、しまったりし、時々、取り出して風にあてたり、ほこりをとったりしなければなりません。
スペシャルなケアが必要なものもあります。
クリーニングが必要な衣類や、ときどき磨かないとさびつく貴金属など。
特にふだん使っていない物ほど、余計なケアが必要です。
実際に、日々、便利に使っている物ならケアする意味があります。しかし、しまいっぱなしにしているものだって、管理が必要です。
この管理、やる意味あるんでしょうか?
意味がないし、物が多すぎて手が回らないから、管理を放棄する人もたくさんいます。
つまり、どこかにしまい込んで、放置します。
しまい込んで、忘れてしまっても、それを管理する責任からは解放されません。
自分は自由になれるかもしれませんが、何年かあと、自分が亡くなったあとに、子供や親族が、とても苦しい思いをして、そのつけを払います。
4.さらに買い物が増える
いったん物を家に入れると、それを維持、管理するための物が必要になるので、新たに物が増えます。
使わず、ただ部屋に置いてある物に対しても同じことが起きています。
物を入れると増える物の例:
・付属品(カバー、専用のコード、チャージャーなど)
・それをしまうもの(収納ケースやかごなど)
・お手入れに使うもの(防虫剤、特殊な洗剤etc)
・その製品に調和するもの(具体例はこちら⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。
日本人は、カバーや袋ものが好きだし、洗剤集めにも熱心なので、物がどんどん増えてしまいますよ。
なぜ日本人は何でも包みたがるの?今すぐ断捨離できる家の中のカバー類
もちろん、同じジャンルの別の物を買うこともよくあります。前のに飽きたり、不満を感じたりするからです。
5.心配ごとが増える
何かを所有していると、それを失う心配が生まれます。
人間は、損をすることが嫌いなので、物でも何でも、いったん手にしたものや、手に入ったと思ったものを手放すことは嫌だと強く感じます。
執着してしまうわけです。
私は、「人は損をすることに敏感で、損をしたくないと思うがゆえに、かえって損をしてしまう」ということをよく知っています。
物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
ですが、知識として知っているからといって、「損した!」と感じないわけではありません。
「あ、損したかも?」という反応は、条件反射みたいなものですから。
先日、Book Outlet(ブックアウトレット)というサイトで3点、買い物をしました。
Book Outletは、難ありの本や、在庫が多すぎる本、その他、本屋が定価で売るのをやめた本を売っているネットの本屋です。
以前もこのサイトで本を買った話を書いたことがあります⇒セールはお得じゃない:余計なものを買わないコツ(その4)
このサイトの商品の大半は本ですが、カードやノートなど、本屋で売っていそうな雑貨も扱っています。
クリスマスカード(として使えそうなカード)を買ったのですが、このときたまたま全品20%引きでした。
ふだんでも安いのに、さらに安いのです。
「ラッキー!」と思って、3点注文しました。
でも注文したあとに、「もしかしたら、〈2つ買うと3つ目の商品は無料〉(こういうプロモーションもよくやっている)」のときに買ったほうがよかったかも?」とふと思ったのです。
かつての私(無料のおまけをもらうのが大好きだった私)なら、代金を調べて、足し算し、どちらが得だったか計算していたと思います。
さすがに今は、「まあ、必要な物を買ったんだし、どうせ数ドルの違いだし、どうでもいいか」とすぐに気持ちを切り替えることができました。
このように、損をすることや所有しているものを失う恐怖は、本能的なものです。
いらない物を、いつまでも持っていると、何度も「なくしたくない」「捨てたくない」という気持ちにとらわれ、それがストレスになります。
「いらない」と感じたその瞬間に、さっさと捨てたほうが、心の平安を得られます。
6.優先順位が変わる
私たちは、日々、さまざなことをしていますが、一応、優先順位にのっとって、大事なことに、一番リソースを注いでいると思います。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
不用品がたくさんあると、この優先順位が狂います。
まず、物の維持・管理に忙しくなるし、4番に書いたように、さらなる買い物が増えるので、買い物でも忙しくなります。
買い物は思いのほか時間を取られる作業です。店に出かけなくてもいいネット通販でもそれは同じです。
新型コロナウィルスのことがあってから、私は、インターネットで買い物することが増えました。
ネットにはたくさん商品があるため、いちいち見るのに、ものすごく時間がかかるし、商品が多ければ、選択することにも時間がかかります。
レビューを読むのが好きな人は、さらに時間がかかっているでしょう。
すでに終わった古いものや、別に大事でないものの管理に時間を使い、買い物にも時間を使っていると、肝心の今やるべきことに使う時間がなくなります。
つまり一番優先すべきことが、「不用品の管理」と「本当はいらない物の買い物」のあとに来てしまうのです。
7.前に進むことができない
家の中に物をみっしり詰め込んでいると、新しいものが入ってきません。
使わないのに、置いたままになっているものは、今の生活に関係のないものだし、いくら「いつか、使うときが来るかも知れない」と思ったとしても、そんなときは来ないから、自分の未来にも関係がありません。
つまり、そこにあるガラクタは、みんなもう終わったものです。
終わったものにばかり、意識を向けていると、前を向くことができません。
「不用品を捨てちゃうと自分がなくなってしまいそうです」とか、「手放すと何もかも失ってしまいそうです」と言う人がいます。
これは、新しい生活や新しい展開に対する恐怖です。
ですが、私たちは、常に前に進まなければなりません。
とりわけ、今の生活にあまり満足していないとか、「もっとこんなふうにしたい」という思いがあるなら、新しい世界に入っていくべきではないでしょうか?
いつまでも、古いものにしがみついていると、前に進むことができません。
さっさと捨てたほうがいい理由:古い作品を残すメリットとデメリット
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資本主義の世の中なので、買い物や消費が人生の中心になりがちですよね。
物を買って、しばらく使ったら飽きて、まだ十分使えるのに、どこかにしまいこみ、また新しい物を買う。
こんなサイクルで物とつきあっている人はたくさんいると思います。
この生き方を続ける限り、家の中に不用品がどんどんたまります。
「これからも、いい物、素敵な物、便利な物、おもしろそうな物はどんどん買っていきたい」と思うなら、自分が使わなくなった物は手放さないと、物だらけの家になりますよ。